【感想・ネタバレ】教養としての聖書のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年06月29日

旧約聖書から
『創世記』『出エジプト記』『申命記』
新約聖書から
『マルコ福音書』『ローマ人への手紙』『ヨハネ黙示録』
をざっくり、講義形式でまとめた物。しっかり聖書を読む上での導入に良い。特に最後の黙示録は、ハリウッド映画や小説のモチーフになっている事が良く分かる。

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Posted by ブクログ 2017年02月27日

ビジネスパーソン必読、、、かはわからないが、相当雑学が増えて良かった。しかも読みやすい。読み終わってからだいぶたってしまったので、忘れてしまって感想が書けない。パウロが素晴らしかったんだっけ。最終的に洗脳されそうになった。

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Posted by ブクログ 2016年09月11日

人によっては色々文句はあるかもしれないが、それでもわかりやすい聖書の成り立ちを解説してくれた良書である。

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Posted by ブクログ 2015年05月16日

ユダヤ教、キリスト教の成り立ちを理解するのに役立つ好書です。聖書に触れるたびに、これを信じるという感覚が信じられない思いがします。特にヨハネ黙示録は、壮大な終末の描写で、物語としては面白いですね。確かに映画の世界です。

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Posted by ブクログ 2022年03月22日

旧約聖書から、創世記、出エジプト記、申命記、
新訳聖書から、マルコ福音書、ローマ人への手紙、ヨハネ黙示録、の6つに絞った聖書講義録。

申命記の講義中のユダヤの律法に関する説明が滅法面白い。

• 隣人の畑《あなたが隣人の葡萄畑に入るとき、あなたは思う存分葡萄を飽きるまで食べてもよい。しかし、あなた...続きを読むの器のなかに取り入れてはならない。隣人の麦畑に入るとき、あなたはあなたの手で麦の穂を摘んで食べてもよい。しかし鎌を入れてはならない。》

• 挽臼質入れの禁止《挽臼、あるいは上石を質にとることがあってはならない。それは生命を質にとることになるからである。》

前者は、生存権の原型であり、後者は、年金債権を差し押さえてはならない、という現代ルールの原型と思われ、ユダヤ教のコンセプトはキリスト教を経由して、近代西洋ルールとして受け継がれているんだなあ、と感心した。

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Posted by ブクログ 2022年02月12日

本書は、著者の『聖書』に関する連続講義を本にまとめたものである。比較的生徒とからの質問を講義途中で受ける形になっていてインタラクティブな感じで進められる。多くの書物からなる聖書の構成から出来上がった経緯、それぞれの内容と相互関係などをやさしく説明した本である。

【概要】
取上げられるのは、旧約聖書...続きを読むから『創世記』、『出エジプト記』、『申命記』新約聖書から『マルコ福音書』、『ローマ人への手紙』、『ヨハネ黙示録』 の六つの書物。これらの内容を生ととのやりとりの形で説明することで、聖書全体の構成や位置づけなどを解説していく。

まず、『創世記』は、「光あれ」から始まる世界創生の物語。原罪の概念のもとになったエデンの園追放の物語やカインとアベルの話、ノアの箱舟の話、アブラハムとその息子イサクの話、イスラエルの民とヤコブ・ヨセフの話もここに含まれる。
『出エジプト記』は、エジプトから出立してイスラエルに入植する物語。紅海が割れて道ができる話もここに書かれている。著者はこれらの話をフィクションとし、モーセも実在の人物ではなかったのではないかという。それはそうだろう。モーセがシナイ山で聞く十戒もここに記されている。これらの戒律が西洋社会に受け継がれてきたことは、現代社会の成り立ちを語る上では結果として重要であった。
『申命記』は、多くの従うべき律法について記載したもので、偶像崇拝禁止、食生活、婚姻、民法、刑法、戦争など細かい規定が明文化されている。これもまた多くの影響を後世に与えた。
新約聖書の『マルコ福音書』は複数ある福音書のひとつで、イエスの物語である。有名な最後の晩餐、ペテロの躓き、十字架と復活、など有名な話がここに含まれている。
『ローマ人への手紙』は、パウロの書いた書簡のひとつ。パウロは実在の人物で、ユダヤ教からキリスト教に回心し、この『ローマ人への手紙』を含めて『コリント人への手紙』など多くの書簡を実際に書いたと言われる。パウロにより、ユダヤ教の律法よりも隣人愛などのイエスの教えを上に置かれた。彼により人類の罪を背負ってイエスが十字架にかかって贖ったという贖罪論など普遍宗教としてのキリスト教の理論が確立されたとも言える。
『ヨハネ黙示録』は、最後の審判について書かれたもの。キリスト教の終末観を形作ったと言える。

