あらすじ
シーナ家の長男、岳少年。オトコの自立の季節を迎えている。父子の濃密でやさしい時代は終わろうとしていた。ある日、エキサイティングなプロレスごっこで、ついに岳は父の体を持ち上げたのだ。ローバイしつつも、息子の成長にひとりうなずくシーナおとう。カゲキな親子に新しく始まった、キビシクも温かい男の友情物語。
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今日偶然野崎知佑さんが亡くなったというニュースをネットで見た。ちょうどこの本を読んでいたので不思議な感覚だった。岳がその後どうなったのかについて興味を持って少し調べてみた。岳は自分のことを小説にした父親に長く怒っていたそうだ。何をやっても椎名誠の息子であることが知られていてしばらくアメリカで暮らしたのだという。続編では岳の成長とともに次第に父から離れていく様子が書かれていて,親ならば必ず味わう寂しさであると私も知っている。ただ岳が父から離れたのはそれまで愛情深く育てられてきたという証だと思う。私は子供たちに勉強するように仕向けてしまったが,この本を読むとこんなのびのびとした、自由な育て方も素敵だなと思った。
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思春期は自立の季節。岳少年の父母に接する態度はなんだか経験あるなーとしみじみ。うちの親も当時どんな気持ちだったのかななんてちょっと考えてみたけど、やめた。
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懐かしかった。久しぶりに実家に帰って本棚から持って帰った一冊。
当時は、社会人になったばかりで岳側の目線で物語を感じてた気がするが、一人息子の父親を20年やった今は、知らずうちにシーナさんの子育てに影響されてたかもと思ってしまった笑
良書はいつまでも良書なのだ!
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徐々に父親から離れていく岳の姿に、父の立場としての寂しさと、息子としての立場の切なさ、両方を感じた。
中学に入学するまでの残り10年弱、あれもしたいし、これもしたいし。ロードマップでも描いてみようかな。
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【本の内容】
<正>
山登りの好きな両親が山岳から岳から名付けた、シーナ家の長男・岳少年。
坊主頭でプロレス技もスルドクきまり、ケンカはめっぽう強い。
自分の小遣いで道具を揃え、身もココロもすっかり釣りに奪われてる元気な小学生。
旅から帰って出会う息子の成長に目をみはり、悲喜こもごもの思いでそれをみつめる「おとう」…。
これはショーネンがまだチチを見棄てていない頃の美しい親子の物語。
著者初の明るい私小説。
<続>
プロレスごっこでも、カヌーでも息子には勝てない―。
自立の季節を迎えた岳少年。
ローバイしつつも彼の成長にひとりうなずくシーナおとう。
父と子に新しい友情の時代が始まる。
[ 目次 ]
<正>
<続>
[ POP ]
初めて読んだのは小学生の時だった。
父親となって改めて読み返したい本。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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岳物語の続編。
前作では小学生の低学年だったが、高学年になっていた。
岳少年のような子供になって欲しい。
長男が生まれる前から、自分が理想とする息子像だ。
そして今息子は小学1年。
学校の宿題、友達との遊ぶ時間、帰宅時間、就寝時間など
妻も自分も細かいことを注意している。
椎名誠のように、余裕を持たなくては・・・
と言うことは理解しているんだが難しい。
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昔、国語の問題集の本文で、岳物語や岳物語2が使われていたのを記憶している。
岳は、自分というものをちゃんと持っていて、自分で考えて、やってみて、どんどん進んでいける強くて楽しい子だ。
岳を取り巻く人たちもみんなユニークで、頭でっかちよりも自分で体験してつかみとっていく実力を大切にして生きている、という印象をもった。
人の魅力とは、その体験の厚みで輝きが磨かれていく。
そんな気がした。
親と子はすれ違って、距離が出来ていくけれど、そういうぶつかる経験があるから、他者の立場に思いをはせることのできる人間となるのだろう、と思う。
いつまでも時間や感情を共有することは難しい。
しかし、無邪気に笑いあえた時間というのは決して無駄ではなく、その人の人生を支える太い柱になるのだろう、と思う。
しかし、岳や椎名さんにとって、この現代はどういう風に見えるのだろう。
野田さんが生きていたら、なんというのだろう。
あまりにも幼稚な管理社会に成り下がり、すぐに「危ない」と様々なものを禁止し、縛りあい、安易に「ルール」を求め押し付けようとする。
岳のような生き方や育ち方と真逆の現代。
現代の方が進んでいる、とは私には思えず、本当の意味で人間の知性や能力を発揮できるのは、多少の危険も受け入れて体当たりしていく岳のような生き方・育ち方のように感じる。
Posted by ブクログ
「椎名誠」の私小説『続・岳物語』を読みました。
『岳物語』に続き「椎名誠」作品です。
-----story-------------
「シーナ家」の長男「岳」少年。
オトコの自立の季節を迎えている。
父子の濃密でやさしい時代は終わろうとしていた。
ある日、エキサイティングなプロレスごっこで、ついに「岳」は父の体を持ち上げたのだ。
ローバイしつつも、息子の成長にひとりうなずく「シーナおとう」。
カゲキな親子に新しく始まった、キビシクも温かい男の友情物語。
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「シーナ家」の長男「岳」少年の成長を描いた第二弾… 小学校高学年から中学校入学までの成長が、以下の11篇のエピソードで描かれています。
■あかるい春です
