甲田学人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「視覚」の気持ち悪さを刺激されるお話です。
文学的な表現に、幻想的な発想が相変わらず素敵。
Misingシリーズの「始まり」が読めます。
魄線奇譚
子供の無邪気さと大切な妹を守ろうとする姉の狂気が怖いです。
姉のシスコン気味なところは、どこの家庭にもありそうな微笑ましいものがあります。
しかし、十叶詠子と神野陰之との邂逅により一転。
一瞬で「異界」を知り、「幽霊」に怯える生活になります。
そして、妹の死で瓦解した姉の精神。
日常と異界の落差。
微笑ましいシスコン気味なお姉さんから、狂気のまま自分達を追い詰め壊した異界にすがるお姉さん。
「微笑ましい無邪気さにひそむ -
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Posted by ブクログ
気づいたら17巻、電撃文庫の中でも結構長い方になっていましたが、ついに終幕です。
うん、これだけ「幕を下ろす」という言葉の似あう物語も他にあるまい。作者もあとがきで何度か言及していましたが、その気になればいくらでも続けられたシリーズ。無理にキャラを殺す必要もなければ舞台を壊す必要もない。ただ、これまで毎回ゲストキャラに降りかかっていた悪夢や、主人公が住む以外の街で起きていた悲劇が、今回は主人公たちに降りかかったというだけのこと。
エピローグでも書かれていましたね。「断章のグリム」という物語中では最悪のクライマックスとなった今回の事件も、事件の規模としては決して空前のものではないと。
決し -
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Posted by ブクログ
蒼衣の過去、雪乃の想い、消えた少女たち……。
そして、全ての結末は――!?
鬼才が贈る悪夢の幻想新奇譚、ついに終幕!
「正直僕も、白野君をどれだけ追い詰めればいいのか、手探りなんだよ――」
叫ぶ雪乃。咄嗟に動けない蒼衣。
神狩屋はあくまでも優しくそう告げた。
日々苦しみ続けていた蒼衣の過去の悪夢の真相、雪乃が抱える様々な想いや誇り、そして神狩屋から消えてしまった颯姫と夢見子……。謎が謎を呼び、混沌としていく神狩屋で、また一人『白雪姫』の悪夢に巻き込まれ、騎士たちが消えていく。だが全ては、蒼衣の過去より、始まるべくして始まっていた――。
蒼衣と雪乃、そして悪夢の結末は――!?
甲田学人が描く -
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