山極寿一のレビュー一覧

  • 「サル化」する人間社会

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    ネタバレ

    読んで良かった面白い。タイトルみを感じるのは最後のちょっとだけでほとんどはゴリラの社会。

    猿は勝ち負けがあり上下関係があるけどゴリラにはなく、同性愛行動もする。

    動物にそれぞれ名前をつけて観察するのが日本発でしかも下位の動物に名前をつけるとは!と西洋から反感を買うのは時代を感じてここまでしょうもないのかと笑ってしまった。

    他の本も読んでみよう。

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    2024年03月01日
  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)

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    鷲田さんと山極さんの対話形式で進み、様々なテーマについてそれぞれの知識や経験から考え出された事を分かりやすくまとめてくれてあり、どれも面白かった。お二人のようにに開かれた専門家を目指したい。

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    2024年02月23日
  • 京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと

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    京大総長、国大協会長、日本学術会議会長という三足のわらじを履いた“ゴリラ学者”山極寿一先生の新書(2021年11月発行)
    「国立大学法人化は失敗だった(p75)」
    と有馬朗人元文科大臣と同様に断言しているほか、
    ・大学設置基準の大綱化…「疑わしい」
    ・大学評価システム…「疑わしい」
    ・大学院重点化…「教養・基礎教育がおろそかに」
    ・大学改革強化経費…「自律的な大学経営など望むべくもない」
    ・学校教育法と国立大学法人法の改正…「大学の力を削ぐ結果に」
    ・3つの重点支援の枠組み…「失敗だった」
    ・期限付きの補助金…「失策と言わざるを得ない」
    など政府・文科省の施策を痛快に論断している。
    他方、自身

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    2023年10月02日
  • ゴリラの森、言葉の海(新潮文庫)

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    人間の独特の能力であるフィクションを駆使して世界の可能性を紡ぎ出す作家と、サルやゴリラを通して人間を理解しようとしている研究者。この対比は、巻末に紹介される両者の往復書簡にて、研究者側が表現したものだ。本著はまさに、霊長類が保有する物語や現前性について、それを比較探求する事で真理に触れんとする試み、或いは、その探求や比較の楽しさを伝える本だ。

    例えば、子殺しの意味について。社会生物学的に解釈すれば、自分の子どもを殺したオスは、自分の子どもを守れなかったオスより強い。だから一層、これから作る子どもを守ってくれるに違いない、とメスが見なす。こうした仮説は、人間側が自らの感性でゴリラ側に当て嵌めた

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    2023年05月03日
  • ゴリラの森、言葉の海(新潮文庫)

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    ゴリラを通して人間を推し量る良著だと思う。

    驚いたのは、ゴリラも同種の子どもを殺す行為をすることがあること。しかもそれは、ひょっとしたら人間がゴリラの生息地を追いやったことに起因するかもしれないこと。

    つくづく人間は何のために生きているのかと疑問に思う。自分たちだけさえよければいいという考えの、単なる傲慢な種だとしか思えない。

    戦争や殺人が絶えない。人種差別も未だにある。どうしたら人間の傲慢さを打ち消すことができるのだろう。無理だろうな。

    それならまだ、うつ病に苦しんで生きている自分の方が害がなくていいのかもしれない

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    2023年04月22日
  • ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」

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    ゴリラ目線で人間社会を捉えると…。
    いろんな視点をもちながらも、泰然自若とした振る舞いはまさに学ぶべき点かも。

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    2023年03月28日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    次世代の人たちはぼくたちが滅びた後の世界を見る権利をもっていて、彼らが見る世界のためにぼくたちは義務を果たさなくてはいけない。そして若者たちも、自分たちの次の世代に対し、どういう責任をもって、どんな世界を渡したらいいのかを十分に考えなくてはいけません。(p169)

    スマホを使って頭だけで友だちとつながるのではなく、面と向かって声で話し、相手の表情や態度をきちんと読んで付き合うことが必要です。相手ときちんと向き合うことは、人間が信頼関係をつくり、それを高めるためにかけがえのない行為だからです。人間の五感は人と会って身体で共感し合うためにつくられているのです。その最も原始的な行為が食事です。(p

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    2023年02月08日
  • 京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ

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    動物のルール、地域のルール、学校のルール。
    違いは色々あるけど、善悪を評価せず
    他者を知ろうと努力すること。
    人ならではの特性を活かす。
    リアルな体験。

    人ならではの苦しさもあるけど、
    人だからできる楽しさもある。
    四の五の言わずに、飛び込んでみよ。

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    2022年09月04日
  • ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」

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    Audibleで聴いた。ゴリラからヒトの社会を考えるというのが斬新で大変面白い。確かに…と思うことばかりで、現代のヒト社会における「当たり前」がもたらしている生き辛さなどを違った観点で考えることができた。
    なお、同書のなかで、著者は「人間同士の生活が見える暮らし」の重要性を指摘していた。その際、自分の頭にぱっと浮かんできたのは、ひろゆきの1%の努力の本で紹介されていた赤羽桐ヶ丘団地のエピソードだった。

