椎名誠のレビュー一覧
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以前に読んだ時の岳物語は息子さんとのこと、 私的なことが描かれていて、なんとなく新鮮に読めた、という記憶がありました。
でも、今読んでみると印象がかなり変わっていることに気づきました。
今、自分の子供が、この中に書かれている岳少年と大体同じ年だし、 どうしても親の視点で読んでしまうのです。
昔は、たはは、とおかしかっただけのところが、
今読んでみると、 ”おとう、椎名誠”と同じようにハラハラドキドキしたり、不安になったり、
息子に捨てられる心配な気持ちが理解できたりして、
以前よりもかなりのめりこんで読んでしまいました。
最後の方で、岳少年が海に落ちた、と報告するところがあって、 椎名誠は遠く離れた外国でその話を聞いたあと、 バカだなあ、、と彼をいとおしみつつ、笑ってしまうのですが、 そこが父親と母親の違いだなあ、、と感じてしまいました。
母親は笑えないから。。
でも、笑えるチチとショーネンの関係が羨ましく感じました。
(昔のブログでの感想) -
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「椎名誠」のSF短篇集(超常小説集?)『椎名誠 超常小説ベストセレクション』を読みました。
『孫物語』に続き「椎名誠」作品です。
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「シーナワールド」全開の「超常小説」ベストセレクション!
“お召し送り”に選ばれた妻……三ヵ月も毎日降り続ける雨……とにかく異常に大量発生した蚊……“盆戻り”で家に帰ってきた亡き母との対面……さまざまな専門家たちがなにかの理由で集められた収容所で、太軸二段式十字ドライバーを片手に脱獄をはかろうとする男……。
過去30年にわたって発表された小説の中から著者自らが厳選。
SF、ファンタジーの枠に収まりきらない“不思議世界の物語19編を濃密収録したベスト版!
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1981年(昭和56年)から2010年(平成22年)に発表された、幻想的で摩訶不思議な物語19篇が収録されています、、、
SFやファンタジーの枠を突き抜けているからか… 「椎名誠」は超常小説と定義しているようですね。
■いそしぎ
■雨がやんだら
■蚊
■胃袋を買いに。
■ニワトリ
■ねじのかいてん
■猫舐祭
■スキヤキ
■中国の鳥人
■みるなの木
■ねずみ
■赤腹のむし
■海月狩(くらげが)り
■抱貝(だかしがい)
■こん飩商売
⇒"こん"は"食"偏に"昆"
■漂着者
■飛ぶ男
■ぐじ
■問題食堂
■あとがき
■解説 北上次郎
眼が覚めると虫になっていた… という不条理極まりない「フランツ・カフカ」の『変身』や、突然鳥が人間を襲い始め、その理由は最後まで明かされない「ダフネ・デュ・モーリア」の『鳥』のように、読者は唐突に摩訶不思議な「シーナワールド」に放り込まれ、その世界観に慣れ始めたかなと思うと、いきなり幕切れを迎える、、、
喩えると、熱い湯を貯めた湯舟に放り込まれ、身体が熱さに慣れたかな と思ったら、ゆっくりする間もなく風呂から上がらされる… そんな物語の連続で、プロローグとエピローグは、自分で想像するしかなく、読み手によって、解釈も様々という作品集。
好き/嫌いがはっきり分かれると思いますが… 私は意外と好きなんですよね、、、
本作品集の中では、
事情はわからないのですが、祝い事として妻を政府に取り上げられる切ない物語を描いた『いそしぎ』、
雨が降りやまなくなった世界の終わりを少女の日記形式で綴るかなり哀しい物語を描いた『雨がやんだら』、
酔って帰ったアパートでの地獄の蚊騒動を描いた『蚊』、
中国の奥地で空を飛べる一族から飛行訓練を受ける主人公を描いた『中国の鳥人』… 本作品は既読ですね、
セールスマンが田舎の居酒屋で酒を飲むだけだが、なんだか薄気味悪い不気味な味わいのある不思議な物語を描いた『抱貝』、
無人島への漂着モノで意志のある島と格闘する主人公を描いた『漂着者』、
あたりが印象的でしたね… 訳の分からない作品もありますが、意味を求めず、ムツカシイことは考えず、力を抜いて自然体で魔訶不思議な世界観に入り込むことが、本書を愉しむ秘訣かな。 -
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「椎名誠」の私小説『孫物語』を読みました。
「椎名誠」作品は昨年9月に読んだ私小説『三匹のかいじゅう』以来なので4ヵ月振りですね。
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「子どもより孫(まご)の方がかわいい」と言うけれど、そんなことは……ありました!
