山極寿一のレビュー一覧

  • 「言葉」が暴走する時代の処世術

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    言葉が暴走するーそれがいったい何を指しているのかよくわからないままだったが、情報にあふれた生きにくい現代社会を生き抜くためのヒントがいくつも読み取れたので、読んで良かった。書籍の帯に取り上げられている山極、太田両氏の言葉も金言だと思うが、最終章にはいろいろ含蓄のある言葉が挙げられているので、この本おすすめです。

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    2026年04月28日
  • ゴリラの森で考える

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    ゴリラ(や他の生物)を研究することによって人間のことがこんなに深く分かることに驚く。生物が生存のために最適化に向けて進化してきた流れが様々な角度から説明されていて興味深いし、その神秘や尊さに唸る。大切なことがたくさん書いてあり多くの若い人に読んでほしい。
    (同じような内容が何回も出てきてなんじゃ?と思ったら、色々な媒体に掲載された文を集めた本でした。)

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    2026年04月14日
  • ゴリラの森、言葉の海(新潮文庫)

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    人間とゴリラまた他の動物たちとの様々な比較をしている本書はとても面白かった。言葉があることによって文学が生まれたりして文化的に豊かになった部分もあるけれど、本能を超えた残虐性が生まれたり、曖昧さが許容されなくなってきたり言葉以外の手段が弱くなったりということもある。使い方を考えていきたいし言葉だけを絶対視しないようにしたい。

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    2026年03月28日
  • 京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ

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    本書を読んで考えたことは大きく2つ。
    「研究(フィールドワーク)というものの人間臭さ半端ない」と「今だからこそ大事な体温が伝わる人との付き合い方」。
    本書の著者が京大での学びやゴリラの研究のために行ったフィールドワークで気づいた対人力・対話力について、京大(京都)の性質や自身のフィールドワークの経験を引き合いに説明をしてくれます。ロジカルや効率、などの考え方が当たり前のように語られる今だからこそ、このような一見非効率な力は価値があるのだと、自信を持たせてくれます。商社経験者は絶対共感できることが満載です。今後AIの躍進により、論理的な能力は人間に求められなくなると思いますが、人間の営みは結局人間によって行われ、非合理・非効率な人間をうまく調整していく力や努力は今後さらに貴重なものになっていくと信じます。

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    2026年03月15日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    対談ものを読むことが苦手なので、ちょっと何度か遡って読んだりしなければいけなかったが、内容は深く面白かったし、人間のこれからの生き方について考えさせられた。
    動物たちは、盛んにコミュニケーションを取り合って生活しているのに人間は言語というより文字化によって狭い範囲でしか考えられなくなってきてしまった。情報を伝えることだけではコミュニケーションはとれない。相手のことを慮ることはAIには出来ないのだから。

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    2026年03月15日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    霊長類学者の山極寿一さんが、『僕には鳥の言葉がわかる』の鈴木俊貴さんと対話形式で知見を語り合う贅沢な内容でおもしろかった。

    論文で発表されたことではない2人の推測の話がわりと多かったけど、興味深くそうなのかもと思えた。

    【おもしろいなと思った説】
    ・人間は直立二足歩行により移動が可能になり、その場にないものを表現する必要性から言葉の進化に繋がった。
    ・手が自由に使えることで、ジェスチャーやダンスや音楽で他者に共感する力につながった。
    ・駅前の木に集まっている鳥の群れが騒がしく鳴いている理由は、同調と一体化。
    ・人間には言葉があるからこそ、まとめたり、細分化したり、類推したりストーリー化する能力がある。

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    2026年03月09日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    動物を知れば人間をより深く知れる気がする。
    ゴリラの話がメインかと思ってたけど、人間の進化についての話も出てきて面白かった〜。
    動物と心通わせる近道は人の常識を当てはめないことなのかも…
    常々、自分が話す言葉には気をつけなきゃと思う。

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    2026年02月24日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    『動物が、僕たち人間が思っている以上に賢かったり、複雑なコミュニケーションをとっていても全然不思議じゃない。』

    それまでは動物の鳴き声は音として耳に入っていましたが、人間と同じようにコミュニケーションをとっているなんて
    ゴリラのマイケルのエピソードはすごい!!

