落合陽一のレビュー一覧
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ネタバレ<総論>
平成は「失われた30年」と言われているが、元号が改まったとしても明るい未来が見えているわけではない。人口減少と超高齢化社会の到来によって、日本の社会課題はますます複雑化、深刻化する。この状況は第二次世界大戦以来の「国難」ともいえる。
社会課題の根底には、古くは明治時代から変化しなかった社会構造があるが、これらの多くは現状にそぐわないものになっている。目的に適わない制度やルールをUPDATEすることで、2021年以降の日本が進むべき方向、すなわち失われた30年から再成長する方途が見えてくるはずである。
同様に、日本人が描く日本に対する心象風景も明治以降に作られたものであったり、マスメディアによって作り上げられたいびつなイメージであることが多い。日本人の価値観を形成するこれらの心象風景を問い直すことで、日本のイメージの再定義を行う。
<各論>
■人口・産業
GDPの7割はローカルから生み出されるので、地方の成長は必須。
東京と地方をテクノロジーでつなぎ、地方の産業をテクノロジー再成長させる。
変化を恐れない思考が重要
■風景
日本人の心象風景は未だにドラえもん=高度経済成長とその完成形を夢見ているから
日本らしさ「富士山、松、輝く海」などは明治政府が国家を統一するシンボルとして使った
→それまでは三百余藩の連邦国家だった
これまでにない風景を深堀していく必要がある
日本は伝統とモダンが共存している
→東京の中心に皇居がある
→伝統とテクノロジーの融合は可能
■統治構造
明治以降、官僚による省益優先の統治機構が支配しているが、今の課題はどの省の領域でもないところにある。官僚の思考は昨日と同じ今日が続くことなので、課題解決が難しい。
これからは前例のない取り組みに価値を置く。そして政治とテクノロジーの融合(ポリテック)による解決を考えることが必要。
■人材
与えられた課題をこなす人材はAIによって置き換えられる。正規分布の中に収まらない「外れ値」を出すのが人間の魅力になる。
これからの能力差は経験の差。経験の差はモチベーションの差から生まれる。モチベーションを価値に落とし込むには「言語化する力」「論理力」「リスクを取る力」「専門性」が必要。
言葉の力を磨き、自らのアイディアを問う「プランナー」になることが大事 -
Posted by ブクログ
やはりここ数年の中で1番大きな変化は5Gがインパクト大きいのだろうなという気がしている。具体的にどう変わるのかはまだ実感出来ないが、いよいよ自動運転が当たり前に導入された時にオレの仕事(配送)はなくなってしまうのだろう。でもあまり悲観的にならず、必ず他にチャンスはあるはずだから今から取り組むべきだ。その1つが落合氏の言うメカニカルアーツかも知れない。今からでも遅くないやれるだけやってみよう。今自分は大阪住みだが、いつか東京に出て地方と行き来する2拠点生活か、頻繁に地方を訪れる生活を実践してみたい。「観光客」としてその土地その土地を訪れてインプットすることを通して新たなアウトプットを生む可能性に賭けてみたい。その時にはやはりモチベーションが大切になってくる。高いモチベーションが生産性も判断力もあげるだろう。とはいえオリンピック以後の日本は景気が悪くなるとか、もう暗黒時代が到来するかのように語られることが多いが、いたずらに落ち込んでても仕方がない。両著者のように希望を持ちたい。これだけのインフラが整った国は他にそうないのだから、そして何処よりも早くこの危機を経験する事は乗り越えられた時、日本にとって大きなチャンスとなり得るかも知れない。だって何が成功で何が失敗なのかなんてその成否はないのだから。
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購入済み
20代後半地方OLの感想
タイトルに惹かれて購入
統計データを元に将来の日本を予測すると言うより、
これからのテクノロジーと融合する日本を希望的に描写している内容と感じた。
日本には絶望しかないと思っていた私の考え方を、むしろテクノロジーによって社会が変わっていく面白い時代に生きていると、180度覆してくれた落合陽一さんのビジョンが詰まっている。
猪瀬直樹さんは、著作を読んだことがなかったけれども、歴史的な日本の背景や、官僚文化について都知事経験者の説得力があり、読みやすく、勉強になりました。