あまり大きい声じゃ言えないけれど、こんなに楽しいことはない!
突如、男女男の孫が「シーナ家」のすぐそばに越してきた。
はるか昔に書いた『岳物語』の息子「岳」の子たちは小学生。
本好き、おませさん、活動派の3人は、家の外でも室内でも、今日も何かをやらかしてくれる。
71歳、「イクジイ・シーナ」の奮闘スーパーエッセイ。
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「椎名誠」が、雑誌『小説新潮』の2013年(平成25年)10月号から2014年(平成26年)11月号に『じいじいのヨロコビ』というタイトルで連載していた作品14篇を収録した短篇集です、、、
『三匹のかいじゅう』とは、何故だか孫の名前が変更してあって、ちょっと戸惑いがあったのですが… 孫で長男の「波太郎くん(以前は風太くん)」は11歳になり、本が大好きで、知識がぐんぐん増えて、随分、大人びた感じがしましたね。
ちなみに長女の「海ちゃん」は「小海ちゃん」という名前になり口が達者で小生意気な8歳、二男の「琉太くん」は「流くん」という名前になり無鉄砲振りに拍車がかかり6歳… と、それぞれぐんぐん成長しています。
■サンコンカンからの来襲
■屋根裏部屋で待っていた絵本
■小さな命を眠らせながら
■海賊船作戦
■アメリカのねぇねぇがきた
■ニンゲンはなぜたたかうのか
■別れの一本桜
■特別な日
■ラクダさんの旅の準備
■旅へ、そして帰ってきて
■土星とカボチャ
■台風を飛び越えて
■北の国へ
■黄金の夏休み
■あとがき
■解説 吉田伸子
作品の冒頭に「椎名誠」が自ら、
「久しぶりに、日常お茶碗味噌汁タマゴ焼的な話を書くことになった。
ここでは何も珍しいことはおきないし、
むかしひっきりなしに行っていた最低気温マイナス59度の日々とか、
それとは逆に乾燥度100パーセント、最高気温52度の旅、
なんて息苦しい話は全く出てこない。」
と語っているように、三人の孫に翻弄される「じじバカ シーナ」の日常が描かれています… 私小説とエッセイの中間的な作品ですね。
ドタバタ騒がしい三匹のかいじゅうの成長ぶりを、基本的にダラシナイにやけ顔で見つめる「じじバカ シーナ」… ぐんぐん新しいことを吸収する孫たちに対し、どんどんいろんなことを忘れていく「じいじい」は、ウロタエながらも大奮闘するという展開で、『三匹のかいじゅう』の続篇として愉しく読めました。
そして、愉しいだけでなく、ハイテクトイレや自転車や歩行者の交通マナー等を例にして日本の異文化性に触れる等、世界中を渡り歩いて来た「椎名誠」の文明観や人間観が散りばめられていることにも印象に残りました… 日本の文明批評にもなっている作品だと感じました。
でも、やはり本書の中心は孫愛… 孫を見ていると時間の流れって、きっと、物凄く速くて、あっと驚かされることの連続なんでしょうね、、、
「椎名誠」の私小説を続けて読んでいるので… 自分もその一員のような錯覚に陥ってしまいますね。
肩の力を抜いて気軽に読めました。 -
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「椎名誠」の私小説『三匹のかいじゅう』を読みました。
『大きな約束』、『続 大きな約束』に続き、「椎名誠」の私小説です。
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父と息子とマゴたちの、「シーナ家」三世代の物語。
『岳物語』から30年。
「じいじい」の大変で幸福な毎日
出産のためアメリカから帰国した息子「岳ファミリー」。
「風太」、「海」、新顔の「琉太」、孫たちとの毎日に「じいじい」は大忙しだ。
そして、3月の大震災。
家族たちの決断は・・・。
「シーナ家」の物語、最新作。
(解説/「沢野ひとし」)
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「椎名誠」が、雑誌『すばる』の2011年(平成23年)4月号から2012年(平成24年)6月号に連載していた作品14篇を収録した短篇集です、、、
本作品では、アメリカから帰国した孫の「風太くん」が5歳から8歳までの期間が描かれています… 「海ちゃん」は2歳から5歳、「琉太くん」は出生から3歳ですね。
■おばけトイレ
■大きなテーブル
■△のオバケ
■ピョンキューター
■脱走パラソル
■そうなんだ!
