かえっていく場所

かえっていく場所

小説・文芸
506円 (税込)

2pt

三十年住んだ武蔵野の地を離れ、妻とふたりで都心へと居を移した「私」。ゆっくりと確実に変化していく日常と、家族の形。近づいてくる老いと沈殿していく疲れを自覚しながら、相変わらず取材旅行に駆けまわる毎日だ。そんなとき、古い友人の悪い報せが「私」を大きく揺るがせる……。『岳物語』から二十余年。たくさんの出会いと別れとを、静かなまなざしですくいとる椎名的私小説の集大成。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文庫
  • タイトル
    :
    岳物語シリーズ
  • タイトルID
    :
    270950
  • ページ数
    :
    304ページ
  • 電子版発売日
    :
    2014年09月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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岳物語シリーズ の一覧

1~8巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~8件目 / 8件
  • 岳物語
    440円 (税込)
    山登りの好きな両親が山岳の岳から名付けた、シーナ家の長男・岳少年。坊主頭でプロレス技もスルドクきまり、ケンカはめっぽう強い。自分の小遣いで道具を揃え、身もココロもすっかり釣りに奪われてる元気な小学生。旅から帰って出会う息子の成長に目をみはり、悲喜こもごもの思いでそれをみつめる「おとう」…。これはショーネンがまだチチを見棄てていない頃の美しい親子の物語。
  • 続・岳物語
    473円 (税込)
    シーナ家の長男、岳少年。オトコの自立の季節を迎えている。父子の濃密でやさしい時代は終わろうとしていた。ある日、エキサイティングなプロレスごっこで、ついに岳は父の体を持ち上げたのだ。ローバイしつつも、息子の成長にひとりうなずくシーナおとう。カゲキな親子に新しく始まった、キビシクも温かい男の友情物語。
  • かえっていく場所
    506円 (税込)
    三十年住んだ武蔵野の地を離れ、妻とふたりで都心へと居を移した「私」。ゆっくりと確実に変化していく日常と、家族の形。近づいてくる老いと沈殿していく疲れを自覚しながら、相変わらず取材旅行に駆けまわる毎日だ。そんなとき、古い友人の悪い報せが「私」を大きく揺るがせる……。『岳物語』から二十余年。たくさんの出会いと別れとを、静かなまなざしですくいとる椎名的私小説の集大成。
  • 大きな約束
    528円 (税込)
    シーナ家に新しい家族が加わった。名前は「風太」。サンフランシスコに住む岳の子供だ。あいかわらず、旅に出て釣りをして写真を撮って酒を飲んで大量の原稿と格闘する日々の中に、涼風のように飛び込んでくる風太くんからの国際電話。スバヤク「じいじい」の声になって対応しながらシーナは思う。人生でいちばん落ちついたいい時代を迎えているのかもしれない、と――。シーナ的私小説、新章突入。
  • 続 大きな約束
    473円 (税込)
    サンフランシスコの息子・岳から家族ともども日本に帰るという連絡が入った。マゴの風太くん、海ちゃんとのひさびさの対面を前に、シーナの意識にタダナラヌ変化があらわれる。執筆や取材の旅で身辺多忙をきわめながらも「いいじいじい」になるためにベジタリアン化したり人間ドックに入ったり……。もうすぐだ。マゴたちとの楽しい「約束」が待っている。シーナ家三世代の物語、待望の続編。
  • 三匹のかいじゅう
    528円 (税込)
    シーナの息子一家が日本に帰ってきた。しっかりものの風太君、おしゃまな妹の海ちゃん、生まれたばかりの琉太君。三人のマゴたちに囲まれヨロコビに打ち震えるシーナ。仕事の合い間にきっぱり育児参加、週末の家族全員での寿司パーティが楽しみでのう、とマゴバカ街道まっしぐら。東日本大震災の混乱を乗り越え、気がつくと三匹はそれぞれの成長をみせていく。シーナ家三世代の物語、感動の最終章。
  • 家族のあしあと
    671円 (税込)
    父がいた、母がいた、きょうだいがいた――。シーナ少年が海辺の町で過ごした黄金の日々。家族ほどはかなく脆く変動する「あつまり」はない――。海辺の町へと移り住み、大家族とともに過ごした幸福な日々は、「家のヒミツ」と背中合わせなのだった。若々しい母の面影、叔父との愉快な出来事、兄・姉・弟に対する複雑な思い、そして父との永遠の別れ…。戦後日本の風景を、感受性豊かな少年の成長を通して描く、豊饒な私小説世界。『岳物語』前史、謎多き大家族の物語。
  • 続 家族のあしあと
    759円 (税込)
    大好きなつぐも叔父といとこの賢三君がぼくたちと一緒に暮らすことになった。父が亡くなり姉も嫁いで寂しくなった食卓は再び賑やかになり、小学校最後の夏休みは冒険の毎日だった。そして長兄の婚約、次兄の失踪などがつづく中、ぼくは中学生に。その頃にはうっすらと「我が家の事情」もわかるようになってきて…。「『岳物語』の主人公が、六年生になったあたりで書くのをやめたのがずっと気になっていて、自分はその年齢の頃に、いったい何をして何を考えていたのだろうか、ということがえらく気になった」(あとがきより)――こどもから少年に変わってゆく時期を綴ったシーナ的私小説、最終章。

