甲田学人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ異界の匂いを思い出すと同時に、電撃文庫で読んでいたあの当時の空気も思い出した。
物語はこうやって易々と年月の隔たりを飛び越えて、当時の感覚をこうも鮮明に蘇らせてくれるのかと。
登場人物たちのその後のことも分かった上で改めて読む一作目は色々な意味で感慨深かった。
そう言えば一作目は魔王陛下は囚われのお姫様状態であまり出番がなかったなと懐かしく思い出しつつの読書。
存在感ありありの人が存在感皆無になるという。
あやめちゃんの能力のせいでもあるけれど。
メインキャラたちの背景が本当に色々濃いから、一作目からかなりの情報量である。
また神隠しに対してのアプローチの仕方が異なるから、多方向から攻めてい -
Posted by ブクログ
降霊会”ロザリオ・サークル”で霊媒としての経験を積みつつある瞳佳が対峙するのは学園創設に関与した人物の、いわくつきの”キャビネット”。学園を擁する百合谷市の、熾烈な陰謀が見え隠れする中の依頼は、当然、無事で済むわけがなく――
やってきました上下巻! やっぱり! でも心のどこかで待っていた!
スケールが大きくなれば、そりゃあ上下巻になりますって。次の巻が出るまでどっきどきですよ、あなた。それでもって次の巻でもドキドキするって二度おいしい。
一巻と二巻と比べた時に、二巻は(やっぱり二回目のせいか)ロザリオの棺の描写が迫力が落ちたな……と思ったのですが、今回は別のキャビネットが登場。つまり、キャ -
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一体どこまでグロテスクにしたら気が済むんだこの作者!と思わずにはいられない。
テーマがテーマなだけに“泡禍”に関わった者は不幸になるという前提があるせいで、読む度に頼むから一人ぐらい幸福になってくれと思ってしまう。しかし、一つの話で登場人物の半分以上が死んでしまうだけにそんな期待は無駄かもしれない。
終盤の展開に関しては少々油断していただけに心に響きすぎて胸が苦しくなるほどだった。また、あの様な状況でもあくまで『普通』に拘り続ける主人公には恐怖すら感じた。今後は鋏を見るたびに何らかのトラウマが起こってしまうかもしれない予感。
もう既に6巻目な訳だがこのシリーズは最終的にどこへ向かう -
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Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな甲田学人さんの、ノロワレ (MW文庫) 中編です。
電撃文庫での「ノロワレ」シリーズは少年少女が主人公(語り部)役となっていることが多いですが、この「幽霊マンション」では母親の女性を中心に物語が描かれています。
地域社会のしがらみや母親ならではの悩みなどの描写に共感できるかといった点で、電撃文庫よりも対象年齢高めといった印象です。
また、「怖い」描写も、同著者のMissingや断章のグリムなどよりも、死因となる表現などがシーンの暗転によってぼかされることなく、直接的に記されることで現実味が増していると感じます。
甲田学人さんの作品全てに共通して、改行、改ページ、空白行のテンポが素晴 -
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