甲田学人のレビュー一覧

  • 霊感少女は箱の中

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    諸事情で前学校を退学になった主人公。
    どうにか入学できた先のクラスには、霊感少年がいた。

    最初はともかく、爽やか(?)に始まった学園生活。
    主人公の台詞で、速攻学園ぽいものは消えましたが。
    友人に、と言われた次の瞬間、回ってきたものに
    怒らない主人公もすごいです。
    これ、普通やられたら怒りが…というより
    捨て置きそうなものがありますが。

    しかし退学になったのは置いておいても
    ここにこれたのは、主人公にとっては
    よい事だったかと。
    何せ、ものがものなので、理解されづらいでしょうし。
    聞いてくれるだけでも、かなり違います。

    毎度お馴染み(?)ねっとりとした、あの怖さは
    今回は潜まっていました

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    2019年05月24日
  • 断章のグリム 1

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    まさか今になって『断章のグリム』をコミックとして読めるようになるとは……
    原作はあまりに恐ろしく、トラウマレベルの高い描写が連発されていたため8巻くらいで読むのを止めてしまった。けれど、今回読んだことで当時の恐怖を色々と思い出してしまったよ

    能力使用時の印象的な演出、怪しくも美しい雪乃の姉。続きをもっと読みたいと思うと同時にやはり怖いから止めておきたいという気持ちがせめぎ合う

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    2018年03月18日
  • ノロワレ 人形呪詛

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    作家になった兄を敵視している、尻拭いをしてきた弟。

    有名人の妹、という肩書しかない、というのなら
    それにすがって生きていくしかないのでは? と
    思いますが。
    流されて生きていない、というなら、自分の軸が
    何かしらありますけど、自覚してるならいいのでは?
    な、妹がメイン、でしょうか?
    いや、婚約者となった人の家の呪い、も
    気にはなりますが。

    世の中一番怖いのは、人間です。
    その根性と感情こそ、すべてを突き動かしてますから。
    大体、穏やかそうな人こそ、爆発したら
    一番怖い存在です。

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    2018年02月13日
  • 断章のグリムVIII なでしこ・上

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     最後の最後になんて爆弾持ってきやがったんだ…。しかも超弩級の爆弾を……。

     筆者も書いているように『なでしこ』という話は相当マイナーなようで、ネットでちょっと調べてみても全くヒットしなかった。だから『なでしこ』を知るのは本書が最初だったりする。『なでしこ』の内容は、最後にお妃が死んでしまいそれに釣られるように王様まで死んだというのに、王子はそれに動揺する事無く自ら創りだした美しい女の子と楽しく暮らしたという描写が酷く空恐ろしさを感じさせる。いったい今度の話がどのような結末を迎えることになるのか、今から恐さを感じつつ楽しみに待ちたい。

     しかし、今回の話はまだ上巻と言うこともあるのかそれほ

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    2016年08月27日
  • 断章のグリムVII 金の卵をうむめんどり

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     今回は覚悟していたほど、心理的に来るものは少なかったような気がする……猫の話を除いて。

     今回は短編形式で構成されているせいで一つ一つの話の重さが少々物足りないと感じてしまうのは相当毒されているな。今回の現象は今までのような残酷な“泡禍”ではなく普通のありふれた悪夢と表現したほうが似合いそうな雰囲気が漂っている。

     現在と比べて三年前の時槻姉妹の性格が大いに違っていたことは意外だった。三年前の雪乃は普通の少女として、風乃は傷付くことばかりに意識を向けている社会的に死んだ人間のよう。このような過去を知るとあの悲劇の前後で一体どこまで残酷な出来事があったのか是非とも知りたくなってしまう。

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    2016年08月27日
  • 断章のグリムV 赤ずきん・上

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     相変わらずグロテスクだなぁ、ってのが正直な感想。

     この巻ではようやく他の『騎士』も出てくるなどレギュラー陣の広がりを感じた。しかし、登場人物の半分以上に死亡フラグが立っているという状況には敬意を表せずにはいられない。

