椎名誠のレビュー一覧
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9月の長雨ですっかり元気がなくなってしまったのだけど、10月になって気候が良くなり、本棚から最初に取り出したのがこの本だった。椎名誠は若い頃に(当時出ていた)ほとんど全てを読むくらい大好きだったのに、大人になって忘れてしまっていた。それが1ヶ月雨降りが続いたことで「雨がやんだらが読みたいなぁ」と唐突に脳裏に甦った。
椎名誠はエッセイもとても良いけれど、私はSF小説がとても好きだ。荒唐無稽なネーミングはリズム感があって収まりよく、そっけない文章で語られる濃密すぎる世界観。淡々と始まり少し加速したなと思ったらあっという間にすごいグルーヴの渦に巻き込まれている(そしてサッと幕引き)。どれを読んでもそんな竹のジェットコースターみたいなスリリングさがある。
筒井康隆もかなり読んだけど、どちらも好きです! -
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世界を旅している著者の酒にまつわるショートエッセイです。日常はもちろん旅先で体験したお酒各種や酒の肴の話。「へー知らなかった」なうんちく満載で面白かったです。
世界の珍しい酒や結構なゲテモノ系のつまみもワイルドに体験しているのが著者ならでは。ワクワクしながら読みました。楽しくてためになるお得な本でした。
・屋台というのは何にしてもある程度の「隠し味」が潜んでいる
・ナマコの原形の名前は「コ」であるという説。「コ」のハラワタだから「コノワタ」なのである。ナマコの卵巣は「コノコ」という。
・六十度以上の酒は危険物の扱い。それを運ぶのはガソリンを運ぶのと同じような規制を受けるらしい。積荷には「DANGER」と書かなければならない。那国島の泡盛「どなん」のアルコール度数は六十度であるのも、その規制を避けるためのものだと思われる。
・強い蒸留酒というのはちょっとヤバイかなと思う食い物などが出てきたときになんとなく頼りになる消毒の力があるような気がする。
・泡盛の牛乳割りは飲み過ぎても二日酔いをしない。 -
Posted by ブクログ
小学生ぶりに読み返してみると、当時とはまったく違う印象を受けた。今はオトナ目線で自分を重ねて捉えてしまう。いつか自分の子どもとも、こんなふうにバカやってたいな。
自分が大人になるにつれて、昔のように一緒にバカなことをする友達も、そんな環境も減ってしまった。「社会人」という呪いに囚われている。そこでは「現実を見ろ」という言葉が繰り返され、ワクワクや、ちょっとした心の喜びの芽が摘まれていく。
しかし人生で本当に大切なのは、そうした小さな心の動きにきちんと向き合うことだと思う。「現実」や「常識」という名のものから、自分の心の動きや喜びを守っていきたい。そして、その観点で、自分の好きな人や、いつかの子どもたちとも向き合いたいものである。 -
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久々に椎名さんの紀行文を読んだ。解説にもあるが、簡単に書いているようで密度が濃くそれなのに読みやすい。
仏教と瞑想の国であり、川とともにある国でもある。ガイドさん運転手さんのキャラクターもよく、国の雰囲気が伝わってくる。
ただ、同時多発テロの裏での旅行という予想外の事態がおきたことから、軍事政権下の情報統制状況をルポすることになり、この本の価値が変わってしまった。その中で、世界の情勢から切り離されながらも仏教に瞑想に向き合っているという国の状況は面白い。情報がこないから即不幸せというわけでもないのだろうなあ
なお、さすがの椎名さんでもカラスとネズミは食さないということが分かった。きちんと危機管理ができてこその旅作家なのだな。 -
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『岳物語』を読んで、次は『続・岳物語』
…って、思っていたのですが……
いいこと思いついちゃった✨
『定本 岳物語』
「岳物語」「続・岳物語」って続いて
エピローグのような…著者解説的な
「定本 岳物語のあとがき」
が書き下ろしで収録されています。
それと…
「岳物語」と僕
…というタイトルで
岳くん本人 によるエッセイも収録
ねっ 一粒で二度美味しい みたいな…
お得感満載 (๑˃̵ᴗ˂̵)
「岳物語」は…
愛息・岳くんとの親子なんだけど…
親友のような、兄弟のような日常を加筆・再編成。
「続・岳物語」は私も初めて読みました
夏は少年にとって大きな脱皮の季節らしい。
「椎名さんはまだ岳にステられてないの?」
なんて言われてきた椎名さん。
岳くんも反抗期ではないにしても、今までみたいに『おとうーおとうー』ではなくなってきている状態。岳くんがお友達と亀山湖に行く
"黄金計画"を聞いた時
「あとから二日ばかり行ってみようかな」
なんて言ったもんなら
おそろしい顔をして
「やめろよなぁ」「くるなよな絶対」
「おとうなんかきたら最悪だよ、まったく」
なんて言われちゃう始末。
うぅ…辛い。
いつかはくる親離れってのは…
わかっているんだけどね…さみしいなぁ。
岳くんの気持ちもわかるの。
岳くんのエッセイには…
中学一年の時
やる気のない岳くんの態度を見かねて
叱ってきた、年配の女性教師が言った言葉。
「がく君、あなたはこれから"親の七光"に
頼って生きていくつもりのようだけど、そんなことではいけませんのよ」
…ちょっと酷くない?
作家の息子という事実は、時には、僕をとても窮屈な気分にさせたのでした…って
そう、なるよね。
僕にとって父親とは、とてつもなく偉大な人物です。心から尊敬しておりますし、感謝をしております。
けれども、やはり『岳物語』は愛することが出来ません。
でも、『定本 岳物語』で今まで言えなかった
自分の気持ちを伝えれてよかったね!
って…今から28年も前なんだけどね!
ひゃははははは
親子のほっこりする話ばかりじゃなくって…
子供の成長や自立…喜んであげなきゃね!
さみしいけど親はちょっぴり後ろから見守ってるくらいがちょうどいいのかもね!
『定本 岳物語』
とても おもしろかったです。