甲田学人のレビュー一覧
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中学生の頃にハマって読んでいたシリーズ。
旧版をどうにか揃えたまま放置していたら、新装版が出版!ということで、旧版と新装版を読み比べる。やはり懐かしさを感じる。
今回は「呪い」「犬神」について。
1巻よりも加筆修正されている。書き下ろしもあるし、ごっそりカットされている部分もある。
今回大きい変化はFAXの存在。仕事で使ってるので存在に違和感を持っていなかったが、よく考えれば家の電話機がない家庭が増えているのだから、FAXを使ったことがない人は当然いるだろう。また仕事で使うようなコピー機一体型とは違い、ガガガガガ…といった独特な音も特徴的。それを知らない人も多いかもしれない。
でもあえて新装版でもFAXを使うところは、変わっていないことへの嬉しさがあり、むしろ味がでていい。
厨二病心をそそられる作品。 -
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ネタバレ中学生の頃にハマって読んでいたシリーズ。
旧版をどうにか揃えたまま放置していたら、新装版が出版!ということで、旧版と新装版を読み比べる。やはり懐かしさを感じる。
話の流れに変わりはないが、ネット環境や表現の仕方、色、登場人物の雰囲気が少しだけ変わっている。登場人物の雰囲気が変化するとは思っていなかったが、これもありと思える。
授業が週6日制のままになっていたことには驚き。今の学生が読んで不思議に思うかもしれない。
携帯を持っていないという設定も、現代人は驚くかもしれないが、こういう人がいてもいいと思う。
変わらず厨二病心をそそられる作品。 -
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ネタバレ武巳くんと魔王様たちとの解離が心苦しくなってきた。
武巳くんだから見えている世界と魔王様たちが把握している世界がずれているのが辛い。
全体としてはまだ折り返しに入ったくらいなのに。
今回の魔王様は事件解決の役にはあまり立っていない。
肝心なところで足止めを食らうし、傍観者に近い。
体を張ったのは武巳くんと村神くんだ。
村神くん、また傷が増えた……
体を張ったと言えば、某美術部員もか。
魔王様たちを勝手に敵認定して、読者側すらも敵に回しかねない言動をやらかした挙句、最終的には被害者になるという。
また遺体の様子がひどかったこともあり、勝手に暴走したことに腹を立てればいいのか、同情すればいいのか、何とも複雑な思いを抱かせてくれたキャラクターだった。
今回は総じてグロさが高いからなあ。
狗に食い散らかされるより、ある意味トラウマ回かもしれない。 -
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葬儀屋が死んだことによって、彼の力で生かされていた瑞姫もふたたび死ぬことになり、蒼衣を逆恨みした勇路が襲撃を仕掛けます。危機に陥った蒼衣の断章の力が発動し、どうにか命は救われますが、傷を負った彼を救うため、神狩屋はさらに蒼衣の精神を追いつめざるをえなくなります。
その後、泡禍の対応にあたっていた雪乃は勇路と遭遇し、彼に攻撃を仕掛けますが、そのさいに勇路の口から今回の事件の思いもかけない黒幕の存在が語られます。
今回は、まったく予想していなかった展開におどろかされました。さらに、蒼衣たちのロッジに、ずっと前にその存在だけは明かされていた人物が登場し、クライマックスに向けて彼がどのようにストーリーにかかわることになるのか、たのしみになってきました。 -
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2作目から圧倒的ホラー感。怖かった。
今回は呪いと魔術と犬神筋。
作中で語られる都市伝説と伝承文学の文献が
楽しくて仕方ない。創作のようだけど、かなりリアル。
旧作で読んでいるので、この話の本筋が「呪いのFAX」(チェーンメールみたいなもの)だとはっきり覚えていて、FAXの描写はどうなっているんだろう?と思いながら読んだ。
一応作中ではFAXを使っている人は少ない設定になっていたけど、話の本筋は変わっていない様子。
旧作は軽く20年前だもの、FAXは各家庭にありましたよね。今の子はFAXを受信しているときの、あの音、聞いたことあるのかな?
あの、
ぶぶぶぶ、、、
っていう独特な音と、スピードがわからないと、
この話の怖さ半減なのでは?!と勝手に心配している。
この後も楽しみ!!
