苫野一徳のレビュー一覧
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ネタバレ大学で哲学的なレポートをかいていたのにそもそも定義すらちゃんと分かってないなと思い、わかりやすい本を探して読み始めた。
分は平易でとても読みやすい。
特に問い方の罠に関しては世の中にこういう設問無限にあるよなあと思いながら、如何に今まで設問を疑うということをしてこなかったのかという気持ち。
また、日常生活に役立つことも多く、例えば哲学は意味の世界だからこそ意味付けにより如何様にも自分の幸福を追求することができるというのとは希望であると感じた。
というか哲学ってそもそもスタート地点を探すのが難しい学問なせいで地に足がつくのに相当の時間がかかったんだな。地面とは、足とは……みたいな話をずっとしてたんだなあ。
だからこそニーチェの神は死んだ って面白い言葉だと思っていたけどめちゃくちゃ意味のあるパラダイムシフトだったんだと思う。
また、最後の方は筆者の意見なども(例だからだが)モリモリで、これこそ設問を疑えということなのか?と思いつつ楽しく読んだ。
入門書としてとても素晴らしい。
ちくまプリマー新書は一度手を出してみたかったが1冊目がこちらの本で良かった。
というか俗な言葉だけど冷笑界隈って昔からあったんだな。
うおw徳の騎士wみたいなのがあったと思うと笑える。 -
Posted by ブクログ
interestingの方で面白かった。読む前は自己啓発本というか自分の低迷した道が晴れるような一冊になるかと思っていたが、どちらかというと読書方法について書かれた本だった。
蜘蛛の巣電流流しができるように私もたくさんの本を精読し、知識を自分のものにしていこうと思った。レジュメって簡潔にその本の内容をまとめるいわば要約文みたいなものだと思っていたのに場合によっては3万字以上書くって書いてあって衝撃を受けた。高校で書いた卒論より長い。恐怖で慄いた。私は簡潔型にしようと思う。それと私は一度自分が信じてしまったら絶対的に正しいと信じて疑わず、信念補強型の読書をする傾向にあると思う。だからもしも似たような内容の本ばかり読むようになっていれば、自分の意見とは反対の意見が書かれた本を読んで信念検証型の読書をするように心がけたいと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ哲学に興味があったので購入。
親しみやすい文体でとても読みやすかった。
なにより、よくある疑問…例えば、「なぜ悪いことをしてはいけないのか?」といった倫理的な問いに対する考え方や、「真っ向から対立している意見に対して、どう建設的な議論をしていくか」、「そのためにはどのような考え方をすればいいのか」といった具体的な方法論に触れられていたのでとても勉強になった。
古今東西の著名な哲学者たち、また有名な思考法や概念などにも言及がありわかりやすく解説してあるのもありがたい。もっと詳しく知りたい場合は、原著やほかの本に触れてみるのがよいかも。
哲学とは何か、実生活にどのように活きる(活かせる)のか…をなんとなく理解できたような気がした。おすすめ。 -
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相互承認の原則に基づき共通了解を図る「本質観取」。
この多様な世の中で、対話によって共に暮らしていくために、とても大切な考え方だと思いました。多くの方に読んでいただきたい一冊です。特に学校の先生など、教育に携わる方におすすめしたい。
子どもの頃から、対話を通じて相互承認と共通了解を得ようとする態度を育てることは、大袈裟ではなく世界平和にもつながっていくのではないでしょうか。
前半では、プラトン、デカルト、フッサールなどの哲学者が紹介されており、その説明もとてもわかりやすかった。
「哲学」と聞くと、小難しく理屈をこねくり回すものというイメージ?を持たれがちかもしれませんが、本書を通して、哲学が民主的な合意形成にも役立つものであることを実感しました。
本書の続編として本質観取の実践集をぜひ出版してほしい! -
