甲田学人のレビュー一覧

  • Missing 神隠しの物語

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    面白いストーリーでした。
    怪異を科学的に研究して対処方法を探すことは興味深かったですし、アクションシーンは的確で語られ、ストーリーを一層面白くさせたんです。
    だた一つだけの欠点があります。それはホラーが少な過ぎるんです。
    これは個人的な意見だし、私が好きでいつも言うんですけど、ホラーは最も親密的なジャンルなんです。
    人それぞれの恐怖耐性があって、違い怖いの対象があって、そして怖さに対して違う反応を見せるんです。
    私の感覚ではこの本にホラーが少な過ぎて、ホラー小説として認識すらできません。

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    2025年02月11日
  • 霊感少女は箱の中3

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    次はどうなるの!? と思ったらこの巻が発行されたのが2018年、七年前の作品なのでまさかと調べてみたら打ち切りという文字。無念……。
    学園モノ+ホラー+美少女、という事でダリオ・アルジェントみたいだと喜んでいたのだが。
    今回も学園の怪異が恐怖たっぷりに描かれ、一筋縄ではいかないキャラクターも登場、いよいよ学園にメスが入っていくのかと思っていたので本当に残念。

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    2025年01月20日
  • Missing2 呪いの物語

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    伝奇ものとしてもホラーとしても興味深い内容だし怖がらせるポイントをわかっていて読者を追い詰めてくる。良い作品だ。
    FAXを使って伝播する呪いは古臭さを感じさせないし、終盤の描写には息が詰まりそうになった。FAXから出てくる紙があんな風になるとは。よい悪夢が見られそうだ。
    呪いを機能=システムとして説明しているのも興味深く、次の巻を読みたくてたまらない。

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    2024年10月15日
  • Missing 神隠しの物語

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    神隠しにまつわる伝説とそれに迫る高校生たちの物語だが、一気に読ませる力がすごい。
    随所に盛り込まれたウンチクや都市伝説ネタも嫌味や知識自慢になっておらず、きっちり物語に落とし込まれて機能している。
    怖い話とは転じて悲しい話であるが、本作は十匙の恐怖とほんの一匙の悲しみでできている。面白かった。シリーズを追わなくてはならない。

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    2024年10月06日
  • ほうかごがかり3

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    ほうかごがかり3巻。前回、これからどうなっちまうんだ……!?っていう幕引きだったので心配だったのですが、期待を裏切らない面白さ!
    ホラー要素が多めなのに、こんなに熱心に追いかけてるのはこのシリーズが初めてかもしれない。自分の卒業した学校にも語られない怪異があったのではないかと想像してしまう。

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    2024年07月22日
  • ほうかごがかり2

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    ほうかごがかり2巻!
    相変わらずホラーものとしての不気味さが素晴らしく、止め時が難しい。
    読み終わってから表紙を見直して感慨にふけるのは、もはや恒例なのかも。

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    2024年07月22日
  • ほうかごがかり

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    よく行く本屋さんで並んでいるのを見かけて購読。あらすじに惹かれて読み始めたのですが、非常に秀逸なホラーでした。本来ホラーモノが苦手なんですけど、ぐんぐん引き込まれちゃってページを読み進める手が止まりませんでした。読み終わって表紙を見返した時の感想は筆舌に尽くせません。これはぜひ読んでみて!ってしか言えないのがもどかしいところ。続きも出ているようなので、近いうちに読みたいですね。

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    2024年06月06日
  • ほうかごがかり3

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    ネタバレ

    甲田さんの作品は登場人物が容赦なく死んでいくことが多いので覚悟していたが、予想通りの結果になった。
    小嶋留希の最期は何とも味が悪い。絵を描き上げた瞬間屋上から落ちなければ助かっていたのではと思ってしまった…。
    狐の窓で学校全体を見たときに森が見えたが、前作のMissingでは山が学校と重なって見える描写があったなとふと思いだした。
    前作と照らし合わせられる部分もあって面白かった。
    続刊予定とのこと、どのように続いていくのか楽しみだ。

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    2024年05月14日
  • ほうかごがかり2

