栗本薫のレビュー一覧

  • グイン・サーガ9 紅蓮の島

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    アルド・ナリスの弟で、吟遊詩人に身をやつしているマリウスは、モンゴール大公の息子でアムネリスの弟のミアイルと交誼を結びます。しかしそんな彼に、ミアイルを暗殺せよというナリスからの命令が伝えられます。意に染まない殺人に手を貸すことになったマリウスは、ナリスのもとを離れ、一人旅に着くことを決意します。

    モンゴール大公の方でも、アルド・ナリスを殺害してパロを乗っ取ることを計画していました。しかし、肝心のアムネリスがナリスに惚れ込んでしまっており、その対処に苦慮させられます。

    一方、無人島で海賊たちの襲撃を受けていたリンダたちは、やはりこの島に流れ着いたグインと再会することになります。ところが、と

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    2014年10月28日
  • グイン・サーガ8 クリスタルの陰謀

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    前半は、海賊たちに襲撃されたリンダやレムスたちのその後の展開です。

    グインが海に投げ出され、リンダたちは絶体絶命のピンチに陥りますが、レムスの機転でどうにか事なきを得ます。その後、無人島にたどり着いたリンダたちは、海賊たちの襲撃から逃げ惑うことになります。

    後半は、アルド・ナリスとアムネリス、およびスカールたちの戦いを描きます。

    リンダたちの危機も気になりますが、それ以上に、ナリスの深謀遠慮がどのような帰結を生むことになるのか、楽しみになってきました。

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    2014年10月27日
  • グイン・サーガ7 望郷の聖双生児

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    クリスタル公アルド・ナリスと出会ったアムネリスは、戦いのなかに生きてきた彼女がこれまで知ることのなかった、恋焦がれるという体験に翻弄されます。

    一方グインたちは、ノスフェラスを脱してケス河をくだり、港町ロスにたどり着きます。しかし、そこにもモンゴール兵が詰めかけており、グインを連れた彼らは自由に行動することができず、足止めを余儀なくされます。そればかりか、イシュトヴァーンは、アルゴスの攻撃にそなえてモンゴールが港をまもなく閉鎖するという情報に触れることになります。やむなくイシュトヴァーンは「ガルムの首」号という、性質の良くない船に乗り込むことをえらびますが、案の定船員たちはグインらを襲撃する

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    2014年10月22日
  • グイン・サーガ6 アルゴスの黒太子

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    アムネリス率いるモンゴールの大軍を破ったグインたちは、ノスフェラスの地を立ち、新たな旅に出ます。

    一方、亡国パロの王族たちは、モンゴールの支配を覆すための戦いの準備を始めます。草原の国アルゴスでは、パロの猛将ベック公と黒太子スカールが、反モンゴールの軍を集結するために動き出します。

    さらにモンゴール支配下のクリスタルの地では、この地を治めていた美貌の青年アルド・ナリスが、モンゴールの捜索を逃れていました。しかし、信頼していたヤヌス神殿領のギース大僧官の娘サラの裏切りにより、ついにナリスの身柄は、黒騎士隊を率いるカースロンの手に落ちてしまいます。囚われの身となったナリスは、カースロンを嘲弄し

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    2014年10月22日
  • グイン・サーガ5 辺境の王者

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    ノスフェラスの戦いの後編です。

    ラゴンに加勢を求めたグインは、たった一人で彼らを説得しようとします。彼は、ラゴンの賢者カーと勇者ドードーに責め苛まれながらも、強い意志で立ち向かい、ついに彼らの信奉する神アクラの使者と認められることになります。

    一方、数を頼みに攻勢に転じたモンゴール軍は、グインの帰りを待つセム族への攻勢を強めます。セム族は次々に殺され、全滅の危機に瀕したところに、ようやくラゴンを引き連れてグインが帰ってきます。こうしてセム族は一気に反撃に転じ、アムネリスは退却を余儀なくされます。

