藤野恵美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
両親から支配されてきて、愛情を感じた事があるのか自分で分からない女性が、結婚、出産によって出来れば関わりたくない両親と関わらなければならない。好きになれない親からの遺伝子を感じてしまう自分の行動や心境で、自分の愛する夫と子供への行動を自分で疑ってしまう。これは愛なのか、支配欲なのか・・・。
さしたる事件も起きず淡々と進んでいきますが、色々考えこんでしまうテーマの小説です。
可愛い、愛おしいと感じる心と、めんどくさいと感じる心は両方同時に発生しますよね。心の底の底から愛おしさが湧き上がって、自分の事は何もかも最後でいいなんて思えないだろうし思う必要も無いです。
しかし、どこかかみ合わない親子関係 -
Posted by ブクログ
次々と現れる魅力的な登場人物、そして淡々と語られる様は三国志を読んでいるようだった。とても面白かった。一番驚いたのは,この作品を生み出したのがあの「ハルさん」の著者だということ。作家さんって凄いですね。
あらすじ(背表紙より)
仰の国では、王の徳が失われ、世情が乱れ始めていた。「王を殺す刀」を作ったという罪を着せられて両親を殺された柳紫鳳は、女であることを隠し、「絶命殺」と恐れられる暗殺者となり、旅を続けていた。ある日立ち寄った酒場で、月家刀を手に入れたという男たちから、塞北盗侠こと胡桃核が奪おうとするところに遭遇する。この月家刀こそ、紫鳳の父の作った刀だった。だが…。