藤野恵美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
SNSやインターネットにまつわる連作短編
前の話にちょっと出てた人が次の話の主人公という形式は個人的に大好き
見知らぬ人と実はつながっているという性質を持つSNSにおいてはありえない状況ではないと思う
ネットとの付き合い方を考えるにはふさわしい本かと
道徳の教科書のように、どっちがいいとか決めつけているわけではないんだけど結論を誘導されているような何だかもやっとする感じのストーリー
8編あってそれぞれが20ページ程度なのでサクッと読める
・誰かの悪口をいうSNSの内輪のグループ
・レスもないのに真面目な事をつぶやくアカウント
・面接者のアカウントをチェックする人事の人
・PVやいいねを稼ぐためにウケ狙いの方向にいく動画
・ソーシャルゲームの課金
・子供の成長記録かのようにネットに投稿する親
・IT起業家になって莫大なお金を残して亡くなった息子の母親
・中学生の頃から引きこもったアフィリエイター
SNSは何かとネガティブな要素が注目されがちだけど、もちろんいい面もある
良いインターネットと悪いインターネットがあるわけでもないし
昔からずっと言われ続けている、要は使い方次第ってことかな
僕のSNSアカウントは読書履歴を垂れ流していて、生存報告という意味合いが強い
なのでレスやフォロワーがなくても別にといった感じ
あったらあったでそりゃぁ嬉しいけどね
前にとある勉強期間のためしばらく投稿してなかったら「何かあった?」って連絡してきた人がいたので、まぁ生存報告も全くの嘘ではないし
ここで書いている本の感想も含めて、人格というかは使い分けていて
ただ、そんな事は誰でも普通にやっているわけで
どの発言がその人の本心かなんて本人にもわかんないもんだと思うよ
本人だってどれが本心かも決められない場合ああるしね
それよりも、ネットは色々な情報が落ちていて、積極的に調べようとしないと自分に都合のいいものばかり集まってしまう
それを自覚しておかないと、まるで世間の意見がそうであるかのように錯覚してしまいがち
そうやって自分の都合のいい世界を作り上げるのもいいけど、それを守るために他の人の世界を壊そうとするのはどうかと思う
意見交換の場ではなく、罵倒の場になってしまっているのは悲しいことですなぁ
ネットリテラシーは時代によって変化するし、何が常識で何かマナー違反なのかというのも常々変化していく
個人のホームページとか巨大掲示板の全盛期からネットを使っていたインターネット老人会の人間としては、昔の常識と今の常識の違いに馴染めない感覚も時にはある
「URLを不用意に開かない、開くとしたらそれなりの準備を」なんてのも、ブラクラや精神的ブラクラを経験したからこそ身についた知識だけど、今どきはそれを身を以て知る場がなかなかないだろうしなぁ
老若男女に関わらずネットとの関わり方は難しいっすね -
Posted by ブクログ
シリーズ名はよくわからないが、青春三部作と言われている三作目
なので、これで完結なのかね?
今回は「ぼくの嘘」にも登場していた八王子さんと、新キャラの何でもそつなくこなすイケメン九條くん
二人は同じ保育園だったけど小学校の頃に八王子さんが転校し、高校でまた同じになった関係
二人ともシングルマザーの家庭環境で、片やバリキャリでもう一方は元夫とよりを戻すだの戻さないだのとしていて元夫が家に来ているときは外で時間を潰して帰らない八王子さん
キャラクター的には九條くんは万能キャラのモテ男に対して、八王子さんは三編みメガネの読書陰キャという対比
とは言うものの、九條くんもそれなりのダークな部分を内面に持つといった感じ
他にも森さん、結城さん、笹川くんも同じクラスなのでそこそこ出てくるし
古賀くんも名前はちょいちょい出てくる
他にもBL好きなアリサちゃんとか何をしたいのかわからないクソ野郎の田淵くんとかね
視点は二人だけど、総じて青春群像劇になっている
文化祭というイベントに対する立ち位置
皆面倒事は避けたいけど、クラスの中での役割や自分の居場所、貢献度、雰囲気等の兼ね合いで変わる人間関係
これまでの2作は主人公2人の個人が中心の青春もので、今回は集団の中でのというものがより意識される
今思えば文化祭的なイベントにもっと積極的に参加しておけばよかったなぁと思う反面
やっぱり面倒事は避けたいという思いの両方があるなぁ
世の中にはこーゆーのに盛り上がれる人とそうでない人がいるのよ……
それはそうと、八王子さんに共感する部分が結構ある
八王子さんへの評価として「自分に欠けているものを他人で埋めようとしない」と言われていて納得
僕もこの手のタイプなのではなかろうか?
