山極寿一のレビュー一覧
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山極先生と小原先生の対談がメイン。
狩の現場で獲物をそのまま食べずに仲間が持ち帰った食物を分けて食べるのはホモ・サピエンスだけらしい。仲間を信頼するという能力があるからこそできる行為なんだという山極先生の主張。
それと、長期間グループを離脱していた仲間が帰ってきて受け入れることができるのもホモ・サピ...続きを読むPosted by ブクログ -
人間と人生を諦めない2人による《人間の本性》を探しに行く旅、という感じの一冊。
哲学ではじれったい議論が必要な《本性》も、お二人の学問領域から見るだけで一気に近付けるのが魅力。
どうしようもない時代になってしまった2020年代だからこそ、改めて《人間をやる》というところにフォーカスを当てて、楽しい人...続きを読むPosted by ブクログ -
生まれた時から、言葉が当たり前にある環境だから、言葉ですべての物事を定義してしまうこと自体の意味や、不可解さについて考えたことなかったな
言葉遣いなど、言葉に達者な人でありたいなあとは思っていたけれど、そのマイナス面についてもあるのね、やっぱり物事って全て両面性がある。。当たり前って危険ね
普段よ...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルや表紙からは、ゴリラの生態やコミュニケーションに関する本のように見えるかもしれないが、それに留まるものではない。
言葉を使わないコミュニケーションを実践してきた山極氏。言葉で表せないものを言葉で伝えるという難題に常に取り組む小川氏。霊長類学者と小説家が、言葉という接点を通じて、人類の来し方...続きを読むPosted by ブクログ -
非常に面白かった。
ゴリラや他の霊長類との比較でヒトを知る、と要約してしまうとつまらないのだが、いろいろ考えさせられながら、ユーモアもありつつ叙情的な対談。
言葉というのは、長い進化の歴史の中ではまだ新しいからどこか安っぽいんだとか
樹上生活の哺乳類がコウモリとサルに分かれ、飛ぶ方を選ばなかった...続きを読むPosted by ブクログ -
人間にしか出来ないこと。頭の中では想像出来ていても、いざ説明するとなれば難しい。そんな曖昧な考えを明確にしてくれた一冊。Posted by ブクログ
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ゴリラとニホンザルの親子のかんけいがぜんぜんちがってびっくりした。ゴリラは、子どもがえさがほしいと表げんするとわけてあげるけど、ニホンザルは子どもがほしがるとおこる。ゴリラは人間に近いのかな。
でも、ゴリラはあらそわない。人間はあらそう。(小3)Posted by ブクログ -
現代社会のコミュニケーションの問題点を、類人猿とヒトとの性質の差から紐解く視点が非常に面白かった。
ヒトは共感力で家族と地域社会という性質の異なるコミュニティを両立できているという記述があった。私たちが様々なコミュニティに属していることは当たり前に思えるが、実際はヒトとの距離の取り方が難しいと思う場...続きを読むPosted by ブクログ -
◯大変面白かった。最近ゴリラがマイブームだったので、何かゴリラの本を読もうと思って手に取ったのだが、ゴリラの本というよりは、著者の魅力が溢れる本という方が正しいような気がする。
◯新聞で掲載されていたコラムがまとめられた本であり、ゴリラに関する知識が別段増えるわけではない。著者の世界を見るときの考え...続きを読むPosted by ブクログ -
面白い。
ぼんやり考えていたことがすべて言語化されていた感じ。ポストコロナの人と人の関わりを考える上で最良の一冊。Posted by ブクログ -
この本を読んで知ったことは、例えば、よその赤ちゃんをあやすとか抱っこするとか、うつむき加減の少年に語りかけるとか、そういう大人や青年のふるまいに温もりやありがたさを感じるのには、森林からサバンナに出てきてからの人類の暮らしのなかで、そういう行動に大きな意味があったからだ、ということだ。
言葉を使...続きを読むPosted by ブクログ