橋爪大三郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
死について考えることは、どう生きるかにつながる。
死について、人間が最も考えや知恵を集結させたのが宗教。だから各宗教を知ることは、自分の死を選ぶことができる。
合理主義と一神教や仏教などを、相反せず自分の中に同居できるという考えが好き。
また、比較的自分の近い、儒学や道教についても学べた。儒学と道教は2つで1つの側面がある。道教は死者の国を創り上げた。(閻魔様がいて、、等)
先祖崇拝は、儒学と同様、絶妙に私を避けてるという考えも面白い。
たしかに、子孫に敬ってもらう時、それは死者の自分であって、死そのものではない。
自分に置き換えていくと(自分がしっくりくる、選びたい死の考え方は何か考え -
Posted by ブクログ
教養とは人間が考えてきたことの全てであり,必要な知識を取り入れることとは違って,いつ役に立つかは分からないけれども自分の選択や自由が広がることにつながると信じて知っておくことが教養。
そして,教養を身につけるのは自分のため,そしてその結果として周りの人たちと手を携えることができ,よりよい社会の構築へと繋がっていく。
とても優しく,力強い橋爪さんの言葉。
民主主義という言葉が頻繁に出てくるのは,橋爪さんの経験と今の社会に対する危機感の表れなんだろうと思う。一人一人が教養を身につけることが結果として民主主義のを支える力となるという考えには共感しかない。
ただ,1番は自分のため。まずは楽しみ -
Posted by ブクログ
久しぶりに最高に素晴らしい本に出会ったような気がします。著者の本を時どき気に入って読んでいたのですが。
たまたま手に取って読みましたが、これは大げさに言うと衝撃を受けた感じがしました。
死を考え、死と宗教の関係に発展させ
一神教(ユダヤ・キリスト・イスラム)・多神教
・インド(ヒンズー教・初期仏教)の宗教・中国(大乗仏教・儒教・道教)・日本の宗教(仏教・神道・国家神道・江戸時代の仏教)
の解説を踏まえたうえで
死について考えるうえで、宗教を選択する重要さを論じているあたりは、すごく波のような流れで頭に入ってくる感じです。
宗教のとらえ方が正直に言って変わった感じがします。
自分は、正直ユニタ -
Posted by ブクログ
本屋さんで、書評が掲載された本のコーナーにあった。
「死」をテーマにしている本に惹かれる。
なんでだろう。
思春期からしばらくは、死にたいことがたくさんあった。
なんとか生きてきたけど、今は死ななくてよかったなぁと思う。
みんながみんな浮上できるわけじゃないけど、こんな自分が浮上できたから、今の子供たちも(自分と似たように悩んでいる子は)浮上できる可能性があるのかもしれない。
だったら、伝えられることは伝えてあげたい。
そのために、自分の中にいろいろな智恵を蓄えておきたい。
と、思っているのかもしれない。厚かましいけれど。
宗教にコミットする、という考えはなかった。
自分では熱心に信 -
Posted by ブクログ
【未知満ちた国の成り立ち】『不思議なキリスト教』でも対談を行った東京工業大学名誉教授の橋爪大三郎と社会学者の大澤真幸が,ずばりアメリカをテーマとして対談した作品。知っているようで知らないその国の根幹を,キリスト教やプラグマティズムを軸として語り明かしていきます。
あとがきに記されているとおり,アメリカの「急所」を知る上で大変参考になる一冊だと思います。目に見えないものとしてどうしても取っ付きづらさが伴う宗教・哲学面に光を当てることで,多くの方にとって新鮮なアメリカ像が浮かんでくるのではないかと思います。
~プラグマティズムは、宗教のことを考えている。さまざまなキリスト教の宗派(教会)と自然