あらすじ
人間の恐怖や狂気と混ざり合った悪夢の泡。それは時に負の『元型』の塊である『童話』の形をとり始め、新たな物語を紡ぎ出す。そして、悪夢の中で出会った蒼衣と雪乃の二人が辿る物語とは──。鬼才が贈る幻想奇譚、登場!
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Posted by ブクログ
このシリーズは
「童話が好き」
「童話を色々解釈していくのが好き」
「考えながら読むのが好き」
「凄惨なシーンに耐性あります!」
という人にオススメです。本当にグロ耐性ない&場面を想像しながら読んじゃう人は気をつけてくださいって感じです。マジで。
Posted by ブクログ
《読み終わってから時間が空いていますが感想書きます》
まず、個人的にはどんぴしゃりな作品でした。
というのは━━
1⃣ただただ凄惨な悲劇とそれに抗おうとする悲壮感(ようは鬱)
2️⃣ヒロインがゴスである
3⃣主要キャラクターには《断章》というトラウマがある
4⃣題名通り「グリム」。つまりは御伽噺のメルヘンさと残酷な内容のギャップ
……ですかね。僕は悲劇が好きなので、とてもそそる内容だったと思います。グロい描写が多かったのもそれを高めていると言えるでしょう。
1巻は確か灰かぶり、シンデレラの話だったかと。
早速凄絶さが極まってますよね。目に刃物が近づくシーンとか、割とガチで悪寒がしました(笑)
ぶっちゃけもう一度読む“勇気”はないかもですが、嬉しいことに続編があるので、読み進めていきたいと思います!
とりあえず痛い
文章を読んでいて、思わず顔をしかめてしまう。
文章を読んでいるだけなのに痛覚を刺激される。
凄惨な場面がありありと想像できる。
一度読んだら止められません。
凄惨で残酷な世界にどっぶりと浸れるでしょう。
Posted by ブクログ
全17冊完結。
痛さ、気持ち悪さで並ぶものなしのライトノベル。
時槻雪乃が好き。こんな、張り詰めていて、孤立して、苛烈な美少女の支えになりたい。
Posted by ブクログ
皆誰もが知っている童話をモチーフにしているファンタジー小説。どの話にも少々「痛い、グロテスク」な表現がありますが、童話の原作、時代の背景、象徴などが描写されている。
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断章のグリム1巻で御座います。
全ての始まりですかね。随分前のことなので、流石に内容は覚えていませんが、結構グロかったような…?
灰かぶりはもちろん、シンデレラです。
シンデレラが題材になってる悪夢ですね。
Posted by ブクログ
テーマはトラウマ・惨劇・童話。
甲田作品を読み始めたのがコレ。
古参の方からはラノベ化してしまった、との
悪評も多いですが、
前作も読んだ上で、
エンターテイメント性が伸び、
描写力(特にグロ部分)がアップした感じがします。
この人の作品に元々"怖さ"を感じなかったので
こういう方が向いているんじゃないかなぁ、と思いました。
作者様の言う"メルヒェン"を前面に出していますしねw
童話に関する考察部分が面白い視点であることから
そういうものとしても一読の価値あり。
作者様の造詣の深さが窺い知れます。
前作では明るい部分が皆無だった(と思う)んですが、
今回は主人公が日常をこよなく愛す少年なので
(↑これもトラウマに関係してくるんですが)
日常シーンもあって、クラスメイトの掛け合いは笑えたり。。。
作家として幅が広がったと思います。
Posted by ブクログ
曰く、この世界に存在する怪現象は、全ての〈神の悪夢〉の欠片である。この悪夢の泡は人間の意識に浮かび上がること、急速に人間の恐怖や悪意や狂気と混ざり合う。そして、現実世界を変質させながら溢れ出し、悪夢の物語を作り上げる。
だが、浮かび上がった悪夢の泡が非常に大きかった時、個性が希釈されて物語の『元型』に近くなる。明示的、暗示的、様々な形で『昔話』や『童話』のエピソードに似たものになる――。
普通であることが信条の白野蒼衣と、過去を引きずりつつ悪夢と戦う時槻雪乃。人間の狂気が生み出した灰かぶりの悪夢の中で出会った二人が辿る物語とは――!?
Posted by ブクログ
おもしろかった。確か談話室でホラーで紹介されてたのかな?確かにラノベにしてはグロイ表現が多く、そしてうまい。あと、ラノベにある無理くりな設定に上手に意味付けしてる。この作者さん、ラノベから出たら大化けするんじゃなかろうか?
Posted by ブクログ
再読。
やっぱり痛い!痛い痛い痛い!!