■転変
■三月のつめたい海風
■鼻まがり事件
■通院シフト
■風雲凄絶バースデーパーティー
■看病合宿の開始
■じいじい救急隊
■カタパルト発進
■あとがき
■文庫本のためのあとがき
■解説 沢野ひとし
本好きでしっかりものの長男「風太くん」、紅一点でおしゃまな御姫様「海ちゃん」、いつもケガの絶えない、きかんぼうの「琉太くん」… 「じいじい」である「椎名誠」の性格を隔世遺伝したような三人の孫たちに囲まれた、喜びあり、笑いあり、事件ありの育児参加の賑やかな日々が愉しく綴られています、、、
週末の家族全員での寿司パーティや、東日本大震災の混乱(原発事故の孫への影響に対する不安)での沖縄への避難、ケーキがぐしゃぐしゃの誕生祝い、「琉太くん」の骨折、「風太くん」と「海ちゃん」のインフルエンザ感染… 等々、様々なトラブルを乗り越えつつ、孫たちが成長する姿が微笑ましいですね。
「椎名誠」の私小説を続けて読んでいるので… 自分もその一員のような錯覚に陥ってしまいますね、、、
家族… というと大げさですが、遠い親戚のことのように、一緒に喜んで、悲しんでいる感じです。
このあたりの表現… というか、描き方は「椎名誠」の特徴ですねー ホントに巧いなぁ と思います、、、
本作品が連載されていたのが7~8年前ですからね… 三匹のかいじゅうたちも、小学校高学年から高校生ですよね、感慨深いですね。 -
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「椎名誠」の私小説『大きな約束』を読みました。
『本の夢 本のちから』、『カツ丼わしづかみ食いの法則 ナマコのからえばり』、『海ちゃん、おはよう』に続き、「椎名誠」作品です。
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『岳物語』から25年。
「シーナ」、「じいじい」になる
忍びよる老いを意識しながらも、相変わらず旅に原稿に忙しい「シーナ」。
だが、アメリカに住む息子に子供が生まれ「じいじい」になるという変化が。
家族の物語、新章スタート。
「シーナ家」に新しい家族が加わった。
名前は「風太」。
サンフランシスコに住む「岳」の子供だ。
あいかわらず、旅に出て釣りをして写真を撮って酒を飲んで大量の原稿と格闘する日々の中に、涼風のように飛び込んでくる「風太くん」からの国際電話。
スバヤク「じいじい」の声になって対応しながら「シーナ」は思う。
人生でいちばん落ちついたいい時代を迎えているのかもしれない、と―。
「シーナ」的私小説、新章突入。
(解説/「もとしたいづみ」)
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「椎名誠」が、雑誌『すばる』の2007年(平成19年)3月号から2008年(平成20年)1月号に連載していた作品11篇を収録した短篇集です、、、
サンフランシスコに住む息子「岳」に子どもが生まれ、「椎名誠」が祖父となり、私小説も新しい段階に突入しましたね。
■こんちくしょうめ
■風に揺れる樹
■用意は? できてます!
