山極寿一のレビュー一覧

  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    人間とは、社会とは、考えさせられる内容が多かった。コロナ禍で対面での人との繋がりが弱まり、面と向かって話したりご飯を食べたりしにくくなっている。慣れてはきたもののどこか寂しいと思っていたわたしには共感できる内容が多かった。生物学的に人間は五感で世界を感じとっている、人間は互いに違うということを前提としていて、共感は相手の気持ちがわかることで理解することではない、身体がつながる感覚が得られないなど。
    もう一度読み返したい。

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    2021年08月23日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    11人の識者へのインタビュー集。編者の好みなのか分野と言葉は違えど、思い描いている未来社会は似通っている人選のようにも思えます。気になる人物ばかりだったので問題ないですが。

    近代の強い個を持続できるほど人間は強くなく、場の関係性の上に柔らかい弱い個をなんとか保っているのが実情。そんな個人でも生きやすい社会制度へと変えていく時代に来たのかな。

    「欲望のエデュケーション」といった気づきのような新しい啓蒙の形で、これから価値観変更を優しく迫るお知らせが来るのだと思うw

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    2021年08月23日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    ネタバレ

    心に残った部分(要約)
    ✔実際の五感で感じる世界ではなく言葉などのフィクションのフィルターを通して自然を眺めている。フィールドワークではあえて言葉に翻訳しないのが極意である。
    ✔「家族」を持つのは人間のみ。人間の社会性は、仲間と一緒に安全な場所で食べる「共食」から始まった。しかし今は効率性を求め「自分の時間」をつくることが自分の欲求を満足させる近道とする考えも広まった。それによって孤独をつくり時間を手に入れても何をしたらいいか分からない人がいる。それはそもそも人間が一人で時間を使うようにできていないからである。

    感想
    山極先生の考える世界観が僕と親しいと感じてうなずきながら読む場面が多かった

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    2021年08月17日
  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)

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    対話が面白い、読みやすい
    ファストフードを食べる姿を見て、チンパンより孤独。そう言う意味では人類史は退化している

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    2021年08月15日
  • 虫とゴリラ

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    ネタバレ

    独特の感性に基づいた2人の学者の対談であり、いろいろなキーワードを拾い上げることができる。

    言葉の「同じ」という機能、
    一体化、共感、共鳴、
    職場の机の石、
    歯車、一次中枢神経とピアノ
    モノを媒介にして変わった明治維新と戦後
    人間のつくるシステムには「界面」がない
    こぼれ落ちた現象、感性

    今後、どのような世界を作っていきたいのか、日本をどうしていきたいのか、考える上で重要な観点となるのではないか。

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    2021年07月09日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    山極先生の生き方にも触れることができました。どんな生い立ち中のか、研究テーマに向かう姿勢も分かりました。かつてNHKの「ようこそ先輩」で授業して下さった様子も思い出されました。今という時に、人間はどのように生きるべきなのかという視点を示唆してくれる本だと思いました。

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    2021年03月21日
  • 人類の起源、宗教の誕生

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    山極先生4冊目。
    山極先生サイドからは人類の起源、小原先生サイドからは宗教の誕生をめぐるエピソードや考察が提示されて、現代社会が抱える諸問題を分析していくという構成。
    山極先生が豊富なフィールドワークをもとにお話されるエピソードは、ホント、毎回毎回面白い。けど、本書はこれまでに読んだ山極先生の本よりはエピソード少な目なので星は4つ。でも、自分の考察は多方面で深められた気がする。ハラリさんの著書にも触れた部分があって、専門家の先生方の受け止め方を知ることができたのも面白かった。
    まずは、山極先生の発言から。
    ①一度グループを離れたメンバーがまた同じグループに戻れるのは人間だけだけど、それがなぜな

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    2021年01月12日
  • ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」

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    とくに第一章は面白い。

    西洋人が自らを知るためにインディアンを定義することを目指したように、人類が自身を知るためにゴリラを調べる。

    比較対照があってこそ、そのものを理解できる。ということの意味を知ることができた。

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    2020年11月30日
  • 虫とゴリラ

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    虫の専門家とゴリラの専門家の対談本。いかに人が自然を差し置いて自分勝手なモノの見方をしているかを考えさせられた。専門的な話を軸に、身近なテーマを幅広く扱っているため、とても読みやすく読み応えもある一冊であった。

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    2020年11月11日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    ひとつの生き物として、人間の身体から考える視点がとても新鮮。社会構造や理屈以前に、地球上で進化してきた生き物としての人間がどんなものか、現代との乖離がどこにあるのか、面白かった。
    子育てしている身としては、今後の子どものことについても視野が広がったと思う。

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    2020年10月26日
  • 人類の起源、宗教の誕生

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    人類が他の動物と異なる特質を得たのは、共感能力を獲得したとの由だが、その共感が暴発するところに暴力の根源があると述べている.共感と宗教の関連も詳しく解説してあり、非常に参考になった.スマホ中毒になっている人々に 、ラマダーンを真似てe安息日を提案していたが、面白い発想だ.人類に近いゴリラやオラウータンは群れから離れた存在は元に戻れないが、人類は不在だったものを受け入れることができる.これは人間の性質として重要だと解説してあったが、その通りだと思う.この不在に関して、過去と現在での考察だけでなく未来について考えるべきだとの論考があったが、素晴らしい視点だと感じた.