蒼衣の接し方が新鮮でした。
最初はぶっきらぼうな男の子な感じの語尾だったんだなー。
もしかして
「白」野、「雪」乃、颯「姫」で
伏線だったー、とか。
ないか。
Posted by ブクログ
たまに無性に怖い系読みたくなるんだよね
この人のは物語性そのものだから好き
よく読むけど、しっかりとは読まないから読み直してみた。
頑張って全部読もう。
Posted by ブクログ
《購入済》あの描写には思わず目を押さえた。童話好きにはたまらない用語のオンパレードで満足です。スプーンで食べさせるシーンが、最高に生々しくてお気に入り。
Posted by ブクログ
童話とか大好物なので題名で購入したら甲田 学人の作品だった!著者とかあんまり気にしないから購入した後気づいて吃驚したのを覚えている。Missingに比べると好きなキャラが居ないのが残念だけど、相変わらずグロと恐怖に関する書き方が迚も素敵。
Posted by ブクログ
ちょっと久しぶりに読んだライトノベル。そして甲田学人。
読みだすとやっぱりラノベだなぁと思う部分もあるんだけどグロイよー痛いよー
作者は本気なのか本気じゃないのかホラー系作家じゃなくてメルヘンですと書かれてますが立派にホラーに分類していいと思います、はい
登場人物達に特殊な能力があるというのはありがち。でも能力と呼ぶには恐ろしい、トラウマを引きずり出すことで発現する<断章>と<効果>
グリム童話が実は怖いのはもうすっかり有名ですがそれを上手く物語に組み込むのがすごいと思います。
続編も…のんびり集めて読めたらいいな
Posted by ブクログ
1巻2巻は印象が薄くて、途中で購入を止めようかと思ったんですが、3巻から好きになり、それから買い続けています。
グロいと言うより、痛い。毎度のことながら人が死にすぎ。と言うか、死にすぎです。
白野は、一見まともそうに見えて全然まともじゃないところが怖い。普通を装っている、普通であろうとする、やはり彼も断章に縛られている。雪乃は見た目が異常であり、異常であろうとするが、異常になりきれない。でも心は捻じ曲がってしまっていて、修復不可能。どの人も異常者で、異常者の集まりで、だから痛い。
童話の解釈が面白くて買っています。
千恵ちゃん、一真、勇路が好き。
Posted by ブクログ
シリーズ1
友人に借りた童話をモチーフにした小説で、今回はシンデレラ。
内容はけっこうシリアスで毎回人が亡くなってますが、童話の解釈とかが面白いです。
匿名
テーマは好き
童話を主軸に物語が展開されていく本作品。劇中では登場人物が「暗喩」という表現で説明しているように、起きた事件を分析し、その概要から連想される物語を推測し、対処にあたるという流れが作られている。寓話・伝承同様にさまざまな見解が生まれる童話の特徴性を利用していて味わい深い。
その一方で、利点を活かしきれていないように感じた。作中のかなり早い段階で灰かぶりについての説明がされると、そのままコンパクトにストーリーが進んでいった。本巻で事件の中心人物となるキーパーソンも起伏があまりなく、淡々と終局へと向かっていったので、もう少し意外性のある展開がほしいと思った。
構想はとても好意的。だが「嫉妬・憎悪・悲嘆」といった負の感情を重要視されるべきなのに、登場人物の心理描写が希薄だったのが残念だった。特に主人公?の少年に関してはセリフがさほどなく、地の文での補足も正直読み終えた後のイメージと合致せず……。キーパーソンへの終止符を彼が打ったのも、騎士になることを選んだのも、その責任と覚悟が明言されていないため、「なぜ?」の印象のほうが強く残ってしまった。
まだ初巻なので、これから世界観が大きく広がるのだと期待。
Posted by ブクログ
主人公の白野蒼衣(しらの・あおい)は、クラスメイトの杜塚眞衣子(もりづか・まいこ)の家を訪ねます。そこで彼は、目をえぐられた女性を目撃し、彼の日常生活は終わりを告げます。
その場に登場した時槻雪乃(ときつき・ゆきの)に救われた蒼衣は、骨董商「神狩屋」の鹿狩雅孝(かがり・まさたか)のもとに連れてこられて、これまで知らなかったこの世界の真実を教えられます。この世界は、「泡禍」と呼ばれる災厄に見舞われる人びとがおり、雪乃たちは泡禍を抑えるために活動している「騎士団」のメンバーでした。騎士団のメンバーたちもまた、泡禍を経て特殊な能力をそなえるようになり、蒼衣自身は記憶を封印していましたが、やはりそうした能力をもっているというのです。
その後、やはり神狩屋のもとに身を寄せている夏木夢見子(なつき・ゆみこ)の能力によって、シンデレラの物語にまつわる泡禍が近いことが明らかとなり、さらにその中心に眞衣子がいることがわかります。