■ふたつの島で
■花のまつり
■回流していく時間
■「ブチクン」への旅
■山の上の家
■熱風の下
■きのこ街道
■冬の風
■前編のあとがき
■解説 もとしたいづみ
取材旅行に忙しく、娘も息子もアメリカに暮らし、奥さんは時折チベットに出かける… という生活環境は、これまでの私小説と同じなのですが、大きな変化は孫ができたこと、、、
サンフランシスコに住む3歳の孫「風太くん」から、たびたびかかってくる国際電話、
「じいじい」
孫の「風太くん」のいつもののんびりした声だ。
「はいはい」
わたしはじいじいの声になって明るく答える。
この、ほのぼのとして、心安らぐ会話がたまらなく良いですねー いつか自分にも孫ができたら、こんな感じになるのかなぁ と想像しながら読みました。
ただ、日常生活が退屈な日々かというと、そうでもなくて… 取材旅行先での色んなエピソードや、狭い道路でのクルマ(愛車のメルセデスベンツ)の離合を発端としたトラブルや、クルマへの衝突事故、友人の病死等々、順風満帆とはいえない日々が淡々と綴られていて、愉しく読めました。
作中、何度も「椎名誠」が料理して食べる、辛い辣油をたっぷり入れた日本蕎麦… 食べてみたいなぁ、、、
最近、辣蕎麦(ラーソバ)というメニューを掲げている店を見かけたことがあるんですよねぇ… 同じ感じなのかな。気になります。
「風太くん」との"大きな約束"であるサンフランシスコのベイブリッジ(「風太くん」曰くベイブリブリッジ)での釣り… 続篇では実現するのかなー 続篇を読むのが愉しみです。 -
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「椎名誠」のエッセイ集『カツ丼わしづかみ食いの法則 ナマコのからえばり』を読みました。
『本の夢 本のちから』に続き、「椎名誠」作品です。
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人気エッセイシリーズ文庫化第9弾!
社会問題からカツ丼の食べ方まで、「シーナ」が五感でとらえる森羅万象。
特定秘密保護法に原発汚染水……身の回りの不穏な気配にもスルドク斬り込む。
ヒトの釣った魚を横取りして生ビールでカンパーイ。
尿酸値増加の危機も糖質ゼロのビールで軽くいなし、豪快かつ芸術的なカツ丼の食い方に魅せられる。
駅のトイレでマーフィーの法則に振り回されるも自然破壊などの社会問題にスルドク迫り、ここにきて雑誌創刊に乗り出した。
ついにナマコが霊長類最強じぃじぃに進化か!?
旅に出てサケを浴びて原稿を量産する日々をつづる痛快エッセイ第9弾。
(解説/「竹田総一郎」)
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軽めの作品を読みたい気分だったので本書をセレクト、、、
『サンデー毎日』の2013年(平成25年)8月18・25合併号~2014年(平成26年)3月30日号に連載されたエッセイ『ナマコのからえばり』を収録した作品です。
■1 アヂアヂモウロウ日記
・アヂアヂモウロウ日記、「世界遺産」ってなんだ? ほか
■2 ビールを飲むのもタタカイだ
・人生のお勘定、ビールを飲むのもタタカイだ ほか
■3 貴腐人とはなにか
・「うちゅくちい国」はどこに、十七年ぶりのバリ島 ほか
■4 十二支の動物を順に食ってみる
・今夜も眠れない…が、麺談風発 ほか
■5 攻撃的距離からの逃走
・攻撃的距離からの逃走、どたばたカンヅメ日記 ほか
■単行本あとがき
■文庫本のためのあとがき
■解説 竹田総一郎
老眼になったり、不眠症に陥ったり、夏負けで体重が6kg減ったり、いろんなコトを考えていてタクシーに財布を忘れたり… と、いつまでも元気だと思っていた「椎名誠」も年相応(執筆時は69歳)の衰えを感じたり、
それでも、原発政策や特定秘密保護法案への不穏な気配にもスルドク斬り込む姿勢等、変わらない部分に共感したり、
