椎名誠のレビュー一覧

  • 風の道 雲の旅
    旅が多いシーナさん、その旅先の風景、空、雲、風、人々。
    ああ、旅に出たいなあ。
    読みながら何度もそう思ってしまいました。
    『朝起きたとき、自分がいまどこにいるのか一瞬わからなくなる』ような旅に。
    元々は単行本として出版されたこの本、たくさんの写真が掲載されています。
    やはりできれば本来のスタイルで読...続きを読む
  • あやしい探検隊 北へ
    はじめて読んだ椎名誠。北へ向かう道中のパンツの1号・2号・3号の命名や、覆面トランシーバーの無差別的警告などは大好きなエピソード。馬鹿馬鹿しいけど、じんわり寂しさも漂う。
  • わしらは怪しい探険隊
    人気シリーズ、「怪しい探検隊」の記念すべき第一作。豪快な椎名氏と、個性あふれるその友人たちのキャンプ生活。テントと自炊、そして男気(稚気とも言う)あふれる宴会。女を徹底的に排したその姿勢は立派。幼い頃男の子とばかり遊んでいた私には、なんとなくなつかしい光景に思えて仕方ない。でも女だから入れてもらえな...続きを読む
  • 春画
    椎名誠についてのイメージは…説明するまでもないですね。いい意味で私たちの椎名像を裏切ってくれる私小説です。とても読みやすいのは変わりないですが。彼は、ジーパン掲げてモンゴルの大草原を走り回っているだけじゃないんです。内省的な一面を垣間見れます。個人的には、彼の著書を読むのは6年振りで、作品の変化に驚...続きを読む
  • ナマコのからえばり
    『カツ丼わしづかみ食いの法則』をタイトルに惹かれて購入後、これが「ナマコ」シリーズだと知り、まずはシリーズ第1巻から読むことにした。2007年からのコラムということで、私にとっては比較的最近、著者にとっては還暦後の作品で、文章に程よい落ち着きと面白さがある。21世紀の若者に対する憤り、環境省の役人に...続きを読む
  • すばらしい黄金の暗闇世界
    椎名誠、ナショジオコラボ本。文化、地理、民族博学系さっかなので、抜群の相性。酒飲み話がないのも珍しい。
  • わしらは怪しい探険隊
    奥付は平成7(1995)年51刷。その当時、四駆にキャンプ道具を積んで関東、東北、北陸、近畿を気の合う仲間と旅をしていた時に読んだ本。約30年を経て再読すると、著者のアウトドアでのはしゃぎぶりが自分のことのようにヒシヒシと伝わって懐かしい。宿営地に穴を掘ってごみを捨てる、未成年に飲酒を許すなど、今だ...続きを読む
  • 続 大きな約束
    シーナ氏の手による最新の、そしておそらくは最後の私小説。
    前編(「大きな約束」)も良かったが、その後編となる本書もとても良かった。
    これはなんというのだろう。大好きなシーナ氏の手による文章を読み進めるだけで、しみじみ読書のタノシミとシアワセを味わえる至福のひと時。いつまでも読み続けていたい。そう思わ...続きを読む
  • あやしい探検隊 北海道乱入
    あっはっは!久々に読んだけどやっぱり面白いな。
    北海道をキャンプで巡り、その期間の食事を「物乞い」とすることをルールと課したものの、メンバー地元民へのの過剰な交渉により「飽食グルメ」旅になってしまったというオチではあるけども、北海道の海の幸を中心に美味しいものをガツガツ食らう男どもの荒々しい旅を一緒...続きを読む
  • 大きな約束
    人生のトップ3に入るダイスキな著者の私小説。
    2009年の刊行だから、シーナ氏65歳時。なんと、今のオレと同い年じゃんか!
    そう考えると、なんだか感慨深い。そして今年2024年にはシーナ氏80歳なのだ!
    そして本書。
    鮮烈かつ圧倒的感動に咽んだ伝説的私小説「岳物語」から幾星霜。岳も父親となり、シーナ...続きを読む
  • 旅の窓からでっかい空をながめる
    椎名誠さんの本はいつ読んでも楽しい気分にさせてくれる。目が覚めたら目の前が美しい青い海だったらいいなあ。
  • ハーケンと夏みかん
    椎名誠さんの本が何冊か積ん読されていたので、そろそろと思いこの本から読みました。
    初めて椎名誠さんに触れましたが、まず面白い!
    もっと早く読んどけばなーと反省しました。
    もう何冊か家にあるので、タイミングを見て少しずつ読み進め"シイナワールド"に浸れたらと思います!
    山や旅の時代を感じられる素敵な本...続きを読む
  • 遺言未満、
    遺言状、葬式への想い、緩やかにも下降する体調・・・。シーナ氏も来年傘寿、そんなシーナ氏が見出した命の風景はどこに!
  • 遺言未満、
    久しぶりのシーナさん。
    "死亡適齢期"という言葉が出て来るあたり、さすがだなぁ
    あとがきは、昔いっぱい読んだシーナさんの本たちを思い出して涙が出た。
  • 岳物語
    息子・岳の成長を段階的に描いた私小説。
    飾らずに淡々と描いているからこそ、驚くべき早さで成長していく息子への父親としての想いを追体験できるとても貴重な作品。
    変わっていく息子には、嬉しさも誇らしさもあり、でもどこか侘しさも感じる。それが父親というものなんだと思うと、何とも言いようのない感情におそわれ...続きを読む
  • 続・岳物語
    昔、国語の問題集の本文で、岳物語や岳物語2が使われていたのを記憶している。
    岳は、自分というものをちゃんと持っていて、自分で考えて、やってみて、どんどん進んでいける強くて楽しい子だ。
    岳を取り巻く人たちもみんなユニークで、頭でっかちよりも自分で体験してつかみとっていく実力を大切にして生きている、とい...続きを読む
  • もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵(「椎名誠 旅する文学館」シリーズ)
    前線で学徒兵が読むものがなくて薬瓶の細かい文字を繰り返し読んだというエピソードから表題作は発想したのだろうか/『本の雑誌』という外に職のあるものが無給で編集していた季刊誌の6号に椎名が書いた原稿が目黒(発行人)にボツにされた(編集長は椎名)恨みの意趣返しであるが、大人気のためにこの文庫版の「解説」で...続きを読む
  • もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵
    前線で学徒兵が読むものがなくて薬瓶の細かい文字を繰り返し読んだというエピソードから表題作は発想したのだろうか/『本の雑誌』という外に職のあるものが無給で編集していた季刊誌の6号に椎名が書いた原稿が目黒(発行人)にボツにされた(編集長は椎名)恨みの意趣返しであるが、大人気のためにこの文庫版の「解説」で...続きを読む
  • 岳物語
    愛情にあふれた作品。
    岳はかわいくていい子だ。
    その岳見て、ハラハラしたり可愛く感じたりしている親の心が伝わってくる。
    いい親子関係だな、と思う。
    現代にはない、おおらかな時代背景も感じる。
    あれはダメ、これもダメ、なんて言っていたら、人間の強さや逞しさなんか育たない。
    そんな風に思った。
  • シルクロード・楼蘭探検隊
    タクラマカン砂漠を、桜蘭に向け出発するのだが、びっくりするぐらいハプニングだらけ。
    今では考えられないような事が半世紀以上前の中国では行われていた。命懸けの探検なのにユーモラスに書かれていて一気に読めた。