苫野一徳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
非常に面白かった。
現代はテクノロジーの発展で豊かになったと思っていたが、本当は哲学によって発展した世界なのだと分かった
対立する意見はそれぞれの経験から導き出された物で、どちらが正しいかは本来なら決めることはできない。
「なぜ人を殺してはいけないのか」の節もとても理解しやすい
死刑は容認されて、戦争も容認されて正当防衛も勘案され得る
でも人を殺してはいけないのは長い争いの末に掴み取った、「自由の相互承認」という原理を元にしたルールであるということ。
この誰もが納得できる"共通了解"を見出そうとすることが哲学なのだということが分かった。
世の中色々な問題があるが、長い -
Posted by ブクログ
忘備録 ? 僕らは世界を、僕たちの欲望や関心に応じて認識している。
? 僕らは事実の世界に先立って、意味の世界を生きている。この意味の世界というのは、言葉を変えれば欲望の世界だと言っていい。
? 世界は常に、僕たちの欲望の色を帯びている。
竹田はこれを欲望相関性の原理と呼んだ。
欲望の前には遡れない。何故、そんな欲望をもっているか、それは確実なことが途端に言えなくなる。
因果関係は永遠にわからない、そうかもしれないが、そうじゃないかもしれない。
けれども、欲望は確実に感じている。
? 欲望は確かめ可能な最後の地点。
疑える可能性があるものを、思考の始発点には決してしてはならない。それが哲学 -
Posted by ブクログ
「ほんとう」の愛とは?
それはいかにして可能か?
友愛、性欲、性愛、恋、恋愛、キリスト教の無償の愛などとの違いは何か。
それぞれの言葉の使い方や自らの体験を道具に、考え抜いていきます。
著者20年の思索の結果が解き明かす、愛のすがたとは?
深いところまで徹底的に考えていく哲学書ですが、難しすぎず、分かりやすく、丁寧に書かれています。
お勧めです。
確かに、わたしたちは、“真の愛”と呼びうるような「愛」に浸されている時、それが無 条件の「愛」であることを感じる。わたしは、この人が美しいからとか、才能があるからとか、わたしを愛してくれているからとかいった理由によって愛しているわけではない。わたし -
Posted by ブクログ
AIとの共存がこれからの時代のテーマの一つである中、今は人間にしかできない仕事の価値がどんどん高まっている。
日本は、知識詰め込み型の教育やいかに早く正確に問題を解くかという能力を問うセンター試験のような入試対策向けの授業がこれまで一般的であり、そこでは計算力や暗記力、スピードが重視されてきた。しかし、これらの能力は全てAIが人間より優れた部分である。
よって、これからの教育はAIにはできず人間にしかできない創造力や思考力、課題解決力などの能力を育んでいく教育が行われるべきだし、まさにずっと前からそれは改革中なのだろう。筆者も言うように、学びの個別化・協同化・プロジェクト化や学校空間の再設計な -
Posted by ブクログ
ネタバレ僕はもっと生きないといけない!生きてみたい!と強く思った。このような愛があるのなら、生きて確かめたい。25歳の僕はまだ、そこまで愛を経験していない。
「わたしとあなたの境界線は、いくらかおぼろげになる」ほどの極限的なエロティシズムとしての性愛。
自分の命と引き換えにしても、我が子を守りたいという親の愛。
「愛する妻がまだ生きているかどうか...それは、わたしの愛の、愛する妻への思いの妨げにはならなかった。」と言ったフランクルの極限状態での愛。
このような愛を自分もいつか経験できると思う。彼岸的な理想ではない。自分の意思で育てていくべきものだ。もっと自分の人生を生きてみたい。 -
Posted by ブクログ
“真の愛”それはいったい、いかに可能なのか?
ー自分の尻でしっかりと座ること。
すなわち、自己不安と、その反動ゆえのナルシシズムー
自己の価値への過剰な執着ーを乗り越えること。
そして、「意志」をもつこと。
わたしはこの人を、わたしとは絶対的に分離された
存在として尊重するという、「意志」を持つこと。
これら2つの条件を満たさない限り、
わたしたちが“真の愛”を知ることはない。
1度読んでいたが、そのときは内容の6割ほどしか
理解できていなかったように思う。
今は8割ぐらいだろうか?
自分の中で、愛はいかに可能なのかということが分かるようになってきた。
なぜ、分かるようになってきたのか -
Posted by ブクログ
タイトルは,そのものズバリの「愛」。なかなか手に取ってみようという本ではありません。それでも,読んで見ようと思ったのは,あの苫野一徳先生の著書だからです。
苫野さんの本は,『ほんとうの道徳』など,先に読んでいました。諸々の哲学者の話がでてくるのですが,それがとても上手に引用されていて,わたしのような哲学シロウトにもわかりやすく解説してくれるんです。それで,哲学への壁も少し低くなった感じがしていました。『ほんとうの道徳』は本当に読みやすく,分かりやすかったので,同僚にも紹介しました(うちの学校は,今年,道徳教育の研究発表校なので,ここは,道徳の基礎基本として読んでおいてほしいと思ったのでした