あらすじ
本は
ぜんぶ読まなくていい
たくさん読まなくていい
多読・速読を超えて、人生の言葉と「たしかに」出会うために。
NHK「100分de名著」常連の本読みの達人が案内する読書の方法。
本が読めなくなったのは、内なる自分からのサイン。
だから、読めないときは、無理をして読まなくていい。
読めない本にも意味があるから、積読でもいい。
知識を増やすためではなく、
人生を深いところで導き、励ます言葉と出会うためにする読書。
その方法を、あなたと一緒に考える。
【もくじより】
・読めないときは、読まなくてもよい
・「正しい」読み方など存在しない
・「書く」ことから始める「読書」
・本は、最初から読まなくてもよい
・言葉の肌感覚を取り戻す
・ゆっくり読む
・情を開く
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
何度も反芻したい。
タイトルに、そして中身に救われた。
遅読ともまた違う、内省と対話のための取捨選択、そしてまた出会うための保存?という感じ。
本自体を、全般を、嫌いにならないため、仲直りするための本とも言える。
Posted by ブクログ
この本は詩だと思う。
「今を照らす一冊」に出会うこと。読書を始めるきっかけはこれしかない。いかに早くこういう本に出会えるかだと思う。その出会いはいつでも良いわけではなくて、自分が準備できていてはじめて出会えると。
効率的に大量に情報を吸い上げることが読書の目的になっている現代には刺さるコトバが多かったです。
Posted by ブクログ
読書にくくるのではなく、自分の言葉に出会うということをやさしく語っている。
様々な経験と、自己への語りかけが、実は本との出会い、言葉との出会いがうまれ、深まっていく。
言葉には様々な裏付けがある。
Posted by ブクログ
速く読みたかったら速く読んでも良い。遅く読みたかったら遅く読んでも良い。
自分に合った歩調で、自分に合った場所へ…。
じんわりと心に響くような言葉がたくさんありました。
読まなければという焦燥感に対して、
読むって何だっけ?と立ち止まり考えさせてくれる本です。
Posted by ブクログ
読書をするとどうしても読書数や読む速度など数字に意識が向いてしまうことが多い。しかし、読書において数字は重要ではない。大事なことは腑に落ちるかどうか。また、正しく読めていないのではないかと感じることもあるが、読書に正しい読み方というものも存在しない。
本を読めなくなった時はインプット過多なのかもしれない、そういう時はアウトプット(書いてみる)ことで本を読めるようになるかもしれない。その際、重要となるのは上手に書かないこと。
Posted by ブクログ
【こんな人にオススメ】
野比:( ³з³)社会人になって、読書してないことに焦って、会社の同僚からオススメ聞いたり、売上上位の本を読んでも、最後まで読みきれないよドラえも〜ん!
ドラ:((=゚♀゚=))/本書読んどけ
【感想】
下記のような読書体験しかしてこなかった私には非常に心に刺さる言葉が多く、本書表現にでてくる「コトバ」を感じることができ、満足度も高かったです。
・学生の頃全く読書をしなかった。
・社会人になり、焦って読書をし始めた。
・主にジャンルは自己啓発系。
→何冊か読むと「いかに効率よく筆者が伝えたい要点を理解できるか〜、インプットとアウトプットが〜」という考えがずっと頭の中にあり、書いてること重複しているという感想が多くなってきたため、自己啓発系のジャンルに縛られるのがつまらなくなってきた。
・パッケージで惹かれた本を中心に買うようになった。しかし、途中で読むことが作業に感じてしまい、読み進めなかったことで自分は読書ができないと評価してしまう。
Posted by ブクログ
自分はすっかり大人になった今でこそ少しは本が読めるようになり、楽しんだり励まされたり、ポジティブな感情を味わうことが出来るようになりましたが、学生の頃は死ぬほど本が嫌いだったので、その頃の自分にぜひ読ませてあげたいと思う一冊でした。
本を最後まで読み通せないことに罪悪感を感じたり、「自分はこの本を正しく理解できない」という錯覚に囚われて劣等感を抱える必要はないんだ、と。
それがわかるだけでもずいぶん生きやすくなるんだぞと、過去の自分と同じように本との向き合い方に悩む若い人におすすめしたいです。
Posted by ブクログ
平易な言葉で語りかけるように書かれた良書。
去年は全然本が読めなくて、本以外のインプットも全然できなくて、もうどんだけ脳と気持ちが老化してんのよ、と、暗澹たる気持ちだったのが救われました。
薄鼠色に細かな草の型押しがされた表紙の紙も素敵。
もう一回読みます。
Posted by ブクログ
まさに数年間、抑うつ状態の後遺症?のせいで小説を読めなくなっています。本が好きで、積読本がたくさんあるのに。そんな私でも、ゆったりと読める文体。いわゆる読書術のハウツー本ではないので、詰め込まれる感じがないです。アウトプットの大切さ(といってもこういうフォーマットで、とかではない)、自分に引っかかる言葉に出会うのを、じっくり待つことを理解できたように思います。