バリへの旅や南米イグアスの滝への旅でのオオアリクイのナックル歩行との出会いを羨ましく感じたり、
大好きなSF作品『リプレイ』が紹介してあることに嬉しい気持ちになったり、
暑くてもなるべくクーラーを使わない作戦に共感しつつ、昨今の猛暑だと、現実は厳しいよなぁ… と感じたり、
そして、カツ丼をがしがし食っているシーンを読んで、たまらなくカツ丼を食べたくなったり、
等々… と、読んでいるうちに、友達になったような気分に陥り、「椎名誠」の生き方に同調しながら愉しく読めました。
魅力溢れるエッセイでしたね… 相変わらずエッセイ一つひとつのタイトルも秀逸、、、
面白かったですねー 本シリーズ、機会があれば、別な作品も読みたいですね。 -
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「椎名誠」の私小説『春画』を読みました。
『南洋犬座―100絵100話』、『家族のあしあと』に続き、「椎名誠」作品です。
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母が逝き、「私」宛てに古びた春画が遺された。
旅先の小さな島で、その奇妙な絵を眺めながら、後妻であった母の人生を想う―。
『岳物語』から十数年。
子どもたちはそれぞれの夢を追ってアメリカへ旅立った。
親を見送り、子供たちは巣立ち、再び始まった夫婦二人きりの生活。
家族が共に過ごした、かけがえのない日々をふり返り、流れゆく時のうつろいをつづる静かな私小説。
(解説「池上冬樹」)
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「椎名誠」が、雑誌『すばる』に連載していた作品7篇を収録した短篇集です、、、
『岳物語』に代表される"明るい私小説"とは、ちょっと雰囲気が異なり、死の影がちらついている"暗い私小説"でした… 当時の著者の精神状態等が表れている作品なのかもしれませんね。
■春画
■家族
■青空
■秘密
■海流
■風琴
■暗闇
■解説 池上冬樹
『春画』は、亡き母親の遺品の中から「私」宛てに残された春画の意味を旅先の離島で思い巡らす物語。
『家族』は、作家で多忙な「私」が妻とともにサンフランシスコ、サンタクルズ、ニューヨークを訪ね、サンフランシスコで写真の勉強をしている息子、ニューヨークで芝居や映画の端役をしている娘と再会… 5年振りの再会した家族の、それぞれの生活ぶりや、「私」の過去がスケッチされる物語。
『青空』は、高校時代の同級生「進藤進」の葬式に参加するために友人「和田恭一」と青森に赴き、葬儀後に寂しい集落の民宿で一晩を過ごし、仕事での転機や夫婦間の問題等、同世代の変化が語られる物語。
『秘密』は、母親の三回忌のために故郷を訪れ、少年時代に親しんだ土地を散策し、かつてあった祠等を探しながら過去を懐かしむ物語。
『海流』は、『家族』からの1年後、アメリカで家族が1年振りに再会を果たし、海辺の町サンタクルズでの数日間の暮らしを、幼い時の子どもたちの想い出を交えて語る物語。
『風琴』は、チベットに傾倒する妻との生活の変容、「私」を悩ます女性ストーカー「K」の存在、愛犬の衰弱等を通して、生活の変貌と創作の行き詰まりを語る物語。
『暗闇』は、友人の漁師「秀次」の足の感覚が無くなるという病気を中心に、沖縄・伊良波島での取材の模様や『秘密』で出会った鼻ピアスをした女性を巡るトラブル等が描かれた物語。
楽しいことよりも、寂しさや、侘しさが強めに感じられ、人生の影の部分の印象が強く残る作品でした。 -
Posted by ブクログ
「椎名誠」のエッセイ集『流木焚火の黄金時間 ナマコのからえばり』を読みました。
「椎名誠」作品は一昨年8月に読んだ『ワニのあくびだなめんなよ』以来なので久しぶりですね。
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この難儀な時代にわしらは何を考えるべきなのか。