【所感】
隣人愛、原罪、復活、最後の審判などキリスト教の教義や物語については常識の範囲では知っていたが、聖書の構造やそこでのキリスト教の教義の取り扱いに関してはほとんど知識がなかったので、勉強にはなった。

現代において非キリスト教徒として一般人が聖書について考えるとき、いくつかの観点があると思う。

① 現代のキリスト教徒にとって聖書の記載
もはや聖書の内容を真正であり、いつ何時でも従うべきものとして信じることは、キリスト教信者にとっても誠実に考えれば考えるほど難しくなると思われる。もちろん、進化論を教えることを禁止しようとするアメリカの少し信じるのが難しい主張を起こす人がいることなどは知っているが、進化論の話はそのことを端的に表しているに過ぎない。そのことは改めて本書を読んでも感じることである。著者もモーセは実在の人物ではなく『出エジプト記』はフィクションであると語っている。
すでに欧州ではキリスト教を信じる人は世代を経るに従い少なくなり、日曜にミサに出かける人は少なくなっているという。そういった世界において西洋社会での行動原理を類推するにあたって聖書に何がどのように書かれているのかを知っておくことは有益だと考える。

② 西洋社会への聖書の歴史的影響を知る
西洋社会を今あるものに形作ることとなったベースにキリスト教の影響は大きい。その西洋社会キリスト教徒のテキストとしての聖書を理解するために聖書を理解することは重要だと思う。
ユダヤ教は、著者が書くように一神教の起源である。またその神を信仰することでイスラエルの民に加わることができるという普遍宗教の素地が聖書の中に含まれている。旧約聖書の律法やそれをベースとしながらも愛や信仰に重きを置くことで普遍宗教化したキリスト教の作りを理解することは、宗教としてのキリスト教の影響力が小さくなった後も、近代人の行動や思考の基盤としてのキリスト教の影響を理解することはまた有益だと考える。

個人的には、キリスト教に限らずもはや宗教的なものを信じることができないと考えている。それは選択の問題ではなく、能力や可能性の問題である。そうであったとしても、もしくはそうであるからこそ、宗教とは何かを理解することは重要だろう。タイトルの『教養としての聖書』というのはそういうことだと思う。本書は少し踏み込んで旧約聖書と新約聖書の内容を理解するのに役立つ、ちょうどいい本だったかもしれない。

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Posted by ブクログ 2021年03月20日

「聖書」とは具体的に何のことを指すのか、という点から説明してくれます。
漠然とした~教解説ではなく、あれこれ考えるよりまずテキストを読みましょう、というスタンスに好感が持てました。聖書を読むことを通して、一新教についての理解を深めることができます。

個人的には、「ユダヤ教からキリスト教が成立する過...続きを読む程」についての解説が特に面白かったです。また日常生活でたまに耳にする「福音」と「福音書」の意味を知ることができたのも良かったです。
創世記ぐらいは読んでみようかなと思いました。

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Posted by ブクログ 2020年09月01日

 旧約から三つ、新約から三つ、詳しく解説されている。
 後者、「ローマ人への手紙」に難儀する。これを送り付けられたローマの初期教会の会衆も解釈に窮したことだろう。

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Posted by ブクログ 2016年02月25日

聖書を独自に読むことは難しくてもこういった本ならとっつきやすいかな、と思って手にとった本。う〜ん、私はこれでもまだついていけないところがある。
説明もわかりやすく、内容に言及されていても右から左へ流れてしまうところがあった。もう一度読み直して再度考え直したい

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Posted by ブクログ 2015年09月27日

旧約聖書・新訳聖書から、それぞれ著者が3つ取り上げられています。講義にて生徒とのやりとりの形ですすめられていますので、一つ一つ丁寧に理解することができます。旧約と新訳の違いも深いところまで理解できるところがあり、面白く読ませていただきました。物語の内容を、その時代背景を通じて読むことで、なぜそれが書...続きを読むかれたのかが、書いた人が何を言いたかったのかを知ることができる。そういう視点が聖書においても得られたのは大きかったです。

