高杉良のレビュー一覧

  • 辞表―高杉良傑作短編集―(新潮文庫)

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    短編5編収録。執筆は1978-85。講談社文庫の著者の短編小説全集、上中下からの再編。
    ミドル以上のサラリーマンにお薦め。読めば感ずるものがある。

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    2023年02月13日
  • 新装版 会社蘇生

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    序盤は少し読みにくさはあったものの、読み進めていくごとに奥深さがあった。
    宮野の冷静でありながらも、心の奥に燃える炎、社員を引っ張るリーダーシップ、考えさせられるものがあった。
    終盤、更生法が適用されてから、もうひと展開、もう一声欲しい作品だった。

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    2022年08月04日
  • 欲望産業 上 小説・巨大消費者金融

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    元エリート銀行マンがサラ金に転職するという小説。
    実話をもとにしていて、三井住友銀行の頭取候補が武富士の幹部に転職したらしい。

    主人公の元銀行マンが正義というわけではないが、武富士の社長とその側近達がかなり悪どい様子が描かれている。
    もっと消費者金融や武富士の実態に迫った様子が描かれているかと思ったが、主に銀行と武富士の派閥や根回し構想が描かれている。

    思ったより面白くはないなあと思いながら、ここまで読んだからにはとりあえず下巻も読む。

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    2022年07月03日
  • 欲望産業 下 小説・巨大消費者金融

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    上巻よりは面白かった。
    どこまでが本当の話かは不明だが、武富士社長のなりふり構わずは酷い。
    裸の王様とはまさにこのこと。

    社内の乱れぶりも昔の話と聞き捨てればそれまでだが、サラ金の被害者たちも酷いもんだと思う。
    現代の異常なまでの多重債務者の保護はこの時代の悲劇をもとに生まれたのかと思うと納得。

    いくらインフレで経済成長の時代とはいえ、過剰融資、過剰な取り立ての実態は、現代人から見ると戦慄を覚える。
    この平和な時代に生まれ育って本当に良かったと思う。

    サラ金大手4社の中で、なぜ武富士だけが潰れたのか、この本を読んで理解できた。
    業界No. 1は結構なことだが、一線を超えると全てが逆回転し

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    2022年07月03日
  • 辞令

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    まぁまぁかな。

    追記です。
    30年も前に書かれた話であったんですね!
    時代は変わってるのにひとは変わらない。ひとの本質を見極められる目がいつの時代も必要ですね。

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    2022年01月20日
  • 最強の経営者 アサヒビールを再生させた男

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    今だとカリスマと呼ばれたりするのかな。
    理念と実行力があって本当に素晴らしい経営者だと思いました。

    ただ、現代から見ると日本昔話の様な働き方だなぁと思ってしまいます。
    でも、それだけ全身全霊で仕事に賭けたからこそ変革し、いいものができたのか。
    現代は働き方改革がどうとか言うけれど、何か大きなことを成し遂げようとするのなら、生活全てをその仕事について考えないとだめなのか‥

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    2021年09月17日
  • 挑戦 巨大外資 下(小学館文庫)

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    (上下巻合わせてのレビューです。)

    経済小説の重鎮・高杉良先生の作品。
    実は僕は苦手です…(笑)
    なのですが、なぜか読みたくなって、読破しました。

    外資系メーカーでCFOとして、
    30年間勤め上げた主人公の物語。
    巻末の解説によると、かなりノンフィクションに近い
    仕上がりになっているようです。

    CFOが主人公なので、財務戦略に関する物語かと思いきや、
    社内人事や社内の争いごとがメインテーマ。
    著者の作品は、そういう部分が多々見受けられるので、
    少し苦手なのですが、その部分を除けば、
    人と人とのやり取り・誰に何を話すのかor話さないのか等、
    交渉時や社内で生き残っていくためのエッセンスが詰

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    2021年06月23日
  • 小説 ザ・ゼネコン

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    青木あすなろ建設の前身会社がモデル。
    外資ホテルの受注、都庁談合入札事情等パロディ化されているが、バブル崩壊前の80年代のゼネコン業界の一端が垣間見える。

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    2021年05月02日
  • 雨にも負けず ITベンチャー奮闘記

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    実話ベースの物語ということで、大変興味深く読ませていただいた。

    大学の学費を払うために、花屋のアルバイトから始まり、そこからの出会いによって、さまざまな試練を乗り越えてのストーリーだが、低い立場からコツコツと仕事をこなし、独立することの大変さが読み取れるが、まわりの人の協力は大きいのだなと、つくづく思う。