でもまぁ、それも良し悪しだけどね
ビブリオバトルのところ
あんな説明されたら読みたくなっちゃうよなぁ
やはり、ポイントは興味を惹くオチのある本を選ぶ事と、その意外性の説明かね
「ふたりはともだち」のシリーズを買いたくなってしまったじゃないか
あと、アリサちゃんは自分の欲望に素直ですねぇ
ま、要はあけっぴろげな腐女子ってだけなんだけど
尻子玉の話をしたいとかっていきなり言い出すあたり、面白い
このシリーズ、3部作ということになってるけど、続編は本当にもうないのかな?
アリサちゃんとか原さんとかを主人公にしたものとか行けそうな気がする
もしくは、意外なところで田淵くん視点で、「実はこんな事情が!」という内容も面白そうだけど ま、これを読む限りは弁解のしようもないなぁ -
Posted by ブクログ
高校生の古賀龍騎と森せつなの恋愛
古賀くんの両親は仲が良すぎて恥ずかしくなるくらい、そして古賀くんにも優しい
一方、森さんの方は両親の仲が悪く、父は愛人がいるし母はそれを知っていて嫌悪しているが、離婚したら今の生活ができなくなるので離婚はしない
そして離婚をしない理由に自分も挙げられて不快に思っていると
部活のサッカー中に擦りむいたので保健室に行った古賀くんは、眠っていた森さんに一目惚れしてしまう
恵まれた家庭環境でまっすぐに明るく育った古賀くんと、家庭環境を恨む森さんの恋愛模様や如何になお話
おっさんにとって、こんな恋愛模様を見せられると胸のあたりがギュンギュンしてしまって心臓に悪い
いやぁ~、若い 若いねぇ~~
古賀くんを見てるととても恥ずかしくなるくらいにまっすぐ
笹川くんもなかなかではあるけれどもね
彼は彼で家庭環境に難ありなので、古賀くんほどまっすぐではない
ってか、シリーズ2作目を先に読んでしまっているので
途中で「笹川ぁーー」と思うところがいくつもある
やはり、これは順番通りに読むべき本だよな
まぁ、知っていて読むとそれはそれで「伏線はここか!」というのが知れていいんだけどね
2作目では森さんは明るくて可愛らしい子の印象だったけど、こんな環境だったのねぇとも思う
笹川ルートは元から存在しなかったというのもわかるんだけど
森さんと笹川くんも悪くはないと思うんだよなー
でもまぁ、笹川くんは森さんの闇の部分を引き出したり開放してあげたりというのはできないと思うので、やはり古賀くんで正解なんだろうね -
Posted by ブクログ
親友の恋人を好きになった笹川くんは、同級生の美少女である結城あおいに弱みをにぎられ結城さんが好きな人とダブルデートをするための偽装恋人としてつきあわされる
タイトルに秘められた「嘘」とは何をさすのか?
読んでいてついついにやけてしまうくらいの青春恋愛小説
若い……
というか、地味側人間の恋愛感情というものをよく分かっていらっしゃる
片想いでいいという感情にはとても同意する
自分の好きな人が幸せであればそれでいいという気持ちもね
ただ、結城さんの言うことも納得できるんだよなー
ってか、途中まではかすみちゃんの印象は悪くはなかったけど
最後まで読むと何だかねぇ?
ま、別に悪い事は言っているわけではないんだけど
読者としてはどうしても結城さんの方の視点でいてしまうからなぁ
それよりも、石田はバカなのか?
