椎名誠のレビュー一覧
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さびれた未来都市
解説の目黒考二も書いてゐるとほり、オールディスの『地球の長い午後』のオマージュ。
第1章はまあ冒険の始まりとしてワクワクして面白い。広告戦争が過剰になった世界。アドバードのアド。広告。
第2章「戦闘樹」になると、酸出しだのなんだの、架空生物の生態が事細かに綴られて、興味がない。となる。実際、しんどい。
題材は、椎名の業界紙を扱った経験から。架空生物はもともとの嗜好から。着想を得たのではないかと思った。
しかし、現実としてこのやうな広告戦争は起きてないし、実際は少子高齢化で日本全体では購買意欲が減退してゐる。そこが時代性を帯びたSF小説として感じられるところだ。
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亡き父が読んでいた椎名本。中には2011年国立西洋美術館で開催されていたレンブラント展の入場券が挟まれていた。1998年文庫本第1刷を購入しているが、この時間差は積読だったのかなと思わせる。中身は1994年から1995年までの椎名さんのエッセイなのだが、この年はもちろん阪神大震災の年で私は渦中の人だったので外部の人がどのように見ていたのかは想像の範囲であった。ほんとにものごとは渦中に放り込まれないと実感できないものなのだと思う。震度7の地震を体感し、神戸の空を文字通り昼間も暗くした長田の街を焼き尽くす炎と煙。あんなこともしたらいい、こんなこともしたらいいと提案されてもその時にはできないんですよ
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椎名誠のエッセイ集『われは歌えどもやぶれかぶれ』を読みました。
椎名誠の作品は先月読んだ『おなかがすいたハラペコだ。』以来ですね。
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ピロリにコロナに熱中症 もう、怖いものはありませんな
やぶれかぶれなシーナの日常
モノカキ人生も40年を過ぎると体のあちこちにガタが出てくる。
おかげで長旅はおっくうになるし草野球では長打が打てないし、極悪ピロリ菌や不眠症のせいで若い頃は無縁だった通院が日課に……と、こぼしつつも痛飲はやめられず、シメキリ地獄に身を委ねてせっせと原稿を量産し、食が細くなったことを自覚しながらつい大盛りを頼んでしまう、やぶれかぶれの -
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【感想あるいは思ったこと】
自分自身のことも振り返りつつ日記を読み返すように読む。79歳になり旅にあまりでなくなったが、それでも原稿仕事は相変わらず引きも切らずの状態であることがわかる。お孫さんも大学生ということがわかり私小説とは違う日常の生活がつづられているが、この時期はやはり目黒考二さんが亡くなったことが一番大きなことだったようだ。
彼が亡くなったことで心神喪失とまで行かずともかなり不安定な中で体調を崩すことも多かったことがわかる。そして作家としての集大成を託された思いなども繰り返し述べられている。
やはりカバー写真が全てのような気がする。やるせない感じがする。 -
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映画『四万十』 河合雅史『未来の年表』 全体は荘重な静けさの中で森閑としている 啓典『クルアーン(コーラン)』 土葬を主とするのは、自分が復活したとき骨だけでなく肉体を持ってそれを迎えたい、という意識が強いからなのだろう。 当然仏壇もないし、戒名なんてのはハナから論外だ。 アッラーを模ったものが一切許されないイスラム教では、そういう眼前の「祈りの対象」というものがちっとも存在しないぶん、イスラム教徒等の思いや願いは、遠い宇宙空間の彼方に静かに確実に向かっているようで、寧ろ不思議に安定した実感があるのが不思議だった。 そしてそれ等は長らくタイの田舎等でよく見られた遺体放棄に絡む恐怖症らしい その
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ネタバレ脳梗塞をきっかけに、40代にして死を意識し始めました。
もちろん、死に対する意識は長らく持っていました。小学生で飼っていた猫が死んだとき、大学生で友人を亡くしたとき、30前後に立て続けに3回ほど入院をしたとき。
そしてこの度、脳の血管のバイパス手術ということでまあ死んでも何らおかしくない、と勝手に考え、当地でWillを書いたり、銀行口座・保険等を減らす、また一覧にしてPCのデスクトップに置き、妻や息子に何かあったらこれをあけろと指示したり。つまり、マジで死ぬことを意識したということです。
無駄なものを減らし、無駄なことに時間も使いたくない、大切な人と時間を過ごしたい、と思うようになりまし -
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全部で49篇のエッセイが詰まっている。世界各地の風俗や世界観を一枚の写真とともに当時の情景と思い出をつづっている。ちょっとした時間に読むにはちょうどいい文量と言えばいいだろうか。掲載していた先を見て非常に納得。東スポに2016年9月から2019年3月まで連載していたものを新日本出版社から単行本として2019年9月に出版されたものを2023年10月にKADOKAWAから文庫化されたものだった。
新聞の紙面での掲載であれば、コラム欄での読み切りサイズだろう。本当に読みやすく写真を見て全く知らない異国の地へ思いを馳せることができて楽しかった。
たぶん、文庫だから良かったかも。バス停で、寝る前に -
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あの”怪しい探検隊”も齢、今年80歳かぁ。
一緒に”本の雑誌”を立ち上げた目黒考二が亡くなり、さぞ気落ちしたことは想像に固くない。
それでも年齢の割りによく飲み、よく仕事を兼ねてよく外出してるようでまだまだお元気そうで嬉しい。
日記よりも巻末の”さらば友よ”が滅法面白かった。
椎名誠の青春記、20代はじめの生きていたのが奇跡というくらいの自動車事故、著者は助手席でみぞれまじりの雨が降ったあとのアイスバーンみたいな道路を免許取り立ての悪友が時速100キロでとばしてたっていくからよく誰も殺さずっふたりとも瀕死の重体を負いながら生きてたよね。
これ以外にもバイクで大きな事故を起こしてるみたいだし。