橋爪大三郎のレビュー一覧

  • ふしぎなキリスト教

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    西欧だけでなく、世界中で現代社会に大きな影響を与えているキリスト教。本書はキリスト教を社会学的な切り口から解説した画期的かつわかりやすい1冊。
    ユダヤ教、イスラム教と比較しながら、なぜキリスト教が広まったのか、やや強引ともいえるような考え方が成り立った背景はなにかなどを解き明かす。橋爪大三郎さん、大澤真幸さんという大先生の対談形式で、とてもわかりやすく楽しみながら読めました。

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    2024年10月24日
  • 人間にとって教養とはなにか

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    最低限必要な教養として、政治・経済・社会・歴史など、広く・浅くでも大切だと感じさせられました。

    学びたい・知りたいと思う気持ちから、本によって読解力を鍛えたり、ネット情報の真偽、自分で考える大切さなど、向き合い方が読みやすく書かれています。

    人生を豊かにする第一歩として、参考になる本だと思います。

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    2024年08月23日
  • おどろきのウクライナ

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    2023/01/16 読み終わった

    タイトルは「おどろきのウクライナ」だが、中身は「おどろきの中国」の話だった。中国は民主主義でないのになぜ経済が発展しているの?という。

    歴史の回答を待ちたい。

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    2024年06月07日
  • 世界史の分岐点 激変する新世界秩序の読み方

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    ネタバレ

    橋爪さんはアカデミックながら柔軟に思考を展開できる人。佐藤さんは時々ぎょっとすることを言うので、話は割り引くようにしているが、タブーのない思考実験をする人だと思う。そんな二人の対談集。橋爪さんがテーマをまとめ、佐藤さんが捕捉していく感じで、経済・科学技術・軍事・文明という4つの切り口から大きく変わろうとしている時代の局面をとらえている。

    経済ではアメリカ一強時代が終わり、中国が激しく追い上げている。脱炭素・量子コンピュータ・核融合といったテクノロジーの世界では激しいつばぜり合いや合従連衡が起こっているが、それはこれらの新技術を押さえることが次世代の覇権を握るのに大きく利するからだ。米中対立は

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    2024年05月20日
  • 死の講義―――死んだらどうなるか、自分で決めなさい

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     Podcast、Spotifyなどに「COTEN RADIO」という番組があり、この中の「老いと死の歴史」の参考文献として紹介されたものです。

     一神教、インド、中国、仏教、日本などの宗教観を元に、それぞれの死生観がどうなのかが描かれています。死後は、「復活する」、「輪廻する」、「そのまま何もない」、「黄泉の国に行く」など様々ですが、著者は、結局これらを参考に、「自分で決めなさい」と結論づけています。これを読んでも、自分としては、田坂広志氏の「死は存在しない」の考えに同意なのですが、決めることで「新しい自分になる」という著者の見解には少なからず賛同しました。

    仏教では「世俗の葬儀などに関

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    2024年05月20日
  • 正しい本の読み方

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    議論の前提は普通は隠れている。相手の論理を分析して前提を見つけること。自分の論理の前提に気付かないこともある。それも意識して見つけることが大事だとわかった。

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    2024年05月18日
  • 正しい本の読み方

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    本の選び方から難しい本の読み方まで、具体的に哲学書の一部を取り挙げて説明されていた。
    日垣隆著「つながる読書」との共通点は、本に書き込む、すなおに読む、ベストセラーより古典をすすめる、電子書籍肯定、読書会など。
    本は必ずしも買わなくてもよく、本当に大切な本だけを集めれば良いという点が異なる。
    著者の背景まで知った上で、本に書かれていない前提条件、思想、意図を読み取ることで、一冊の本をより深く読み込めることが分かった。

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    2024年05月05日
  • 死の講義―――死んだらどうなるか、自分で決めなさい

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    三大宗教、神道が死をどのように捉えているのか、網羅的に解説して、あなたならどの死がしっくりくるか選びなさい、と迫ってくる。
    死をどのように捉えているかは、それぞれの宗教の宗教観が滲み出ている。
    現代日本人の死生観も作られたもので、それを当たり前と受け入れているだけ。死は、もっと自由に考えて良いのだ。

