甲田学人のレビュー一覧

  • Missing 神隠しの物語

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    ネタバレ

    異界の匂いを思い出すと同時に、電撃文庫で読んでいたあの当時の空気も思い出した。
    物語はこうやって易々と年月の隔たりを飛び越えて、当時の感覚をこうも鮮明に蘇らせてくれるのかと。
    登場人物たちのその後のことも分かった上で改めて読む一作目は色々な意味で感慨深かった。

    そう言えば一作目は魔王陛下は囚われのお姫様状態であまり出番がなかったなと懐かしく思い出しつつの読書。
    存在感ありありの人が存在感皆無になるという。
    あやめちゃんの能力のせいでもあるけれど。
    メインキャラたちの背景が本当に色々濃いから、一作目からかなりの情報量である。
    また神隠しに対してのアプローチの仕方が異なるから、多方向から攻めてい

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    2020年06月13日
  • 霊感少女は箱の中3

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    降霊会”ロザリオ・サークル”で霊媒としての経験を積みつつある瞳佳が対峙するのは学園創設に関与した人物の、いわくつきの”キャビネット”。学園を擁する百合谷市の、熾烈な陰謀が見え隠れする中の依頼は、当然、無事で済むわけがなく――

    やってきました上下巻! やっぱり! でも心のどこかで待っていた!
    スケールが大きくなれば、そりゃあ上下巻になりますって。次の巻が出るまでどっきどきですよ、あなた。それでもって次の巻でもドキドキするって二度おいしい。

    一巻と二巻と比べた時に、二巻は(やっぱり二回目のせいか)ロザリオの棺の描写が迫力が落ちたな……と思ったのですが、今回は別のキャビネットが登場。つまり、キャ

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    2018年03月12日
  • 霊感少女は箱の中

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    甲田学人先生の新作。
    スマホが当然のものとして受け入れられた社会に起こった悲劇。倫子ちゃんはどこまでもいい子だったから、降霊会で二人が叫んだ言葉が哀しかった。そして、最初の伏線が最後になってわかる、なんともモヤモヤした雰囲気。
    断章のグリムの断章的なものが今回は「箱」。別に異能力が使えるわけではないけど、明らかに特別な力を秘めた「箱」とそれに囚われる少年。彼と出会った死に囚われている少女。この二人が出会ったことが、どういう結末をもたらすのか。
    連作になるのかなあ、、、

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    2017年02月05日
  • 霊感少女は箱の中

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    いつも通りの安定したオカルト蘊蓄に加え、しっかりしたストーリーの進行も魅力的。
    例外も多く予想された前シリーズよりも、個人的に安心して読むことが出来た。

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    2017年01月29日
  • 断章のグリムVI 赤ずきん・下

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     一体どこまでグロテスクにしたら気が済むんだこの作者!と思わずにはいられない。
     テーマがテーマなだけに“泡禍”に関わった者は不幸になるという前提があるせいで、読む度に頼むから一人ぐらい幸福になってくれと思ってしまう。しかし、一つの話で登場人物の半分以上が死んでしまうだけにそんな期待は無駄かもしれない。

     終盤の展開に関しては少々油断していただけに心に響きすぎて胸が苦しくなるほどだった。また、あの様な状況でもあくまで『普通』に拘り続ける主人公には恐怖すら感じた。今後は鋏を見るたびに何らかのトラウマが起こってしまうかもしれない予感。

     もう既に6巻目な訳だがこのシリーズは最終的にどこへ向かう

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    2016年08月27日
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(下)

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    ネタバレ

    幽霊マンションの最終巻。
    今までの作品に比べると、オーソドックスなホラーだったなあと思いました。
    マンションの住人を襲う幽霊に散々びびりましたが、一番怖かったのは人間です。
    最愛の人を故意に失うとこれ程壊れてしまうのかとぞっとしました。

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    2016年06月16日
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(中)

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    3巻ある内の中編。夢人さん要素はまだまさ薄いです。
    子供であっても容赦なく被害者にするあたり、さすが甲田先生だなぁ…。
    やっと夢人さんが絡んでくる!というところで下巻に続きます。

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    2016年06月14日
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(上)

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    3巻ある内の一番初めの巻ということで、事件は起こりますがホラー度は控えめな感じです。夢人さん要素も控えめ。というか、ほぼ出ないです。残念…。
    甲田先生のじわじわ迫ってくる恐怖やグロテスクな描写が好きなので(変な意味ではなく)次巻が楽しみです。

    しかし、風乃さんのシリーズといい最近はスピンオフばかり出ますね…。どちらも面白いし魅力たっぷりなんですが。
    ノロワレ本編もいつまでもお待ちしています…。

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    2016年06月14日
  • 断章のグリムI 灰かぶり

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    おもしろかった。確か談話室でホラーで紹介されてたのかな?確かにラノベにしてはグロイ表現が多く、そしてうまい。あと、ラノベにある無理くりな設定に上手に意味付けしてる。この作者さん、ラノベから出たら大化けするんじゃなかろうか?