旅と食と酒と釣りと映画、放射能汚染に自然災害まで、「シーナ」流の野生の思考が語り出す。
家庭で粗大ゴミ化したアワレな男たちを引き連れ、日本各地の海岸へ。
不眠歴30年、新たに花粉症疑惑が浮上した体も、フシギなことに日光に当たるとすばやく快復、夜は焚火を囲んでの大宴会に。
海釣りでカツオ相手に敢然とタタカイを挑み、躍進中国の原動力を考察し、放射能問題に警鐘を鳴らし、たまにいたいけな孫にホラ話を吹き込む「シーナ」的日常のヨロコビとモヤモヤをつづった『サンデー毎日』の名物エッセイ、文庫化第7弾。(解説/「ペリー荻野」)
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軽めの作品で気分転換したい気分だったので本書をセレクト、、、
『サンデー毎日』の連載エッセイ『ナマコのからえばり』を収録した作品です。
■1 波にゆられて上海へ
・ウヨウヨいるもの、超早起き、波涛への想い ほか
■2 たとえばシメコロシの木
・誰かが見ている、たとえばシメコロシの木 ほか
■3 夏のおわりの焚き火の前で
・我、光合成人間となりて、小さな異次元的旅行 ほか
■4 うどんのお詫び(映画、駅弁、ドロンコ怪物
・絶対笑える五本の映画 ほか
■5 汚されたシルクロード
・脈絡もなくスランプだあ、小さいモノの大きい未来 ほか
■単行本あとがき
■文庫版のためのあとがき
■解説 ペリー荻野
『絶対笑える五本の映画』に洋画として選ばれた2作品の『お熱いのがお好き』と『ぼくの伯父さんの休暇』は、いずれも嫁さんと私の大好きな作品だったので妙に嬉しい気分になり、
遂に「椎名誠」も花粉症になったのかぁ… と、私の仲間になってもらったことにほくそ笑んだり、
4時に目覚めて眠れない… 睡眠力不足という言葉に、最近の私の睡眠力低下をシンクロさせたり、
大型客船の旅や、焚火を眺めながらウイスキーを舐めることを羨ましく感じたり、
と、勝手な仲間意識を持ったり、羨ましく思ったり、憧れを抱いたりしながら愉しく読めました。
読んでいると、ガバガバ酒を飲んだり、野外活動を始めたくなったりするんですよね… 魅力溢れるエッセイです、、、
相変わらずエッセイ一つひとつのタイトルが絶妙なところもイイですね… 面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者が冒険本を沢山読んでいる中で一番行ってみたい冒険が楼蘭探検だった。
その夢が叶ったはずのお話なのだが。。。。
その結果は本書を読んでのお楽しみで。
気になった点をメモ。
・中国のトイレ事情はよく、シーナ本に出てくる。
今回もすごいトイレ場面を解説している。
なんと、壁一面にウジムシが蠢く姿を、面白く表現している。
。中国の列車事情も詳しく報告している。
今回の探検隊の乗る列車の弁当の件。
1982年代の弁当の食い方は、弁当の端を細長く切って、すぐのは曲がらないようにタテ型に三角に折り、それで『めし』を掘り起こして食べる。
・夕食もすごい。
直径1m位の大鍋にコメを入れ、水を入れ、大雑把に粥にする。そこにバケツ一杯のザーサイの缶詰を入れて
なんと、スコップでかき混ぜる。食事の支度をいうより、土木工事の現場風景にビックリする。
・今回はシーナ氏は本音を書いたという。
その点は、今回の冒険の結果が分かってしまうが、
お伝えすると、中国側は出発までの段取りでは、
日本の製作側とは探検を承諾していたのに、
現地に入った時点で突然、撮影中止の契約違反を犯した。
それで、日本側はだた、現地に行っただけで、
その現地をテレビとか映像で伝えられない。
・その契約違反の原因も書いている。
冒険現場の楼蘭の近くに中国の秘密の核実験場があることが原因らしい。
本書は、上のメモ以外に、シーナ節の面白表現とは、現地の人たちの面白い行動が沢山詰まった冒険本です。