     今回のテーマは“赤ずきん”な訳だが改めて読み直し、深く考えてみるとこの話自体が結構なグロテスクさを誇っていたという恐怖。狼の腹を割いてその中から生きた人を取り出すなんて正常な発想じゃないよね?おそらく下巻では更に酷い展開が待っているのだろうな……

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    2016年08月27日
  • 断章のグリムIV 人魚姫・下

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     この作品は読むとトラウマになりそうなことばかり書いてあるな。台所でひたすら目玉を潰し続けるとか……。それに鹿狩の過去も壮絶すぎるし…。

     私が密かに待ち望んでいた泡禍からの救出者。この作品では泡禍から生き残る人がやたら少ないので、たまには誰か助からないかなぁと思っていた。今回も生き残りはしたものの、助かったとは言いづらい状況であるため、この物語の基本構造は泡禍に巻き込まれたらもう終わりという事を再認識させられた。

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    2016年08月27日
  • 断章のグリムI 灰かぶり

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    変った設定で面白い。

    この小説を読むと、自分の判っていることを、他者に説明することの難しさが良く判るような気がする。
    実に特殊な設定なので、説明回だけの話では、全部を理解することが実に難しい。
    主人公が読者立場の「何も判らない人」側に立って、説明を受けるタイプの話だが、最初と中盤の説明だけではとうてい全てを納得出来ない。
    とにかく、まず読者に何を理解させるのか、から入る小説なのだろう。
    設定が凝っている半面、文章がちょっと……失礼ながら、つたない感じがしないでもない。こう、途中で読み手の気持ちを切らしてしまうところがちらほら。
    ま、集中力が足りないのだ、と言われるなら、実際にそうなので否定は

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    2016年08月12日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第3集

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    ・いばら姫

    4年ぶりに帰ってきた場所での、久しぶりの友人。
    彼らが話すまでは話題にも上らなかった、『彼女』の事。
    という事は、話して一気に思い出した、という事?
    今回は彼の登場がありません。
    そのせいで、主人公が警告も担当している感じでした。

    逃げた人と、逃げなかった人。
    そのせいで、歪んだのか。
    最初の提案の時点で歪んでしまっていたのか。
    怖いと言うよりも、その道だけを選んだ彼らの決意が
    恐ろしいです。
    しかし王子様を眠らせてしまったら
    百年後はどうするのでしょう?

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    2016年07月10日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第2集

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    ・白雪姫
    ・ラプンツェル

    人間、誰しも思い込みと情操教育で、己を作っていく。
    嘘は相手も自分も腐敗させるもの、と言われれば
    確かにそんな気がします。
    優しい嘘、傷つけるための嘘。
    どちらも嘘は嘘、です。
    今回、もしかして…とか思ったのですが
    やはりいつもの結末、でした。

    ラプンツェルにしても、そこまで思うのなら
    どうして自分の置かれた立場、も言わなかったのか。
    すべてを言わないと、同じになってしまう、というのを
    どうして考えられなかったのか。
    もしや友人も…と思いましたが、そうはならなさそう。
    けれど、その可能性も存在するな、と。

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    2016年07月10日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜

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    ・シンデレラ
    ・ヘンゼルとグレーテル
    ・金の卵をうむめんどり

    彼女が出てくるだけの、短編集。
    彼女と関わる事により、自分と向き合い
    悲しみに気付いてしまう主人公達。
    それがいいのか悪いのか…謎ではありますが
    自分をそのまま受け止めてくれる存在、と思えば
    非常にありがたいものがあるかと。

    最後の話だけ、本編からのもの。
    どれもこれも、バットエンドなのは確かなので
    落ち込んでいる時には要注意、です。

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    2016年07月08日
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(下)

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    マンション住人の子供が犠牲者の大半を占める一連の騒動がついに終局に向けて動き出す。事件に遅れてやって来た作家・夢人の元に情報が集まり始める一方、マンション住人の親の中にも変化が現れ始める。被害を免れた子供たちは、そして子供を抱える親たちは、無事正気で生き延びることが出来るのか。