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Posted by ブクログ 2023年09月28日

著者が2014年に慶応丸の内シティキャンパスでおこなった6回の講義をもとにしている本です。『旧約聖書』の「創世記」「出エジプト記」「申命記」、『新訳聖書』の「マルコ福音書」「ローマ人への手紙」「ヨハネ黙示録」の六編をとりあげ、それぞれの内容をわかりやすいことばで解説しています。

著者は独創的な社会...続きを読む学者として知られており、他の著書でも、宗教が現代の国際政治を動かす大きな要因となっていることを論じています。本書においても、そうした観点からの言及がときおり見られ、たとえば『旧約聖書』でモーセがヤハウェに抗議をおこなっているところに注目して、「相手が神でも議論するんですから、相手が人間なら、大統領だろうと、社長だろうと、そんなの目じゃない。……これが聖書を読んだ、一神教徒のやり方です」という見かたを示しています。

ただし本書は、そうした関心にもとづく説明が中心となっているのではありません。「教養としての聖書」というタイトルが示すように、聖書にあまりなじみのない現代の日本人にとって興味をもつことのできるような議論をさしはさみながら聖書の内容が紹介されていて、幅広い読者に向けて書かれた入門書だと感じました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年03月18日

題目通り、教養としては聖書の概要を理解出来た気がします。違う文化で育った人の事を理解するためにはまずその宗教を知る事が大事なんだなと感じました☆
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p37
日本の学校では、自殺がいけないのは、命を粗末にするから、と教えます。一神教は、そういう考え方ではなく、命より大事...続きを読むなものがあると考えます。命は神に、与えられたもの。命か神か、どちらかを選ぶしか無いなら、神を選ぶのが正しい。そうして殺されてしまえば、殉教です。殉教は、価値がある事とされています。

p75
モーセは神に反論してます。抗議しています。神はえらいですけど、理屈があれば、何を言っても良い。「神さま、なんでこうなんですか?」みたいな。これが一神教の考え方です。

p150
いろいろな社会的弱者が居て、その人々の生存を保障するためです。それも、生活保護みたいなやり方では無く、畑や葡萄畑を持っている裕福な人々が、責任を果たしなさい。という考え方なんですね。弱者救済の考え方。古代法で、こういう法律が整っているのは珍しいです。

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Posted by ブクログ 2021年03月16日

旧約、新約の中から3つずつ選んで内容をざっくり説明してくれる本。
潔いまでのざっくり感がよい。
「聖書読んだよ!」ッて偉そうに言っちゃうけど、実は『創世記』、『出エジプト記』、『ヨブ記』と『福音書』しか読んでないので(てへぺろ☆)、手紙とヨハネの黙示録のとこは助かりました。
ただ、「教養のための」と...続きを読むいうからには、その内容をどう捉えたらいいのか、クリスチャンはどう理解しているのか、をもう少し解説してくれるといいのにな、と思いました。

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Posted by ブクログ 2017年12月29日

西洋文化の理解につながる聖書の基礎について、旧約から3本、新約から3本紹介されている。元々6回の聖書を読む講座で話した内容を基にしているため、対話形式になっていて読みやすい。
矛盾の部分について、複数のテキスト、資料が編集される過程で起きたという説明が納得できた。
「申命記」は物語としてはあまり面白...続きを読むいものではなさそうだが当時の生活や考え方がわかった。
「マルコ福音書」はイエスの問答についてもわかりやすく、第一の掟についても問答と旧約と新約の関係、新約によって旧約がどうやって更新されたのか、腑に落ちた。
「ローマ人への手紙」「ヨハネ黙示録」は元々実際には読んだことのなかった部分なためか、この章を読んでも理解しきれなかった。
聖書が複数幅広い内容から成っていること、それらを多くの人が読んでいることを知ることができたのは読んだかいがあったと思う。ユダヤ教やイスラム教の関係についても知りたくなった。

