苫野一徳のレビュー一覧

  • はじめての哲学的思考
    哲学といえば答えのないものの印象があるけど、そうではなく共通解を見つけることが大事なのはなるほどと思った。二項対立といったそもそも答えがないものに、無理やり答えがあるようにみせる間違った問いを見抜くことが大事なのは割と目からウロコだった。
    また、人々の信念の対立はそもそも欲望であることを理解し、そこ...続きを読む
  • はじめての哲学的思考
    苫野先生の本はいくつか読んだが「哲学」の考え方を丁寧に説明している本、だと思います。哲学を用いてどのように生きればいいか、どのように物事を考えたらいいか、苫野先生の本で紹介されていたことが詳しくわかる本ではないかと思います。
    個人的には「宗教」の説明がとてもわかりやすく、「キッチン掃除」に笑いました...続きを読む
  • 子どもの頃から哲学者
    絶望して人類愛教の教祖さまになったり中二病だったりして這い上がってきた哲学者。おもしろかった。
    不幸から抜け出す三つの道→ 能力を上げること。欲望を下げること。 それでもダメなら欲望を変えること。
    なるほどでした!
    自分自分にならずに相手の欲望の、次元までお互いにさかのぼり合う。
    とっても良...続きを読む
  • 「学校」をつくり直す
     今の学校の問題点はどこにあるのか?
     現場で,同時に起こるたくさんのできごと(それは教育研究も不登校対策もいじめ対策も…)にいちいち対応することで,教師は多忙になり,精神的にしんどくなり,そしてそれだけしてがんばっても,子どもたちにとっては決していい環境とはいえない学級でしかできない空しさ。
     著...続きを読む
  • はじめての哲学的思考
    哲学とは何かー。この本はそれをとても分かりやすく解説してくれている。
    自分自身哲学に対する偏見が思いの外強かったということを思い知らされた。

    この本をきっかけにこれからの物事の考え方、議論のしかたを見直していきたいと思った。
  • はじめての哲学的思考
    信念≒欲望

    欲望の次元までさかのぼったうえでお互いに納得出来る共通関心を見出す。そして建設的な第三のアイデアを考え合う




    哲学は好きだけど、読んだ内容よく忘れるし、そもそも理解してるのかも自分でわかってないことが多い(笑)
    この本は哲学「的思考」。しかも「はじめての」なので、気軽にサクッと読...続きを読む
  • 子どもの頃から哲学者
    著者の自伝に紐付いた、哲学入門書。
    体験に基づいて、平易な言葉で話が進むので、エッセイっぽくカジュアルに哲学が知れる。
  • 教育の力
    教育のこれまでとこれからを学術的観点で書き綴っているが、非常にロジカルなのでわかりやすい。内容としては非常に共感できた。風越学園が楽しみ。
  • 子どもの頃から哲学者
    著者のイタ過ぎる半生に笑わされながら、一般的に難解とされている哲学者たちの思想のエッセンスを知ることができる、体を張った1冊。
    まさに「自意識ライジング」状態。でも、誰にでも心当たりがある面があったり…

    私にとって哲学は憧れの学問。でも、ただ憧れるのではなくて、本書みたいに使ってこそ哲学だというこ...続きを読む
  • 子どもの頃から哲学者
    予想以上に面白かった。
    この本を手に取るまで、著者の苫野氏は知らなかったが、七転び八起きの自分の人生に哲学がどのように役に立ったのかが伝わり、親近感を覚えた。

    <心に刺さった言葉>
    ・絶望から逃れるために必要なのは「可能性」
    ・現代の課題は、信念の対立を乗り越えること
  • 「自由」はいかに可能か 社会構想のための哲学
    キーワードは、「自由の相互承認」。様々な哲学理論を検証しながら丁寧に説く本書は、自由が生きる上でどれほど大切で、いかに可能であるかを考える上で重要なテキストになると思う。
  • 教育の力
    2014.07.25 胸につかえていた教育(制度)に対するもやもや、不満がかなりすっきりした感じ。著者のような若い研究者がもっともっと活躍してくれたらよいと思う、特に教育の分野は。ぜひ応援したい。
  • 教育の力
    ・教育は「自由の相互承認」のため。公教育はすべての子供が自由な存在たりうるよう、そのために必要な力(教養)をはぐくむことで、各人の自由を実質的に保障すること。相互承認の実質化。
    ・社会のためか、子供のためかの二元論では前に進めない。
    ・一般福祉の原理。平等と競争のバランス。義務教育段階の過度な競争は...続きを読む
  • 教育の力
    ≪目次≫
    序章   そもそも教育は何のため?
    第1部 「よい」学びをつくる
    第1章  「学力」とは何か
    第2章  学びの個別化
    第3章  学びの協同化(協同的な学び)
    第4章  学びのプロジェクト化(プロジェクト型の学
         び)
    第5章  学力評価と入学試験
    第2部 「よい」学校をつくる
    第6...続きを読む
  • 教育の力
    教育方法学のテキストとしても使えるくらい論旨明確であり,必要な情報が収められている。多様さに応じた「よい教育」とは何かを考える機会を提供するだろう。
    ゼミのテキストにするかなぁ。単純化した議論に陥らないようにする姿勢も学生は学べるか。
  • 教育の力
    苫野さんの本だから楽しみに読んだけど、やはりこのひとは哲学的な話をしているときのほうが輝いている気がした。
    本書では、教育のかたちを具体的に述べているけど、それが逆に、誰でも言えそうな、少し軽いものに感じてしまった。
    前著『勉強するのは何のため?』でされているふわふわした話のほうが、個人的には好き。...続きを読む
  • どのような教育が「よい」教育か
    人は自由のために生きる。
    でもその自由とは何でも好き勝手にすることではない。
    そういった行いはむしろ自分を苦しめる。
    自由とは制約がある中で自分がやりたいことを
    やりたいようにいきていると感じることである。
    自由のためには教養と知識が必要。
    生きるための教養とは学習とルール感覚である。

    子どもはそ...続きを読む
  • どのような教育が「よい」教育か
    教育哲学の観点から、よい教育とは何かを、いろいろな哲学者や社会思想を引用しながら、教育問題が迷走する根本の原因と、2つの大きな思想の中でのバランスを追い求める教育についてまとめている。

    基礎的な哲学の人物や考えはある程度理解して読まないと理解しづらいと思った。また、1章を経験主義からくる規範と事実...続きを読む
  • どのような教育が「よい」教育か
    教育という問題に関する独断論と懐疑論に対して、
    それらとは違った方法で何らかの答えをだしうるはずではないか、という感度をもつ、
    若手哲学者の1冊目。

    これは竹田哲学の方法でもあるが、
    現象学の「なぜそう感じたのか」という問い方と、
    ヘーゲルの「自由ということを互いに認め合う」という条件の下で、
    ...続きを読む
  • どのような教育が「よい」教育か
    ・どうして今までこの「議論の形式」が一般的になっていなかったのか不思議。これを以ってようやく盲目的な主張の「門前払い」ができるようになったと思います。

    ・果たして「幸福」が〈自由〉に包摂されるのかは疑問です。しかしこの場合、社会構想をする観点からは、個人の嗜好によってバラバラな「幸福」よりも、一律...続きを読む