若松英輔のレビュー一覧
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「利他」について様々な分野の方が論じた本。
ちょっと「利他」との結びつきがよく分からないとか取って付けたようとか思うところもあったが、それが利他という概念の広さや説明の難しさということか。
結論としては、利他とは「うつわ」とか「余白」であるということのようだ。
中動態についての話の中で「人間的因果性(=そ人が加害者として行う行為)」と「神的因果性(=運命の被害者としての行為)」は混じり合うが混同されない、というヴェルナンの定式が紹介されている。どういうことかというと、「人は加害者であり被害者であるという二律背反が肯定されている」ということ。被害者性をとらえることで、加害者性もとらえられるよう -
Posted by ブクログ
作者からの手紙、というスタンスで書かれたエッセイ。読書論がメインかなと思って手にしたが、どちらかというと言葉についての話が中心だった。
ちょうど『言語の本質』という本を読み終えたあとだったので、言葉つながりで面白く読んだ。『言語の本質』とはまた視点の違う言葉の本質を見た。
先人の言葉や作品、詩歌が多く引用されていた。作者が生きてきた中で影響された人や作品、そして言葉たち。言葉の持つ力を読んでいて感じた。
社会問題にも触れていて、読み応えのある一冊だった。
私にとっての『読み終わらない本』は何だろう……。もう出会っているかもしれないけれど、これから新しく出会うこともあるかもしれない。これから -
Posted by ブクログ
「読めない本に出会うことも重要な出来事」
という本書の言葉に慰められる。読書が生きがい(現実逃避とも言う)だが、読めないコンディション、読めない時期、読めない本は、存在する。
コンディションで多いのは、お酒を飲んだ時。ウイスキーを飲みながら小説を読むなんて憧れるが、私は無理だ。文章の理解が散漫になる上に、思考が読書の世界観から飛び出て、日頃の悩みに連結してしまう。読めない時期は、長く続かないが、生活に大きな変化があった時。それでも最近は、変化のストレスから本に逃げ込む事を覚えた。読めない本は、時に著者のせいにしながら。
ー 17世紀のフランスに生きたデカルトと言う哲学者は、この世界は言葉で