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    2015年10月12日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第2集

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    「断章のグリム」スピンオフ2巻目。
    先に3集を読んでしまいましたが一話完結なので特に問題なく読めました。
    今回は「白雪姫」と「ラプンツェル」がモチーフ。
    どちらも少女たちの友情が主軸となってますが後味の悪さは相変わらずです。
    ラストで風乃さんが語る絆の本当の意味が印象に残ります。

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    2015年10月11日
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(中)

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    ネタバレ

    大好きな甲田学人さんの、ノロワレ (MW文庫) 中編です。

    電撃文庫での「ノロワレ」シリーズは少年少女が主人公(語り部)役となっていることが多いですが、この「幽霊マンション」では母親の女性を中心に物語が描かれています。
    地域社会のしがらみや母親ならではの悩みなどの描写に共感できるかといった点で、電撃文庫よりも対象年齢高めといった印象です。
    また、「怖い」描写も、同著者のMissingや断章のグリムなどよりも、死因となる表現などがシーンの暗転によってぼかされることなく、直接的に記されることで現実味が増していると感じます。

    甲田学人さんの作品全てに共通して、改行、改ページ、空白行のテンポが素晴

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    2015年09月27日
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(上)

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    ネタバレ

    やはりこのひとが書く和モノが好き。

    夢人が現場に到着したところで終わってしまった……。
    つ、続き!早く読みたい!

    克己君に夢人はどう見えるのかな。

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    2015年06月26日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第3集

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    いばら姫。
    いばら姫って王子様出てくるはずだよね?でも男の子の友達いないし、、、と思っていたらまさかのあの子ですか。そしていばら姫なのに全くハッピーエンドじゃない、後味の悪い終わり方。甲田さん、さすがです。

    でも、短編集にしてほしかったなあ、、、

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    2015年02月25日
  • 夜魔 -怪-

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    首なし少年の話は怖かったなぁ。
    なんとなく先は見えてるけど持っていき方が上手いからか飽きさせない。
    全体に言えることだけど、これで悪意がない話だから怖い。

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    2014年12月19日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第2集

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    たった一言で救われる人もあれば、一言でその人の内面の醜さが表れるのが恐ろしくて良かった。人死がでるのが「ノロワレ」とは違った良さである。(病んでる)

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    2014年07月31日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜

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    ネタバレ

    「断章のグリム」のスピンオフ作品。

    生前の風乃に関わった少女の話が三本収録……なんですが「金の卵をうむめんどり」はどっかで見たよなーと思ってたら断グリに収録されてたんですね。
    一番読み応えのある話が再収録っていうのはちょっと残念でした。
    とはいえ後の二本も十分面白く、相変わらずのバッドエンド。甲田先生、これを待ってました(笑

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    2014年07月06日
  • 断章のグリムVI 赤ずきん・下

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    きちんと想像させる正確な描写と筆者の想像力がすごい。
    実際に光景とか痛みとか時間とか空間がわかるからね。
    それを伝える表現力もすごい。
    話の構成がすごいとか面白さとかもそうだけど、気持ち悪いから読みたいっていうのも若干あったりする(笑)

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    2014年03月24日
  • 断章のグリムV 赤ずきん・上

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    一度斜め読みしたものを読み返してみる。
    表現力と構想力があるってこういうことだとなあと思う。
    相変わらずグロいけど面白い。
    これも最後まで読みたいな

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    2014年03月24日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜

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    良くも悪くも甲田学人。
    スピンオフということ、断章のグリムの前日譚ということもあって怪奇要素は薄め。
    風乃さんのあの事件に近づくほどその辺りが強くなってくるのかな?
    けどグロテスクもとい残酷な描写は相変わらず。
    甲田作品好きは読んで損しない感じです。

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    2014年02月07日
  • ノロワレ参 虫おくり

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    ネタバレ

    呪いの物語第3幕!
    という今回は虫おくり、スズメバチ。
    序盤からの先輩後輩はもしかして恋愛要素なんでしょうかとかドキドキしたところで悲劇的な気配がするので期待はしない・・・よ!
    だんだんと周りを侵食していってるけど、事が終わったらみんな冷静でスゴイな・・・。
    喫茶店マスターとかメインになる日もあるんでしょうか。
    どうにも夢人さんが気に入ってしまったのでどう転んでも悲劇なんだろうけど結末まで見届けたい。次回は何が出てくるのかなー。

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    2013年12月26日