苫野一徳のレビュー一覧

  • どのような教育が「よい」教育か

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    人は自由のために生きる。
    でもその自由とは何でも好き勝手にすることではない。
    そういった行いはむしろ自分を苦しめる。
    自由とは制約がある中で自分がやりたいことを
    やりたいようにいきていると感じることである。
    自由のためには教養と知識が必要。
    生きるための教養とは学習とルール感覚である。

    子どもはそういうことで自由な存在ではない。
    自由を得られるための教育が良い教育である。

    なるひど。

    いちいち哲学者っぽい固い言い回しがきになるがそれを除けば的を得たすっきり感がある。

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    2013年10月10日
  • どのような教育が「よい」教育か

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    教育哲学の観点から、よい教育とは何かを、いろいろな哲学者や社会思想を引用しながら、教育問題が迷走する根本の原因と、2つの大きな思想の中でのバランスを追い求める教育についてまとめている。

    基礎的な哲学の人物や考えはある程度理解して読まないと理解しづらいと思った。また、1章を経験主義からくる規範と事実誤認のイメージから根本の問題にたどりつけないことをまとめているが、読者層はある程度の知識を持った人を想定しているのか、それとも現場の人間に近い人を想定しているのかわかりづらかった。理想論と現実論が重なり合っていたように感じた。

    ただこのような類書は少ないので、いろいろな意味で教育問題をまとめ、方向

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    2013年08月05日
  • どのような教育が「よい」教育か

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    教育という問題に関する独断論と懐疑論に対して、
    それらとは違った方法で何らかの答えをだしうるはずではないか、という感度をもつ、
    若手哲学者の1冊目。

    これは竹田哲学の方法でもあるが、
    現象学の「なぜそう感じたのか」という問い方と、
    ヘーゲルの「自由ということを互いに認め合う」という条件の下で、
    教育という信念対立に陥りやすい領域においても、
    一定の「よい」とい原理が導き出せるのではないか、と。

    ただし、
    まだまだ青い、という印章を受ける。
    わかりやすい記述をしようとする意志と、
    検証可能であることを目指そうとする態度から、
    読みやすくはあるが。
    それは、「机上の空論だよ、やはり」というよう

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    2013年06月01日
  • どのような教育が「よい」教育か

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    ・どうして今までこの「議論の形式」が一般的になっていなかったのか不思議。これを以ってようやく盲目的な主張の「門前払い」ができるようになったと思います。

    ・果たして「幸福」が〈自由〉に包摂されるのかは疑問です。しかしこの場合、社会構想をする観点からは、個人の嗜好によってバラバラな「幸福」よりも、一律に「行動選択の自由」を与えたほうがいい、という説明なら、より納得しやすいのではと思います。

    ・著者はかなり明るい展望を持っているように感じますが、これからも教育界は混沌とした状況が続くと思います。というのは〈一般福祉〉という概念が広すぎて、素直に機能してくれるのか、わからないのです。つまりそれは、

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    2012年10月04日
  • どのような教育が「よい」教育か

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    とある教育イベントで著者の苫野一徳さんがご登壇されたのをきっかけに読んでみようと決意しました。
    数ある書籍や論文などで「これが、これこそがよい教育だ!」と訴え続けられているなか、哲学的観点から「絶対によい教育などない」とし、多くの人たちが承認できる“よい”教育は何なのかを、一冊のなかで模索していく書です。

    教育哲学に関する先人の言葉を引用しながら、現代日本の社会や教育にとって何がよいのかを順序よく丁寧に述べられています。
    また重要なことがらについては、何度も繰り返し述べられているので、大変読みやすく理解しやすいです。
    ただ、私自身、哲学に関しては理解に乏しいため、読んでいくなかで理解に苦しむ

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    2012年09月08日
  • どのような教育が「よい」教育か

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    教育哲学の概説書。ヘーゲルやデューイなどの思想が教育をどうとらえているかを解説。入門書としてはうってつけだと思うが、現実の教育政策や教育をめぐる俗論に対してどのように向き合うかについての分析や主張はまだ弱く、本書でも引かれている広田照幸が言うところの教育学における規範の欠如や、教育哲学の「弱さ」を乗り越えられるかは、少なくとも本書だけでは、ちょっと疑問。

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    2012年08月23日
  • どのような教育が「よい」教育か

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    以前、講演で聞いた内容が詳細に論じられていた。
    「教育とは何か」を、哲学から編み上げていく本。

    政治哲学や社会理論まで広い視野から論じられていて、部分的に難しかったが大体は分かった。
    しかし僕のような趣味で教育を勉強している人にとっては、ここまで詳細な議論は要らず、講演で聞いた要約だけでも十分だったかもしれない…とは思ってしまった。

    しかし面白かった!

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    2012年01月04日
  • はじめての哲学的思考

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    哲学と宗教、科学との違いが理解できた。
    人間はどうしても自分の経験でしか物事を語る事が出来ないから、自分の経験は自分の経験に過ぎないという事を自覚しておくべきだと思った。
    哲学書だと思って読み始めたけど、哲学の思考方法を学ぶっていう感じで普段の実生活に哲学を生かせるんだということが面白かった。

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    2025年11月06日
  • 未来のきみを変える読書術 ──なぜ本を読むのか?