Posted by ブクログ
読むことの本質に立ち返ることができる。読書においての「対話」では効率を求めず、「待つ」ことがもっとも大切。その行為は、日ごろ感じているよりもずっと、本質的かつ創造的な営み。一番、心を掴まれたのは“本を読む人が心を閉ざしたままでは、「小さな声」は聞き取れません。「効率」という考え方を忘れ、読む人が心を開いたとき、書物もまた、何かを語り始めるのです。”という箇所。この言葉に勇気づけられた。
Posted by ブクログ
【4回目】オンライン読書会の機会を得ての4回目。もはや、私の読書論なのか、若松さんの読書論なのかがわからなくなってきている。本を読めないというのは、理由が合ってのことで、そこに喜びを見いだせなくなっているからであり、ムリをして読む必要はないとされている。おそらくだが、読めない理由の一つは、「身」が固くなっているからなのではないか。また、読めない理由は「外部」ではなくて、自分の内にあるとも。探さなければならないのは、自分のための「コトバ」であって、それは自身の内側にこそあるのだとされている。感銘深い。
Posted by ブクログ
「印象に残った言葉をノートに書き写す。引用ノートを作る」
まさに私が日頃やっていることです。本を読んで共感した言葉をノートに書き出しています。私の方法は間違っていなかったと確認できました。
「『読む』と『書く』は呼吸の関係。よく吸う(読む)ためには、よく吐く(書く)ことが重要」
なるほどそういう関係なのかとわかりました。手前みそですが、私はそれができている方なのではないかと思います。
今現在、私は本を読めなくなっていませんが、読めなくなったって焦らずにその気持ちに向き合っていけばいいとわかりました。
Posted by ブクログ
読書が苦手な旦那の為に一読しました。
とても分かりやすかったのですが、もう一度読んだら違う感覚かもしれません。
言葉との出会いも大切に。
読書の秋を堪能してます。
Posted by ブクログ
自身の読書に対する姿勢や向き合い方を振り返り
思い起こすための一冊。「今」ではなくても「全部」でなくても良い。一節一句に出会うだけでも良い。読めない本を手に取ることも決して悪いことではない。
Posted by ブクログ
人生のうちで、本が読めない時期があってもよいのだ、といわれてほっとした。
本は全部読まなくてもいい、その時に読めるところを読めば、それがその人にとっての意味ある読書だ、とのこと。そう言われて、この本の後半はパラパラでめくって終わりにしました。
Posted by ブクログ
読書が出来なくなった人向けなのに、それについて本で読むという若干の矛盾を面白く感じながら読書。
私も少し読書が進まない状態だったので、丁度よかった。
文字もびっちりではなく、文章も読みやすくて、
優しいスープのような1冊。
全部読まなくてもよい、
読み切る必要もない、
好きなところから読んでもいい、
「言葉のジュース」をつくる
言葉は人生という旅の「薬草」である。
気になった方はおすすめします。
Posted by ブクログ
速く多く読もうとしなくていい
読めなくなったら書けばいい
ジャーナリングを始めてから、
ジャーナリングをしている方の多くは
読書が好きだったり、その逆だったり
2つとも好きな方が多いなと感じていましたが、
その答えがこれか、と気付かせてもらえる一冊。
本当に素敵な言葉がたくさん。
途中で本が読めなくなる人、
そもそも読もうと思えない人だけでなく
本を読むのが大好きな人など
色んな人が読んで楽しめる内容だと感じました。
Posted by ブクログ
自分の場合、本を読めなくなった状態から本を読まなければという気持ちが生じた。
そうした思いに対して「待つ」ことの大切さを説いてくれている。
本が自分を待ってくれている。
一方で、自分が本を待っている。
そういう時間があることを教えてくれた一冊。
Posted by ブクログ
まずこの本はタイトルの通り、「本を読めなくなった人」への特効薬にはならないという点に注意するべきだろう。
なぜなら本が読めなくなった人はこの本を読めば治る、と言った明確な答えは示されていないからである。
しかし、そんな人にとって何の意味もないのかと言われれば否である。「正しい読書の方法」「読書の量は多い方がいい」と言った、読書の悩みを気楽に考える術を筆者の実体験をもとに示してくれている。
私自身、高校生になって本の内容を完全に読み取ろうとしたせいで、繰り返して読むことが多くなってしまい、本が読めなくなった。
しかし、この本が教えてくれた「気楽に」ということをキーワードに読書していこうと思う。
Posted by ブクログ
