山極寿一のレビュー一覧

  • 森の声、ゴリラの目 ~人類の本質を未来へつなぐ~(小学館新書)

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    ネタバレ

     人類の進化を森/類人猿/脳の大きさなどを交えて論じる。

     ゴリラ成分がもっとあっても良いと思う。ゴリラが登場するのは、本書の半ばを過ぎた辺りから。

     ゴリラ関連の記述はさすがに著者は詳しい。後半、がぜん光輝く印象。

     ゴリラが雄だけで群れを作り、同性愛を通じで群れを維持するケースがある、など長年にわたって同じゴリラを観察し続けなければでてこないエピソード。

     そのゴリラ目線で今の人間社会を観たら…というところ、もっと前半から前に出した方が良かったと思う。

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    2025年09月14日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    鳥の研究者、類人猿の研究者の対談。
    鳥には文法を使いこなせるというのが、鳥大好きな私にはなんだか嬉しく思った…まるでファンタジーだけど、現実に鳥たちは会話をしている!!

    人間が言葉を使いこなす前はどんなことで情報を伝えていたのか?というところから、現代は文脈を読む、想像するという能力が衰えている、とのこと。
    映像作品でも主人公のナレーションなどで
    全てを分かりやすく解説している、映像で見せてこちらに想像させることがなくなったと言う話から、
    最近の小説の装丁で、人物の割と写実的なイラストものが多いのは、その方が登場人物を想像できるというのを
    YouTubeで見たのを思い出した。

    なるほど、、

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    2025年09月11日
  • 争いばかりの人間たちへ

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    ゴリラの研究をここまで愛を持ってされている話には興味深いものばかり。
    人間が二足歩行を始めたことにより子育て方法が他の種と異なり、分裂した家族、今や核家族が当たり前となったのが分断の理由なのだということ。
    コロナ禍の話も含めており、我々の暮らす現代の環境で怒りや闘争、争いが起きるのは繋がりが絶たれていることやスマホなど情報社会や産業が発達してきたからなのではないかということを改めて考えさせられる。
    ゴリラを通して自然の生き方を目の当たりにしてきた筆者が感じる人間へのメッセージを感じる。
    ゴリラの説明や生態については途中読むのが大変になってしまったのでサラリと読みたいところ。

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    2025年09月02日
  • 日本の人類学

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    大学の先生の話は
    立派かもしれないけれども
    ちっとも面白くない
    そんな定説(?)をすっかり
    覆してくださる

    いやあ 人類学って
    こんなに 面白いんだ
    こんな 歴史を背負っていたんだ
    こんな 人たちが居たんだ

    「人類学」って 
    私たちの過去と
    私たちの未来と
    何より
    私たちの現在と
    ちゃんと つながっているんだ

    そんな 気持ちを
    持たせて もらいました
    この お二人の碩学の対談を
    企画された編集者さんに感謝です

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    2025年08月31日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    ・鳥やゴリラも鳴き声という形で言語を使う。
    →危険が近づいた時(敵によっても違う!)、餌を見つけた時、どこにいるか知らせる時

    ex)手話を覚えたチンパンジーの実験も。追加で連れてこられたゴリラも手話を覚えて、捕まった時の様子を話した。ただしゴリラ同士はゴリラの言語で話してしまうけど……

    ・今までヨーロッパ的な価値観で人間を基準にして動物の差分を見ていたが、動物にできて人間にできないこともたくさんある。
    →人間と動物という二項対立から離れて、言葉や人間の能力を考える

    ・言葉はなぜできたのか
    →環境への適応。言語を使えた方が生き残り、子孫を残しやすい、
    ex)頭の良いとされるカラスでも、鳴き

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    2025年08月26日
  • 老いの思考法

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    老いるとは衰えることだろうか。京都大学前総長の霊長類学者・山極寿一はそうは見ない。ゴリラの群れを観察し年長の雄が力よりも知恵や経験で仲間を導く姿を記してきた。人もまた老いを重ねることで見えてくる世界がある。若さが速さや成果を誇るなら老いは待つこと、譲ることを学ばせる。時代は変わり世代の価値観は交わらぬように見える。だが老いの思考法は断絶を埋め人と人を結ぶ回路となる。弱さに意味を見いだせるか――社会の成熟はそこにかかっている。

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    2025年08月20日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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     SNSやAIの台頭により、危機に瀕しているヒトのコミュニケーション。解決へのヒントの一つが本書に書かれている。『現代社会が言語に依存することで、ヒトは非言語な情報を認知できなくなるかもしれない』
    今こそ、動物の言語研究に学び、他人の感情や気分といった、文字にならないものを大切にするべきなのだ。

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    2025年08月13日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    これはおもしろかった!!
    タイトルの動物たちは何をしゃべっているのか?から、人間の進化、文字を得たことによる弊害など、後半は更に興味深く、現代の社会ストレスにもちょっと納得してしまった。
    この本に出会わなければ知り得なかったコトを知って、"知る"ことってこんなにおもしろいんだな、と改めて思った。

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    2025年08月11日
  • 老いの思考法

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    これからの生き方は、複数の拠点を持つことという提案は目から鱗だった。ただ拠点を複数持つだけではたぶんダメで、そこにほんの小さなものでも人間との関係性が必要だということも理解。2拠点、あわよくば3拠点生活とか近い将来できないものかと遠くを見ながら考えてしまったのでありました。

