藤野恵美のレビュー一覧

  • わたしの恋人
    高校一年生の龍樹は、保健室で休んでいる、森さんをみて、一目ぼれしてしまう。風変りだけれど優しい両親に育てられた龍樹と、夫婦関係が破綻している両親と暮らす森さん。家庭環境の違いに戸惑い壁を作ってしまう森さんだけれど、二人の関係が少しずつ近づいていく様子は読んでいてほほえましい。そして、すごく甘酸っぱく...続きを読む
  • わたしの恋人
    森せつなは不仲な両親の影響で恋愛や友情を信じていない。一方古賀龍樹はラブラブな両親のせいか明るく素直に育っている。その龍樹が森せつなにひとめぼれ! …初恋って気恥ずかしいものですね。その恥ずかしさやとまどいを真っ向から書いちゃった、有る意味潔い物語。いや、若いって事は…
  • わたしの恋人
    三十路のワタシは赤面しっぱなし。アマーイ。
    まっすぐな恋愛小説です。ふふふ。
    高屋敷先生にさりげなく萌え。
  • ショコラティエ
    羽野聖太郎
    小学四年生のときに同じクラスになった大宮の誕生日会に参加。チョコレートに魅せられた。

    大宮充博
    小学四年生で同じクラスになった学年一の肥満児。『ピースチョコ』で有名な大宮製菓の御曹司。

    源二
    光博の祖父。充博をいろんな店に連れて行き、味覚の英才教育を施している。大宮製菓の創業者。

    ...続きを読む
  • ハルさん
    ふうちゃんの言動にいちいち空回りするハルさんはなかなかめんどくさい親ですがいい親でもあるのでしょう。/いまだ子離れしきれてないハルさんはふうちゃんの結婚式当日回想する、ビスクドール作家であり父親であることの両立に悩みつつ遭遇したいくつかの「事件」を。ハルさんの中に残っている亡くなった妻の瑠璃子さんや...続きを読む
  • 涙をなくした君に
    ワーカホリックで外では良き教師、内では暴力を振るい自分の価値観を押し付ける父親を反面教師に、カウンセラーとして人の内面に向き合う主人公。
    仕事でも家庭でも、父親の価値観を否定する事に囚われ、自覚しながらも逃れられずにいる。
    人の内面の弱さが随所に出てくるので、爽快さは無いが、感じる部分はあった。
  • ギフテッド
    勉強ができない、人の心がわからないという悩みは
    物語の中で目にすることが多いけれど
    人より勉強ができたり、人の気持ちがわかりすぎてしまう苦しさをストレートに描いた物語は
    あまりなかったのではないかな。
    人は能力があり過ぎることでもマイノリティーになってしまう。
    ひと目見て答えがわかるような算数の問題...続きを読む
  • おなじ世界のどこかで
    短編連作集。藤野さんの本は好きだけどこれは普通。
    今のネット中心社会の中でも繋がりはあるんだよ。大丈夫、見えてなくても誰かとは繋がってるし、空の向こうは晴れてるからって感じ?内容的には中高生向けかな。
  • ギフテッド
    ギフテッドに興味があるあって読んでみた。
    主人公もめいっこもとても頭が良いみたいだが、思ったより変わった人じゃなかったのでどの程度からがギフテッドと呼ばれるのか不思議に思った。
    頭が良いと授業がつまらないというのがよく分かる。
    早く学校がそう言う子供に対応してくれたら良いと思う。
  • ハルさん
    男手一つで育て上げた娘を嫁がせる。感無量だろうな…。自信なさそうだけれど一生懸命に子育てをしているお父さん(ハルさん)の深く大きな愛情が素敵でした。
  • ふたりの文化祭
     地味系女子とキラキラ男子なら、『君に届け』みたいな展開かと思いきや全く違うかった。いや、タイトルも表紙もそんな感じじゃないですか・・・。

     
  • ギフテッド
    ギフテットか〜、うちの子も自閉症スペクトラムと診断されたり、グレーゾーンと言われたりする子で、いろいろ苦労しながら子育てしてきたけれど、年々区分が細かくなってきて、カテゴリー分けして、子どもたちにシールを貼っていくような、そんな環境に疑問を感じていたりしているので、どんな子でも安心できる場所があるの...続きを読む
  • ギフテッド
    ギフテッド、という言葉を初めて知った。出来ないのも問題だが、出来すぎるのも生きにくいのだろうなあ〜。純粋な子どもがそのまま大人になれないなんて、なんて悲しいんだろう。それにしてもリコちゃん頭いいなー。聡明すぎてちょっと怖いけど。それでもいい読後感だった。
  • 初恋写真
    タイトルどおり、青春恋愛小説。
    今時の恋愛小説らしく多様性を取り入れた読みやすい構造になっていた。
    みずみずしい文体で二人の主人公の視点が交互に描かれ、二人が接近していく心の過程がよくわかる。
    読み手を選ばない作品になっていると思った。
    たとえば女の子とは可愛くて小さくて守ってあげたくなるだけのひと...続きを読む
  • ギフテッド
    「ギフテッド」というタイトルからギフテッドと呼ばれる子供の生きづらさや、その子供を取り巻く環境の問題を掘り下げている話かと思いきや、その優秀な子に家庭教師をすることになった東大卒の人生に迷える女性が賢い子供(莉緒)に触発され、影響を受け、自分の生き方を見つけていく物語でちょっと肩透かしの印象。

    ...続きを読む
  • ギフテッド
    「ギフテッド」とよばれる天才児がメインの話かと思っていたが、虐待やお受験の話、という印象を持った。あと、主人公聞き上手だな~と思った。

    頭がいい、賢い≠生きやすい、というのはあまり知られていないというか、理解できない人が多い気がする。多数派が生きやすい日本ならではなのか。各々の個性を生かせる世の中...続きを読む
  • 初恋写真
    視点が二つで交互に展開するラブストーリー。作者があとがきを書いていて、自分の狭量さを思い知らされた。とてもライトに重い問題を描いているので、多少、違和感を感じたのだが、それこそが、おそらく作者のあとがきにあるスティグマなのではと思った。
  • ギフテッド
    日本はこういう国だよね…とマイナス面の方で思ってしまうシーンが多かった。
    折角何かの才能があっても、周りに合わせられなければ「変わってる」扱い。「発達障害」という言葉も昔はなかったが、今はある。自分にもし「発達障害」と診断された子がいたら、どう思うだろうか。診断されなかった方が良かったと思う様な気も...続きを読む
  • ギフテッド
    『賢さ』も『頭の良さ』も並外れてしまうとメリットばかりではない。
    突出した個性を持つ子供の生きづらさ。
    IQが高い子には無縁のように思えるけれど、こうして小説として読むと、その深い孤独がよく分かる。
  • ギフテッド
    「神からの贈り物」という意味を持つギフテッド。
    並外れた記憶力と理解力を持つ賢い子を指してそう呼ぶが、反面、集団生活に馴染めない等の特徴がある。

    本作の主人公は国内トップの大学を卒業し一流企業に就職したものの退職、現在はフリーランスの翻訳者として暮らす凛子。

    凛子は妹に頼まれ姪の中学受験の支援を...続きを読む