山極寿一のレビュー一覧
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霊長類研究者の山極先生が京都大学の総長時代に執筆された著書。
ゴリラやチンパンジー、サルなどの生態と人間の生態を比較しながら、現代社会で我々が直面する様々な課題について言及しており、大変興味深い内容でした。
今更後戻りはできないですが、グローバル化も進んで人間社会の規模が大きくなりすぎて生きづらくな...続きを読むPosted by ブクログ -
面白かった!研究者同士が自分の研究を語り、相手の研究を聞き、相互理解を深めつつ新しい展望をひらいていく。
論文のような構成ながら、対談本としても説明が丁寧で読みやすい!
シジュウカラの研究は年の半分以上森に篭らないといけないし、ゴリラの研究では人から離れてたった1人ゴリラの集団と暮らさないと行けない...続きを読むPosted by ブクログ -
ただの鳥とゴリラの対談ではなかった!
お互いに研究することに誇りを持ち、シジュウカラを、ゴリラを、愛していることが伝わってくる対談だった。だってすごい熱いんだもの2人とも。
そして2人の対談から、我々人間がどのように進化し、どのような未来になるのか考えさせられる本だった。
ハッとするワードがたく...続きを読むPosted by ブクログ -
気鋭の動物学者による言語をめぐる対談。
話題は、言語を中心にして、人間と動物、社会、現代と縦横無尽に広がっていく。
本来、人間という動物はどういう存在なのかが伺えて面白い。
山極さんの歌と踊りが大事という主張もステキだな。
ただし、最終章でAIは合理的というのは、素直には頷けない。AIはなにも考え...続きを読むPosted by ブクログ -
山極先生の、
身体的な道徳性の話が、
直近で自分が感じていた倫理観・道徳性の問題に示唆を与えてくれた。
-美徳から道徳が生まれた
言語により、文字化されたルール、
合理性は、そこから離れていくものだ
生物同士が集まって暮らして初めて体感する
道徳性というのは、少なからず存在すると思う。
リモート...続きを読むPosted by ブクログ -
シジュウカラの研究のために1年の半分以上森で生活する鈴木氏と、ゴリラの研究第一人者の山極氏の対談がまとめられている。
はじめは、霊長類や鳥類のコミュニケーションについて語っていて、「なるほど」と軽く読み飛ばしていたけれど、後半は、人間のコミュニケーションにも言及。「人の共同体の上限は150人。それよ...続きを読むPosted by ブクログ -
動物の認知している世界とヒトの世界には重なりもあるが、互いに認知の及ばない領域があり、どちらが優れているか、という類いのものではない、という前提に立って、リスペクトを持って知ろうとする姿勢が肝要なのだ。
ヒトの言語の優れた面(「今」「ここ」以外を語る、ストーリーを組み立てる、文字というツールで複雑...続きを読むPosted by ブクログ -
前半は二人の対談者それぞれの研究対象の言語・コミュニケーションについての紹介のようなお話。
文法の有無を探る実験手法のお話とゴリラの思い出の表出などが特におもしろかった。
後半では現代の人間社会の文字ベース・言語ベースのコミュニケーションの問題点というか、原始の人間や動物たちが生きていた世界との隔た...続きを読むPosted by ブクログ -
ゆっくり読もうと思ってたけど一気読みしてしまった。言語は急速に発達してたけど心身がその進化についていけていないって感覚めちゃめちゃわかるな〜 いつもうまく言語化できないことに落ち込んでたけど進化の途中だから仕方ないやって思える笑 私は身振り手振りも積極的に使っていくPosted by ブクログ
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二人の研究者の対談は、とっつきやすい話から始まり、だんだんと深い話になっていく。対談が進むうちに、対談することで二人の考えが深まっていく。ヒトが、森を出て以降、どういうふうに情報や思いを伝えるようになってきたのかという仮説と、それがこの数十年でどのように変化しているのか、どういう問題が起きそうか、と...続きを読むPosted by ブクログ
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絶対読むべき。これからの時代をどう生きていくのが幸福に繋がるのかを教えてくれた。
スマホを使うのは最終手段であり、現実世界での人と人との繋がりを大切にするべきという筆者の主張は素晴らしいと思った。たしかに、人と人との繋がりは大切であり、誰とも話さずに1日過ごすのはストレスを感じるし、それが数日続く...続きを読むPosted by ブクログ -
動物たちは何をしゃべっているのか?
山極寿一 鈴木俊貴 集英社
ジュウシマツとゴリラの群と言語
単語を繋ぐ文法もあり
違う種族間のコミュニケーションもあり
嘘や冗談もあり
手腕を教えると過去の思い出話をし
人間は視覚に特化しているが
それぞれが五感の何を主に使っているかで
自然の捉え方もまるで違う...続きを読むPosted by ブクログ -
動物たちがどんなコミュニケーションを取っているのか、というタイトル通りのコンテンツももちろん面白かったです。
でも、個人的には1番面白かったのは「人類がどのように進化を遂げ、現在の言葉によるコミュニケーションに至ったか」という部分。
人間のコミュニケーションの本質は、踊りやジェスチャーなどの視覚...続きを読むPosted by ブクログ -
子どもに薦められて読んでみました。自分のようなゴリゴリの文系人間でもすんなり読めました。鈴木先生のシジュウカラのフィールドワークや山極先生のゴリラの手話の話などは夢中になって読みました。音楽、ダンスからの言語的な考察も興味深かった。そしてSNSや言葉だけによるコミュニケーションによる人類の退化の可能...続きを読むPosted by ブクログ
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人間が明らかに変化してきていることを感じた。
ある一面では進化であり、一方で退化でもあり、というのは個人的な感想である。
人間にとって本当に大切なことを気づかせてもらえる1冊だが、現代社会において、実践可能な人や家庭の割合が気になるところ。Posted by ブクログ -
とても面白かった。
ゴリラを通して人類の成り立ちや人類の原点を探る山極寿一氏と、厳しい旅や探検を通して人間の文化の成り立ちや環境を通した特性によって人類とは何かを考える関野吉晴氏による対談形式で進められ、とても読みやすい。
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20220911029
人類を人類となし得たものは何か
共感力、目標、負けない理論等々、今を自分を考えるきっかけとなるPosted by ブクログ -
山極先生と小原先生の対談がメイン。
狩の現場で獲物をそのまま食べずに仲間が持ち帰った食物を分けて食べるのはホモ・サピエンスだけらしい。仲間を信頼するという能力があるからこそできる行為なんだという山極先生の主張。
それと、長期間グループを離脱していた仲間が帰ってきて受け入れることができるのもホモ・サピ...続きを読むPosted by ブクログ