藤野恵美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
6月に「きみの傷跡」を読んで、何年か前に読んだ「わたしの恋人」と「ぼくの嘘」に続編?があると知り、読みました。
なるほど。
笹川くんや森さん、結城さんは知ってる気がする。
スクールカーストが絡んでくる高校生の話、自分の高校時代を思い出しつつ読みました。
あやには結城さんや九條くんとの関係があるから引き上げてもらった感じがする。
アリサちゃんは一見すると下位レベルのところにいるのだけど、内面が強いから実はそうでもない。
あやも、勉強ができるから実はそこまで低いところにはいないと思う。
勉強ができる人が集まる進学校って事だから、そこまで深刻な差別意識はないのだろうけど、話の端々にそういう描写は出てくるし、九條くんの一人称の時は田淵くんに対してそういう上から目線な感じはかなりあからさまに書かれている。(まあ、そうなったのは田淵くんが悪いと思うけど!)
文化祭の準備でクラスの仲間意識が高まるとかさ、青春ですよねー。
いいなー。
田淵くんは最初から最後まで嫌なやつだったけど、九條くんは悪くないってちゃんと誤解が解けてほしい。
九條くんが結城さんに惹かれたのは、最初は見た目だったけど、他の女の子達みたいに自分に好意を持たなかったから、そういう彼女を振り向かせたいっていう負けず嫌い的な感情からなのかなと思っていた。
だけど、それだけではなくて、自分のことを勝手に想像して勝手に理想と違った、と冷めていく女の子達と付き合いたくなかったってのもあるんだろう。
誰でも、自分の本当の姿をクラスメイトに見せているわけではないからね。
仲の良い友達にだって話せていないこともある。
上辺だけの付き合いってわけではなくても、どうしても話せないことってあるよなぁと思う。
そういう距離感をどうとっていくかって、大人になっても難しい。
自分の高校時代を思い出すと全然楽しくなかったわけではないけど、もっと友達をいっぱい作って部活とか学校行事とか、楽しめたらよかったなぁと思いました。 -
Posted by ブクログ
主人公の古賀龍樹は彼女いない歴が年齢の高校1年生。ジャズピアニストのかっこいいお父さんと雑誌編集者のお母さんは今もラブラブで、暖かい家庭に暮らす男の子。ある日、保健室で寝ていた女の子の「くちゅんっ」というくしゃみで初恋をします。「くちゅんっ」の子は森せつな。完全に冷え切った夫婦仲で喧嘩が絶えない家庭で暮らす、龍樹とは対照的な女の子。その二人の初々しい恋愛の物語です。
語り手が交互に変わり、二人の気持ちが良くわかり、キュンキュンします。二人がお互いに好きという気持ちに気がつき、付き合うことになった後も物語が続き、お互いの気持ちが本当に通じ合うまでの、爽やかなお話です。 -
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ネタバレ終盤に差し掛かって二作目だということが分かり一旦停止。さて、一作目から通して読んで確かに正解だった。あおい、勇太の性格に深みが増した。この手の小説を読むとき、自分が若かったころを連想して読む読み方の他に、自分の子どもたちが高校生になったらこういうことするんだろうなという目線で読めたことが新鮮だった。一作目と視点が変わったことで、あおいのことをより知ることができた。地味だが可愛い子だとか清楚系でナチュラルっぽくて簡単に落とせそうとか。周りから見るとそういう評価の子だったのか。勇太の闇の部分とかもね。『わたしの恋人』では、この手の本にしては珍しく、家族の話に結構食い込むなと思っていたけれど、このシリーズのテーマの一つだった。美少女と地味男子の身代わりデートって定番のシチュエーション。不倫上等の親と、ケンカばかりしていてでも別れない親はどちらが不幸だろうか。あおいママの意見は仕事本や自己啓発本に書いてあることのようでことごとく正しくてこれは強敵。服なんてどれでもいいという考え方や、眼鏡は複数持って使い分けるのが普通、試着して買わなくてもいい、靴を買ったら古い靴は処分してもらえることに驚いたりするところが、同じ年ごろだったころの自分に重なって見えた。せつなと違ってあおいは社交的で自分の考えもしっかりしているから、意外と(と言ったら失礼だけど)人の痛みが分かるし気いつかい。石田さんがかすみを電車で助けたのも石田さんの自作自演かと疑ったのだけれど勘ぐりすぎだったか。親の不倫話は振りで、二人の人を好きになったらどうするの?というのがもう一つのテーマだった。どう決着させるのか予想がつかないままラストへ。これにはまんまとやられた。この展開で納得のいく結末はこれしかないと思えるようなきれいな決着の仕方。
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Posted by ブクログ
ネタバレ幸せな家庭に育った男の子が、クラスでひとり浮いた感じの女の子に一目ぼれしてぐいぐいと迫っていくが、女の子もなんだかそれがうれしくなっちゃって、という一直線なストーリー。この作品だけを読む分だと、この二人がだんだんくっついていきつつ、女の子のほうは、自分自身の家庭の悩みとかはきっとわかってもらえないんだろうなあと葛藤するという、ほとんどそれだけ。
すごく単純なんだけど、ディテールが丁寧に描かれていて説得力があり、とても楽しく読めた。
もっとも、それだけじゃないんだよということは少し匂わせてあって、そちらは「僕の嘘」のほうで描かれる。