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    10代に向けた哲学者による本の読み方、読書ノートの作り方。
    「信念補強型の読書」と「信念検証型の読書」という命名(著者の師匠である竹田青嗣氏の言葉らしい)が分かりやすくてよい。読書だけでなくSNSなんかはまさに「信念補強型」の読み方をしちゃっているなぁと反省。

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    2025年08月30日
  • 10分からはじめる「本質を考える」レッスン~親子で哲学対話

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    哲学についてのいろいろは難しかったけど、親子で対話してるところはなるほどね〜と思うことがたくさんあった。
    わたしなら言葉にできないだろうことも言葉にできているこの方の娘さんが凄すぎるなとも思った。

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    2025年05月09日
  • 子どもの頃から哲学者

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    著者の当時の“痛さ”が振り切っていて自叙伝として面白い。愛の教祖あったら入りたい。あるままに書かれていてとても共感できた。社会人となる段階でモラトリアムから必死こいて脱皮したけどまた会社辞めたら家に引きこもって人生とか愛とか考え続けたい。

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    2024年11月18日
  • はじめての哲学的思考

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    ネタバレ

    自分の経験を過度に一般化する=一般化のワナ。有識者会議でも多い。自分の経験にすぎないことを自覚する。=議論を建設的にする方法。

    問い方のマジック=二元論的な問い、どこからが砂山でどこからが砂粒か、人間は平等か不平等か、など。
    帰謬法=相手を言い負かすためだけの議論。相手の主張の矛盾や例外を攻撃する方法。

    超ディベート=共通了解指向型対話=勝ち負けでなく共通の了解事項を探る。

    意味とは欲望のこと。欲望の前には遡れない。何が欲望を抱かせるのか、はわからない。しかし、意味を見いだすのは、ある欲望があるから。
    欲望に基づく信念が生まれる。信念=欲望の別名。信念ではなく欲望で話したらどうか。理解し

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    2024年10月25日
  • 教育の力

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    よい教育とは「自由の相互承認」

    なるほどと思った。

    そして二項対立にしがちな話し合いにはならないように気をつけなければならないと思った。
    どちらかが正しいと思ってしまうような声かけや話し合いは違う。

    AでもBでもないCを生み出す過程を子どもたちに考えさせたいと思う。

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    2024年10月19日
  • はじめての哲学的思考

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    場づくりやファシリテーションの方法論について述べた文献は時々目に入るけれど、その場を設ける意味からしっかりと書き始めてくれているところに好感を持ちました。
    シンプルな言葉は目指すものじゃなくて、複数人に共通する要素になるように削ぎ落としていった結果の1つ、といった方が個人的にはしっくりくるような。

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    2024年09月07日
  • 『エミール』を読む

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    解説本というよりかは、エミールという題材を起点として、著者の体験や考えていることを述べられているように感じました。
    これをきっかけにエミールの原著の翻訳本にもいつかはチャレンジしてみたい。

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    2024年07月14日
  • 子どもの頃から哲学者

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    著者である苫野さんの半生を、ユニークに自伝的に紹介しながら、いかに哲学によって考えが変化したり、整理されていったかが書かれています。

    哲学的な内容としては「はじめての哲学的思考」と重複する部分がありますが、より簡略的で、厨二病の人や若年層、鬱気味の人にターゲットを向けたような印象。

    とても分かりやすいく面白い内容でしたが、
    本書の立ち位置がちょっと曖昧だったので⭐️3つにしました。高校生向けかなあ。

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    2024年03月20日
  • 未来のきみを変える読書術 ──なぜ本を読むのか?

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    中学生向けのシリーズだが、前半と後半で最適な読者が異なる内容に感じる。読書の意義は、読書を好まない子ども向けだろうが、その子にとって後半の読書レジュメの作り方はハードルが高すぎる。
    悪い内容ではないが、どのような子に薦めればよいか迷う本。

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    2024年03月16日
  • はじめての哲学的思考

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    哲学というより、考え方について教えてくれる本(哲学はそもそも考え方についての学問であるが)
    わかりやすく、論理的で有意義なことしか書かれてないと思う。とても良かった。

    書いてあったことは大体こんな感じだった。
    ・私達の生きる世界に絶対的真理はなく解釈があるだけ。(あったとしてわからない)
    ・自身の体験を一般化して語ることの危険性。
    ・二元論は非常に誤解を招きやすく、本質的な問題解決には繋がらない事が多い。
    ・所謂思考実験は問いに作者の欲望(価値観)が隠されていることが多く、二元論で答えることができない問題も多い。その為、問い方を変えた方が良い事がある。
    ・あらゆる原説は帰謬法によって否定可能

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    2024年05月16日
  • 未来のきみを変える読書術 ──なぜ本を読むのか?

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    なぜ本を読むのか?
    シンプルだけど答えづらい問いに向き合う本。
    自分をGoogleマップにするため、経験だけでは得られない知識を蓄えるため。
    著者に学校の先生向けに講演会してほしい。

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    2024年01月16日
  • 子どもの頃から哲学者

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    ネタバレ

    「苫野一徳」月間、ラストの4冊目
    苫野氏の半生と共に紐解く「哲学」
    しかしユニークと言うか、個性的で面白い人
    そして節目節目で私の思い出や辿ってきた道と所々交差?!してきているのがまた不思議
    一度講演会でもオンラインサロンでも…お話を聞いてみたいなぁ〜

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    2023年11月08日