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    2025年08月11日
  • 老いの思考法

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    人間と近しい生き物である類人猿の行動を観察、把握し、それを人間の行動に当てはめて考えてみよう、という学問を基礎に書かれた本。多くの生物は生殖を行えなくなると死ぬが、人間だけそうなった後も長く生きる。それは老人が子供の育成などに一役買って来たからだ、というような内容が書かれている。

    確かに人間は猿の一種ではあるので、なるほどそうなるのかと思うことが多かった。
    共同体と家族のどちらかには属しておくべき、という話は私の老後の指針になりそう。

    ただ、世代間のギャップを感じる内容も多く、この本で批判されている最近の人間の挙動は、私が老年期に入るころにはそれが当たり前の世界になっているはずなので、そう

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    2025年07月23日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    ルー大柴の「ルー語」で鳥の文法を解き明かす話から、「テキスト文化」の恐ろしい強大さまで

    ゴリラの研究の第一人者である山極寿一さんと、シジュウカラの言語研究で注目されている鈴木俊貴さんの対談形式の共著です。山極さんの著作『ゴリラに学ぶ男らしさ』は私の人生の中でもトップレベルに面白い本で、類人猿と人間のあいだの垣根がぼやける感覚を味わえる名著でした。この本では動物たちの生態やコミニュケーションから、人間の言語の根本をつかもうとする試みが行われています。この本の中で触れられている『アレックスと私』という本を以前読んだ時、鳥の言語感覚が想像以上に豊かなものだと知り、「動物の言語というものはけしてファ

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    2025年06月08日
  • 京大変人講座

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    地球の教室は私の興味ある分野。基礎的部分を分かりやすく解説。経営の教室は衝撃的。鮨屋のおやじとの闘い。高級であればあるほどサービスは減る、なるほど。上下関係、したからのサービスは価値が低く感じられる、これもなるほど。お作法は不合理なもの。鮨屋のおやじの仏頂面には理由がある。このシリーズ面白い。

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    2025年06月02日
  • 老いの思考法

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    ゴリラや猿と比較した人間の老いについて語る。甥はネガティブに語られがちであるが、仲裁力、ハブになる力等、老いてからでないと引き出せない魅力がある。ゴリラは老いると、食べられなくなり、緩やかに死ぬ。老いに怯えるのは人間だけなのかもしれない。

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    2025年04月22日
  • 京大変人講座

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    京大の変人教授たちがそれぞれに「変なテーマ」を取り扱い、独自の研究データから得た知見をもって、常識を疑う視点を持つことが重要だと示してくれる。

    『“変人”がいるから人類は繁栄してきた』という一節はとても興味深い。

    視野を広げ、視点を変えて、一般論やもっともらしい説に固執せずに柔軟な思考を保ち、ユーモアを忘れずに過ごしたいと思う。

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    2025年03月11日
  • 京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ

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    過去は美化することも、灰色にすることもできない。誤魔化しのきかない自分というものに誇りを持って相手に接しないと、対等な話はできない。
    個の活動が増えた現代において、他者と生きてゆくための視点の持ち方に気付かされた。

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    2025年02月23日
  • 京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ

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    学術会議前会長は、ゴリラの研究者だった。人付け・ゴリラと同じ行動をして、仲間と認めてもらい観察する。現地の人と仲良くなり、森を案内してもらう。同じゴリラの研究者のダイアン・フォッシーさんとの出会い、食事を共にする意義、ニホンザルとゴリラの違い、など興味深かった。

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    2024年10月04日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    少し前の本ですが、学びある。

    動物の世界は必然性の世界であり、
    アルゴリズムが支配する世界であり、
    強いつながりの世界である。
    それは友達を作りたいなと思ったら自分と趣味の合う人たちを探してオフ会をやる世界です。

    人間が人間らしいと思っているものの多くは誤作動の結果起きている。
    だから人間らしい感情は根拠づけたり設計したりするものではない。
    人間のコミュニケーションには誤作動がすごく多くて、その誤作動こそが我々の自由や生きているという事実を支えている。
    だから、それをなるべく潰していくというのはまずいと思います。
    そうした誤作動をどうこれからの社会に組み込んでいくかという話になると思います

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    2024年06月30日
  • 「サル化」する人間社会

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    ゴリラ等の生態と人間を比較している。比較対象があるから、人間社会で何が必要なのかがよくわかった。ゴリラのフェイストゥフェイスの関係性はとても理解できる。ゴリラは序列を作らないそうだ。
    面白い!

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    2024年06月20日
  • ゴリラの森、言葉の海(新潮文庫)

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    昔、立花隆の「サル学の現在」を読んで、人類の先祖がチンパンジーのように残忍ではなく、ゴリラのように穏やかな性格だったら我々はもっと平和な歴史を刻んだだろうなと思っていた。どうやら、僕の考え違いだったようだ。山際先生は集団間の暴力の理由を言葉、死者の利用、共感性としている。ユヴァル・ノア・ハラリ「サンオピエンス全史」言う処の認知革命が原因なんだな。

    山際先生の近親相姦のタブーの起原説に納得した。育てる経験が性的な関心を抑制する。そのインセスト・タブーがあるからこそ娘を他の家に差し出すことができる。また、類人猿のメスは親元を離れて繁殖するとある。
    ここでレヴィ・ストロースの云う「女の交換」が発生

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    2024年06月12日
  • ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」

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    ゴリラやチンパンジー、オラウータン、猿など様々な霊長類の生態を例にあげながら人間社会を見ていく構成で興味深く面白かった

    垣間見える思想がちょっと…という部分があった

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    2024年05月11日