    先に『僕には鳥の言葉がわかる』を読んでしまっていたので、シジュウカラの話は知っていましたが、山極さんの霊長類のいろいろな実験の話もとてもおもしろかったです。
    『心の理論を持っているのはチンパンジー、ゴリラ、オランウータン、そしてヒト』『スカフォールディング』など

    『戦争は、言葉が暴走してしまった例の一つだと思います』
    人間社会にも釘を刺す

    シジュウカラとゴリラの大好きな二人が、動物言語について熱く語り合う。
    自分が興味あることを二人がどんどん語り続けていく、わくわくするような対談でした

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    2026年02月21日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    自分を動物に近づけ探究し続けることで人間のこともわかってくる。一流の研究者とはなんと哲学的なのであろう。
    言葉に頼りすぎ、言葉以外のコミュニケーションを蔑ろにしてきた人間に綻びが出ている。共感を取り戻すためには身体を共鳴させてつながっていく必要があるのだそう。人に会い、美味しいごはんを食べようと思った。

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    2026年02月18日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    ネタバレ


    著者のお二方が研究などに基づいて、動物の行動に込められているであろう意味とか言語の起源などを論じていく部分が非常に面白かった。

    それを通して見えてくるものの一つに、言語はコミュニケーション手段の一部でしかないということがある。つまり、身体性に関連する言語を超えたものが確かにあり、言語では言い表せないということ。
    それなのに人間は言語を重視しすぎているとの問題提起。他にもこんな感じの主張が出てきている。
    それらは以下のようなパターンの類型として理解できるなぁと思った。
    すなわち、要素還元主義vs全体主義の議論。その内容としては、「人間は対象をより細かい要素に還元して考えることが可能で、効果的なのだが、全体で初めて意味を成すものがあり、そこから刃物で要素を切り出したときに不可逆的な意味の損失が起こってしまうことがあり、それに気づかないと痛い目をみる」というもの。
    この本では、
    その全体が人間の生存から出てくるもの全てで、
    刃物が、言語、ひいてはアルゴリズムで、
    損失が、踊りに潜む身体性、ひいては言語にも含まれる人間の感情などの非合理的な部分であるという感じ。

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    2026年02月12日
  • 京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ

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    ネタバレ

    京都大学の学生時代にゴリラの研究をすることになり、1人で外国に行って現地の民族と交流をしながらゴリラへの研究にたどり着くまで既に大変だったと言う。闇市でどうしても1人で歩かなければならないかったときにはその場で話しかけてきた一番悪そうなやつに一緒に歩いてもらって、身を守り、人を雇うにはお金を持っている感じを出さなければいけないが、身ぐるみ剥がされないためには、こいつは殺すには惜しいと思わせなければならないと言うのをなかなかさらっと言っていた。ときには、現地の民族のプライドを刺激して、ゴリラの研究に同行させる。最初は誰に対しても拒絶せず、悪い奴であろうと受け入れて、騙されたとしても、かえってこいつは良いやつだと思われることで良い人にも寄ってきてもらえるようになると。だが、キャンプで就寝前に騒いでた奴には毅然とした態度で接するなど、舐められないように言う時はいう。

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    2025年12月30日
  • スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方

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    私の好きな養老孟司も為末大も、そして著者も身体性が大事だと言っている。他者と信頼関係を築くには同じ時間、同じ場所にいて同調することが大事だと。
    普段からものすごく実感しています。

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    2025年10月04日
  • ゴリラの森、言葉の海(新潮文庫)

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    ゴリラについて知りたいなって思って手にとった本。気がついたら人間の本来のあるべき姿、について考えさせられてた。自然に求めるのではなく、私たちが謙虚にならなくてはいけない。

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    2025年09月15日
  • 森の声、ゴリラの目 ~人類の本質を未来へつなぐ~(小学館新書)