■少年の五月
■盗聴作戦
■ガク物語
■ヨコチンの謎
■チャンピオン・ベルト
■冬の椿
■オバケ波
■骨と節分
■闇の匂い
■出発
■あとがき
■解説 野田知佑
『岳物語』を読んで、「シーナさん」と「岳」少年の距離感がイイよなぁ… と感じたのですが、、、
「岳」少年の成長とともに、その距離感が急激に変わってきましたね。
カヌーや釣りの腕前では親の抜く実力を発揮するところは『岳物語』でも予感されましたが、、、
運動会を見学に行ったことを非難されたり、ホンキの父子プロレスで持ち上げられたり、「野田知佑」の住む亀山湖畔キャンプには付いてくるなと言われたり… と、一気に大人びた感じです。
小学校高学年から中学校にかけて成長著しい息子と、その父親… 適度な距離感を保つのは難しいかもしれませんね。
『冬の椿』に描かれていたエピソードは、どこかで読んだ記憶があるんですよねねぇ… 別なエッセイ読んだのかな。
Posted by ブクログ
岳が小学生から中学生になり、成長していく姿。
とても新鮮で、逞しい、立派な少年・岳。
実話であるということにさらに引き込まれ、
野田さんのWikipediaの記事を見たときには
ただただカッコいいな、って思った。
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ちょっと親の干渉が鬱陶しくなる岳のものがたり。
すごく懐かしさもあるが、今っぽい感じもある(初版1989年!)。核家族構成だけど岳がたくましく育っていくのは周りの人とのつながりなんだろうなぁと思った。
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岳物語の続編。どのような時間を息子と過ごすか。関わり過ぎてもダメだし、関わり過ぎなくてもダメなんだろう。そのバランスを悩むのも、大事な時間なんだろうね。こんな時間もあと数年かなとしみじみ思う。。
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内容(「BOOK」データベースより)
ご存知、シーナさんちの岳少年。男の自立の季節を迎えている。ローバイしつつ、ひとりうなずく父親シーナ。子と父のやさしい時代が終わり、新しい友情物語が始まる。大好評「岳物語」PART2。
岳くんが自立を始めて椎名さんサミシイの図です。返す返すも我が父のしょうも無さが思い出されます。こんな父親欲しかったですなあ。
犬ガクもまだまだ若くて元気で、ずっと見守っていた読者としては再読なのにホロリとします。
野田知佑さんも若いからはつらつとしてかっこよくて、こんな環境に居た岳くんの事がうらやましい。
この本が切っ掛けでこの親子長い断裂期に入ってしまうのですが、今は孫に囲まれて幸せそう。いい人生送ってますね。
Posted by ブクログ
子供と親との距離感って難しいですよね。
小学校高学年から中学校が特に。子供は親の子と疎ましいと思うし、親としてはまだ子離れできないし。あとがきに、教育ではなく友情のことを書いた、というのを見て改めてザッと読み流すと確かにって思いました。
あのあと岳はどんな人になったのか気になりますね。
Posted by ブクログ
岳物語は十代の頃に読んだ覚えがありますけれども、内容の方はちっとも覚えてません…確か小さい頃の岳君と一緒に父親が何かしら遊んだり行動したりする話だった? 気がします…
ヽ(・ω・)/ズコー
この続編ではやや大人になった岳君が登場しますね。子供だけれども、大人の片鱗みたいなものを時に感じさせる岳君にどきまぎさせられる椎名氏が見所ですかね…。
ヽ(・ω・)/ズコー
まさに私小説! といった感じで突飛な展開はないにせよ、息子を想う椎名氏の気持ちなどが垣間見えたりして自分は楽しめましたね。おしまい。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
椎名さんはいい。単純で分かりやすくて、信念というと大袈裟だけど、大切にしたいもの、というものを本当に大切にしてる。
この本は、小学生の息子が成長していく様子を、椎名さんがやさしく見守り、つづったもの。たいした事件のない平凡な物語だけど、読んだ人をあたたかい気持ちにしてくれる素敵な本。
Posted by ブクログ
前作の父子関係がとても好きで続編を読みました。そうしたら岳君が大人になっていてびっくりしました。当然それはいつかくることですが、実際に読むと切ないです。
Posted by ブクログ
『岳物語』に続いて購入。
思春期に入りつつある岳少年と、シーナおとうの物語の後編。
親離れ・子離れがはっきりと始まっていく親子の、どこか甘く、何となく切ない雰囲気が、なかなかいい。
Posted by ブクログ
タイトルどおり、椎名さんの息子「岳くん」の物語。
というか、成長日記みたいな感じ。
いうなればただの家族日記。
なのに、つまらなくない。
いや、おもしろいと思う。
岳くんに魅力があるのももちろんなんだけど、何より親としての
視点がおもしろいのだと思う。
あー。自分はどんな親になれるでしょう。
Posted by ブクログ
友人のすすめにて。
アウトドアのすきな友人らしいチョイス。
平易な文章なのに、妙にこころに沁みてくる部分もあって、素朴なあたたかさを感じる文章。
山登り、魚釣り、男の子の趣味が満載なので、かねてより男の子に憧れているわたしとしてはますます「男の子になりたーい!!」熱をかきたてられてしまうのであった。
Posted by ブクログ
息子に「面白いから、おかあさんも読んでみたら」と薦められ
本屋さん何件も探したのに・・・(息子のは点字本なので)
間違えて・・・続を・・・買ってしまった・・・
しかし、
10歳頃から12歳(中学入学式)までの話で
自我の芽生えというのところです
思春期のおもしろい話ばかりで、わたし的には正解でした。
「ああ別にどうということはないよ。もうあいつは自分の生活のペースをもっているから、めしだけくわせておけばあとはお互いに勝手なことをしてる・・・」
親が何しなくったって 大人になっていくんだな・・・
私 息子をかまいすぎている気がします (反省)
そういう 椎名さんも岳くんをかまいたくってしょうがないんだけどね。