本を読めなくなった時は無理に読もうとせず、心の中で思っている事をテキストで書きだすと良い、という部分が読んだ時は説教ぽく感じて違和感があったけど今はむしろ助けになっている。自身が感じている問題を文章にして頭を整理する大切さを説いていると感じた。
Posted by ブクログ
読めない心にそっと寄り添う優しい語り口の本。本は外側から知識を得るものだけでなく、言葉を通して未知なる自分に出会うもの。自分の内側と響き合う言葉に出会うことに意味がある。
本を食べ物や薬に例えた話がしっくりきた。適量は個人により違う。
Posted by ブクログ
本を読むためにはこうしたら良いよ!とか、HOWTO!みたいや本ではない。
大変ゆったりと、落ち着いた語り口で、
あなたに本が必要なときに、必要な本を、読めば良い。
読めないときは読まなくて良い。出会うべきときに、出会うべき本に、きっと会えるよ。
なにより、焦って何かのために読むよりも、切なるきもちで、自分の芯に刺さるもの、支えになるもの、染み入るものを、ゆっくり探したら良いさ。
という本でして、本を読むとは、自分との対話なのです、急がず焦らず、自分に本当に必要なものを、見つけましょう。
という本でした。
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「ひとり」の時間が決定的に不足していました。
ひとりになって、自分と向き合うのを忘れていました。むしろ、恐れていたのだとも思います。
仕事に没頭するのは悪いことじゃない。むしろ、いいことだ。今は、わき目もふらず走る時期だ、そう思い込んでいました。
今から考えると、そんなときにも、ふと、それは違うのかもしれない、という思いが心をよぎることがあったのです。でも、走るのは止めませんでした。そうした内なる声を聞くのがいやだったのだと思います。
Posted by ブクログ
読むことと書くことは呼吸のような関係。読めなくなっているのは、吐き出したい思いが、胸にいっぱいたまっているからかもしれません。
食べ物には賞味期限があるのに対し、言葉にはまったくといってよいほどない。
本はゆっくり、ゆったり、たしかに読んでいきたいと思った。
Posted by ブクログ
ここで本が読めないは、重い考える本だろうか。エンタメ本や軽いエッセイしか読めない時は確かにある。考えさせられるノンフィクションは読めるときと読めない時がある。でも長く読めない時が続いたことがないのと、愛読本との出会いをそれほど意識して読んでいないので、現在の私には刺さらなかった。
Posted by ブクログ
読むのさえ大変なのに、書くことなんてできない。
しかし、読めないから書く、書くことが読む力を養う。
文章を書く人は誰でも、書くたびに自分のおもいがいかに言葉にならないかを経験する。
書くとは自分の中にあって容易に言葉にならない何かを再確認すること。
Posted by ブクログ
「読めない本に出会うことも重要な出来事」
という本書の言葉に慰められる。読書が生きがい(現実逃避とも言う)だが、読めないコンディション、読めない時期、読めない本は、存在する。
コンディションで多いのは、お酒を飲んだ時。ウイスキーを飲みながら小説を読むなんて憧れるが、私は無理だ。文章の理解が散漫になる上に、思考が読書の世界観から飛び出て、日頃の悩みに連結してしまう。読めない時期は、長く続かないが、生活に大きな変化があった時。それでも最近は、変化のストレスから本に逃げ込む事を覚えた。読めない本は、時に著者のせいにしながら。
ー 17世紀のフランスに生きたデカルトと言う哲学者は、この世界は言葉で書かれた大きな書物だと考えていた。生きるとは、様々な言葉によって、世界の秘密を読み解くことに他ならない。
どんな読み方をしても良いし、読まなくても良い。その言い方は優しいが、空虚。いや、空虚だからこそ圧がなく読み手が救われる。解釈は読み手次第。たまには良いのかも知れない。
Posted by ブクログ
今回の本は、本屋で「はじめに」を読んですぐに購入を決めた。
「文字を眼で追うことはできるし、書かれている内容も理解できる。でも、まったく手応えがない。言葉に見棄てられたような感じがしました。連絡をしても返事がこない、そんな人との関係のように言葉が遠く感じられました。」(p.3)
読書しなくちゃという焦れば焦るほど、「ちゃんとした」読書ができていないようなモヤモヤした思いが最近大きくなってきていました。この本は、終始「焦ることはない」というアドバイスをくれ、乱れていたペースを整えることができました。
「まずは、時間をかけて、ゆっくりと言葉との関係を整え直していきましょう。繰り返しますが、あせりは禁物です。」(p.72)
読書で大切なのは、確かに読むこと。それによって情報の入手としての読書から、経験となる人生のための読書へ昇華させることができるのだといいます。以前のように読めなくなった自分を情けなく思い焦っていたけど、「言葉の断食」の期間からの復食期なんだと思いなおして、今の自分が読めるものを確かに読んで、自分の血肉にしていきたい。