    第1部「辺境編」はこの巻で完結です。

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    2014年10月18日
  • グイン・サーガ4 ラゴンの虜囚

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    謀略を駆使して数に勝るモンゴール軍を翻弄し、セム族の優位のうちに戦いを進めてきたグインでしたが、いつまでも奇手に頼ることはできず、しだいに焦慮し始めます。そこで彼は、北方に住む伝説の巨人族ラゴンのもとに赴き、応援を取り付けようとします。

    一方イシュトヴァーンは、エルという偽名でモンゴール軍の中に入り込み、モンゴール軍のマルス伯の首級をあげることに成功します。

    ストーリー展開が少し遅く感じましたが、なにしろ100巻以上あるシリーズなので、焦らずぼちぼち読んでいきたいと思います。

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    2014年10月18日
  • グイン・サーガ3 ノスフェラスの戦い

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    アムネリスが率いるモンゴールの大軍が、ノスフェラスへの侵攻を開始します。対するグインは、セム族を糾合し、地の利を生かして数に勝るモンゴール軍を翻弄します。

    大規模な戦争を取り仕切るグインの知略に引き込まれて、ページを繰る手が止まらず、一気に読んでしまいました。

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    2014年10月18日
  • グイン・サーガ2 荒野の戦士

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    スタフォラスの砦から脱出したグインたちは、筏でケス河を降ってセム族の住むノスフェラスへと向かおうとします。

    しかし、彼らを生け捕りにしようとするモンゴールの公女アムネリスは、大群を差し向けます。ふたたびグインたちは囚われの身となりますが、辛うじて免れたイシュトヴァーンに助けられ、スニの故郷であるノスフェラスへとたどり着きます。

    キャラクター造型もオーソドックスで、安心して楽しむことができます。

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    2014年10月18日
  • グイン・サーガ1 豹頭の仮面

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    王国パロはモンゴールによって侵略され、王家の血を引くリンダとレムスの姉弟は、モンゴールの追っ手から逃げ惑うことになります。ルードの森で追っ手に追いつめられ、姉弟の運命もこれまでかと思われたとき、豹頭の戦死グインが現われ、2人を救い出します。

    しかし、さらなるモンゴールの追っ手が差し向けられ、ついにグインたちは「黒伯爵」と呼ばれるヴァーノンが統治するスタフォラスの砦に幽閉されます。グインたちは、そこで同じく囚われの身となっていた傭兵のイシュトヴァーンと、セム族の少女スニと知り合い、脱出の機会をうかがいます。

    やがてスタフォラス砦にセム族が押し寄せ、グインたちはその混乱に乗じて、ケス河に飛び込

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    2014年10月18日
  • 天の陽炎 -大正浪漫伝説-

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    ネタバレ

    大正浪漫と銘打っているが、いったいどごがやねん。ただの人妻ポルノやないか。
    お飾りの家族の若奥様だった貴婦人が、荒くれの成り上がり男に籠絡されていくお話。最後はハッピーエンドなんだけども、下男がゲスいせいで後味悪い。これが栗本薫節なのか。

    ことば遣いや着物など大正らしさの演出はよく、しっかり資料の裏付けがあるところは評価したい。二度と読みたくはないが。

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    2014年08月10日
  • 身も心も 伊集院大介のアドリブ

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    ネタバレ

    天才ジャズ奏者をおびやかす脅迫者に大介は「ボディ&ソウル」を演奏するな--天才肌のサックス奏者矢代俊一がストーカー事件に見舞われた。伊集院大介が見守る中、脅迫状に逆らって俊一は演奏を始める。

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    2014年04月02日
  • 六道ヶ辻 たまゆらの鏡 -大正ヴァンパイア伝説-

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    ネタバレ

    『六道ヶ辻シリーズ』ってもしかして、一応大導寺の党首である竜介の半生を追うシリーズだったりするか?
    登場しない巻はあるけども、必ず一回以上は名前をみかけた。

    今回の竜介の登場はやや唐突に感じられたが、最後が大団円で終わったのでよしとしよう。
    でも「奥さん、そいつ、女癖ではなく男癖も相当なもんですぜ」と言いたい。

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    2014年03月08日
  • 六道ヶ辻 死者たちの謝肉祭

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    ネタバレ

    P120辺りで、「またお前かーー!!」という感じになった。
    実際の殺害の手口は不明だが、茜と朱里は薫が殺ったのでいいのかな。
    ということは? 西郷はスケープゴートだったのか?