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永井玲衣さん味を感じる文章。なんだろう、哲学対話をやる人の特徴なのか、1人で考え込む怖さを知っている人たちならではなのかはわからないけど、すごく文章から寄り添いと温かみを感じる。だからこそ、早稲田大学時代に人類愛の教祖をやっていたと知った時はすごく驚いた。自分にはエマソンのいうことが研究しなくてもわかると豪語したり、人類は皆互いを絶対的に愛しているというビジョンが見えて会う人会う人に「愛してる」といって抱きしめたり。本人は承認欲求の権化だと言っていたけど、すごく共感力が高い人なのかもしれないとも思った。周囲の承認されたい気持ち、繋がりたい気持ちを敏感に感じ取っていたからこそ、人類愛教を行動に移すことができたのかもと思った。
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麹町中学校に民主主義を実践しながら改革をしてきた工藤氏と、教育哲学者の苫野氏による対談本です。テスト廃止・制服変更など、学校改革の実践例を交えつつ、現代教育が抱える問題点と、民主主義教育の本質を説いています。
生徒はもちろんですが、保護者や教員も巻き込んで現場を改革していった工藤氏。苦労も滲み出るその言葉には実践者ならではの説得力があります。
工藤氏は、民主主義の象徴ともいえる多数決について再考を促しています。多数決は少数派を切り捨てる「多数者の専制」に陥りやすく、これだと「誰一人置き去りにしない社会」は実現できないと述べています。多数決は「どちらでもいい」場合のみ使い、対立の場面では第3のアイデアを模索する「超ディベート」をすべきだという提言が印象的でした。
また、安易に相手の気持ちを考え、思いやりを持つよう教育することにも警鐘を鳴らしています。氏は子供たちに「この案を採用したら誰が得をして、誰が損をするのか。損をさせない方法は何か」という構造を考える癖をつけさせているそうです。この習慣は、社会に出てからも有効だと思いました。
本来、民主主義とは「すべての人が対等で自由であることを、互いに認め合うことをルールにした社会」を指します。対立が生じた際、感情的な衝突や妥協に終始するのではなく、「そもそも何のためにやっているのか」という最上位目標(全員の利益になる合意)に立ち返る重要性を、本書は改めて教えてくれます。
トラブルが起きた際、大人が裁くのではなく、「どうした?」「どうしたい?」「何か手伝えることはある?」の3つの声かけをすることで自立を促しているのも印象的でした。大人はあくまで伴走者という姿勢を徹底することで、子供に当事者意識を持たせています。このアプローチは、教育現場のみならず、組織作りやマネジメントにおいても使える知見です。
日本にこのような教育が広まることで、民主主義を実践的に学んだ子供たちが社会をより良くしてくれる期待が湧いてきました。本書で語られていることは、教育現場に留まらない学びがあると思います。ビジネスパーソンにもぜひ読んでほしい1冊だと思いました。 -
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個人的まとめ
〇日本人が民主主義を理解しづらい理由
日本人が「民主主義」に持っているイメージ
多数決、人権擁護、弱者保護、自治、自由など
このように意見が分かれること自体民主主義が根付いてない証拠
〇多数決の危険
「多数決= 民主主義ではない(ルソー)」。
しかし、どちらを選んでも誰の利益も損ねることがない時は多数決で決めても良い
〇ヘーゲルは「なぜ人間だけが戦争を無くせないのか?」その根本的な理由を人間だけが「生きたいように生きたい」という欲望があるから。と言っている
〇憲法解釈の誤解
憲法は国家権力から国民への命令ではなく、その反対の「国民から国家権力への命令」
〇民主主義では何を考えても自由だが、唯一してはいけないことは「民主主義の否定」
〇「みんな違ってみんないい」??
素敵な言葉だが、これは過激思想なども肯定する危険性をはらんでいる。
「他者の自由を侵害しない限りみんな違ってみんないい」と言うべき
〇学校は何のためにある?