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かえっていく場所 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「岳物語」が1985年、本書の単行本はその18年後の2003年の刊行。
    著者の私小説シリーズは飾らない文体で家族の日々を描いてきた。いい時ばかりではないけど、その描写に温かい気持ちになる。
    文庫版の吉田伸子さんの解説にも感動した。

    0
    2025年08月29日

    Posted by ブクログ

    集英社の月刊文芸誌『すばる』2001年1月号~2002年8月号に掲載された小説をまとめ、2003年4月に刊行されたもの。椎名氏の長女は当時ニューヨークに住んでおり、2001年9月11日に同時多発テロが発生する。自分は久しぶりのアメリカ旅行を計画していたのだが、この事件のせいで当然ダメになってしまう。当時の世相を思い出しつつ椎名一家がどのように過ごしていたのか、興味深く読ませていただきました。

    0
    2024年12月18日

    Posted by ブクログ

    なんと池澤夏樹氏との対談が僅かではあるが取り上げられていて、二大好きな作家の共演に読書人生のヨロコビをかみしめた一冊。

    0
    2012年10月20日

    Posted by ブクログ

    この方の著作は半分も読んでいませんが、細々と読み続けてきたので、思いいれがあります。この本は正直衝撃的でした。自分的には名著です。

    0
    2010年05月28日

    Posted by ブクログ

    長年のシーナファンだけれど、隊長の執筆量たるやものすごく、とても全部は読めていない。あまり読んでいない時期もあったので、ちょっとさかのぼって読もうかと思い、特に好きな「私小説」シリーズで未読のものを文庫や古本で入手。

    まずこれをしみじみ読み終えて、本棚の椎名本の列に加えようとしたら、なんと! 同じのがあるじゃん! 読んだことあったのか。この手の話は珍しくもないけれど、自分だけは無縁だと思ってたのに…。

    ええ、面白かったですよ。しみじみ読みましたよ。葉ちゃんも岳君も遠く離れようと、「家族」はいつも「かえっていく場所」なんだなあと思いながら。きっと前もそう思ってしんみりしたんでしょうよ。全然覚えてないけどさ。むう。

    0
    2014年04月21日

    Posted by ブクログ

    哀愁の街に霧が降っていたころから、随分歳をとった。

    よくよく見ると、特別変わっているというわけでもない日常。面白いことがあったり、鬱になったり。

    何気ない日常を切り取ったスナップ写真が、普段は気づかない、いつもそこにあるちょっと面白いものを教えてくれるように、シーナさんが物語のありかを教えてくれる。そんな本。

    0
    2013年06月01日

    Posted by ブクログ

    久しぶりにシーナ作品を読んだ。
    ギラギラしていた若い頃とはうってかわって、なんだか妙に元気のない姿。時の流れを感じるとともに、ほんわかした暖かい気持ちに触れたような気がした。

    0
    2013年01月28日

    Posted by ブクログ

    海辺で作った砂の城が、ゆっくりと乾燥していきいつの間にかもうその形をとどめていないのに気づいてしまった喪失感。最初はそう思った。過去そうであったものが、知らないものに形を変えられてしまったような。
    でも読み終わって考えていたらそうではないことに気がついた。もともと砂は一粒の細かな何かで作られていて、ただ形を変えただけのこと。そんな石も貝もそれぞれ元素で構成されていること。
    「帰る」とは「還る」ではない。「還る」なら、どこからか生まれてまた違う形になるめぐりめぐる旅だろう。肉体は土に還り、魂は宗教という概念を作り出してしまった人間によって神の御許に戻る。「帰る」とは出てしまったものだ。帰ることを目的にする人は余りいなく、目的地や目標があって、そこから戻る工程が「帰る」ことになるのだろう。つまり「帰る」は廻らない。
    でもうまれてしまった茫洋とした思いは、どこにも行けないかわりに、どこにも帰れない。行き場をなくした思いの終着点はどこなのだろうか。