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    2024年05月04日
  • おどろきの中国

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    中国社会の構造と毛沢東のカリスマ性の秘密が面白い。
    「三国志演義」の思想から毛沢東のリーダーシップを読み解いていく。
    「三国志演義」では、皇帝は武力の強い者ではない。
    漢の皇祖劉邦は、武の天才項羽を、破るほどの武の達人だが、皇帝になると文民に徹し、文民皇帝として漢帝国400年の礎を作る。
    それは武の皇帝となった秦の始皇帝の帝国が15年で滅びたことを反面教師としているのだ。
    武で中華を征服したにも関わらず、武の痕跡を消し去って文を表に出すこと。
    それこそが「三国志演義」思想の指し示す皇帝の奥義なのだ。

    毛沢東が大躍進政策で失敗し、4000万人の餓死者を出した時、人民解放軍のトップで軍のエリート

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    2024年04月20日
  • はじめての構造主義

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    驚きの構造主義入門書。
    何度も読み返したが、その度に感動を新たにする、名著。
    「構造主義は終わった」とマスコミやアカデミズムが合唱するのに対して、そんなことは笑止千万、と一喝。長嶋茂雄よろしく「構造主義は永遠です!」と高らかに宣言してみせる。

    構造主義は、思想ではない。
    では、何か?
    構造主義は、方法論なのだ。
    だから、古びることはない。
    あるのは、構造主義以前と構造主義以後という方法論的時代区分だけだ。
    比較するとすれば、「ニュートン以前とニュートン以後」、アインシュタイン以前とアインシュタイン以後」と言った科学史の区分だろう。

    橋爪40歳、東工大の教授に就任する直前の作品。
    構造主義の

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    2024年04月20日
  • 世界がわかる宗教社会学入門

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    知的好奇心で読む面白さがある一方、自分がいかに宗教とかけ離れた生活を送ってきたかと考えさせられた。色々な宗教についていくつか本を読み、少し理解はあると思ってはいるが、あくまで外側からの理解であって、ある宗教の内側に入ったことはないのだから。世界の大多数の人たちから見たら日本人は相当変な集団なのだろう。でもそこには共通の価値観が育まれ、行動様式を形成している、とした山本七平の「勤勉の哲学」を読んでみたいと思った。

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    2024年02月14日
  • 正しい本の読み方

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    ネタバレ

    まとめ
    ●黄色のハイライト | 位置: 932
    ちゃんと読んでとっても参考になったのは、『理科系の作文技術』(木下是雄、中公新書) です。

    ●黄色のハイライト | 位置: 1,460
    本を覚えるのではなく、本のことを覚える。これで十分です。  本のことを覚えるとは、誰が書いた、どんな名前の本で、だいたいどんなことが書いてあったか。よい本だったか、それとも大したことがなかったか、を覚える。  それ以上の詳しいことは、覚えなくてよい。だって、本に書いてあるんだから。知りたいことがあれば、また本を見ればよいのだから。

    ●黄色のハイライト | 位置: 1,556
    手許

    ●小学生は、記憶力がすぐ

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    2024年01月15日
  • 権力

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    権力は、よりよく統治や支配を考えるための仮設構成体である と「序」に定義らしいものが出てきたが、その後に古典理論、さらに旧約聖書が出てきたのには驚いた.経済と貨幣、法の支配、民主主義が続いたが、よく理解できなかった.権力に関連する社会主義、全体主義と西側世界の対決については、歴史的にも複雑な展開があったが、現在も継続中の問題だと思っている.もやっとした感じが残ったが、権力について考えることができたのは良かった.

