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Posted by ブクログ
カント入門の2冊目。
こちらの本は、割とスッと入ってきた。
著者の黒崎さんが、高校時代から抱えていた疑問に対する答えをカントに求め続ける姿勢が感じられるからかもしれない。
本書の良い点は、『純粋理性批判』内で使われる用語や概念をきちんと解説してくれていること。
例えば、知性と悟性と理性は何が違うかなど。知性と悟性は英語ではunderstandingで同様であり、理性はreason、ラテン語まで辿るとratioであり、比較するといった意味になる。
知性と悟性が同様であるのにも関わらず、使い分けられているのは、悟性が知性の下位互換のようなものだから。知性があれば、人間は物自体を認識できるかもしれないが、それは無理なので悟性といった言葉を用いている。そのあたりのニュアンスを知れたのは良かった。
他にも、物自体と現象といった概念も丁寧に解説しており、理解がしやすかった。
Posted by ブクログ
もう20年前の出版だが、既に30刷近くの再版がなされている。相当に売れていると言っていい。理由はもちろんわかりやすさにあるのだが、前書きにもあるように、それは本書が網羅的であることを諦め、「認識の客観性はいかに担保されるか」にテーマを絞って「純粋理性批判」を紹介しているからだろう。ほんの200ページほどの容量で噛んで含めるように「批判」のエッセンスが説かれており、僕のような素人には本当にありがたい。一方で実際に「批判」を読んだときにこの本で扱われていない部分で躓いたらどうしよう、とも不安になる。なんせこの本を読む前に手にとってあえなく挫折した「カントの読み方(中島義道・著、ちくま新書)」は本書とアプローチが全く異なっておりひたすら難解だった。ということは当然ではあるが「批判」の読み方も千差万別であり、この本通りの読み方が僕にできるかどうかも全く保証されていない、ということなのだろう。まあ読む前にごちゃごちゃいう前にとにかく読んでみるしかないのだが(以上、「批判」を読む前のメモより。実際に読み始めるとこの本を再び参照するということはなかった)。
Posted by ブクログ
難解で知られる「純粋理性批判」だが、これを読まずに、哲学は語ることができない、というようなものらしい。というわけで、カントの入門書とかも読んだりしたけど、結局、よくわからなくて、とてもよめそうにもないな〜と思っていた。
最近、「世界哲学史6」でカントに関する解説を読んで、やっと何を問題にしているのかがうっすらわかる気がして、この入門書を読んでみた。
読み進めていくうちにだんだん難しくなる感じはあるものの、これはかなりわかりやすいのではないだろうか?
細かいロジックはわからなくても、カントがなにを問題にしていたのかは、とてもよくわかった。そして、苦節10年、悩みに悩んで、問題への答えを見つけたと思いきや、まだまだ、悩むは続いていく。
そして、ヘーゲルやハイデカーのカント批判の論点。なるほど〜。
真理とはなにか?それを知ることは可能なのか?という哲学上の最難問にチャレンジしていたのだな〜。それは、いわゆる形而上学、哲学の中心的な課題なんだな。
が、実は、そういう問いに、私は、あんまり関心がないんだな〜と再確認。わたしは、より人間の行動とか政治に関係する哲学のほうに興味があるんだな。
カントだったら、純粋理性批判は、この本をもって、読んだことにして、実践理性批判と判断力批判を読みたいかな?
Posted by ブクログ
カント哲学は哲学の最終的な行き着き先であるため、カントを学ぶ前にプラトンやソクラテスは最低でも知って置く必要があるし、哲学とはと言う入門書は必ず必要となる。それ程までに純粋理性批判というものは取り扱うには難しい。ただ、ものすごく単純化すると、その存在の見る方向、その対象物からの方向がどちらに向いているのか、また、モノではなく事象としてどうなのか、だから、その事象は起こりうるのかなど、絶えず中心点は、軸をどこにおくのかだけ理解できていればなんとかなるかもしれない。本著については、入門書であるため、純粋理性批判がどのようなカントの生い立ちを背景にできたのか、カントという哲学者はどういったパーソナリティなのか、まずはそこから入るためには良著であると思われる。★を一つ減らしたのは著者がカントに傾倒しすぎて、感嘆文を入れているためである。
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