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既存の枠にとらわれない新しい価値観をどのように生み出していけるのか。「個」が強調される中、信頼に足る家族・コミュニティーをいかに作り上げることができるのか。みなの声に耳を傾ける社会を実現するには、どうすればよいのか。霊長類の目があれば、自ずと答えは見えてくる。学びの基本、サル真似ができる霊長類は人間だけ?
大量発生中のイクメンはゴリラ型の父親?
「ぼっち飯」ブームは、人間社会がサル化している証拠?
現代日本の民主主義はゴリラのそれ以下?
動物の一種としての人間に立ち返り、これからの共同体・国家のあり方を問い直す。
※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
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Posted by ブクログ
ゴリラは堂々と誇り高く見えます。人間に近いから余計に悠々と感じるのかもしれない。
コンゴの森でゴリラを追い、その群れの一員となった(?)山極寿一先生。ゴリラのマナーを身に着けた先生がその目で人間社会を見たら、なんともぎこちなく感じたそう。
社会性を身に着けたことで独自に進化した人間。自然から離れ、いろいろな技術を急速に発展させてきたけれど、何かがそのスピードに追いついていない。
立ち止まって考えてるヒマなく波に乗ってきたけど、そろそろ一回「ちょっとまった!」というタイミングなのかも。
特に子どもたち。自然を取り上げられ、簡単にのめり込める機械の刺激を与えられている現状が、なんだかSFの話のようにも思えてきます。
人間はずいぶん遠いところまて来てしまったんだなぁ。
Posted by ブクログ
激しく共感
人間の住居は家族や共同体の信頼関係を反映する場所なのである。だから、人間の住居で雨をしのぐやれだけではなく、外からの視線を防ぐ壁がある。
アフリカの奥地の熱帯雨林で訪問した村は、道沿いに家が立っていて、1番奥に村長の家、真ん中付近にバラザと呼ばれる集会所があった。法務局はまずこのバラザに立ち寄り、自分の素性や旅の目的をまず説明し、村長に挨拶することになっている。
家の構造もそこで暮らす人々の人間関係を表していた。
しかし現代の住居は人間関係を一切考慮していない。いくつかの住居のモデルがあって、それを個人が自分たちの生活設計に従って選ぶ。住居を作る側がそこで得られる利便性と夢を解説し、住む側はその条件が自分の希望に合うかどうか判断するだけである。両者が合意すれば、住居はモデルに従ってまた瞬く間に建てられる。
私が子供の頃はいろんな人の共同作業で家が立っていた。
家は個人の所有物となり、外の世界と隔絶する場所となった。
昔とは逆に人間関係を規定し、個人や家族を隔離し、社会のつながりを分断している。
子どもたちは今、知りたい事を人から学ぶ必要がない。
学びの方法が変われば、教え方も変わらざるを得ない。子どもたちは知識を人に求めてはいないので、知識を与えるだけでは信頼も尊敬もしてくれない。
現代は、知識そのものではなく、実践する力や考える力を教える時代である。
人と関わりを持ちながら、他者のなかに自分を見つける楽しさを知ってほしい。そこに新しい時代の信頼と学びの場が開かれるのではないか。
おわりに
京都大学総長
大学はジャングル
ジャングルは地上で最も生物多様性の高い生態系であり、常に新しい種が生まれる。大学も社会で最も多様な知性がすむ場所で常に新しい考えが生み出される。
研究者たちは自分の分野は熟知 他の学者が何をしているかはよく知らない それでも共存 大学が許容性の高い場所だから
ジャングル 太陽光と水
大学 社会の支持と資金
世界一になろうとしている研究者や学生
ジャングルの王者 ゴリラと付き合い慣れている
大学の猛獣たちともうまく付き合える
Posted by ブクログ
著者は、霊長類学者としてゴリラ研究の権威である。
今西錦司氏が創始した日本の霊長類研究は、「猿になりかわって彼らの社会や歴史を記録せよ」つまり、猿の群れの中に入り込み、自らが猿のような暮らしを味わい、コミュニケーションの輪に参加して、彼らの社会の仕組みを理解せよ、という。
研究のために観察をする著者に、最初は逃げたり攻撃してきたゴリラたちも、しばらくすると著者を敵視しなくなり、群れの中で観察することを許すようになったという。それでも、ゴリラは人間の行動に常に目を配り、彼らの気にさわることをすると必ず叱って行動を改めさせたという。そうやって、自分達のルールを教えていくのだろう。
ゴリラの研究をするようになってから、人間社会について疑問に思うことがでてきたと言う。
私が最も興味を持ったのは、
なぜ、人間は集まって一緒に食べようとするのか。という箇所だった。
猿は群れで暮らすけれど、食べるときは分散してなるべく仲間と顔を合わせないようにする。数や場所が限られている自然の食物を食べようとすると、どうしても仲間と鉢合わせしてけんかになるからだ。
いままで、人間が家族ともしくは友達と一緒に食べることに疑問を持ったことがなかった。
当たり前に行っていることに素朴な疑問を持ち、それについて歴史や行動を深く考えてみる。
外国人が日本の良さを認識することで、日本人が自らの良さを再発見したように、人間を外から考えてみるのは興味深い。
Posted by ブクログ
霊長類研究者の山極先生が京都大学の総長時代に執筆された著書。
ゴリラやチンパンジー、サルなどの生態と人間の生態を比較しながら、現代社会で我々が直面する様々な課題について言及しており、大変興味深い内容でした。
今更後戻りはできないですが、グローバル化も進んで人間社会の規模が大きくなりすぎて生きづらくなっているんだろうなとゴリラの群れの話などを読んでいて感じました。
「道徳は自分が属したい共同体があってこそ成り立つ。それがなければ、道徳は心に宿らないのである。道徳の低下は、現代の日本人が急速に孤独になったことを示している。」と書かれており印象に残りましたが、小中学校で「特別の教科」として位置づけられるようになった道徳の授業では現在どんなことを教えられているのか気になりました。
Posted by ブクログ
◯大変面白かった。最近ゴリラがマイブームだったので、何かゴリラの本を読もうと思って手に取ったのだが、ゴリラの本というよりは、著者の魅力が溢れる本という方が正しいような気がする。
◯新聞で掲載されていたコラムがまとめられた本であり、ゴリラに関する知識が別段増えるわけではない。著者の世界を見るときの考え方、京都大学総長として、学生を教える側としての考え方が心を打つコラムが多い。その語りに思わずグッときて、自分の生活を改めてみようと思うこともある。なんというか徳が高い。
◯タイトルはこれ以外は考えられないが、ゴリラに興味がない、タイトルで買ってみた、それ以外の人にも幅広く読んでほしいと思う。
Posted by ブクログ
少し前の話ですが
京大の学生寮「吉田寮」のことが
いっとき話題になっていましたね
その時に
「学生諸君も もう少しゴリラらしく対応できれば
いいのだけれど…」
というニュアンスのコメントが
山際寿一総長のお言葉として
報じられていた記事を読みました
それも
どちらかといえば
ーなんということを
人間ならぬ
ゴリラ並みに例えるとは
という非難めいた調子で
紹介されていたように覚えています
むろん
山際寿一さんの真意は
気高く賢明で協調を重んじる
尊敬すべきゴリラ諸君
としておっしゃっているのですが…
改めて、思うのは
地球上で傲慢になってしまった
我々ニンゲン、
そしてニホンジン、
に対しての
傾聴すべき警告の書になっています
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