山極寿一のレビュー一覧
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小曾根哲教授の地球学、神川龍馬助教の進化生物学が面白かった。▼地球岩石学者の小木曽教授の『常識を越えるノート』:1)地球はいま46億歳。気が遠くなるほどの悠久の時間を生きている。2)火星と金星には生物はいないのに、地球だけ「”たまたま”いい条件が重なって生命が生まれた。3)原始の生物にとって酸素は猛毒。酸素に適応できた”変な生き物”だけが残った。4)恐竜を絶滅させた隕石は、またやってきてもおかしくない。5)地球はだんだん冷えているが、太陽はさらに明るく熱くなっている。地球は今、そのはざまで微妙なバランスを保っている。▼進化生物学者の神川助教の『常識を越えるノート』:1)細胞同士で合体すると、意
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変人という天才達の集まり、各分野の着眼点も面白く、深い読み物、さすが!
「遠足のおやつ300円まで」秀逸!
不便益とは!
東大は官僚養成学校、京大は西園寺公望が、自由な学風の学校作ろうとしたのが始まり
東京は討論、ディベート
京大は対話、ダイアローグ、発見方式
Together and Alone ともに、一人で
全地球凍結、Snowball Earth
ヘーゲルの弁証法、ある一つの物事にはそれを否定する物事が含まれ、矛盾するものだという事
寿司屋のオヤジは職人肌で客なんか関係ねぇ、自分の仕事をしているんだ!とみせる
京大変人伝説/
鯨が魚類である理由を述べよ!最終レポートの提出日は -
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2000万年前、類人猿は何十種類もいたが、サルは少なかった。サルは、サバンナに出て多産になると、森に戻ってきてから栄え、類人猿を追い詰めた。人類もサバンナに進出して多産になった。
デニソワ人は、64万年前にネアンデルタール人から分岐した。現在のメラネシア人やオーストラリア原住民、フィリピンのネグリト人のゲノムには、デニソワ人のDNAが数%含まれている。インドや東南アジアの人たちのDNAには、デニソワ人の痕跡は全くない。
単独生活やペア社会の動物は、雌雄の体格差がない。規模の大きな群れ生活をする動物では、オスがメスより大きくなる。複数のオスが共存する群れ社会では、厳格な優劣の順位ができる。母 -
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<目次>
はじめに ”変人”がいるから人類は繁栄してきた
第1章 「地球の教室」 毒ガスに満ちた「奇妙な惑星」へようこそ~学校では教えてくれない!恐怖の「地球46億年史」
第2章 「経営の教室」 なぜ鮨屋のおやじは怒っているのか~「お客さまは神さま」ではない!
第3章 「法哲学の教室」 人間は”おおざっぱ”がちょうどいい~安心、安全が人類を滅ぼす
第4章 「社会デザインの教室」 なぜ、遠足のおやつは”300円以内”なのか~人は「不便」じゃないと萌えない
第5章 「生物の教室」 ズルい生き物、ヘンな生き物~”単細胞生物”から、進化の極みが見えてくる
第6章 「予測の教室」 「ぼちぼと -
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京大総長の山極さんの本二冊目。
こちらは割と読みやすい内容、文章で書かれていて、霊長類学入門には適してる一冊。
・霊長類学は人間社会を明らかにする学問(アプローチ)方法の一つ。日本が世界をリードしている分野の一つ。
・そこには日本人の中に人はサルから進化したという概念が無理なく同居できるから(一方の西洋では進化論的考え方がキリスト教と相容れず、霊長類学が発展してしなかった)
・現在ではよく知られるサルの個体ごとに名付けて観察する手法は日本で確立した(ジャパニーズメソッド)
・ちなみに先進国で身近に霊長類が存在している国は日本(ニホンザル)のみ。サルの主な生息地はアジア、南アメリカ、アフリカで -
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模試の文章で使われていたのが面白くて原典を見つけたので読んでみた。
鷲田さんも山極さんも現代日本でもトップクラスの知の巨人だが、お互い違うジャンルなことを生かして色々な視点から現代社会を見ていく。対談形式で文章も非常に読みやすかった。
・教育(特に大学教育)が向かうべき方向性について
・人間そして都市の成熟について(京都について)
・人類学的な家族形成について
・アートについて(アートは唯一目的を持たない人間の行動だ!)
・食と性の比較(動物は食を隠し性交は公に見せるが、人はなぜ食を人に見せ性交を隠すように進化したのか)
・教養とは何か(人が考えるということの意味と効用、これからの未来につ -
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様々な知識と広い見識を持つ2人の多岐にわたるテーマの対談はどの話題を取っても好奇心が擽られ読みながらワクワクする。
ミーティングでは相手を役職名ではなく必ず「さん」付けで呼ぶ。呼び方一つでその場の空気が明らかに変わる。
リーダーとは自分がいなくても周りがうまく動くようにセッティングする人の事。getting things done by others.
リーダーは周りの人の適性や能力を的確に判断し、チームワークを先導して目的に向かってみんなをまとめる。リーダー自身は目立たなくていい。
本当は強いんだけど、それを抑えている事が出来る。これが愛嬌。ゴリラのリーダー。
ロビン・ダンバー「人間の -
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相手が何をしたいのか
相手が今何をしてほしいと思っているのか
自分が何を望まれているのかを
汲み取り、いま自分はどういう態度をとるべきかを
その場の状況に応じて応える。
巷にあふれかえっている
どこやらのビジネス書に書かれているような言葉ですが…
この察知能力をゴリラたちが持ち合わせている
いや、ゴリラたちにこそ
私たち今の人間たちは学ぶべきではないか
というのが、この本で山際さんが伝えたいことです
実際にゴリラたちが暮らしている「現場」の
野山に分け入って徹底したフィールドワークをしてこられた
山際教授だからこそ、伝えたいメッセージが
そこかしこにちりばめられた一冊です
勝ち負けがな