本作に関連して平成最後の夏期講習、Yahoo!安宅さんのプレゼンをYouTubeで見たりと楽しめるので、2021年以降の自分と社会を考えるきっかけの一冊としておすすめ。 -
Posted by ブクログ
落合 陽一さんと、元都知事の猪瀬直樹さん共著で書かれたもので、東京2020と日本では東京オリンピックに向けた議論が盛んに行われているが、それより未来にむけた議論がなかなか行われていない現状について言及しいた。
たしかに、政治となると有権者の多くが高齢者であり、政治家も若い人はあまりいません。そうなると、ここまで近視眼的ではないものの、数十年先を見据えた政治などできるはずない。
現時点で困っていることに対応するだけでなく、数十年先を見据えた未来を見据えながら行動する必要がある。もっともっと、若い世代が政治や世の中のことに関心を持って、世の中を動かしている当事者なのだと意識して活動していくことが大切なのだ。 -
Posted by ブクログ
好きなアイドルが突然YouTubeチャンネルを始めて戸惑った。YouTuberなんてヒカキンやはじめしゃちょーくらいしか知らないし、ふざけたことをやって再生数を稼いでいる人たちでしょう。そんな人たちと同じ土俵で戦わされるなんて、安売りされているみたいだ。そう思ったけど、それでもあの事務所がYouTubeに進出するのには何か理由がある気がして、まずはYouTubeについて知ろうと思い手に取ったのがこの本だった。著者はYouTubeの副社長だ。YouTubeについてこんなに信頼できそうな本は他にない。
最初から最後まで衝撃的だった。私がこれまでYouTuberに対して抱いていたイメージがどれだけ偏っていたか、これまでYouTubeに対して知っていたことがどれだけ限定的だったか! YouTubeとその視聴者に関するさまざまな数字、マネタイズの方法、YouTubeで人生が変わった実例の数々、メディア業界の構造の変化、テレビとの違い、コミュニティのつくられ方とファン(しかもお金を出してくれる人)の獲得方法。情報量がすごくてとても列挙しきれない。
中でも「ミレニアル世代」と呼ばれる若い世代の価値観やメディアに対する感性にはびっくりした。私もまだなんとか「若者」の部類に入れると思っていたけど、今の中高生とはとても価値観が違いすぎる。もっともっと若い世代から学んでいかないと、世間に置いていかれそうだなあ。
YouTubeは想像以上にシビアな実力社会だった。実力社会だからこそ誰もが平等なチャンスを獲得できて、人の心にしっかり刺さるコンテンツを提供できた人が評価されて、それに応じた報酬を得ることができる。なんてすごいプラットフォームなんだろう。もうすでにプラットフォームを越えた何か、新しいひとつの社会的なものが構築されているんじゃないかと思った。これからも進化を続けていくんだろうな。そんな厳しい世界で戦うアイドル、全力で応援するしかない。
【読んだ目的・理由】YouTubeについて知りたかった
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.4
【一番好きな表現】
オーケー、視聴回数五万回だ。つまり使えるものがそこにあると知った人が五万人増えたということになる。本当にそれを使う必要があるのは、その一パーセントくらいだろう。でも五万人の一パーセントだ。それなら現状を変えられる。命を救える。生きてるっていいことだと思える(本文から引用) -
Posted by ブクログ
ユーチューバーが当初のイメージと違って非常に地道な努力を重ねていたり、既存の大手メディアとどう違っているか詳細な実例が乗っている。本の出版活動でも「コミニティ」や「ファン作り」がキーワードになっている中でyoutubeの役割が非常に大きいことを実感する。アメリカの実例中心なので有名ユーチューバーとして出てくる人の名前も初めて聞くし、事例が多すぎてちょっと途中飽きる時もある。
解説の落合陽一さんの名前が著者のロバート・キンセルよりも大きいとSNSで突っ込まれていますが、はっきり言って難しすぎて分からない。。すごく濃いしノリノリで書いているのが分るので落合ファンの方へはオススメです。 -
Posted by ブクログ
気鋭の若手批評家が、さまざまな分野で新しいことに取り組み中の7人のイケてるメンズたちと対談した一冊。
経験をデザインする自動車づくり、新しい働き方をつくるクラウドソーシング、市民運動としての新しいロビーング、オリンピックと新しい東京の都市計画、日本の美的感覚の更新、などなど、最先端の面白い取り組みや考え方が具体的に紹介されている。
