柴田勝家のレビュー一覧

  • アメリカン・ブッダ

    面白い

    ネットで見かけた「柴田勝家は才能の持ち腐れ、才能有り余ってる」って言葉に興味が湧いてこちらを購入。
    ひとつひとつが長編になり得る題材なのに短編でまとめてしまっている。
    これらの設定ひとつでどれほどのストーリーができるのだろう。
    惜しみなくジャブジャブと注いだ短編集。
  • アメリカン・ブッダ
    最初の短編「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」でいきなりブチ込んでくる印象。ありそう、ありえそうな感じがすごくする。抽象化された民族特有の(我々から見ると)異様な風習と、VRゴーグル着用が一般化してる近未来がマッチしている。

    「検疫官」物語が禁止されている国の検疫官が主人公の話。途中に物語に感...続きを読む
  • ヒト夜の永い夢
     歴史改変ものが好きなら、是非オススメしたい一冊。スチームパンクではないし、話の核となるガジェットも全然違うけど、分かり易く言うなれば、昭和初期の日本で『屍者の帝国』をやっている感じ。この時代にもっと詳しければ、史実との違いを踏まえた上で楽しめたんだろうなぁ、とは思うけれど、物語を追うだけでも十分楽...続きを読む
  • 伊藤計劃トリビュート
    伊藤計劃って名前のせいなのか?
    この8人の作家による中篇集は、それぞれがかなりの攻撃力を持っている。
    またまた、それぞれが異なる作風で僕をアタックする!
    早逝した怨みを晴らそうとしているようだ。
    たまらん!
  • ヒト夜の永い夢
    昭和初期の人物や事件をなぞりつつ粘菌コンピュータが完成したことで大事件に巻き込まれていきます。飄々とした描写と登場人物たちが動き回る様子は読んでいて気持ちの良いものでした。

    そして粘菌です。粘菌好きなので粘菌がどうコンピュータになるのかなどの描写が最高です。粘菌コンピュータを通して人を人としている...続きを読む
  • ヒト夜の永い夢
    昭和初期、南方熊楠を中心として紡がれる壮大な因縁曼荼羅。

    熊楠、乱歩を初めとする実在人物を、現実のエピソードを基に魅力的なキャラクターとして描く。
    かつ、昭和天皇即位〜2・26事件の激動の日本を舞台とした血湧くSF展開。
    夢久、PKディック、大槻ケンヂ、エヴァに通ずる奇想。

    新元号1冊目の読書と...続きを読む
  • ヒト夜の永い夢
    南方熊楠と昭和を彩る面々が生み出す舞台物語は最高でした。語りのテンポ、展開のテンポも絶妙で気持ち良く没入出来る。この作品で南方熊楠と言う人物を知ったのですが、こんな面白い人物が実在していたなんて!!と本書に出会えて良かったです。作者も初読みだったのでちょっと博打だったのですが杞憂に終わりました。
  • ニルヤの島
    4つのエピソードがシャッフルされ、終盤に近づくにつれ段々と一つに繋がっていく。

    主体も時系列もバラバラなエピソードの断片を四次元的に組み上げながら世界観を理解するという、能動的読書が楽しめる。
  • 伊藤計劃トリビュート
    いかにも伊藤計劃トリビュートらしい中編集。
    戦争をAIから取り戻す「公正的戦闘規範」、AIが推奨される選択肢を掲示する世界「ノット・ワンダフル・ワールズ」が特に面白し、伊藤計劃らしさがある。
    分厚さもありSFはじっくり読み込んでしまうので時間がかかったが非常に面白かった。
  • 伊藤計劃トリビュート
    意図的な選択肢を提示し、それを人が受け入れるようになると、選択肢を提示している人は、人を操れるようになりますが、操られている人はそうであることを認識しませんという話が載っている。たとえ、あやつっていたのが人でなかったとしても。

