椎名誠のレビュー一覧
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世界を旅している著者の酒にまつわるショートエッセイです。日常はもちろん旅先で体験したお酒各種や酒の肴の話。「へー知らなかった」なうんちく満載で面白かったです。
世界の珍しい酒や結構なゲテモノ系のつまみもワイルドに体験しているのが著者ならでは。ワクワクしながら読みました。楽しくてためになるお得な本でした。
・屋台というのは何にしてもある程度の「隠し味」が潜んでいる
・ナマコの原形の名前は「コ」であるという説。「コ」のハラワタだから「コノワタ」なのである。ナマコの卵巣は「コノコ」という。
・六十度以上の酒は危険物の扱い。それを運ぶのはガソリンを運ぶのと同じような規制を受けるらしい。積荷には「DA -
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小学生ぶりに読み返してみると、当時とはまったく違う印象を受けた。今はオトナ目線で自分を重ねて捉えてしまう。いつか自分の子どもとも、こんなふうにバカやってたいな。
自分が大人になるにつれて、昔のように一緒にバカなことをする友達も、そんな環境も減ってしまった。「社会人」という呪いに囚われている。そこでは「現実を見ろ」という言葉が繰り返され、ワクワクや、ちょっとした心の喜びの芽が摘まれていく。
しかし人生で本当に大切なのは、そうした小さな心の動きにきちんと向き合うことだと思う。「現実」や「常識」という名のものから、自分の心の動きや喜びを守っていきたい。そして、その観点で、自分の好きな人や、いつか -
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久々に椎名さんの紀行文を読んだ。解説にもあるが、簡単に書いているようで密度が濃くそれなのに読みやすい。
仏教と瞑想の国であり、川とともにある国でもある。ガイドさん運転手さんのキャラクターもよく、国の雰囲気が伝わってくる。
ただ、同時多発テロの裏での旅行という予想外の事態がおきたことから、軍事政権下の情報統制状況をルポすることになり、この本の価値が変わってしまった。その中で、世界の情勢から切り離されながらも仏教に瞑想に向き合っているという国の状況は面白い。情報がこないから即不幸せというわけでもないのだろうなあ
なお、さすがの椎名さんでもカラスとネズミは食さないということが分かった。きちんと危機管 -
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『岳物語』を読んで、次は『続・岳物語』
…って、思っていたのですが……
いいこと思いついちゃった✨
『定本 岳物語』
「岳物語」「続・岳物語」って続いて
エピローグのような…著者解説的な
「定本 岳物語のあとがき」
が書き下ろしで収録されています。
それと…
「岳物語」と僕
…というタイトルで
岳くん本人 によるエッセイも収録
ねっ 一粒で二度美味しい みたいな…
お得感満載 (๑˃̵ᴗ˂̵)
「岳物語」は…
愛息・岳くんとの親子なんだけど…
親友のような、兄弟のような日常を加筆・再編成。
「続・岳物語」は私も初めて読みました
夏は少年にとって大きな脱皮の季節らし -
購入済み
椎名誠さんの本をあまり読んでこなかったから知らなかったけどこんなに旅とかずんずんしていくようなパワフルな人だったなんて!3匹の孫の話も、じいじい目線で微笑ましかった。私も北海道でジンギスカンを食べて自然を楽しんで海を眺めて夜は部屋の天井から夜空の星を眺めたい(´・ω・`)
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〝この道をどこまでも行くんだ〟〝ぼくがいま、死について思うこと〟
この二冊と重なるような部分もある椎名誠の遺言未満という斬新なタイトルの本。
椎名誠といえばやはり旅であり、その僻地の習慣や独特な部分をクローズアップして語りかけるような文章、これは…と面白く読む。
ぼくがいま死について思うことでもあるが、日本の葬式や墓が当たり前と思っている私たちは、鳥葬や風葬、なんてビックリするだろう。ただ世界には、そうした方が自然だったり、永久凍土に墓を掘ることが難しいことはわかるだろう。
ちょっと書いてみよう、そう思わない部分を椎名誠がリアルに描いているから、怖いなってことも読んですごく心に残る。
この -
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椎名誠『遺言未満、』集英社文庫。
学生時代、椎名誠のスーパーエッセイ『さらば国分寺書店のオババ』を読んでから一時は椎名誠の作品にハマり、『本の雑誌』も定期購読していた。当時、地方で『本の雑誌』を定期購読することは首都圏とは違い、なかなかの手間であった。
昭和軽薄体と言われる独特の文体を操り、半径500メートルのルポルタージュを書いていた椎名誠が、まさか世界を股にかけ、時折メディアにも登場するようになるとは思わなかった。
そんな椎名誠も80歳を迎える。先日、盟友の目黒考二が急逝したこともあり、80歳を迎える椎名誠は死について何を思うのかというタイトルが気になった。
死ぬということを理解