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    ネタバレ

     人類の進化を森/類人猿/脳の大きさなどを交えて論じる。

     ゴリラ成分がもっとあっても良いと思う。ゴリラが登場するのは、本書の半ばを過ぎた辺りから。

     ゴリラ関連の記述はさすがに著者は詳しい。後半、がぜん光輝く印象。

     ゴリラが雄だけで群れを作り、同性愛を通じで群れを維持するケースがある、など長年にわたって同じゴリラを観察し続けなければでてこないエピソード。

     そのゴリラ目線で今の人間社会を観たら…というところ、もっと前半から前に出した方が良かったと思う。

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    2025年09月14日
  • 争いばかりの人間たちへ

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    ゴリラの研究をここまで愛を持ってされている話には興味深いものばかり。
    人間が二足歩行を始めたことにより子育て方法が他の種と異なり、分裂した家族、今や核家族が当たり前となったのが分断の理由なのだということ。
    コロナ禍の話も含めており、我々の暮らす現代の環境で怒りや闘争、争いが起きるのは繋がりが絶たれていることやスマホなど情報社会や産業が発達してきたからなのではないかということを改めて考えさせられる。
    ゴリラを通して自然の生き方を目の当たりにしてきた筆者が感じる人間へのメッセージを感じる。
    ゴリラの説明や生態については途中読むのが大変になってしまったのでサラリと読みたいところ。

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    2025年09月02日
  • 日本の人類学

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    大学の先生の話は
    立派かもしれないけれども
    ちっとも面白くない
    そんな定説(?)をすっかり
    覆してくださる

    いやあ 人類学って
    こんなに 面白いんだ
    こんな 歴史を背負っていたんだ
    こんな 人たちが居たんだ

    「人類学」って 
    私たちの過去と
    私たちの未来と
    何より
    私たちの現在と
    ちゃんと つながっているんだ

    そんな 気持ちを
    持たせて もらいました
    この お二人の碩学の対談を
    企画された編集者さんに感謝です

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    2025年08月31日
  • 老いの思考法

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    老いるとは衰えることだろうか。京都大学前総長の霊長類学者・山極寿一はそうは見ない。ゴリラの群れを観察し年長の雄が力よりも知恵や経験で仲間を導く姿を記してきた。人もまた老いを重ねることで見えてくる世界がある。若さが速さや成果を誇るなら老いは待つこと、譲ることを学ばせる。時代は変わり世代の価値観は交わらぬように見える。だが老いの思考法は断絶を埋め人と人を結ぶ回路となる。弱さに意味を見いだせるか――社会の成熟はそこにかかっている。

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    2025年08月20日
  • 老いの思考法

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    これからの生き方は、複数の拠点を持つことという提案は目から鱗だった。ただ拠点を複数持つだけではたぶんダメで、そこにほんの小さなものでも人間との関係性が必要だということも理解。2拠点、あわよくば3拠点生活とか近い将来できないものかと遠くを見ながら考えてしまったのでありました。

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    2025年08月11日
  • 老いの思考法

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    人間と近しい生き物である類人猿の行動を観察、把握し、それを人間の行動に当てはめて考えてみよう、という学問を基礎に書かれた本。多くの生物は生殖を行えなくなると死ぬが、人間だけそうなった後も長く生きる。それは老人が子供の育成などに一役買って来たからだ、というような内容が書かれている。

    確かに人間は猿の一種ではあるので、なるほどそうなるのかと思うことが多かった。
    共同体と家族のどちらかには属しておくべき、という話は私の老後の指針になりそう。

    ただ、世代間のギャップを感じる内容も多く、この本で批判されている最近の人間の挙動は、私が老年期に入るころにはそれが当たり前の世界になっているはずなので、そうあるべきではないと言われてもどうにもならんのではないかなァという印象を受けた。まぁまだ少し読むには早かったのかもしれない。

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    2025年07月23日
  • 京大変人講座

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    地球の教室は私の興味ある分野。基礎的部分を分かりやすく解説。経営の教室は衝撃的。鮨屋のおやじとの闘い。高級であればあるほどサービスは減る、なるほど。上下関係、したからのサービスは価値が低く感じられる、これもなるほど。お作法は不合理なもの。鮨屋のおやじの仏頂面には理由がある。このシリーズ面白い。

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    2025年06月02日