心が中学生の自分に戻っている気分。笑 -
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ネタバレ書き下ろし掌編ってどこだったんだろうと読み終えてから思い直して、冒頭の話だったことに後から気付いた。
(目次に特に記載がなかったのと、書き下ろしは巻末にあるものと思い込んでいたため)
大迫氏の著作の引用から始まるのがお作法だったことを失念していた。
それくらい、書き下ろし部分は本編に馴染んでいた。
内容も、今回の話にマッチした魔法の話だったし。
電撃文庫で読んだ当時の衝撃を思い出し、懐かしみつつも、容赦ない展開にハラハラした。
分かってはいるんだけれども。
生徒も結構バタバタ死んでいくから、このシリーズ。
先生が消えた時は当時も本当に衝撃的だった。
しかも、やらかしたのは部活メンバーの一人だったのも以下同文。
呪いと魔法と、そして犬神憑きの物語。
制御の効かない悪魔と犬神をどうするのかと思っていたら、流石魔王様。
一網打尽とはこのことである。
一番割り食ったのは俊也じゃないかな。
彼、1巻から満身創痍なんだが……
今読んでも本当に面白いホラーシリーズ。
すっかり当時の熱が再燃したところで、続々続きが出てきてくれているのは本当に嬉しい。
そのまま完走してほしいところだ。 -
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ネタバレ異界の匂いを思い出すと同時に、電撃文庫で読んでいたあの当時の空気も思い出した。
物語はこうやって易々と年月の隔たりを飛び越えて、当時の感覚をこうも鮮明に蘇らせてくれるのかと。
登場人物たちのその後のことも分かった上で改めて読む一作目は色々な意味で感慨深かった。
そう言えば一作目は魔王陛下は囚われのお姫様状態であまり出番がなかったなと懐かしく思い出しつつの読書。
存在感ありありの人が存在感皆無になるという。
あやめちゃんの能力のせいでもあるけれど。
メインキャラたちの背景が本当に色々濃いから、一作目からかなりの情報量である。
また神隠しに対してのアプローチの仕方が異なるから、多方向から攻めていき、最後に合流するのもまた面白い。
まだ血生臭さは少なめ。
今後はどんどんえげつない話にもなってくるから、できることならメディアワークス文庫でも追いかけていきたい。
売り上げ次第だが一応一巻予定とのことだが、覆ってくれることを願う。 -
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降霊会”ロザリオ・サークル”で霊媒としての経験を積みつつある瞳佳が対峙するのは学園創設に関与した人物の、いわくつきの”キャビネット”。学園を擁する百合谷市の、熾烈な陰謀が見え隠れする中の依頼は、当然、無事で済むわけがなく――
やってきました上下巻! やっぱり! でも心のどこかで待っていた!
スケールが大きくなれば、そりゃあ上下巻になりますって。次の巻が出るまでどっきどきですよ、あなた。それでもって次の巻でもドキドキするって二度おいしい。
一巻と二巻と比べた時に、二巻は(やっぱり二回目のせいか)ロザリオの棺の描写が迫力が落ちたな……と思ったのですが、今回は別のキャビネットが登場。つまり、キャビネットが呼び起こす現象が、描写が、別! 別のものなんです! しかも最悪の事態はたぶんまだ起こっていない! ぶっちゃけ始まったばかり。上巻だけでもこの楽しさ。次の巻が楽しみ。
今巻で次第に光が当てられ始めた百合谷の大きな謎の他、依頼者側の人間関係の不安定さ、百合谷の派閥争いの狡猾さ、そしてロザリオ・サークル内の人間関係が(今のところ)安定しているというのが今回のシリーズの特色かと思います。芙美ちゃん便利。便利というか有能すぎる。那琴も今回、割とちゃんと役に――いや、二巻も役にたってたけど、今回で確証されたっていうか――魔術知識の補助及び実践面でちゃんとサポートに入っている感があります。真央と瞳佳は相変わらず安定しているし。棺運び兄妹もある意味安定している。
派閥争い側でのキャラクターも非常に安定したキャラクターの配置だと思います。獅郎が良い。おかげで嫌な教師だらけにもならず、おっぱい大きめの地味っ子が多いしちゃんとエ――げふんげふん――もあるし。大事だと思います。元気っ子もいるし。巫女も魔女っ娘もいるし。しかもその描写に偏りすぎない。大事なのは、ホラーだから心霊現象の描写なんで……! バランス大事。大事だけど、ちゃんと配置してる……きっちり描写している……! だからみんな、迂闊にはまれ……はまってくれ頼む……! 続きが読みたいんじゃ。 -
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一体どこまでグロテスクにしたら気が済むんだこの作者!と思わずにはいられない。
テーマがテーマなだけに“泡禍”に関わった者は不幸になるという前提があるせいで、読む度に頼むから一人ぐらい幸福になってくれと思ってしまう。しかし、一つの話で登場人物の半分以上が死んでしまうだけにそんな期待は無駄かもしれない。
終盤の展開に関しては少々油断していただけに心に響きすぎて胸が苦しくなるほどだった。また、あの様な状況でもあくまで『普通』に拘り続ける主人公には恐怖すら感じた。今後は鋏を見るたびに何らかのトラウマが起こってしまうかもしれない予感。
もう既に6巻目な訳だがこのシリーズは最終的にどこへ向かうのだろうね。設定的には誰も幸福にはなれそうにはないのだけれども…。 -
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ネタバレ大好きな甲田学人さんの、ノロワレ (MW文庫) 中編です。
電撃文庫での「ノロワレ」シリーズは少年少女が主人公(語り部)役となっていることが多いですが、この「幽霊マンション」では母親の女性を中心に物語が描かれています。
地域社会のしがらみや母親ならではの悩みなどの描写に共感できるかといった点で、電撃文庫よりも対象年齢高めといった印象です。
また、「怖い」描写も、同著者のMissingや断章のグリムなどよりも、死因となる表現などがシーンの暗転によってぼかされることなく、直接的に記されることで現実味が増していると感じます。
甲田学人さんの作品全てに共通して、改行、改ページ、空白行のテンポが素晴らしく、静謐な世界に引き込ませてくれます。
同著者の本では、いわゆるオカルト知識の解説シーンがとても大好きなので、今回も夢人によるリーグェイ、縄目筋などの語りのシーンがあり満足しました。
完結巻ではよりふんだんに解説があれば嬉しいなぁと期待しています。