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    ネタバレ

    ほうかごで自身の担当した「まっかっかさん」を沈静化させた啓。だが担当の「赤いマント」を無視し続けた見上真絢が死んだ。衝撃が走る中、啓は瀬戸イルマから頼み事をされる。
    真夜中のメルヘンのうたい文句で当初からそこに疑問を持っていたが、2巻でメルヘンは何か他の言葉の裏返しなんだと感じた。そうでないと説明がつかないバッドエンド一直線な展開だった。
    今回は瀬戸イルマ「ムラサキカガミ」、堂島菊「テケテケ」、古嶋ルキ「こちょこちょおばけ」がメインになる。
    1巻でキーワードは「自分」だと思ったが、舞台は小学校で登場人物は小学生だ。現実世界でどれだけのその年代の子どもたちが自分と向き合いそれを受け止め戦えるだろ

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    2024年05月07日
  • ほうかごがかり2

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    ネタバレ

    イルマの啓に仕事を押し付ける行動や押し付けたくせにまだ達成しないのかと急かす言動は、こうして小説として第三者から見れば不快に思うものだが、いざ自分がその立場になったとき同じ行動を取らないと言えないのがつらいところ。

    イルマも、いじめにあってどこにも逃げ場がないなか怪異に救いを求めた留希も、どんな形であれ助けを求めた二人ともが救われなかったのは悲しい結末。

    甲田さんの登場人物の極限状態の心理表現は相変わらず面白い。

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    2024年04月30日
  • ほうかごがかり

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    ネタバレ

    放課後の教室で黒板に書かれた「ほうかごがかり二森啓」、突然の自分の名前と謎の言葉。その日の深夜、自室にチャイムの爆音が鳴り目の前に不気味な学校「ほうかご」があった。
    真夜中のメルヘンという事だが、メルヘンって何?と考えてしまうほど一般的に考えるメルヘンと距離感がある。
    対象年齢が小学校高学年からといった印象だが、私がその年代の時に読んだら読んだ事を後悔しただろう。作者の創り出した「ほうかご」と「無名不思議」の不穏で不吉で不気味な雰囲気、それが怖い。始めは何が起きたのかが分からない恐怖。そこから事態を説明されるが、それぞれの動き方はもちろん違う。動く事は恐怖の対象と相対する恐怖、動かなければ事態

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    2024年03月31日
  • Missing 神隠しの物語

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    中学生とかで読んで忘れられないシリーズの新装版です。
    変わっている所もあるようですが、懐かしい!
    怖くて美しい表現に当時からハマってました
    一冊目だけではまだまだ分かりにくい部分もあるかもですが、読み進める度に好きになった作品です

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    2023年12月09日
  • Missing2 呪いの物語

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    中学生の頃にハマって読んでいたシリーズ。
    旧版をどうにか揃えたまま放置していたら、新装版が出版!ということで、旧版と新装版を読み比べる。やはり懐かしさを感じる。

    今回は「呪い」「犬神」について。
    1巻よりも加筆修正されている。書き下ろしもあるし、ごっそりカットされている部分もある。
    今回大きい変化はFAXの存在。仕事で使ってるので存在に違和感を持っていなかったが、よく考えれば家の電話機がない家庭が増えているのだから、FAXを使ったことがない人は当然いるだろう。また仕事で使うようなコピー機一体型とは違い、ガガガガガ…といった独特な音も特徴的。それを知らない人も多いかもしれない。
    でもあえて新装

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    2023年05月09日
  • Missing 神隠しの物語

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    ネタバレ

    中学生の頃にハマって読んでいたシリーズ。
    旧版をどうにか揃えたまま放置していたら、新装版が出版!ということで、旧版と新装版を読み比べる。やはり懐かしさを感じる。

    話の流れに変わりはないが、ネット環境や表現の仕方、色、登場人物の雰囲気が少しだけ変わっている。登場人物の雰囲気が変化するとは思っていなかったが、これもありと思える。
    授業が週6日制のままになっていたことには驚き。今の学生が読んで不思議に思うかもしれない。
    携帯を持っていないという設定も、現代人は驚くかもしれないが、こういう人がいてもいいと思う。