    ノット・ワンダフル・ワールズ
  • 伊藤計劃トリビュート
    文字通り、伊藤計劃トリビュートの作品集である。文庫本で700ページを超える厚さであるが、作品数は8つの中篇集である。どの作品も伊藤計劃の影を感じさせる作品であり、作家らがいかに伊藤計劃氏の影響を受けているのか感じられる。しかもどの作品も驚くほど面白い。各作品に引き込まれるように読んだ。ページ数は多い...続きを読む
  • 伊藤計劃トリビュート
    私的には話がすごく粒揃いだった。
    未明の晩餐はぜひ長篇でもやって欲しい。もっとよみたくなる、話だった。
  • アメリカン・ブッダ
    純粋に面白かった。

    表題作の「アメリカン・ブッダ」のラストは諸星大二郎の「暗黒神話」に重なる。

    救済というものは結局のところ、求める人間の元にしか訪れないのだと私は考える。なので、ある意味では納得しかねる部分もあったのだが……。

    他の作品はバラエティに富んでいて、作者の才能を感じさせる。
    次回...続きを読む
  • ヒト夜の永い夢
    南方熊楠が主人公。
    昭和初期の混沌とした時代の中で、粘菌による人造人間の天皇機関を作るがテロ集団に奪われてしまう。
    學天則とかが出てくると帝都物語を思い出すが、ストーリーはこちらの方がより幻想的。オドロオドロしい感じとかがホラーっぽくて良い。ただ台詞回しが読み難いところがあった。
    実際の歴史との違い...続きを読む
  • ヒト夜の永い夢
    え、戦国武将の名前のSF作家!? と著者の「映え」には数年前より惹かれていたが、要はオタクを突き詰めた結果なんだろうと、飛びつくことはなかった。
    が、南方熊楠の歴史改変SFと来れば手を伸ばさざるを得ない。
    真っ先に連想したのは荒俣宏「帝都物語」だが、実は小説も映画も未見で、藤原カムイや高橋葉介の漫画...続きを読む
  • ヒト夜の永い夢
    南方熊楠、昭和2年―
    粘菌コンピュータ搭載の自動人形「天皇機関」を発明。

    上は帯の文句であるが、もうこの時点で最高である。

    中身はというと戦前の名士オールスターが、ある陰謀と闘うドタバタSFと言う感じ。
    あらゆる夢が入り交じる東京決戦のシーンは映画『パプリカ』を思い出すような凄まじいもの。

    ...続きを読む
  • 伊藤計劃トリビュート
    目次
    ・公正的戦闘規範 藤井太洋
    ・仮想(おもかげ)の在処 伏見完
    ・南十字星 柴田勝家
    ・未明の晩餐 吉上亮
    ・にんげんのくに Le Milieu Humain 仁木稔
    ・ノット・ワンダフル・ワールズ 王城夕紀
    ・フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪 伴名練
    ・怠惰の大罪 長谷敏司

    ...続きを読む
  • ヒト夜の永い夢
     時は昭和2年。粘菌学者の南方熊楠は昭和孝幽学会という謎の団体に勧誘される。そこは、本流を外れた亜流の学者集団であった。自動人形"天皇機関"を作り上げ、天皇に献上することで自らの存在を知らしめようとする彼ら。南方は天皇機関の頭脳となる粘菌コンピューターを完成させるが、そこに革命家の陰謀が介入し事態は...続きを読む
  • ニルヤの島
    SF ×宗教という組み合わせ。
    我々も正直 死後の世界については うっすら信じてるか信じてないかくらいなものだと思うけど、「科学が進歩して死後の世界が完全に否定されたらどうなるのか?」「SF的な観点から見る死者の国とは?何故 人類はそれを必要としたのか?」という感じの作品。
    読み応えある作品でした。...続きを読む
  • ファントムレイヤー 心霊科学捜査官
    この世界観での特殊事情だけど、ちゃんと密室殺人が成り立ってるのがすごい。この作品で唯一疑問なのは、絹田がクビナシ様を広めてること。姉に由来してると知っていて、あんな風に広めるかな?