1平和のためにある
自分だけのためだったら勉強は家でもできる。学校がなかったら絶対に世界に平和はやってこない。
2持続可能な社会を作るためにある
〇質問のやり方のマジック
A と B どちらかが正しいか?、という二者択一的な問いを突きつけられると、人はどちらかが正しくてどちらかが間違っている、という思考のマジックに引っかかる
〇戦争と民主主義
専制国家や独裁国家は特定の人物の意思でいとも簡単に戦争を起こすことができる。民主主義国家はある程度のシビリアンコントロールが効くのでその中でしか 軍隊を動かせない
大多数の国民は戦争をしたくないから戦争を抑止できる可能性が高い。
〇日本は校長経験者が新人教員に対して同質性、従順さ、規律をひたすら求める。
教員も子供たちに同質性、従順さ、規律、を求める
〇体罰は学校教育法という法律でそもそも禁止されている
〇飛び抜けて人気のある教員がいる学年は学級崩壊が起きやすい
〇子供は基本的に自分が信頼している人からしか価値観を学ばない
〇「べき」論と「ありたい」論
教育をめぐる議論はすぐに「何々すべきだ」とべき論が交わされている。しかしべき論 はどこにも行き着かない。「○○したい、○○でありたい」という風に考えると相互理解が生まれやすい。
〇勉強とは?
分からないものを分かるようにすることが目的
〇スピーチコンテストは英語ではなく、まず日本語でやろう
〇誰かのこだわり
日本の学校が子供たちにとって非常に窮屈な空間になっている原因のほとんどが「誰かの変なこだわり」 例:理不尽な校則
〇高校野球の甲子園大会
日本の学校に民主主義が浸透したかを示す 1つのバロメーターは、「高校野球の甲子園大会がなくなる時」。どう考えても夏の炎天下にフラフラになったエースが連投するっていうのは人権的に大問題である。それに一度負けたら試合ができなくなるトーナメント方式も大問題である
以上 -
Posted by ブクログ
教育改革と言いながら、なかなか現状維持からの脱却ができない現実がある。この本を読んで、学校の制度や、学級のあり方、教育に対する考え方に思っていた以上に不都合が生まれてきていることを感じた。けれども、変えていくには時間と労力が必要で、それを進める意志の力もいる。多忙な現場では負のスパイラルに陥っていることを感じることも多い。けれども、本著では、教師を信頼し、その成長を長期的に支援することの必要性が書かれており、相互承認を基盤としたあり方だなぁと、感じた。最後の長期的なヴィジョン、実現していくといいなぁ。子どもが自分の力を実感しながら、満たされて伸びていける、自由感のある学校になるといいなぁ。
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Posted by ブクログ
『ルポ 誰が国語力を殺すのか』の中で哲学対話が紹介されていたので関連書籍を読んでみようと思い立ち、購入。
内容はとても興味深く、小学校教師を目指す者として哲学対話を学校で取り入れたいと感じた。
一方で今の子どもたちに答えのない議論をさせるのは難しいのではないかという不安もある。
著者の娘さんたちは自分の軸を持っていて、考えを言語化できている。すごい。
なんならそこらの大人よりしっかりしてる。
しかし学級ではそうはいかない。
発言はおろか、考える行為自体困難な子どもだっている。中途半端に導入すれば、たちまち授業が成り立たなくなるだろう。
だからこそ指導者の腕が試される。
哲学対話について色々調べてみようと思う。
ただ、家庭のようなマンツーマンの場であれば導入するハードルはグッと下がるだろう。
難しいと感じる保護者もいるだろうが、完璧な進行や子どもを納得させる必要はない。
子どもにとっては大人と「対等に」コミュニケーションをとるという行為そのものが大切。
先述した本にもある国語力に関わってくる。
その機会を作るのに哲学対話(本質観取)は有効である。
何より子どもと「愛」とか「希望」について語り合えるってとても素敵なことだと思いませんか?
私にもその日が来れば哲学対話、やってみたい。 -
Posted by ブクログ
めちゃめちゃ面白くて、勉強になった本。
私は昔から哲学に対して「揚げ足取りの屁理屈」だと感じていた。
ただ年齢を経て、哲学への興味は出てきたもののなかなか哲学って掴みきれないな、とも感じていた。
そこで、本書に書いてあった
・哲学とはなにか
・宗教や科学との違い
・哲学的思考の出発点やゴール
・帰謬法の説明と対処方法
などが今の自分の哲学への解像度をぐっと上げてくれた。
現代の科学的思考や宗教とも違う、概念の本質を考え、相互理解を深め、共通了解を見つけるための思考や議論の大切さを深く感じた。
SNSを中心とした物事を、単純に黒か白かで判断したり、単なる合理性だけで判断する人が増えてきた現代だからこそ、この本を読んで哲学的な思考も広まってほしいと願う。