藤野恵美のレビュー一覧
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『作家と編集者』というタイトルから、早見和真さんの『小説王』のような熱いお仕事小説を想像していた。ところが、一話目の錦見映理子さん「邪悪な香り」でいきなり背筋がゾクゾク……。なんだか寒くなってきた。風邪か? いま季節は春なんだけどなと思いつつ。
新人作家・鷹柳をデビューさせようと奔走する熱血編集者の話かと思いきや、漂ってくるのは不穏な空気と怪しいオピウムの香り。次第に狂気の世界へ足を踏み入れていく編集者・安曇、そして作家・鷹柳の正体とは? 夢か現実か、境界線が溶けていく物語にぐいぐい引き込まれる。
作中作のタイトルに、「もしかして、そういうこと!?」と鳥肌が止まらない。こんな作家と編集者の関係、怖すぎでしょ! ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ
対照的に、三話目の藤野恵美さん「行きて帰りし物語」には、もしかして私小説?と思わされるも救われた感じがする。
厳しい編集者の「子供に砂糖菓子みたいな本ばかり与えていいのか」という言葉が深く心に残る。娯楽が溢れ、勉強や部活、習い事、子供たちが本を読む暇もなくなっちゃうよね。
読書離れは社会や大人の責任なのかもしれない……なんて、ちょっと真剣に考えさせられた。
それでもやっぱり、読書の面白さを知ってほしい。タイトルの『行きて帰りし物語』、あるファンタジー物語の副題になっているとか。
かつて敬遠したことに再挑戦する作家・夢咲のラストの清々しさに「あぁ、そういうことだったのか」と納得。爽やかな読後感だった。
以前読んだ『ハルさん』も良かったけど、この作品も面白かった。
作家と編集者が切磋琢磨し、これからも面白い作品を世に送り出してくれることを願っている。ただし、「邪悪な香り」のような関係にだ
けは、くれぐれも気をつけてほしいものだ。
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Posted by ブクログ
本書と知りあったのは名取佐和子さんの著書『金曜日の本屋さん』金曜堂のオーナー「ヤスさん」のお薦めだったからだ。
物語は妻を早くに亡くし男手ひとつで育てた娘の風里の結婚式の日に、人形作家のハルさんが娘との思い出と謎解きを回想しながら交互に結婚式が進行していく話。
私にも、まだ学生だが娘が二人いるので、「あぁ、いつかこんな日が来るのか」と思い浮かべながら複雑な気持ちで読み進めた。
シングルで子供を育てるのは、とても大変だろう。家事と仕事の両立、忙しさのあまり子供に寂しい思いや苦労をさせてないかと「後顧の憂い」を感じずにはいられない。
ハルさんは不器用でちょっと頼りないけれど風ちゃんを大切に思っている気持ちが痛いほど伝わってくる。
困って、亡き妻に心のなかで助言を求める姿は微笑ましく、もし自分が同じ立場なら同じ事をするんじゃないかな?
ハルさんの回想シーンは気付けば私自身と重ねて読んでいた。
保育園へのお迎えで見せてくれた満面の笑顔、逆上がりや自転車、リレーの練習を一緒にした日々がキラキラした宝物のように蘇ってきた。
物語と同様、中学に入り会話が少し減った時期は寂しさを感じたけれど勉強や部活で大変だったのだろう。
一番泣かされたのは、やはり最後の結婚式のシーン、ハルさんの気持ちを思うと涙が次から次へと溢れてくる。
私もいつか来る娘の結婚式には、ハルさんと同じように今までの日々を思い出して号泣してしまうに違いない。
あと残された時間は何年あるか分からないが娘との会話や何気ない日常をもっと大切にしようと再認識させてくれる素晴らしい一冊だった。
今まで以上に甘やかしてしまいそうだ。
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藤野恵美さんの心がほっこりする童話ですね。
藤野恵美さん(1978年、大阪府生まれ)
作家、児童文学者。心温まるミステリー『ハルさん』の作家です。
絵は、小沢さかえさん(1980年、滋賀県生まれ)
画家、挿し絵画家、絵本作家。
この絵本は、海と青硝子さんのレビューを見て興味を持ちました。ほっこりする心やさしい絵本でした。
海と青硝子さんありがとうございます(=^ェ^=)
ネガティブなはりねずみが、ある日もぐらに出会うことで、「今まで友達なんかいなくても、いいんだ!」と、思っていた気持ちが変わっていく物語です。どちらかと言うと寓話でしょうか!
うさぎや、りすや、かわうそなどとの交流を通して、自分の気持ちが変わっていくのに、気が付きます。最後のもぐらとの会話が素敵ですね(=^ェ^=) -
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チョコレートが食べたい。
と、読後必ず読者は思うだろうと思われる小説。笑
聖太郎、光博、凜々花。
それぞれがそれぞれの道で悩んで、やがて答えを見つけて行く。そんなストーリー。
思わず自分の学生時代と比べてしまった。
本当に幼かったなぁ。。と。。
この3人のように悩んだりしなかったなぁ。
私は取り立ててずば抜けた才能もなく、好きな物もなく、人生に悩んだりもせず、誰かと比べて落ち込む事はあるけど、だからって、なにくそ!とか奮い立つこともなく。。。
本当、何もない学生時代、人生で。。
でも、今もし戻れるなら、絶対今の人生は歩みたくない。なんて思うのは、今の人生を後悔してるのか?な?
なんていろいろ考えてしまいました。
個人的に好きなシーンは、光博君がティファニーのオープンハートを欲しがってる彼女に、タツノオトシゴモチーフのチョコをあげるとこ。
もちろん、彼女激怒→ジ・エンドとなるのですが。
私だったら。。。やっぱりがっかりするだろうな。笑
なんだろ?女の子って十代って、まだまだ子供で、相手の気持ちまで考えられないのですよね。。
光博君にはちゃんとその良さを分かってくれる凜々花ちゃんが一番だよ。
これ、続きあるのかな?
文中に出てきた神庭柊人も気になる。
どこかでいつか出てきそう。。
光博君のライバルとして。なんて。
とにかく今は(零時過ぎ)チョコレートが食べたいのだ。。。
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河川敷が出てくるという共通点で、こんなにバラエティー豊かなお話。みんなどれも違ったタイプの人が出てきて、それぞれの人生をみな生きている。作家さんってすごいなあって思う。それぞれにみな、生きていく上での小さな困難を抱えていて、誰かの助けを必要としていて、その願いがかなったりかなわなかったり。共通点はみな短編らしい話の切り取り方があって、その未来を想像させる余韻のある終わりをしていること。多様な話で、直接・間接的にも互いのつながりはまるでないのだけれど、こうやって話が集められた時、同じ空気感があって、するすると読めた。そういうところもなんだか不思議。