羽生善治のレビュー一覧
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人工知能を 一番先端的に味わっているのは、
羽生善治 なのかもしれない。
人工知能に対する 距離感が 実にいい間合いである。
将棋は 日本の伝統的文化のひとつで、
それが 人工知能に 棋士が勝てなくなっている。
羽生善治は 2015年には棋士が人工知能に負けると予測。
羽生善治は 勝つことよりも人間らしい指し方が
人工知能に出来るのか?を 提議する。
棋士としての 「美意識」が 存在し、
その美意識は 個人によって 違う。
人工知能が その美意識を理解できるのか?
そして、理解するとは どんなことなのか?
人工知能は、本当に考えているのか?
単に、計算しているだけなのに。
アルゴリズムは、考 -
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発達著しい人工知能について、人工知能の躍進に最も直面していると言っても良い将棋界の第一人者羽生善治氏が解説する本。とにかく驚かされるのは羽生氏の人工知能に関する知識の広さ、考察の深さです。入門書的な切り口から始まるのですが、人工知能研究の最前線での課題とされる「フレーム問題」、「チューリングテスト」などにも触れています。
人工知能の課題として「結果が導かれるプロセスがブラックボックス化されていること(医療や裁判で人工知能が導入された場合、その結果を人間が抵抗なく受け入れることができるか)」、「人工知能自身は恐怖感を感じていないこと(負ける恐怖を感じるようになった時、いかに振舞うようになるのか) -
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将棋の羽生さんが書いた人口知能の本。
NHKスペシャル『人口知能は天使か悪魔か』を見て読もうと思いました。
人口知能の本は何冊か目を通したけど、羽生さんの例えが非常にわかりやすくて、一番人口知能を身近に感じることができた本かもしれない。
非常に馴染みの深い話題から、専門的な内容にスムーズに移行していく書き方は、昔でいう金田一少年の事件簿や古畑任三郎のように、ちょっとしたコメディーから難しいミステリーの内容に読者や視聴者を引き込んでいくようでした。
これまでプロ棋士より将棋で強い存在は居なかった中、プロ棋士より強いAIが現れ、棋士の存在意義が問われている状況は、地球上で最も高い知性を持っ -
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人工知能(AI)ってなに? ディープラーニングってなに?という初心者におすすめの1冊。
ある程度、AIに携わったことのある人にとっては、レビューを見ると物足りないらしいです。
本著は、AIやディープラーニングの仕組みを分かりやすく例を挙げて解説しているので、とてもわかり易いです。
さらに、AIはプログラミングが得意な方が書かれた著書が多い中で、その手の専門家、この場合は将棋になるが、プロの視点から攻略や考え方のプロセスを説明しながら、AIについて解説している貴重な一冊です。
羽生名人がこんなに分かり易い文章が書けることにことに驚きつつ、最後までさらっと読めました。 -
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現代の様々な分野でのスターたちが大学生たちを前に講演する若き頃の話。登場するのはノーベル化学賞の山中伸弥、棋士の羽生善治、映画監督の是枝裕和、京大総長の山極壽一。
彼らは学生たちにとってあこがれの偉人だが、手の届かない別世界の住人ではない。彼らにも「何者でもなかった」無名の時代があった。そのとき、彼らは何を目指し、何に恐れていたのか。
こうした偉人たちの挫折談を聞くと、「ヨシ、オレもまだまだイケるゼ」と思い込み、しばらくすると偉人との才能の違いに愕然とする。若い頃はそんな繰り返しで成長するのだ。コレぞ現実。
山極氏のゴリラ話にインパクトあり。 -
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世界最高峰と言われる頭脳を持つ羽生さんがどう言う風に人工知能について考えているかがわかりやすかった。
人間にできて人工知能にできないものは何か?知性とは何か?など、人工知能と人間の違いをあげながら人工知能とは何かについてせまっていく内容だった。
羽生さんならではの将棋における、AIの指す手の違和感など「美意識」や「恐怖心」という言葉を使って説明されていた。
人間とは何か?本当に難しいテーマであるが、
あいまいなこともコンピューターによって0か1に分類できないものはないと言い切ってここまでテクノロジーが発展してきたが、実は0か1に分けられないものこそ人間らしいものなのではないかと羽生さんが言わ -
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知性は再定義される。だからきっと僕にも可能性がある。
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羽生善治の本はたいてい面白い、と思い込んでいる。
その羽生が送る人工知能の「核心」である。何この期待感。
テレビ番組をベースにしたもののようだけど、まったく知らなかったので新鮮に読む。
冒頭に、1996年に実施されたプロ棋士向けアンケートが紹介されている。
コンピュータがプロ棋士を負かす日は、という問いに、多くの棋士が、そんな日は来ない、と答える中、羽生は2015年と答えている。ほぼ正確な予測といっていいだろう。
人工知能で仕事がなくなる、というような脅し文句を聞くようになって久しいが、羽生の仕事がなくなるかは別として -
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羽生善治の将棋的世界観を
認知科学(伊藤)と人工知能(松原)から
科学的にアプローチする。
コンピュータはニンゲンの知的行動を模倣する。
ニンゲンの臨機応変な対応。
的確な判断を直感的にくだす。
経験的な知識を用いて常識的に考える。
羽生善治の『頭脳の回転の速さ』『泰然とした余裕』
的確に、わかりやすく応える。
自分の思考力を極めて客観的にとらえる能力。
→メタ認識。
それを包みかくさず理路整然と説明する能力。
→自己説明能力。
超エキスパートの形成
ステップがある。
『友達から教わる』『興味』『どんどん指す』『道場に通う』
『さらに専門書などを読んで自分で勉強する』
『自分を見つめる -
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ここに以前書いたかどうかはわからないのですが、
最近脳科学についての興味がつきない中で、
この「安全基地」という概念に出会いました。
詳しい説明はwikiさんにゆずります。
>安全基地(あんぜんきち、英: Secure Base)とは、アメリカ合衆国の心理学者であるメアリー・エインスワースが1982年に提唱した人間の愛着行動に関する概念である。子供は親との信頼関係によって育まれる『心の安全基地』の存在によって外の世界を探索でき、戻ってきたときには喜んで迎えられると確信することで帰還することができる。現代においては子供に限らず成人においてもこの概念は適用されると考えられている[1]。
これ -
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伝説的なチェスの天才、ボビーフィッシャーの生涯。グランドマスターになったりロシアのマスターたちとの戦いのあたりまでは、才能ある主人公の痛快な活躍劇として楽しめる。基礎の基も知らないのに、フィッシャーのような全能感を感じておもむろにpcでチェスゲームを立ち上げてみたりさえする。
そこからの転落人生は、それまでヒーローだった彼を応援しながら読んでいた人にとってはページをめくるのも億劫なくらいに、彼が世間から疎まれていく様が描かれ続ける。再上昇はほぼないと言ってもいい。そしてそのままのたれ死ぬのである。人の不幸が好きなある種の人たちにとっては前半のそれよりも遥かに読み応えがあるに違いない。
一粒で二