大学での会話から察するに、リスク管理ができてないなぁと思う
そうか、石田がポンコツであればあるほど、そいつを好きになったかすみちゃんの株が下がるという仕組みなのか
最後の結末に関しては、ちゃんと伏線があるしいいんじゃないっすかね
ただ、恋愛はタイミングとは言え、いくら何でもねぇ?と思わないでもないけど
この歳になったからこそ、それもアリだなと思える
そして、最後まで読んで解説で知ったけど、これはシリーズ2作目なのね
発刊順に読むことを推奨されてるのに、2作目から読んでしまったではないか
教えておいてよー、もー……
1作目は古賀龍樹と森さんの話らしい
そして、3作目もあるようなので、両方とも即購入
読む順番間違えたのが惜しかったなぁ -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公のハリネズミがアスペルガー症候群みたいなのでびっくりする。思った通りのこと、本当のことを言い、それが人を傷つけることがわからない。一人でいることを好み、こだわりが強い。
そういう主人公がもぐらと出会い、初めて友達ができて変わっていく。
この物語が面白いのは、もぐら以外の登場人物が友達ではない、というところ。これから友達になるかもしれないが、この物語の中では、カワウソは厭な奴で、リスはメッセンジャーを兼ねる商人、クマは製造販売業者、うさぎは着飾るのが好きで、人はいいが友達ではない。
もぐらはハリネズミの個性を尊重して、長所を伸ばしてくれる。社会と結びつけてくれる。しかし、そういう友達は希であり、大抵はカワウソのように、もっと賢く振る舞わないと損するよ、としか言わない。いかにも相手を思いやっている風な言い方だが、損得勘定だけで生きている浅さが透けて見える。
友情と成長の物語になっているし、終わり方もあたたかいので子どもにももちろんいいと思う。
小沢さかえの絵も、とてもいい。
でもハリネズミのアスペルガー的なところから物語がスタートしているので、アスペルガーの子どもの特性を最後まで残しても良かったんじゃないかという気もする。
普通の子どもに共感してもらうならこれくらいにしておかないといけないのかなあ。 -
Posted by ブクログ
本作品は、先に文庫化されている『わたしの恋人』(角川書店,2014年)の続編である。
今回の主役は、前作の主人公・古賀龍樹と森せつなの名アシスト役だった、オタク少年・笹川勇太くん。
親友として二人の恋を静かに見守ってきた笹川くんだが、実は人知れず切ない片想いをしていたわけで…。
そしてそのことが、同じクラスの美少女・結城あおいに知られてしまったことから、笹川くんの受難の日々(?)が幕を開ける――というのが、本書のあらすじ。
前作に引き続き今作も、勇太:ぼく/あおい:あたし~という風に、語りの視点(一人称)が交互に入れ替わるシンプルな構成で話が展開していく。(ちなみに前作は、龍樹:おれ/せつな:わたし~だった。)
なんといっても、あおいちゃんのキャラが良かったな。
自分が美人だって自覚してて、自信に溢れてて…ともすれば、一見ワガママな女王様みたいに見えるけれど、本当は周りとの調和を考えて気を配れる子だし、クラスで目立たない人のこと(せつなとか笹川くんとか)もちゃんと見てるし。
なにより、フェアなところがいい。笹川くんの弱味を一方的に握るだけ~じゃなくて、自分も弱点を晒す潔さがね、いいよねw
最初は渋りながらも、結局は素直にあおいちゃんの命令に従ってしまう、笹川くんの振り回されっぷりも楽しかった♪
そんなわけで私は終始あおいちゃんびいきだったもんだから、終盤はもう本当にハラハラさせられたー!
それでもラストは笹川くんが頑張ってくれたお陰で、感動の結末が……!?
なるほど。『ぼくの嘘』って、そっちだったか!~ということも含めて、意外性(?)もあり、とても納得のいく終幕だった。
やっぱ恋愛はタイミング勝負、タイミングを逃さない人だけが掴めるものなのねん☆
このタイミングで合ってることを祈る~って、お伺いを立てちゃうところが、なんとも笹川くんらしいけど。でもそこがまた良いんだよねw
個人的には、前作よりこちらの方が面白かった!!
龍樹とせつなのその後には触れられてなかったけど、二人も幸せだといいな♡