高山羽根子のレビュー一覧
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★意味、完全に解ってる言葉しか使っちゃいけねえなんて、誰が決めたんだよ(p.86)
よく把握できないままになんとなく魅力的な作品群/わかろうとせず気分で適当に読んでしまうのが吉かも/「シキ零レイ零 ミドリ荘」かなり好きです/SFとかカテゴライズする必要もないかも。
【一行目】「今、あのゴリラ啼かなかった?」
【うどん キツネつきの】ヘンな犬を拾った三姉妹は「うどん」と名づけた。《長生きして死ぬならそれが幸せだと・・・・・・少なくとも私はそう思うよ》p.32
【シキ零レイ零 ミドリ荘】ミドリ荘のミドリと住人たち/キイ坊/自称元宇宙飛行士のおっちゃん/背の高いベトナム人のグェンさん/自分の中 -
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■個人的なメモ
[△]久永実木彦「一万年の午後」/ヒト絶滅後、一律なマ・フたち、聖典、宇宙の地図づくり、変化しないこと。
[▽]高山羽根子「ビースト・ストランディング」/ビースト挙げ競技、旧野球場。
[○]宮内悠介「ホテル・アースポート」/宇宙エレベーター、ホテル、殺人事件。
[△]加藤直之「SFと絵」/ゲーム「ディガンの魔石」以来ファンです。
[○]秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」/旧吸血鬼の「夜種」、人間は王族、ローマの休日、好みのキャラ、好みの設定、好みの会話。
[△]松崎有理「イヴの末裔たちの明日」/技術的失業、AI、ロボット、ベーシックインカム、治験、星新一さんっぽいオチ。
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未名子の仕事は『孤独な業務従事者への定期的な通信による精神的ケアと知性の共有』、通称問読者(トイヨミ)。
冒頭から沖縄の歴史や文化についての記述があり、最初、何を読んでいるのか分からなくなりそうだった。
淡々と粛々と進んでいた物語が、宮古馬の登場をきっかけに少しずつ変化する。それまでの未名子では想像できないような大胆な行動を起こす。
未名子は自分は孤独だと感じているようだけれど、人の心が分かる、人と心を通わせられる人だと思う。
そこがトイヨミの仕事に向いているところだと思うし、資料の価値をちゃんと見いだせたのだと思う。
どんなに孤独だと感じていても、人は必ずどこかで誰かと繋が -
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高山羽根子、酉島伝法、倉田タカシの三人の作家が、架空の国を旅しながら(どうやってかはともかく)手紙を送り合うという設定の「旅書簡集」。そして巻末エッセイ(あとがきのようなもの)は宮内悠介。お、東京創元社のSFアンソロジーシリーズ『GENESIS』で見かけるような作家たちだぞ、と思って手に取った。
読んでみると、GENESISを読むときに似た幻想浮遊感に見舞われる。そして、時折り「わかる」地平に降り立つのだが、そこもどこかしらなにかしらずれている。私が「わかる」と思っていることなんて世界の中のほんの一部なのだなあなどと思っていると、突然、人生哲学とか人間の本質みたいなことを考えさせるようなフ -
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ネタバレ不思議なお話。
沖縄に住み未名子は、小学生の頃から登校拒否なのかな。
それで、近くにある私設の郷土資料館?の整理を手伝っていた。館主は、順(より)さんという女性。順さんの娘の途(みち)さんも、順さんと暮らすようになる。
未名子の仕事は、不思議。一日に、2~3回、ネット通信で外国人に25問ほどクイズを出して答えてもらう。少し雑談も。後は、資料館の整理を手伝う。
自宅は、何年か前の父が亡くなり、一人暮らし。
ある双子台風の時に、自宅に馬が迷い込んできた。
警察に届けたが、ネット通信している外国人に話すと、馬との接し方などを教わる。
順さんの死期が近いことを感じて、未名子は、資料館の資料を画 -
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SF作家3名がそれぞれの旅行先で見聞きしたことを報告しあうという設定で書かれた、書簡体のリレー小説。世界のどこかにあるかもしれない不思議な土地をめぐる空想旅行記。
東アジアを思わせる日常的な風景が徐々におかしな方向へズレていく高山さん、旅行先の土地にとって旅人は常に"異分子"であることをホラー的に演出する酉島さん、一番純粋に観念的な幻想の国を組み立てる倉田さん、三者三様の作風の違いが楽しい。そんな三人の旅を、カニ頭の謎の人物と郵便局員シュヴァルが繋いでいく。
酉島さんはどれも不条理小説のようでゾクッとする面白さがあったけど、特に"外国人がイメージするニッポン& -
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常にあたまのなかで、謎が浮かぶ、不思議な作品
でした。芥川賞を受賞した、著者の初期の作品の
「オブジェクタム」「如何様」を、合本して、エッセイを加えた本作は、まさに高山羽根子を知る上で、是非読んで欲しい作品です。「オブジェクタム」は、ある広場の壁にかけられている壁新聞の謎に迫るお話で、壁新聞の内容がとてもシュールでして、「スーパー山室と八百永青果店、ナスと柿に於ける傷みの率の比較」など、とてもユニークです。
この新聞を描いたのは誰なのか、そして、クライマックスの謎をぜひ読んで欲しいです。
「首里の馬」のイメージと違う、どちらかと言えば
SF色の濃い作品集だと思います。