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Posted by ブクログ
「伊藤計劃トリビュート』でその名を目にして依頼気になってた作家さん。
民俗学×SFの短編集、どれもおもしろー。
特に最初の「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」とタイトル作の「アメリカン・ブッダ」が好き。前者は論文の形を採りながらリアルに架空の民族の風俗を描く切り口が新しく感じた。絶対にいないはずなのに、ちょっと本当にいそうな気がする。近未来にはもしかしたら。
後者は仏教とメタバースとインディアン(ネイティブ・アメリカン)を組み合わせるというウルトラC級の盛り盛り大スペクタクル。拡げた風呂敷が最後綺麗に畳まれていく展開に感動した。
「鏡石異譚」はファンタジーみのあるタイムトラベルSF。
「邪義の壁」はこの中では異色なホラー作品。オチをはっきりと書かずに読者に想像させるのがかえってゾッとさせる。
「検疫官」少し「華氏451度」や「1984年」を彷彿とさせる正統派?ディストピア小説。この本全体的にテッド・チャンみを感じたけど、この作品が一番それを感じた。
良かった。他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
好き。すごいよかった!
短編集だけど、どれもよく出来てるなーって。
少数民族とVR、最先端科学技術と民俗学、インディアンと仏教と仮想現実。普通一緒に並ばないでしょっていう意外な組み合わせが起こす化学反応ったらもう。どの話にもノスタルジーみたいなものを感じる。のは、無機質なもの、未来的なものののなかに、失われた(失われるであろう)情緒的なもの、文化的なものを感じるからかもしれない。そういう淡い想い出に浸る感覚になれるような、物語の美しさ。好き。
特に最後のアメリカン・ブッダがいい。お話のつくりもなかなか劇的というかロマンティックというか。現実世界→仮想現実→宇宙という展開は描写的にはスケールが大きくなっていくけど、実はどんどん個人の内面だけで完結するようになっていって、壮大なようでいて個でしかない感じ。はたまた世界(アメリカ)の危機みたいな大きな話と思いきや、2人の登場人物のプライベートな話でもあるような。個の内面で壮大な箱庭世界をつくったと思ったらそれが現実世界に繋がってる、みたいな。マクロだったりミクロだったり、精神世界だったり現実世界だったり、階層なのか円環なのか、流動的なのがまたおもしろいのかも。最後のシーンやセリフは感動してしまったと同時に、はえーそーゆーこと?!って驚きと感心が。読み終わりアドレナリンどばどばだったー。
Posted by ブクログ
民族学SF!着眼点が面白い。
VR世界で生まれて死ぬ少数民族を描いた『雲南省スー族におけるVR技術の使用例』から始まって、人口の大多数がバーチャルに逃げたアメリカを描く『アメリカン・ブッダ』で締める構成がすごくきれいだと思った。
個人的には物語を病気として排除する『検疫官』が一番面白かった。
生まれてから一切の物語を見出さずに生きるなんてことは不可能なのでは??それが可能なのは洗脳されてる状態なのでは??って深く突っ込むとめちゃくちゃ恐ろしい思想統制ディストピアだ……
『一八九七年:龍動幕の内』も、キャラ主体の文章が軽やかで楽しい。あとで『ヒト夜の永い夢』も読もう。
面白い
ネットで見かけた「柴田勝家は才能の持ち腐れ、才能有り余ってる」って言葉に興味が湧いてこちらを購入。
ひとつひとつが長編になり得る題材なのに短編でまとめてしまっている。
これらの設定ひとつでどれほどのストーリーができるのだろう。
惜しみなくジャブジャブと注いだ短編集。
Posted by ブクログ
柴田勝家…柴田勝家?!
戦国武将の?となるけど、もちろんペンネーム。
評判が良かったから読んだけど、凝ったSFだった。
私は「鏡石異譚」が好き。
未来の自分が時々「警告」をしに来てくれる少女。
人生で出会うはずの事故を回避して成長し、大人になった時に今度は幼い自分に会える。
遠野物語とSFを絡めるってアイデアが凄いし、首元のアザを見つけた時のゾッとする感じも最高!
タイトルになった「アメリカンブッダ」も面白いけど、バーチャル世界から現実に戻った時に、世界的有名人のミラクルマンが主人公を「待っていたよ」と受け入れたのがよくわからなかった。
あと、巻末の解説を有名声優の池澤春菜さんが書いていて驚いた。
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