甲田学人のレビュー一覧

  • 断章のグリムII ヘンゼルとグレーテル

    購入済み

    今回は雪乃の行動理念や考え方を記した部分が多く感じた。厳しさの裏側には優しさがある。
    状況描写や場面展開の際に、少し説明口調が過ぎる部分があって読みにくく感じるとこがあった。

    #シュール #ダーク

    0
    2024年03月01日
  • 断章のグリムI 灰かぶり

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    テーマは好き

     童話を主軸に物語が展開されていく本作品。劇中では登場人物が「暗喩」という表現で説明しているように、起きた事件を分析し、その概要から連想される物語を推測し、対処にあたるという流れが作られている。寓話・伝承同様にさまざまな見解が生まれる童話の特徴性を利用していて味わい深い。
     その一方で、利点を活かしきれていないように感じた。作中のかなり早い段階で灰かぶりについての説明がされると、そのままコンパクトにストーリーが進んでいった。本巻で事件の中心人物となるキーパーソンも起伏があまりなく、淡々と終局へと向かっていったので、もう少し意外性のある展開がほしいと思った。

     構想はとても好意的。だが「嫉妬・

    #シュール #ダーク

    0
    2024年02月17日
  • ほうかごがかり

    Posted by ブクログ

    個人的に怖いのは苦手なのでたぶん続きは読めないかも。
    先が気になるので残念。
    最近のラノベではあまり見かけない、場の表現が上手だなと思った。昔のラノベはこういった作品が多かった気がする。
    掴みも引きも良い作品なので刺激の欲しい作品を読みたい方にはおすすめ。

    0
    2024年02月12日
  • ほうかごがかり

    Posted by ブクログ

    Missing以来のファンで全作品読んでます。
    私が大人になってしまったのか、設定やキャラクターを見直して一般向けに書いた方が、著者の知識や見聞を活かせるのではないかと最近は思ってしまいます。(Missingやグリムの時はそういった感じは受けなかったのですが)
    文章や表現や題材は相変わらず大好きなので、おそらくこれからも作品が出れば読み続けますが…慣れてしまったのかあの頃文章を読んで感じた新鮮な感動みたいなものが薄くなっていて、難しいですね。いつだったか数年前にWEBでのみ無料で読めた作品(タイトル忘れました)は久しぶりに良かった気がしたので、まだまだ期待しております。

    0
    2024年02月07日
  • Missing13 神降ろしの物語〈下〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    新装版、無事完走。
    敵の敵は味方ではないが、ここまで来ると摩津方は頼もしい味方に見えた。
    魔女への最後の一撃は彼の分もあったから届いたと思うし。

    最後の最後まで文芸部員たちはバラバラのまま。
    でも孤軍奮闘、それぞれが役目を果たした最終決戦。
    魔王様はただ待ってただけな気もするが。
    そんな中、黒服たちが完全に蚊帳の外なのが、何とも。
    彼らと魔王様たち、こうも開いてしまったか。

    書き換えをしたという終盤、自分は雰囲気、そして魔女と魔王様の結末しか覚えていなかったのだが、特に違和感なく受け止めた。
    結局、文芸部メンバーは本当にバラバラに。
    残された追憶者は、ただ追憶する。

    ただ残ったメンバーも

    0
    2022年12月06日
  • Missing12 神降ろしの物語〈上〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    魔女の見ている世界がようやく垣間見えて、やはり普通の人には理解できない世界だということを理解した。
    理解の範疇を超えると、そこにはもう本能的な恐怖しかない。
    武巳が遭遇したように。

    物語も完結まで秒読み状態なのに、文芸部がバラバラになっているのが気になる。
    残っていた魔王様や亜紀、村神ですら連携が取れていないような。
    これで魔女と対峙できるのだろうか、心配だ。
    かつて完結まで読んではいるのだけれど、内容をすっかり忘れているので、未読の心持ちで最終巻に挑みます。

    0
    2022年12月03日
  • Missing11 座敷童の物語〈下〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    悲劇と言うならば、下巻の方が余程悲劇だったような。
    武巳くんはいよいよ取り返しのつかないことに。
    文芸部もますますバラバラな状態だし、それでいて魔女に魔術師に、の三つ巴状態。

    よかったと言える点は、これまでの怪異が一つの結論に集約された点か。
    だからといって、=解決策が見つかる訳でもないが。
    今回の魔王様は本当に後手後手の静観で活躍しなかったし、不安ばかりが募る展開である。

