藤野恵美のレビュー一覧
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次々と現れる魅力的な登場人物、そして淡々と語られる様は三国志を読んでいるようだった。とても面白かった。一番驚いたのは,この作品を生み出したのがあの「ハルさん」の著者だということ。作家さんって凄いですね。
あらすじ(背表紙より)
仰の国では、王の徳が失われ、世情が乱れ始めていた。「王を殺す刀」を作ったという罪を着せられて両親を殺された柳紫鳳は、女であることを隠し、「絶命殺」と恐れられる暗殺者となり、旅を続けていた。ある日立ち寄った酒場で、月家刀を手に入れたという男たちから、塞北盗侠こと胡桃核が奪おうとするところに遭遇する。この月家刀こそ、紫鳳の父の作った刀だった。だが…。 -
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ネタバレあなたは,わたしの恋人。それがどんな勇気になるか。
龍樹は保健室で出会った少女に恋をする。その少女,森せつなは,両親の喧嘩が絶えない家庭の状況から,恋愛に希望を持てないでいる。龍樹のまっすぐな気持ちを受け,交際を始めたせつなは,自分と彼の考え方の違いに戸惑い,傷つき,悩んで……二人の出した答えは。
先に続編にあたる『ぼくの嘘』を読んでしまったので,二人の行く末は知っていたけれど。でも,『ぼくの嘘』とは異なり,将来のことまでは書いていなかったから,最終的に龍樹とせつながどうなるかはわからない。もしかしたら,やはり育った環境の違いから,決定的な別れが訪れるかもしれない。でも,心を凍らせていたせ -
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ネタバレ誰かを好きなあなたに恋をした。
笹川勇太は親友・古賀龍樹の恋人・森せつなに恋をしている。彼女の忘れた上着を抱きしめた瞬間を,学校一の美少女・結城あおいに目撃され,証拠写真を撮られてしまった。弱味を握られた勇太は,あおいの友人であり想い人である小桜かすみとその彼氏の動向を探る協力をさせられることに。
誰かを恋する横顔に惚れてしまう勇太。実は彼の父親は離婚歴があり,浮気相手との間に生まれたのが勇太で,その母親と結婚することになった。精神的に不安定な母親との関係も一筋縄ではいかない勇太だが,あおいとは憎み合うような関係から,少しずつ意識し始める。この作品は勇太とあおいの視点が交互に採用されており -
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色々な作家さんの実話系。
実話『系』なのは、本当なのか違うのか…。
香月さんの話は、これによってあの話ができた? と
ものすごく分かりましたが。
実話…実話だったら恐ろしいですが
現実は小説や漫画よりも恐ろしい…。
1月に死ぬと7人連れて行く、は言い伝えだと思ったら
結構最近の話だったのにびっくりです。
目的だった辻村さんは、占い師。
不確かな言い方をしたりして、当てはまる事を
占われる人間自身に探させる。
とはいえ、本当にそう言われてしまったら
驚きを通り越してぞっとします。
それ以外の話は特に…というよりも
お話のような感じで、実話っぽくなかったです。
漫画はすごく分かりやすかったで -
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“お嬢様は、だいじょうぶでしょうか……。
ふだん、体を動かす機会がほとんどないお嬢様にとって、雪の山道を急ぐというのは、かなりきびしい状態だと思われます。しかも、いまは、とても動きにくそうな着物すがたなのです。
雪や水で地面はすべりやすくなっていますし、転んだりしては大変です。
そう考えて、ぼくはお嬢様の手を取りました。
「なっ、なにをするの、執事……。」
一瞬、おどろいたようすで、お嬢様はこちらをごらんになりました。
しかし、手をふりはらおうとはなさいません。
お嬢様の手は、ひんやりとしていました。”[P.125]
6巻目。
最後の雰囲気だと、ありすはゆきが言った言葉の裏を理解していて、理