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    2020年09月25日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    類人猿(特にゴリラ)から人間を学ぶ。知能偏重という言葉がずっしりのしかかる。時間、空間を共有し、五感を使った付き合いで曖昧に了解し合い、互いに信頼を寄せる感覚は、私の場合、生まれた頃から共棲している「猫」との関係性でストンと落ちた。数値化・言語化されたものは理解こそしやすいが、理解したところで共感していない場合は結構ある。人間が真に繋がれる限界が150人というのも、顔、名前、人となりを知っている前提ならば意外と多いように感じた。

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    2020年09月18日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    子供たちに
    手渡したい一冊

    若者たちに
    身近に接していらっしゃる
    山極寿一先生だからこそ
    なんとしても
    届けたい思いが
    行間から伝わってきます

    ぜひ さりげなく
    彼らの眼に触れるところに
    置いておきたい一冊

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    2020年08月20日
  • 京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ

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    とにかくしなやかな柔らかさの持ち主の方だなぁと、安心して読むことができた。「人間は『共に生きる』という感覚なしには、幸福感が得られない動物」という一言に尽きるのだろうか。

    このコロナ禍で、オンライン化がすすめられている。もちろん、全てを否定するつもりはないけれど、何はオンラインでもよくて(むしろオンラインのほうがよくて)、何はオンラインにしないほうがいいのかをよくよく考えながら、この現実を「おもしろく」向きあっていきたい。

    討論、ディベートのように対決するのではなく、対話を通して、自分の意見ももちろん主張するけれど、相手の言うこともじっくり聞けるようになること、そして、どちらともに何かを創

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    2020年08月15日
  • 京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ

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    ◯山極先生の特異な体験を踏まえて、社会の生き方や人との付き合い方などを記したエッセイ。山極先生のことを知るにあたっても、気軽にさくっと読める一冊。
    ◯類人猿と比較して人間を分析するしては変わらず面白いが、この本で一番のポイントは、時間の使い方である。人と一緒に食事を取ること、付き合うこと、人のために時間を費やすことである。
    ◯これは、アフリカ人との付き合いの中で実感したとあるが、日本でも昔は同様であった。個人主義の行き着くところは、これまでは経済的発展であっても、それも行き詰まった感もある。個人主義という孤独は人をむしばみ、隣に住んでいる人が何をしているかも分からないような現代社会を作り出した

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    2020年08月01日
  • 虫とゴリラ

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    一般教養として読むのももちろん楽しい1冊ではあるが、「教育」の視点から読み進めると、ハッと気付かされることがほんと多いなと痛感。
    今の教育がいかに自然の摂理に反してるか、養老さんと山極さんは的確かつ痛快に断じてくれているので、私にとっては清々しい気持ちにさせてくれる内容だった。
    やはり、経済界に動かされている今の日本の教育は不健全なんだなという確信を、またひとつ得ることができた。

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    2020年07月29日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    スマホとゴリラがどう関わるのか
    ものすごく興味を持って読み進めた。

    コミュニケーションの道具としてのスマホが
    私たち人間に、中でも子どもらに
    どのような影響を与えるのか
    野生のゴリラから考える新たな視点に
    納得いく点が多かった。

    スマホに子育てさせるニュースを
    以前見たことがあるが
    親子のコミュニケーションという点では
    やはり心配になってしまう。

    ゴリラの子育てから
    人間の子育てを見直すきっかけにもなる。
    著者の講演会を聞いてみたくなった。

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    2020年07月29日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    人と人との信頼関係は身体をつなぎあわせることでしか築けない、なるほどと思った。一緒に食事をする共食が大事だという主張も、アタリより著者の方が説得力があった。
    ゼロかイチを極めるような今の発展の仕方(西洋的な考え方)には行き詰まりがあって、中庸的な考え方に変化するようなことが起こるかも、というところが面白かった。
    正解はひとつではないし、現状以外の正解もある。そういう自分や身の周り、社会の変化を楽しめるようにしたい。

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    2020年07月23日
  • 人類の起源、宗教の誕生

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    宗教の起源は共存のための倫理っていう話。

    動物に宗教はあるのか。犬の祈り。
    ニホンザルは不公平を甘受して秩序を重んじる。


    「グローバルな人材というところにいくつか指標を掲げていて、その中で一番重要なのは自己判断が可能なこと。そして、アイデンティティを持つこと。危機判断ができること。それから他者を感動させること。この四つが必要だと思うんですね。」

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    2020年07月19日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    京都大学総長の山極寿一氏が語る、ゴリラに学ぶ「ヒトの未来」。ゴリラに学ぶ、ヒトにしかない能力とは?ヒトの限界を超えたテクノロジーとどう付き合い、幸せになるか・・・!

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    2020年06月15日