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    2022年07月14日
  • 人類は何を失いつつあるのか

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    大まかに分けると前半4章が獲得していく過程、後半4章では逆に失った現状を話題として議論されている。人類や人間性の起源など獲得について語られた前半4章が特に面白かった。

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    2022年07月10日
  • ゴリラの森、言葉の海(新潮文庫)

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    ゴリラについて作家と霊長類学者が語り合う。言葉を持たない霊長類を研究するには、彼らの活動を言語化しなければならない。その過程でいろいろな発見がなされるわけであるが、作家の想像力と学者の観察力が出合い、ゴリラを介在して二人が見出したものを言語化していくのを読むのは有益であり、楽しい。

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    2022年07月09日
  • 人類は何を失いつつあるのか

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    とてもおもしろかった。
    グローバリゼーションとグローバリズムのちがい(p186)や、「文化とは人が生きていくことを阻害するものへの対抗手段である」(p240)など、印象的でした。
    ほかにも、付箋をつけたよい言葉がたくさんあり、勉強になりました。

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    2022年06月14日
  • 京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと

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    ネタバレ

    大学における論点が明確にまとまっている。世界の大学事情もよく分かった。
    「京都大学の知を生かすために」に書かれた、西田哲学と今西自然学(霊長類学の始祖である今西錦司)の共通点、「あいだの論理」、四論(レンマ)、ハレの世界とケの世界、「見立て」などはとても興味深い。
    「古くて新しい思想」を利用して、世界を再構築することこそ、大学の役割ではあるまいか。との筆者の意見に納得。
    この10年で、いまある職業の半分がなくなると言われている。それを見越して、まだ現れていない夢を描き、それを現実にできる能力を磨くためのヒントといえるだろう。

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    2022年04月02日
  • 京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと

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    「第5章 私の教育論」で著者が述べている"高い共感力を育む教育"は非常に重要な視点だと感じた.人間の子どもの危険な時期が、長い離乳期と不安定な思春期であり、その時期に適切な教育を受けれるように配慮することが、人間社会の形成に重要である との指摘は的を得ていると思う.示唆に富む提言や、苦労話も含めた広範な活動記録も面白かった.

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    2022年03月12日
  • ゴリラの森、言葉の海(新潮文庫)

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    霊長類学者山際寿一と作家小川洋子の対談集。山際さんは京都大学学長になる人を巻き込む言い方が出きる人だなと感じ入った。小川さんは対話する人のこれまでの経験や記憶のかけらをうまく言葉にさせる力がある人だなと思った。山際さんの人だけが持つ家族を結びつけるものを愛と叫ばせたのは、小川さんの力だなと思い、吉本の対幻想を思い起こさせた。ゴリラの子殺しの話は結局原因が自分の子供を残したい雄の欲望の発露なのか、人に生息域を狭められたことによる反動なのか結論が出ていない。なんとも陰鬱な話だがゴリラもチンパンジーも子殺しをするなら、人間の児童虐待も動物としての性なのかとも思ってしまった。さまざまな感慨を生む刺激に

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    2022年02月24日
  • 「言葉」が暴走する時代の処世術

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    博識な二人だが、対談なのでとても読みやすい。

    SNSが普及する今、コミュニケーションとは何なのか、幸せに生きるにはどう考えたらよいのか、といったことを考えさせてくれる。

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    2022年01月11日
  • 京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと

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    京都大学総長を務めたゴリラ学者が、自身の経験や大学論、未来と学術の関係等について論じる。
    2004年に国立大学が法人化され、国の財政から切り離されて予算が不足したり教員の業務が増えたりといった弊害が生まれた。
    アフリカでのゴリラ研究のフィールドワークの体験談も面白い。アフリカの学生に学位を取得させる努力家も。
    教育は贈与。人間には家族とその外の共同体があるが、ゴリラには家族しかない。人間はジャングルを出て直立二足歩行によって食物の運搬と分配をすることで高い共感力を有するようになった。その結果家族を越えた共同体が生まれた。
    オーグスタン・ベルクのコスモス国際賞受賞時の「西洋近代の古典的パラダイム

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    2021年12月14日
  • 京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ

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    アフリカでのゴリラ調査のフィールドワークを通して、対人関係の工夫を学ぶことができた。まず相手の文化や考えを理解することが、うまくやっていくために重要だった。
    味方をつくること=敵をつくること というのは新しい観点だった。

    ゴリラの生態も含めて、学ぶことが多い本だった。

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    2021年10月20日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    スマホを使うことが当たり前になっている今、役立つ内容だったと思いました。

    著作の後半部分はゴリラ研究者として、人間とは一定の距離を置いてゴリラと共に生活を送って研究を進めたからこそ言える内容なのかな、と感じました。

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    2021年10月16日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    11のエリアの第一人者との対談。非常に為になった。個人的な関心の重みもあり、中でも、東浩紀氏、石川善樹氏、水野和夫氏、平野啓一郎氏、山極寿一氏のパートは示唆に富んだ内容であると感じた。

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    2021年09月26日