対談する宇野常寛さんも、単なる聞き役に徹しているわけではなく、けっこうガッツリと自説を展開しているので、かなりお腹いっぱいにはなる。しかし彼の言う事はとても面白くて、対談者ともかみ合っているので読みにくいということはない。
オリエンタリズムやジャポニズムを切り売りして日本らしさにするのか、この国の雑種な文化をニュートラルなものとして受け止めるか、という話が面白かった。
「ジャポニズムと心中するアーティスト」ってわかるわ。個人的には、ジャポニズムを徹底的に利用して新しい伝統を造り上げるぐらいの気概が、今の日本には必要だと思うけれど。
読んでいて、日本の明るい未来を「具体的に」ディティールとともに感じることができ、希望にあふれた、魅力のある本だなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ編著者の宇野氏は、1978年生まれの評論家。『PLANETS』という
批評誌の編集長でもあるそうです。本書は、その30代後半の若い批
評家による対談集で、対談相手として選ばれたのは、「それぞれの
ジャンルで具体的な手触りをもった、〈今、ここ〉から未来に確実
につながる、進行中の『静かな革命』の存在」を確信させる面々。
具体的には、デザイナー/ツナグデザイン代表・根津孝太(1969年
生)、クラウドワークス社長・吉田浩一郎(1974年生)、社会起業
家/フローレンス代表・駒崎弘樹(1979年生)、建築学者・門脇耕
三(1977年生)、デジタルクリエイター/チームラボ代表・猪子寿
之(1977年生)、楽天執行役員・尾原和啓(1970年生)、メディア
アーティスト・落合陽一(1987年生)、の7人です。
対談のテーマは、「産業とデザイン」「これからの働き方」「政治
と社会運動」「建築と都市開発」「アートとサブカルチャー」「IT
ビジネス」「メディアとテクノロジー」と多岐にわたっていますが、
どれも、〈来たるべき社会〉を構想しようという、強いモチベーシ
ョンに貫かれているがために、非常に刺激的な内容となっています。
最も刺激的だったのが、トリを務めた落合陽一氏。まだ27歳の大学
院生ですが、この人は凄い。ぶっ飛んでいます。テクノロジーの力
で、本気で魔法を起こそうとしている人です。彼の言う魔法とは、
モノ自体を変えるのでも、自分自身を変えるのでもなく、モノの出
す信号を書き換えることによって、モノと自分との関係を変えるテ
クノロジーの使い方のこと。彼のやろうとしていることが実現すれ
ば、人間の認識は確実に進化します。その時の人類は、まさに〈ニ
ュータイプ〉となるのでしょう。こういうテクノロジーの使い方が
あったのか!とびっくりすると同時に、その方向性に、凄く可能性
を感じさせられます。
そういうぶっ飛び感・未来感はないですが、これからのビジネスの
ヒントに満ちているのが、クラウドワークス・吉田氏と楽天・尾原
氏との対話でした。どちらも40代ですが、やはり40代になると、現
実と夢との折り合いがついてくるのでしょうね。ああ、確かにこれ
からこうなっていかないといけないよなあ、とか、こういうところ
にビジネスチャンスがあるんだよなあ、ということを冷静に考えさ
せられます。こういう世代の違いを感じることができるのも、本書
の面白さでした。
これからの社会を考える上でヒントの詰まった一冊です。次の時代
はこういう若者達が作っていくんだろうな、ということを予感させ
る一冊でもあります。キラキラした若者達に追いていかれないため
にも、是非、読んでみて下さい。
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▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)
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「ソニーらしさ」なんて考える必要はないんですよ。それと同じで、
「日本人らしさ」を考える必要もない。この日本の風土で育ってき
た人が一生懸命やれば、それが「日本らしさ」になるんです。日本
らしくあるためにはどうすべきかなんて考えるのは、時間の無駄で
すよ。今、精いっぱいやれることをやれば、それが今の日本らしさ
なんだと僕は思う(根津孝太・カーデザイナー)
動機が怒りから楽しみに変わったことで、自分のなかでも変化があ
ったんです。怒りが動機だったときは、いろいろな人を巻き込むの
に失敗した。怒っている人には誰も近づきたがらないからね。特に、