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    2023年12月18日
  • シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 世界は四大文明でできている

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    色々な本で読んでいる内容もあると思うが改めてまとめてもらって読みやすいし、整理が出来ていい。日本のビジネスマンが海外の人と話しをする際にこのくらい整理して知っておいた方が良いよという内容。日本は文明ではなく文化。文明は多様性を持った人に対して普遍的なものだが、日本はその多様性がないムラ社会。ムラ社会の弊害があるということ。そんな中で日本の文化をどう説明し理解してもらい営業に活かせるかという知恵を授けてくれている。でも何回か読んでどう相手に伝えるかは研究しないと出来ないな。仏教のヒンドゥーに対するカーストに対するカウンターとしての性格などは腹に落ちた。やはり橋爪さんの本は面白い。

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    2023年12月06日
  • ふしぎなキリスト教

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    キリスト教の成り立ち、ユダヤ教、イスラム教との関係性の大枠を理解するのにうってつけの良書だと思う。聖書という書物の不完全さ、様々な解釈の余地があることが、著者2人のやりとりから感じられ、その理解、解釈しようとする努力こそが、現代の西洋文明の礎になっていることが分かった。宗教なんて、キリスト教なんて、と思っていたが、自分が恩恵を受けている近代文明が、実はキリスト教があったからこそのものだったとは。面白かった。

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    2023年11月30日
  • はじめての構造主義

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     なんで読もうと思ったのか忘れてしまったが、構造主義について知りたかったのは確かだ。
     構造主義とはなにかといえば、変換を通して不変の構造を見つける方法だと言えるだろう。ただし、細かい部分は本書を読んで欲しい。
     参考図書にガードナーがピアジェとレヴィ・ストロースを並べた本が挙がっていた。ピアジェは子どもの発達を研究した心理学者だ。未開社会が文明社会に劣っていないのと同じく、子どもも大人に劣っていない。それを思うに、当時の西洋社会では権威の相対化とでも言える大きな流れがあったのだろう。他にもクライエント中心療法を研究したカウンセラーのロジャーズがいる。
     ここからは私事だが、現在、社会福祉の勉

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    2023年10月28日
  • 中国共産党帝国とウイグル

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    覚えておきたいこと。日本語はウラル・アルタイ語族でトルコと言語が同系統。
    深い影響を知らないところで大陸からうけているそのことを、大陸をもう少し身近に感じて、同胞という感覚を持って問題を考えていただければと思っている〔橋爪)
    日本も韓国もトルコと同じ連なりにあり繋がっていく。〔中田)

    中田さんの、おわりに、のところで
    カリフが納めるダール・アル=イスラーム イスラーム圏にムスリムは住むべきである。という下りが面白くて少し目から鱗である。その文章の最後は、
    ウイグルが移住すべきダール・アル=イスラームはどこにも存在しないのである。となっている。

    モンゴル人もチベット人もウイグル人も全て中華民

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    2023年10月08日
  • 一神教と戦争

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    キリスト教徒とイスラム教の社会や政治のあり方への影響を比較しつつ、「キリスト教がなぜ戦争に強いのか?」とか、それぞれの国での政治の仕組みや、これからの戦争や世界システムについて、議論する本。

    対談を本にしたものなので、スラスラと読めるかと思ったが、かなり濃縮度の高い議論で、二人の著者がそれぞれの考えを述べて、共通点を確認したり、対立したり。この議論についていくのは、わりと時間と体力を要した。

    スリリンな本であるが、でも辿り着くところは、まあそうかな〜というところかな。宗教が社会に影響を与えるのもわかるけど、なんでもそれで解釈できるわけでもないだろう〜と思ったりする。

    著者のひとり中田さん

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    2023年09月27日
  • 権力

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    橋爪先生の集大成ともいえる著書。権力について深い考察がされている。知の巨人が権力をどのように定義づけたかや、そもそもそのような概念が登場した宗教的背景はなんだったかなど、縦横無尽に論じている。ヴィトゲンシュタインの言語ゲームという概念についての説明が分かりやすく、目からウロコだった。
    後半からは社会はどうあるべきかなど、巷間ありがちな予定調和な展開になって正直序盤ほどのダイナミックさは感じなかった。それにより☆を1つ減らした。しかし、この著作が橋爪先生の大きな足跡となることは間違いない。

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    2023年08月21日
  • さんすうの本 ナンバーランドのふしぎな冒険

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    かけ算って?わり算ってなに?分数の約分通分って?
    そういうものとして暗記していたけれど、聞かれて答えられないのは悔しいので勉強のため。
    分かりやすい。

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    2023年08月06日