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〈よい〉教育とは何か。根本から徹底的に考える。「ゆとり」か「つめこみ」か、「叱る」のか「ほめる」のか──教育の様々な理念の対立はなぜ起きるのか。教育問題を哲学問題として捉えなおし現代教育の行き詰まりを根本から解消する画期的著作! (講談社選書メチエ)
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Posted by ブクログ
「教育の力」を読み、著者の苫野先生に興味を持って読んだ本。 教育とは何か 私たちはどのような生を欲するか 「よい」社会とは 「よい」教育とは 丁寧に、歴史から、人間の欲望から解き明かしていきます。 読むには時間と体力が必要ですが、濃密な時間を過ごすことができると思います。
どんな問いには正解がなく(正解をめぐって議論しても意味がなく)、どんな問いなら答えうるかという視点で話がすすんでいくので、すっきりした。自分の体験を一般化してしまうことなく、また相対主義で止まってしまうのでもなく、教育についての話を前にどう進めるか、というのはとても興味深かった。結論として、よい教育...続きを読むとは、社会における「自由の相互承認」を、より実質化できる教育であるとのこと。 個々人の自由、そしてそのための「自由の相互承認」を最終目標にするという視点は確かに反論のしようがない気がする。(個人的な感覚としてはとても賛成) 専門家たちの間ではこのあとどう議論が進んだんだろうということも気になった。
人は自由のために生きる。 でもその自由とは何でも好き勝手にすることではない。 そういった行いはむしろ自分を苦しめる。 自由とは制約がある中で自分がやりたいことを やりたいようにいきていると感じることである。 自由のためには教養と知識が必要。 生きるための教養とは学習とルール感覚である。 子どもはそ...続きを読むういうことで自由な存在ではない。 自由を得られるための教育が良い教育である。 なるひど。 いちいち哲学者っぽい固い言い回しがきになるがそれを除けば的を得たすっきり感がある。
教育哲学の観点から、よい教育とは何かを、いろいろな哲学者や社会思想を引用しながら、教育問題が迷走する根本の原因と、2つの大きな思想の中でのバランスを追い求める教育についてまとめている。 基礎的な哲学の人物や考えはある程度理解して読まないと理解しづらいと思った。また、1章を経験主義からくる規範と事実...続きを読む誤認のイメージから根本の問題にたどりつけないことをまとめているが、読者層はある程度の知識を持った人を想定しているのか、それとも現場の人間に近い人を想定しているのかわかりづらかった。理想論と現実論が重なり合っていたように感じた。 ただこのような類書は少ないので、いろいろな意味で教育問題をまとめ、方向性を確認するという意味では良い本だと思う。
教育という問題に関する独断論と懐疑論に対して、 それらとは違った方法で何らかの答えをだしうるはずではないか、という感度をもつ、 若手哲学者の1冊目。 これは竹田哲学の方法でもあるが、 現象学の「なぜそう感じたのか」という問い方と、 ヘーゲルの「自由ということを互いに認め合う」という条件の下で、 教...続きを読む育という信念対立に陥りやすい領域においても、 一定の「よい」とい原理が導き出せるのではないか、と。 ただし、 まだまだ青い、という印章を受ける。 わかりやすい記述をしようとする意志と、 検証可能であることを目指そうとする態度から、 読みやすくはあるが。 それは、「机上の空論だよ、やはり」というような、 原理論に対して向けられる、「現実」という場所からの視線からもくるだろうし、 もう1つは、本質を掴んでいるがゆえに、 本質から語ってしまうところが、むしろネックになっているというところ。 それは、竹田さんも同じ。 それが何かやはり、演繹的に見えてしまうところがあるのかな、と。
