Posted by ブクログ 2020年03月10日
歴史改変ものが好きなら、是非オススメしたい一冊。スチームパンクではないし、話の核となるガジェットも全然違うけど、分かり易く言うなれば、昭和初期の日本で『屍者の帝国』をやっている感じ。この時代にもっと詳しければ、史実との違いを踏まえた上で楽しめたんだろうなぁ、とは思うけれど、物語を追うだけでも十分楽...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月23日
昭和初期の人物や事件をなぞりつつ粘菌コンピュータが完成したことで大事件に巻き込まれていきます。飄々とした描写と登場人物たちが動き回る様子は読んでいて気持ちの良いものでした。
そして粘菌です。粘菌好きなので粘菌がどうコンピュータになるのかなどの描写が最高です。粘菌コンピュータを通して人を人としている...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月06日
昭和初期、南方熊楠を中心として紡がれる壮大な因縁曼荼羅。
熊楠、乱歩を初めとする実在人物を、現実のエピソードを基に魅力的なキャラクターとして描く。
かつ、昭和天皇即位〜2・26事件の激動の日本を舞台とした血湧くSF展開。
夢久、PKディック、大槻ケンヂ、エヴァに通ずる奇想。
新元号1冊目の読書と...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年12月29日
1920年代~30年代を舞台にしたお話で、実在の人物である南方熊楠を主人公としています。人間の動作(右手を上げる、左足を上げるのような)を膨大な数粘菌に覚え込ませ、それを組み込んで自動人形を作ろうというお話。SFぽくもあり、和風ファンタジーぽくもあり。
結構ハチャメチャなお話です。幻想小説ぽくもあり...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年10月09日
南方熊楠にはじまり、福来友吉、江戸川乱歩、宮沢賢治など有名な実在の人物たちが天皇機関をめぐって大暴れするSF。伝記ロマン。
分厚い割に、ドタバタとした感じというかコメディ調な部分が多いのですぐ読めた。
脱糞だ嘔吐だがやたら多い。
ただ、SFがそんなに得意ではないので夢の話とか天皇機関の話はなかな...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月15日
南方熊楠が主人公。
昭和初期の混沌とした時代の中で、粘菌による人造人間の天皇機関を作るがテロ集団に奪われてしまう。
學天則とかが出てくると帝都物語を思い出すが、ストーリーはこちらの方がより幻想的。オドロオドロしい感じとかがホラーっぽくて良い。ただ台詞回しが読み難いところがあった。
実際の歴史との違い...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月26日
時は昭和2年。粘菌学者の南方熊楠は昭和孝幽学会という謎の団体に勧誘される。そこは、本流を外れた亜流の学者集団であった。自動人形"天皇機関"を作り上げ、天皇に献上することで自らの存在を知らしめようとする彼ら。南方は天皇機関の頭脳となる粘菌コンピューターを完成させるが、そこに革命家...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月04日
SF物は久しぶりに読んだ。南方熊楠が主人公。1860年〜1910年位までの実在の有名人がわんさか登場。2.26事件も絡み、最終対決の北一輝と南方熊楠との闘いは…という話。死体を使った生き人形を製作するまでには、たくさんの人が絡む。最終目的は違っても意思を持つ人形製作の情熱は本物。宮沢賢治、江戸川乱歩...続きを読む