童話をモティーフに取ったグロテスクな描写を含むストーリーと、ツン度高めのゴスロリ少女が登場するダーク・メルヘンです。ただし、主人公の蒼衣やヒロインの雪乃といった主要な登場人物は、ライトノベルの枠内に収まるようなキャラクター造形になっているので、本格的なホラーはあまり得意ではないわたくしにも、個人的には安心して読むことができました。
Posted by ブクログ
実質再読。いらなくなったからともらった本。
童話を元に起こる悪夢のような出来事。みんなそれぞれに痛みがあって、その痛みを抱えながら生きている。これ以上の痛みを増やさないために。
ユング、フロイト関係の心理学は専門ではなかったものの、多少はやっていたので、イメージや連想の解釈は前より楽しめた。話し出すと止まらないよね分かる。
眞衣子の境遇は難しい事案だと今になっても思う。それでも蒼衣の存在は大きかったかなー……。
少し先までは昔読んだことあるので、神狩屋の過去についての言及は少しどころじゃなくやべーだろと思ってる。
Posted by ブクログ
変った設定で面白い。
この小説を読むと、自分の判っていることを、他者に説明することの難しさが良く判るような気がする。
実に特殊な設定なので、説明回だけの話では、全部を理解することが実に難しい。
主人公が読者立場の「何も判らない人」側に立って、説明を受けるタイプの話だが、最初と中盤の説明だけではとうてい全てを納得出来ない。
とにかく、まず読者に何を理解させるのか、から入る小説なのだろう。
設定が凝っている半面、文章がちょっと……失礼ながら、つたない感じがしないでもない。こう、途中で読み手の気持ちを切らしてしまうところがちらほら。
ま、集中力が足りないのだ、と言われるなら、実際にそうなので否定はしない。
ゲーム、ペルソナ2までが好きな人は、好きなタイプの小説だと思う。
テーマは、世に存在する怪異は、ごみ箱(集合無意識)に神様が捨てた、神様が見た悪夢である。
Posted by ブクログ
童話をモチーフにしたホラー。描写が生々しくて、ホラー好きとしては非常にゾクゾクする。しかしイラストがイマイチなので若干損をしていると思う。薄っぺらいラブコメをあざとい萌え絵で包んだだけの最近のラノベとは、良くも悪くも正反対。
Posted by ブクログ
『普通』が好きな少年が出会ったのは
普通じゃない世界で生きる人達。
ゴシックロリータで戦う少女…色々戦いにくそうです。
軸はシンデレラ、ですが…まさかの展開、いや状態?
後ろの方、想像してはいけません状態。
怖い! 痛い! どろぐっちゃ!
読みたくないというか、想像したくないというか…。
どんな事をされても、そこに愛情がある。
その状態が当てはまるのは、2分の1ですが
想いがある、というだけでも、よいかと思われます。
それよりも問題は、ぐろい…。
Posted by ブクログ
『Missing』『夜魔』等の甲田学人氏の小説。
「灰かぶり」(シンデレラ)等の童話を基にした、ファンタジーホラー、とでも言うのかな?
実は4巻まで読んだが、ラノベというジャンルながら、民族学・シンボル学、ユング系の心理学といった内容がふんだんに盛り込まれていて、興味深い。
実際、これら学問に関する記述の真贋を判断するほど詳しいわけではないので何とも言えないが、それでも童話における象徴の話しや時代背景などは、なるほどと楽しめる。
そちら方面に興味がある人にもおススメ。
Posted by ブクログ
全然ライトじゃないライトノベル。表現が露骨で、途中で怖くなってきた。童話をからめていて、それはとても面白いと思うけれど、これから先読み続ける自信がない。
2010/9/21
Posted by ブクログ
最初の1冊目だから言っておこう。
「いわゆるゴシックロリータな服装」という表現が私は嫌いである。
である。
イラストに任せりゃ良い、そんなもの。
それよりもレースやらフリルやらスカートのボリュームやら、
そういった細かい部分の表現に重きを置いて頂きたいものである。
とか言ってみた。
Posted by ブクログ
「トラウマ使い」のメルヘン。よくある一人一個特殊能力もの、ただし悪戦につぐ悪戦。
「自分にとって怖いこと」が現実になるという現象がひっそりと、わりと頻繁に起きているという設定。
ゴスロリでリストカッターな特殊能力持ちツンツン美少女+おっとりした平凡な少年って・・・・無理して普通のラノベっぽくしなくていいよ!と思ったが、蓋を開けてみれば、これでもかと甲田学人。
ゴツゴツしてて決して上手くはないのに引き込まれる文体は健在だし。
「傷」の話っていうのはいいな。もっと突っ込んでもいいのに。読みづらくなるだろうけど。
「あかずきん」あたりまでの妙な日常っぽさが気持ち悪くていい。
うんちくと解釈が書きたいだけなんじゃ、と思う時もあるがそれが楽しいので問題なく読む。