    一度異界を経験した者以外の死者は今回出ていないが、恐怖演出はかなりのもの。
    夏に読むにはぴったりの三部作だった。
    (そのために上中下揃うまで温存していた人)

    0
    2022年08月04日
  • Missing10 座敷童の物語〈中〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    帯にある最大の「悲劇」は、少し誇張かなという気はした。
    電撃版で一度読んでいたから余計にそう感じたのかも。
    いよいよ文芸部メンバーの決裂は決定的になり、魔術師はある者を犠牲に別の形での復活を果たす。
    確かに「悲劇」ではあるけれども、過去にばったばったと死亡者が出ていた展開からすると少し弱い。
    それより気になるのは、この「どうじさま」の結末。
    ここまでは、まだ拡大しつつも恐怖体験としては限定的なので。
    3巻分引っ張ったその先は果たして。

    0
    2022年08月03日
  • Missing9 座敷童の物語〈上〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    友達がいないと言い出せなくて事態が悪くなっていくの、過去の自分を見るようで痛かった。
    分かりすぎて。
    文芸部の面子が団結しているようで個人戦しているのも不安を誘う。
    この巻に限らず、ちょっと前からその傾向ではあるが。

    魔王様が完全に様子見、待ちの後手だし。
    亜紀じゃないけどもどかしく思う展開。

    一方で魔女の使徒たちが今読むと痛々しい厨二病患者にしか見えなくて、ちょっと笑ってしまった。
    後々の彼らのことを思うと余計に哀愁が……

    0
    2022年08月02日
  • Missing8 生贄の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    グロさは控えめだけれど、不穏さは増し増しな8巻。
    結局今回の事件で被害に遭う生徒の人数としては本当に少ない。
    でも、文芸部内での不協和音は既にこの時点で響いている。
    いや、もう少し前からか。
    武巳が「そうじさま」と関わってから。
    彼は今回もほぼ個別行動になり、ついには重傷を負ってしまうし。

    タンク役な俊也も、恐怖を抱えたまま後戻りできない状態だし、こんな状況で果たして魔女の野望を打ち破れるのか。
    電撃文庫版で最後まで読んではいるものの、不安で仕方がない。

    書き下ろしは魔王様の食生活から発展して生贄へ着地する話。
    どうしてこうなったと、少し唐突さは感じたけれども、興味深かったです。
    そう、好

    0
    2022年02月20日
  • Missing5 目隠しの物語

    Posted by ブクログ

    当時もそうだったが、ある登場人物の性質が自分と酷似していてダメージを負いながら読んだ。最後のオチが衝撃的。

    0
    2021年07月04日
  • Missing6 合わせ鏡の物語〈上〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    当時読んだはずだけど、内容うろ覚え。登場メンバーの子たちが書いた小説文ってあったかなと思っていたら加筆分なのね、納得。

    0
    2021年07月04日
  • Missing 神隠しの物語

    Posted by ブクログ

    学生時代にはまって読んでいたラノベの新装版ということで購入。イラストがだいぶ現代寄りに。空目のキャラデザは以前のほうが好みかもしれない。

    0
    2021年07月04日
  • 断章のグリムXVII 白雪姫・下

    Posted by ブクログ

    シリーズ最終巻。

    蒼衣の断章の力を利用してこの世に別れを告げることをもくろむ神狩屋は、颯姫と夢見子を連れ出します。蒼衣たちは彼のゆくえを追いますが、神狩屋は蒼衣の力の発動を誘発するために、けっして許されない行為に手を染めていきます。

    神狩屋の陰謀の背景を蒼衣が「理解」し、事件に最終的な結末が訪れることになるのですが、登場人物たちの魅力がじゅうぶんにえがかれることのないまま物語の終結がやってきたような印象を受けてしまいました。多少活躍の場面を見せた勇路も、いささかスケールの小ささがめだってしまいますし、それなりに複雑な背景をもっていたはずの笑美やリカはモブキャラのようなあつかいになっています

    0
    2021年06月30日
  • 断章のグリムXVI 白雪姫・上

    Posted by ブクログ

    神狩屋が去ったあとの古道具屋を入谷克利(いりや・かつとし)が訪れ、蒼衣に店内の書斎のカギを託します。神狩屋の書斎に入った蒼衣は、そこで神狩屋が蒼衣の断章に関係する溝口葉耶(みぞぐち・はや)の失踪事件にかんして調査をしていたことを知ります。