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    2014年03月08日
  • 六道ヶ辻 墨染の桜

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    ネタバレ

    親戚で夫をモデルにして、ヤオイ小説書いて、それがばれるエピソードにある意味心が痛みました。

    それから、読み終わった後に思ったのですが、後ろの紹介分(?)は読者のミスリードを誘っている気がしてなりません。

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    2014年03月08日
  • 狂桜記 -大正浪漫伝説-

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    ネタバレ

    栗本さんの中には「大正浪曼伝説」という大河が流れているらしい。

    奥付を見て、以外と新しい作品であることに驚く。(2000年1ケタ台)
    大正浪曼オタク(失礼!)と思われる栗原さんにかかれば、本当に大正の昔に書かれたような、そんなにおいの文章に驚く。

    退廃的で、気だるげで、現代にはない雰囲気の作品。

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    2014年03月03日
  • 六道ヶ辻 大導寺竜介の青春

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    ネタバレ

    どの強い悲観は、女々しさに通じるものがあるね。途中、かなりやきもきしました。

    この作品の頑張った賞は、(後部座席の軍人と文学少年のいちゃいちゃを聞き流しつつ運転をしていた)円タクの運転手に送りたい。

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    2014年02月15日
  • ゲルニカ1984年

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    1984年に書かれた本…だったはず。
    多分、この本のハードカバーを1984年に見た覚えがあるような気がする。
    今から、30年前ですよ。

    でも、この小説のなかで語られるこの閉塞感は、今の方がリアルで近くにあると感じます。
    30年たって、この小説は、いまなお「今」です。

    未来視、栗本 薫。恐るべし。

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    2014年02月10日
  • グイン・サーガ外伝22 ヒプノスの回廊

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    「前夜」の予定調和。外に広がらず、中に閉じていく自動書記。
    題材のみならず、文体でも、「悪魔大祭」の重厚と「ナリス事件簿」の軽薄の落差の大きさ。
    ほんと、あるところで別人になったんだと実感する。
    別の作家さんがこの世界を語り継ぐという。ハードルを下げて追ってみたい。

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    2013年12月14日
  • 仮面舞踏会

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    ネタバレ

    今は懐かしいパソコン通信がテーマ。
    パソ通といえば、金田一少年の事件簿の電脳山荘殺人事件を思い出します。
    今のネット社会では無理なトリックですが、パソ通ならではのお話。
    これを読むといかにネットマナーが大切かが解ります。
    この話みたいなこと、いくらでも起こってると思うので。

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    2013年12月01日
  • さらしなにっき

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    「さらしなにっき」
    「忘れないで」
    「峠の茶屋」
    「ウラシマの帰還」
    「走馬灯」
    「最後の夏」
    「パソコン日記」
    「隣の宇宙人」


    「さらしなにっき」
    先輩の子どもの頃の思い出に登場する原っぱと洋館と窓から見える少女。これ、語り手がその記憶を持つ当人だったら、高橋克彦の記憶シリーズになりそう。当人ではなく、見ている側の人間を語り手にした成果は最後の一行に。

    「忘れないで」
    日常から終末に接続されるタイプのSF。

    「峠の茶屋」
    最初の暴走族のあたりは、真面目なのかギャグなのか判断に困った。最後はそう持ってくるのかと面白かった。

    「ウラシマの帰還」
    栗本さんの「心中天浦島」と同系統の作品。

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    2013年09月17日