怒る対象だった行政などは、うまく巻き込むことができなかった。
でも、楽しいと思うようになってからは、巻き込める人が多くなっ
た(駒崎弘樹・社会起業家)
アートによって「カッコいい」という概念をバージョンアップさせ
ることがレバレッジとなって、ゆくゆくは社会全体の価値観が変わ
っていくことになる。もちろん、社会を変えるのはアートだけでは
なくて、思想を使う人もいれば、政治を使う人もいる。僕の場合は
アートを通して「カッコいい」の概念を変えることで、人々がなん
となく直感的に新しい社会の価値観に向かう、みたいな役回りなの
かなと思っているんだよね(猪子寿之・デジタルクリエイター)
やせ細ってしまった中間のコミュニティを、今までとは別のかたち
で太らせるしかない。メディアの肥大に対抗できるのは別のメディ
アではなく、コミュニティなんです。だからインターネットの双方
向性を活かして、趣味やライフスタイルのような共通性にもとづい
たテーマコミュニティをたくさんつくっていくべきなんです(宇野
常寛・評論家)
生活サービスの民主化ってものすごくいいテーマだなあ(…)。
これまでは国や地方が提供していた生活インフラを、それぞれのテ
ーマコミュニティで提供できるということになれば、人々が集まる
理由になってくると思う(尾原和啓・楽天執行役員)
ぼくたちは「ここではないどこか」を仮構する技術=虚構ではなく、
「いま、ここ」を書き換える技術=虚構を求めるようになった。こ
れは実はすごく大きな問題で、僕らより上の世代はどうしても昔の
革命思想に向かうか、脳に電極を挿す自己変革に向かってしまうん
だよ。革命で現実を変えるか、ドラッグや電極で自分を変えるかの
2択になってしまう。しかし今起こっているのは、人間と現実との
関係を変えるテクノロジーの発達なわけだ。これは言い換えれば革
命とは異なる新しい方法での現実の変革方法が生まれたことを意味
するのだけど、20世紀的、映画的、仮想現実的な虚構感の持ち主
には、自分と現実との関係をテクノロジーによって書き換えていく
ことが社会の変革につながるというイメージをどうしても持てない
みたいなんだよね。まだ表面化していないけれど、実はこれは大き
な思想的対立になっていくと思う。
(…)
自分が他ではないこの場所にいることを大切にしたいんです。物理
存在としての人間に立ち戻る、という感じです。(…)
僕としては、「今、ここにいる」こと??「一人で、もしくは誰かと
ここにいること」の価値に立ち戻りたい。
(落合陽一・メディアアーティスト)
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●[2]編集後記
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秋分の日の23日、仕事で東京に行った妻の代わりに、風邪で体調を
崩していた娘の子守りをしていたのですが、様子がどうもおかしい。
ぐったりして、ヒューヒューと苦しそうに息をしています。これは
ヤバいなと思って、救急病院に連れていったら、そのまま入院にな
ってしまいました。どうやら喘息から来る気管支炎のようです。
喘息って言葉、なんかショックですよね。食べ物も気を使ってるし、
東京よりはずっと空気の綺麗なところに住んでいるし、それでも喘
息になってしまうというのは、何故なんだろうなあと思います。ま、
未熟児で生まれたため、もともと呼吸器系は強くはないのですが。
というわけで、今週は娘優先シフトです。面会が9時までなので、
できるだけ娘といられるよう、早い時間にあがり、病院直行です。
久しぶりの病棟、しかも小児病棟に来てみると、ほんと、色々な人
がそれぞれの苦労を抱えて生きているんだよなあと思い知らされま
す。健康な時には見えない世界が、病棟の中にはあります。そうい
う世界を知るためにも、たまにこうやって病院で過ごすのは、決し
て悪いことではないと思います。
一方で、病院って、ほんと病人をつくるところだなあとも思うので
す。薬漬け、チューブ漬けで、柵のついたベッドに閉じ込めて。安
静が一番なのはわかるけれど、これじゃあ生命力が低下していくだ
けじゃないか、と現代医療のあり方に対する疑問もわいてきます。
とまあ、病院にいると、色々なことを考えさせられ、気付かされる
のですが、ここのところ、休日以外、なかなか娘と話す時間もなか
ったので、娘とゆっくり過ごす良い機会になっているのも事実。色
々立て込んでいる時期ですが、実り多い入院時間となるよう、娘に
尽くそうと思います。