    もう20年近くシーナ家を私小説のような、エッセイのような形で見ていて、さながら「北の国から」で純と蛍の成長を見守っているかのような気持ちになってしまっているのだが、シーナ家のみんなが抱える思い、そして不幸にしておこってしまった忘れもしない9.11のテロ。家族、友人、仕事仲間。幾人ものいくつもの想いがすれ違い、触れ合いながら袖触れ合ってまたどこかに行ってしまう。みな今、現在のベースを移しながら歩みを続けている。もしくは歩かされている。

    家があるなら帰れば良い。「気をつけて帰るんだよ。家に着くまでが遠足ですよ」と使い古され、埃が出るくらいの冗談を笑いながらいってあげよう。故郷に帰る人には、「ゆっくりして、旧友や親とあってきなよ、親孝行、したいときは親はなしっていうよ」と冗談めかして送るのだろう。亡くなった方には「頑張って生きましたね、忘れませんよ」とご冥福を祈って天国に送り出すだろう。僕は、自分の実家には、時間ができたら帰るといって3年近く帰っていない。

    自らが生んでしまった「私」という自意識が育てた誰にも気づかれない「思い」はどこに向かって帰るべきなのだろうか。そもそもどこに向かっているのだろうか。このわだかまりは、わだかまったまま「存在」として残り続け、いろいろな形で僕を悩ますのだろうか。そうならば、帰り道を探す前に果ての地をつくらなくてはいけない。わだかまりの墓場を、墓標を作ってあげなければ、この想いは成仏しない。どこにも行けないし、帰れない。

    まずは目的地を決めて、そこにに向かって歩こう。目的地についたら、一度来た道を振り返ろう。同じ道なら来た時よりは早く帰れるし、別の道ならまた道中に楽しみや悲しみがあるだろう。早く帰ることよりも、道中の天候に振り回されながらも疲労困憊になりながらも、ベッドを目指して歩こう。
    こんな一人の思いのキャッチボールを、この本を通じでさせてもらったような気持ちだ。まだまだ、シーナ家の話は続いていく。僕の人生も悩みも続いていく。帰るべき場所をまずは探して。

    0
    2012年09月28日

    Posted by ブクログ

    20代はじめころまで椎名誠のエッセイはほぼすべて読んでいたのだけれど、いつしか読まなくなってしまい、今回は20年ぶりくらいに読んだかも。
    「昭和軽薄体」なんて言われてた文体が、いまや、なんともしっとりと落ち着いていて、読んでいるとなにか心なぐさめられるような気が。
    「岳物語」から、子供は成長して家を出て、シーナさんも年をとり。ああ、あの椎名さんの家族でもいつもいつも明るく正しくハッピーってことではなくて、椎名さんでも気弱になることもあるのだなあ、とか思って、逆にほっとするような。
    中年期の鬱っぽい感じもすごくよく共感できて、なんだかしみじみと読んだ。よかった。
    やっぱりひさびさに読んでも椎名さんのエッセイはいいな。
    「春画」をぬかしてたのでそれも読んで、あと、この続きも読んでいきたい。

    0
    2012年05月14日

    Posted by ブクログ

    岳物語から続く椎名誠の私小説シリーズも二十年経って、最初とは全く違うカラーになった。
    親子のやり取りが微笑ましい、読んでいてホッとする岳物語から、本書は子供たちも大人になり、それぞれの道をしっかりと歩み、一方父母は同じ歳を重ねた中でいくらか疲れ、気弱になっている。
    そして昔のように家族が揃うことは少なくなってしまったが、椎名家の温かい家族の絆は何も変わらない。

    たぶん子供たちも素敵な家庭を築くだろう。
    そうして、本にはならないかもしれないが、この物語は延々と続いていくのだろう。

    0
    2012年02月25日

かえっていく場所 の詳細情報

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    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文庫
  • タイトル
    :
    岳物語シリーズ
  • タイトルID
    :
    270950
  • ページ数
    :
    304ページ
  • 電子版発売日
    :
    2014年09月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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