    変わらず厨二病心をそそられる作品。

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    2023年05月01日
  • Missing7 合わせ鏡の物語〈下〉

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    ネタバレ

    武巳くんと魔王様たちとの解離が心苦しくなってきた。
    武巳くんだから見えている世界と魔王様たちが把握している世界がずれているのが辛い。
    全体としてはまだ折り返しに入ったくらいなのに。

    今回の魔王様は事件解決の役にはあまり立っていない。
    肝心なところで足止めを食らうし、傍観者に近い。
    体を張ったのは武巳くんと村神くんだ。
    村神くん、また傷が増えた……

    体を張ったと言えば、某美術部員もか。
    魔王様たちを勝手に敵認定して、読者側すらも敵に回しかねない言動をやらかした挙句、最終的には被害者になるという。
    また遺体の様子がひどかったこともあり、勝手に暴走したことに腹を立てればいいのか、同情すればいいの

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    2021年11月06日
  • Missing 神隠しの物語

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    文章が不思議で、物語の世界に入り込みやすかった。
    不気味だけど、なぜか「美しい」と感じる。

    美しい文章が好きな人、ファンタジー・ミステリー好きな人におすすめ!!

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    2021年10月23日
  • 断章のグリムXV ラプンツェル・下

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    葬儀屋が死んだことによって、彼の力で生かされていた瑞姫もふたたび死ぬことになり、蒼衣を逆恨みした勇路が襲撃を仕掛けます。危機に陥った蒼衣の断章の力が発動し、どうにか命は救われますが、傷を負った彼を救うため、神狩屋はさらに蒼衣の精神を追いつめざるをえなくなります。

    その後、泡禍の対応にあたっていた雪乃は勇路と遭遇し、彼に攻撃を仕掛けますが、そのさいに勇路の口から今回の事件の思いもかけない黒幕の存在が語られます。

    今回は、まったく予想していなかった展開におどろかされました。さらに、蒼衣たちのロッジに、ずっと前にその存在だけは明かされていた人物が登場し、クライマックスに向けて彼がどのようにストー

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    2021年06月30日
  • Missing2 呪いの物語

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    2作目から圧倒的ホラー感。怖かった。
    今回は呪いと魔術と犬神筋。

    作中で語られる都市伝説と伝承文学の文献が
    楽しくて仕方ない。創作のようだけど、かなりリアル。


    旧作で読んでいるので、この話の本筋が「呪いのFAX」(チェーンメールみたいなもの)だとはっきり覚えていて、FAXの描写はどうなっているんだろう?と思いながら読んだ。
    一応作中ではFAXを使っている人は少ない設定になっていたけど、話の本筋は変わっていない様子。
    旧作は軽く20年前だもの、FAXは各家庭にありましたよね。今の子はFAXを受信しているときの、あの音、聞いたことあるのかな?
    あの、
    ぶぶぶぶ、、、
    っていう独特な音と、スピ

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    2021年02月25日
  • Missing2 呪いの物語

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    ネタバレ

    書き下ろし掌編ってどこだったんだろうと読み終えてから思い直して、冒頭の話だったことに後から気付いた。
    (目次に特に記載がなかったのと、書き下ろしは巻末にあるものと思い込んでいたため)
    大迫氏の著作の引用から始まるのがお作法だったことを失念していた。
    それくらい、書き下ろし部分は本編に馴染んでいた。
    内容も、今回の話にマッチした魔法の話だったし。

    電撃文庫で読んだ当時の衝撃を思い出し、懐かしみつつも、容赦ない展開にハラハラした。
    分かってはいるんだけれども。
    生徒も結構バタバタ死んでいくから、このシリーズ。
    先生が消えた時は当時も本当に衝撃的だった。
    しかも、やらかしたのは部活メンバーの一人だ

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    2020年12月05日
  • Missing 神隠しの物語

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    以前の電撃文庫版も持っていたけど、引っ越しの際にどこかへ紛失してしまったので、新装版としてでもまた手元にあって読めて嬉しい。
    改訂した箇所はなんとなく予想はつくが確認出来ないのが残念…。
    できれば全巻揃って発刊して欲しい!

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    2020年09月06日