・どうして今までこの「議論の形式」が一般的になっていなかったのか不思議。これを以ってようやく盲目的な主張の「門前払い」ができるようになったと思います。 ・果たして「幸福」が〈自由〉に包摂されるのかは疑問です。しかしこの場合、社会構想をする観点からは、個人の嗜好によってバラバラな「幸福」よりも、一律...続きを読むに「行動選択の自由」を与えたほうがいい、という説明なら、より納得しやすいのではと思います。 ・著者はかなり明るい展望を持っているように感じますが、これからも教育界は混沌とした状況が続くと思います。というのは〈一般福祉〉という概念が広すぎて、素直に機能してくれるのか、わからないのです。つまりそれは、〈一般福祉〉に叶うか否かを「だれがどのように判断するのか」という問題です。これを法則化するのは極めて困難と言えるでしょう。 この手の困難には、前例があると思います。たとえば環境問題の議論は、一般に 自然がどれほど私達の「役に立つか・利益になるか」という視点で議論されてきました。ある種族の個体がいなくなるということは、医学的・生物学的に見て大きな損失だとか、各地の気温が上昇すれば生活面経済面に大きな損害を与えるとか。とても原理的で核心をついた議論だと思います。ところが、国際会議の場ではこれが揉め事につながるのです。コストとプロフィットの釣り合いがとれるのはどのような範囲なのか、つまりCO2を年間どれぐらい抑えなければいけないとか生物に富む重要な森をどこまで開発していいかなどの見解が、それぞれの立場によってぜんぜん違うわけです。それぞれが科学的データを用いて論証すれば、混乱ここに極まれりという感があるでしょう。 さて、一般的に言って教育問題は環境問題よりも曖昧模糊としていると言えるでしょう。人々の〈自由〉はおそらく数値化できません。ある教育の方法がどのように〈自由〉に資するかも、(少数の実践をもとに)想像することしかできないでしょう。そのような中で、エリート教育がいいのか平等教育がいいのかなどという問題を、「どれだれ各人を自由にするか」(全体的に見た自由ではなくて、個人個人の自由を拡張するという観点から考える必要があることに留意)という指標をつかって公正に判断できるのか、そしてその見解は一致しうるのか、この問題はそれほど小さいものではないでしょう。
とある教育イベントで著者の苫野一徳さんがご登壇されたのをきっかけに読んでみようと決意しました。 数ある書籍や論文などで「これが、これこそがよい教育だ!」と訴え続けられているなか、哲学的観点から「絶対によい教育などない」とし、多くの人たちが承認できる“よい”教育は何なのかを、一冊のなかで模索していく書...続きを読むです。 教育哲学に関する先人の言葉を引用しながら、現代日本の社会や教育にとって何がよいのかを順序よく丁寧に述べられています。 また重要なことがらについては、何度も繰り返し述べられているので、大変読みやすく理解しやすいです。 ただ、私自身、哲学に関しては理解に乏しいため、読んでいくなかで理解に苦しむところが多々ありました。 ともあれ、一冊を読み終えて、今ある教育論のなかではこれが一番有力な理論なのではないかと思います。 ただ、教育論や教育哲学について知識を深めていないので、それらを補った上で再読してみたいと思います。 教育に関心のある方には、読んでほしい一冊です。
教育哲学の概説書。ヘーゲルやデューイなどの思想が教育をどうとらえているかを解説。入門書としてはうってつけだと思うが、現実の教育政策や教育をめぐる俗論に対してどのように向き合うかについての分析や主張はまだ弱く、本書でも引かれている広田照幸が言うところの教育学における規範の欠如や、教育哲学の「弱さ」を乗...続きを読むり越えられるかは、少なくとも本書だけでは、ちょっと疑問。
以前、講演で聞いた内容が詳細に論じられていた。 「教育とは何か」を、哲学から編み上げていく本。 政治哲学や社会理論まで広い視野から論じられていて、部分的に難しかったが大体は分かった。 しかし僕のような趣味で教育を勉強している人にとっては、ここまで詳細な議論は要らず、講演で聞いた要約だけでも十分だっ...続きを読むたかもしれない…とは思ってしまった。 しかし面白かった!
現象学的視点でよい教育について論じる。相対主義のpitfallに落ちないために,相互に自由に生きていくことを了解する社会の一般意志と一般福祉の実現を規範として捉える。前半は主張の学術的根拠について,後半はよい教育,よい教師についての具体的な考え。より実践的なことについては続編の「教育の力」に続く。
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