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Posted by ブクログ 2017年03月16日

講座の書籍化なので聖書の内容については『ふしぎなキリスト教』の方が読みごたえがあった。
旧約聖書と新約聖書の違いや、成り立ち、おおまかなストーリーを知るには便利です。

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Posted by ブクログ 2016年07月19日

旧約聖書は物語としても面白そう。黙示録はなんだかよく分からない、というこれまでのイメージは変わらず。
やっぱり聖書そのものを一回は読まないとだめかな。

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Posted by ブクログ 2016年03月24日

文章についていえば、対話形式になっていながら受講生の質問に橋爪さんがあまり答えていないように見える。聖書自体、難解な書物だからしょうがないが。
内容は、旧約聖書から創世記・出エジプト・申命記、新約聖書からマルコ福音書・パウロのローマ人への手紙・ヨハネ黙示録が収録されている。創世記では、アダムとイブ、...続きを読むカインとアベル、アブラハム契約など、時折海外の小説に登場する言葉について理解が深められた。神は7日間で世界を作るが、そのとき、天と地、夜と昼など、徹底的な二分法を使って無秩序から秩序を形成する。かつて、内田樹の私家版ユダヤ文化論で、ラカンについての説明を読んだが、ラカンは世界には初めから二分法があり、それが世界の骨格になっているという見方をしていた。天地創造はそのようなラカンの発想に影響を与えたのではないかと思う。戦争を生き延びた軍隊の司令官の言葉にはパターンがあり、「ここで何もせずに死ぬか、動いて死ぬか」などの二分法が良く見られるという(これも内田さんの街場の戦争論だったかな)。二分法というのは人間の心理に深く根付いた、発想なのかなと感じた。出エジプト記は2015年公開のエクソダスという映画で少し触れたが、教義についてはこの本でよくわかった。また、アメリカの建国や、マルクスの革命観は出エジプトに似ている点が多い。申命記は細則の規定のような気もして読み飛ばしてしまった。マルコ福音書はキリストの生涯について、ローマ人への手紙では、パウロの教義についての論理的展開、黙示録では世界最終戦争について。黙示録はマルクス主義的で、労働者や奴隷などに親しまれた物語で、ニーチェはその精神を奴隷精神と揶揄している。また、世界最終戦争の展開は多くのSF映画に見られる。欧米の作品は、下敷きに聖書を用いているものが多く、この本を読んでオマージュに気付けたら良いなと思う。

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Posted by ブクログ 2016年01月11日

久しぶりにキリスト教の本を読みたくなったが、結局、分かったような分かんないような感じで、でも死者も最後の審判を待ちGodにより一人ひとり裁かれるという構造は、やはり日本人としてついていけない部分であると感じた。

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Posted by ブクログ 2015年09月20日

Honzで見つけた本であり、私もつくし世代に当てはまる(年齢的に)のでこの本は読んでおこうと思ったのがきっかけであった。

読んでみると私自身に当てはまるものや、同世代でありながら意味がわからない行動に関してもよく分析がなされていて非常に面白かった。今の若い者は「ゆとり世代」や「さとり世代」などと言...続きを読むわれてあまり良くない印象を持たれている。私自身そのように一括りに見られるのは相当に腹がたつ部分もあるのだが、今の若い人達をよく捉えた表現だと思う部分もある。しかし本書の「つくし世代」は違う面か観察し、比較的良い方向へ分析をしている。

そして筆者自身マーケティングの仕事についていた経験から、若者を消費者として捉える商品開発、CM作りなどマーケティングに使えるアイデアもふんだんに盛り込まれており、ビジネスマンにも一読の価値がある書籍だと感じた。

(恥ずかしながら、私はタイトルの「つくし世代」のつくしは植物のつくしだと最初は思っていた。しかし後になって「尽くし」のつくしだと判明したときにすごく腑に落ちた。笑)

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Posted by ブクログ 2015年09月11日

ところどころよくわからなかったから飛ばし読みした。解説でこれだから聖書って思ってたより読みにくそう。

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Posted by ブクログ 2015年05月06日

カトリック系の学校にいたこともあるにも関わらず、まじめにキリスト教の勉強をしなかったため、ひいひいいいながら本書を読んだ。分かったような分かんないような感じで読み終えたけど、あとがきの”聖書のメカニズム”を読んだら、何だかスッキリ。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教が生まれた理由が腑に落ちた。

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