    そう、最初から気付いていなくちゃいけなかった。これは推理小説ではないし、ミステリーでもない。探偵役なんて最初から現場には不在だったわけだし、そもそも彼は探偵ではなく作家だ。何かできることがあるとすればそれは、主人公であるシングルマザーの編集者の出来る範疇のことであるっていうことだけだ。救いようがないが、ある意味救いと

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    2016年05月28日
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(上)

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    献本企画で当選しました。
    この本を選んだ理由は表紙が可愛かったから。
    あとは、自分ではあまりホラーを買ってまで読まないのでこの機会に読んでみようかなと思って。

    当選してから気づいたけど、上巻でした…。
    下巻を読まずに評価をするのは難しいので星は3つです。




    シングルマザーの結は息子の克己が喘息を発症したのを機に、会社員からフリーの編集者に転身し郊外のマンションに引っ越した。
    築浅で綺麗なマンションだしお隣の住人は同年代の子供がいる家庭で母子ともに仲良くなれそう。
    幸先よく新生活が始まったと思われたが、そのマンションでは不可解な事件が起きていた。

    子供、水難、人形…と日本ホラーのお約束

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    2015年07月22日
  • ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション(上)

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    内容不明の張り紙、赤い流し雛、マンション周辺で囁かれる噂、隣室の住人、そして次々に起こる子どもの――
    子どもの喘息を理由に郊外へ転居した編集者・結が入居したマンションは、どこがおかしいという訳ではなかったが不穏な気配が充ち満ちていた。内気な息子・克己は何も言わなかったが気付く。このマンションは、何かおかしい。

    導入部分の印象は軽めでついに対象年齢層から外れたかと思ったが、相変わらず怪異の描写が良く、ひとまずは様子見と言ったところ。

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    2015年07月04日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第3集

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    田舎にある有刺鉄線に囲まれた広場は、かつては子供の遊び場だった。――姫がそこに眠るまでは。

    両親の仕事の都合で田舎に戻ることになった繭はかつての友人たちと再会する。けれどもそこには終始ぬぐい去ることが出来ない微かな違和感が終始漂っていた。違和感の根源を探るべく、かつてよく遊んだ空き地を真夜中に訪れた繭の目の前に現れたのはゴシックロリータの装束に身を包んだ少女・時槻風乃だった。

    1・2巻で半探偵役だった森野不在のため、もはや死亡フラグしか立っていない! ありがちなどろどろ展開に陥ると思いきや、最後の最後まで友人たちが善意の人であり続けたために却ってラストは切なく悲しい。

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    2014年12月31日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜

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    痛い その一言でした。
    つらい家庭環境のなかで救いを求める少女を叩き潰す現実。
    壊れた少女がたどり着く行動はみな同じ結末。

    とにかく表現が痛いです

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    2014年12月05日
  • 時槻風乃と黒い童話の夜 第2集

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    仲良し女の子二人組から始まる悪夢。一人は童話の解釈にのって、一人は童話の解釈を誤って、無声音の叫びを上げながら決して開けない夜に繰り出していく。

    前巻でも言及されたかも知れないことだがゴシックロリータの少女を誘蛾灯と称する森野が秀逸。風乃の描写がもう一つ欲しいところか。

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    2014年07月26日
  • 断章のグリムXVII 白雪姫・下

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    可哀そうでしたが思った以上のバッドエンドでも無かったです。少し未来の希望を感じる終わり方をしてくれて良かった・・・

    また外伝とか書いてほしいな(´ω`)

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    2014年07月11日
  • 断章のグリムXVI 白雪姫・上

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    いよいよ断章のグリムの最終章です!

    最後のお話しは『しらゆきひめ』
    蒼衣の断章に関わるお話しで、上巻から
    突っ走り気味なグロさです・・・

    夢見子ちゃんの謎とかも分かりそうな予感で
    下巻を早く読みたいですが、悲しい予感もする。
    この人やしな><

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    2014年07月07日
  • 断章のグリムXV ラプンツェル・下

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    思わぬ人の思わぬ裏切り。

    でも何故か憎めない・・・
    とても悲しみを感じる裏切りでした。

    続編が気になるので急いで借りに行こうと思う。

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    2014年06月17日