    神狩屋がいなくなったあと、ロッジにやってくる笑美とそりがあわない雪乃も、蒼衣に同行して葉耶の記憶をたどり、蒼衣の過去に起こった事件の真相に近づいていきます。

    これまであまりその断章の秘密について触れられてこなかった夢見子も、ようやくストーリーの主筋にからんできて、どのような結末へととりまとめられることになるのかたのしみです。

    0
    2021年06月30日
  • 断章のグリムXIV ラプンツェル・上

    Posted by ブクログ

    前巻の最後に、蒼衣の能力の発動によって「葬儀屋」がこの世からいなくなってしまい、関東の騎士団に動揺が走ります。責任を感じた蒼衣は、まだ精神が不安定だといって反対する神狩屋の忠告を振り切って、他の騎士団からの要請におうじることを決意します。

    蒼衣が向かったのは、飯田真佐代(いいだ・まさよ)という女性が世話役を務める騎士団でした。そこで彼らは、眞守大輔(まもり・だいすけ)という男と会うことになります。彼は、娘の死を受け入れられない妻を救うため、葬儀屋に依頼して娘を生き返らせていました。しかし、蒼衣の力によって葬儀屋が死んだために、娘もふたたび亡くなってしまい、狂気の淵にいる妻のために苦悩していま

    0
    2021年06月30日
  • 断章のグリムXIII しあわせな王子・下

    Posted by ブクログ

    安奈をいじめていた少女たちの身につぎつぎと奇怪な出来事が起こります。蒼衣は、彼女たちに連絡をとって、自分たちが救うことができるかもしれないといいますが、混乱に陥った少女たちは彼の提案にしたがうことなく、一人ずつ恐ろしい目に遭っていくことになります。

    安奈と亮介を中心として巻き起こった今回の泡禍のメイン・ストーリーは、これまでにくらべると比較的シンプルな構成だったように感じます。ただ、これまでも蒼衣の「断章」にまつわる情報がときどき記されていましたが、最後に思いもかけなかった展開を迎えます。これには、正直にいっておどろかされました。

    0
    2021年06月30日
  • 断章のグリムXII しあわせな王子・上

    Posted by ブクログ

    「葬儀屋」のもとから一人の死体が逃げ出したという連絡を受け、蒼衣たちは捜索を手伝うことになります。逃げ出したのは浅井安奈(あさい・あんな)という少女で、彼女のゆくえを追ってきた蒼衣は、安奈のクラスメイトである多代亮介(たじろ・りょうすけ)という少年が、彼女を連れているのを発見します。亮介は安奈を逃がすために蒼衣に傷を負わせ、さらに夢見子の予言によって「しあわせな王子」にまつわる泡禍が起こることが告げられます。

    葬儀屋の助手を務める可南子にも尋常ならざる背景があったことが明らかとなり、ストーリーにどのようにからんでくるのかたのしみです。それにしても、登場人物のほとんど全員が一筋縄ではいかない背

    0
    2021年06月30日
  • 断章のグリムXI いばら姫・下

    Posted by ブクログ

    「異端」になってしまった莉緒の母親が逃げ出し、「葬儀屋」の瀧修司(たき・しゅうじ)の助手を務めていた戸塚可南子(とつか・かなこ)までもが命を落とします。さらに勇路は、なぜか死んだはずの瑞姫とともに行動しており、その秘密を明かそうとしません。そんななか、さまざまなゆがみを抱え込んだ莉緒の家族の亀裂が大きくなり、彼らのなかから泡禍にも劣らないほどの凶悪な行為に手を染める人物が出てしまいます。

    泡禍によって引き起こされる非現実的なグロテスクな描写以上に、ふつうの人間によっておこなわれる残酷な行為の描写が執拗につづき、少々ぐったりしてしまいました。

    0
    2021年06月29日
  • 断章のグリムX いばら姫・上

    Posted by ブクログ

    蒼衣たちは、リカと名乗る女性が世話人を務める騎士団の手助けをすることになります。一人の母親が泡禍で「異端」になってしまい、蒼衣が呼ばれたのです。

    今回の事件の中心人物となる真喜多莉緒(まきた・りお)は、幼くして死んだ姉がおり、両親は莉緒のことを死んだ姉の代わりとして育ててきたことが明らかになります。さらに、意外な人物との再会があり、事件はますます混迷の度を深めていきます。

    今回も、悲惨な背景をもつ登場人物たちが織り成すストーリーとなっています。

    0
    2021年06月29日