甲田学人のレビュー一覧

  • 断章のグリムI 灰かぶり
    変った設定で面白い。

    この小説を読むと、自分の判っていることを、他者に説明することの難しさが良く判るような気がする。
    実に特殊な設定なので、説明回だけの話では、全部を理解することが実に難しい。
    主人公が読者立場の「何も判らない人」側に立って、説明を受けるタイプの話だが、最初と中盤の説明だけではとう...続きを読む
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第2集
    ・白雪姫
    ・ラプンツェル

    人間、誰しも思い込みと情操教育で、己を作っていく。
    嘘は相手も自分も腐敗させるもの、と言われれば
    確かにそんな気がします。
    優しい嘘、傷つけるための嘘。
    どちらも嘘は嘘、です。
    今回、もしかして…とか思ったのですが
    やはりいつもの結末、でした。

    ラプンツェルにしても、そ...続きを読む
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第3集
    ・いばら姫

    4年ぶりに帰ってきた場所での、久しぶりの友人。
    彼らが話すまでは話題にも上らなかった、『彼女』の事。
    という事は、話して一気に思い出した、という事?
    今回は彼の登場がありません。
    そのせいで、主人公が警告も担当している感じでした。

    逃げた人と、逃げなかった人。
    そのせいで、歪んだのか...続きを読む
  • 時槻風乃と黒い童話の夜
    ・シンデレラ
    ・ヘンゼルとグレーテル
    ・金の卵をうむめんどり

    彼女が出てくるだけの、短編集。
    彼女と関わる事により、自分と向き合い
    悲しみに気付いてしまう主人公達。
    それがいいのか悪いのか…謎ではありますが
    自分をそのまま受け止めてくれる存在、と思えば
    非常にありがたいものがあるかと。

    最後の話...続きを読む
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(下)
    マンション住人の子供が犠牲者の大半を占める一連の騒動がついに終局に向けて動き出す。事件に遅れてやって来た作家・夢人の元に情報が集まり始める一方、マンション住人の親の中にも変化が現れ始める。被害を免れた子供たちは、そして子供を抱える親たちは、無事正気で生き延びることが出来るのか。

    そう、最初から気付...続きを読む
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(上)
    献本企画で当選しました。
    この本を選んだ理由は表紙が可愛かったから。
    あとは、自分ではあまりホラーを買ってまで読まないのでこの機会に読んでみようかなと思って。

    当選してから気づいたけど、上巻でした…。
    下巻を読まずに評価をするのは難しいので星は3つです。




    シングルマザーの結は息子の克己が喘...続きを読む
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(上)
    内容不明の張り紙、赤い流し雛、マンション周辺で囁かれる噂、隣室の住人、そして次々に起こる子どもの――
    子どもの喘息を理由に郊外へ転居した編集者・結が入居したマンションは、どこがおかしいという訳ではなかったが不穏な気配が充ち満ちていた。内気な息子・克己は何も言わなかったが気付く。このマンションは、何か...続きを読む
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第3集
    田舎にある有刺鉄線に囲まれた広場は、かつては子供の遊び場だった。――姫がそこに眠るまでは。

    両親の仕事の都合で田舎に戻ることになった繭はかつての友人たちと再会する。けれどもそこには終始ぬぐい去ることが出来ない微かな違和感が終始漂っていた。違和感の根源を探るべく、かつてよく遊んだ空き地を真夜中に訪れ...続きを読む
  • 時槻風乃と黒い童話の夜
    痛い その一言でした。
    つらい家庭環境のなかで救いを求める少女を叩き潰す現実。
    壊れた少女がたどり着く行動はみな同じ結末。

    とにかく表現が痛いです
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第2集
    仲良し女の子二人組から始まる悪夢。一人は童話の解釈にのって、一人は童話の解釈を誤って、無声音の叫びを上げながら決して開けない夜に繰り出していく。

    前巻でも言及されたかも知れないことだがゴシックロリータの少女を誘蛾灯と称する森野が秀逸。風乃の描写がもう一つ欲しいところか。
  • 断章のグリムXVII 白雪姫・下
    可哀そうでしたが思った以上のバッドエンドでも無かったです。少し未来の希望を感じる終わり方をしてくれて良かった・・・

    また外伝とか書いてほしいな(´ω`)
  • 断章のグリムXVI 白雪姫・上
    いよいよ断章のグリムの最終章です!

    最後のお話しは『しらゆきひめ』
    蒼衣の断章に関わるお話しで、上巻から
    突っ走り気味なグロさです・・・

    夢見子ちゃんの謎とかも分かりそうな予感で
    下巻を早く読みたいですが、悲しい予感もする。
    この人やしな><
  • 断章のグリムXV ラプンツェル・下
    思わぬ人の思わぬ裏切り。

    でも何故か憎めない・・・
    とても悲しみを感じる裏切りでした。

    続編が気になるので急いで借りに行こうと思う。
  • 断章のグリムXIV ラプンツェル・上
    ちょいちょい出てくる手が本当に怖い。

    いつも思うケド怪奇現象が起こる前の雰囲気が
    怖くて読むのが引ける・・・
  • 断章のグリムXIII しあわせな王子・下
    後味がとても悪いです。

    泡の現象も凄惨すぎて・・・

    でも<これぞ断章のグリム!>ってのを
    思い出させてくれました。
  • 断章のグリムVI 赤ずきん・下
    気付いたら知り合いが知り合いじゃなくなってるって怖い。

    あと笑美さんみたいなタイプも怖いし織作くんは今の段階では好きになれそうにないタイプ。
  • 断章のグリムV 赤ずきん・上
    今回はそんなに痛くないな、と安心してたらそれでもやっぱり痛かった...
    なんだか赤ずきんだけじゃなさそうで今までと若干違う感じになりそう。
  • 断章のグリムXVII 白雪姫・下
    逃げていった先、連れ去られた彼女達。
    その頃、過去を思い出していた彼。
    そうして、封印されていた過去が、出てくる。

    あらびっくりというか…年の差を考えると
    ものすごく彼女ちっさくないですか!?
    そして予想通りなスプーン一杯。
    両親の所でぞっとしてしまいました。
    想像禁止! です。

    狂い具合がすご...続きを読む
  • ノロワレ 人形呪詛
    2巻の箱の話が読みたくて久しぶりに甲田氏を購入しました
    探偵?役の夢人が魔王様と魔術士を足して魔女分の毒素をちょっと入れて2で割った感じのキャラです。いい具合にイカれてる

    ヒロイン?の夢人の妹が典型的イジメられっこってタイプなのがあまり合わないなとは思ったけど話自体は面白かった
    日本人形は怖いわ
  • 断章のグリムIII 人魚姫・上
    相変わらず面白いけれど痛い。読んでてぞわぞわする。

    鹿狩さんの過去が垣間見えて、若干の歪みのようなものも感じられてやっぱりな、となんとなく納得。