    印象に残ったところ

    お金は信頼の積み重ねで増えていく。
    ウインウインのビジネスでないと仕事をしている意味がない。
    ゼロからイチを生む能力とイチを10にする能力は別であるということ。

    主人公になりきるために
    宮沢賢治のアメニモマケズの詩を、理解することも面白い。

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    2021年04月08日
  • 銀行大統合 小説みずほFG

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    二十年も前のことになるのか。みずほフィナンシャルグループが立ち上がった舞台裏を描いた実名ノンフィクション小説。
    著者の思い入れを少し感じるが、日本興業銀行の頭取の即断即決がこの大統合の引き金を引いた。わずか数か月で実を結んだのは、優柔不断な自分から見れば驚きである。
    また世の中が大混乱に陥った、2002年4月のあの有名なシステム大障害の舞台裏も描かれる。当事者の立場を考えると血の気が引く。今読んでも十二分に勉強になる。

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    2021年01月30日
  • 巨大外資銀行

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    長銀の破綻に関わる一連の流れを、西田という元外資系投資銀行員の視点から書いた話。年齢的にこのへんの流れはうとく、実際のリップルウッドへの譲渡の流れは一度勉強してみたい。

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    2021年01月18日
  • 新装版 バンダルの塔

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    日本企業が昭和50年前後にイランの砂漠に巨大石油プラントを建てるという一大プロジェクトに基づいた企業小説。イランとの国民性や文化の違い、オイルショックによる経済の混乱、イラン革命によるイラン人作業員達との対立等多くのことに翻弄され奮闘する姿が本当に大変。

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    2020年08月26日
  • 世襲人事

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    実在した人物をモデルとした生保業界のビジネス小説。創業家の家柄で社長が父で、跡取りの後継者と目されながら商社より強引に引き抜かれた主人公・厳太郎が、生保業界で奮闘する物語。自ら進んで泥をかぶる役割に飛び込み、当初懐疑的であった周囲からの信頼を勝ち取っていく。常に爽やかで、部下想い。理想の上司と言えるが、無理がたたり最後は身体を壊してしまう。
    熱いビジョンを語り、その実現に全力を注ぐ。まさに仕事に生きる姿は美しいが、今後はこのような働き方は良しとされないだろう。
    ただし、美しく生きること自体はいつまでも理想とされるだろう。

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    2020年06月03日
  • 祖国へ、熱き心を 東京にオリンピックを呼んだ男

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    経済小説の雄 高杉良が描くノンフィクション小説。
    日系二世のアメリカ人 フレッド・和田勇は幼き頃の苦労を乗り越え、青果店を営んでいたが太平洋戦争が始まり肩身の狭い思いをしていた。
    戦争が終わり、敗戦に打ちひしがれる日本だが、国際水泳連盟に復帰した日本水泳連盟は全米水泳選手権大会に日本選手を派遣することとなった。その選手たちの宿舎を求める新聞記事を見て、和田は私費ですべての選手を大会期間中、自宅に滞在させた。フジヤマのトビウオと呼ばれることとなる古橋、橋爪ら選手たちは、世界新記録を出すなどアメリカ人を驚かせた。古橋たちの活躍により「ジャップ」と蔑まれていた日系人たちは「ジャパニーズ」と呼ばれるよ

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    2020年04月18日
  • 最強の経営者 アサヒビールを再生させた男

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    前提として賢い方なのは言うまでもないけれど、何より人間味の溢れるトップだったんだろう。口は汚いが愛がある。やり口は好き嫌いあるかもしれないが温かみを感じる。それでいて根回しも怠らず年長者だろうが筋が通ってなければ日和もしない。小説だからあらましだけなんだけど、もっと、なんかこう、日々一つ一つの物事に対する言動や考え方なんかを知ってる人に詳しく聞いてみたい。たくさんの経営者と話をする機会を沢山設けたい。

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    2020年04月12日
  • 青年社長(下)

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    渡邊美樹氏の和民を立ち上げ、大きくする話。
    トラックドライバーから資金集め、情熱的なプロポーズ等昭和な背景でどんどん会社が大きくなるところは面白く読めた。が、外食しないしあまり外食産業に興味がないせいか、下巻の半分までで飽きてしまったな。
    外食産業に興味がある人には是非。

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    2020年02月17日
  • 辞令

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    いまいち。理不尽だけどありがちな人事がストーリーになっているだけで、おちがない感じがして読み終わっても「何が言いたいの?」と言いたくなった。

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    2020年01月03日
  • 最強の経営者 アサヒビールを再生させた男

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    アサヒビールの凋落に歯止めをかけ、トップダウンの意志決定と率先垂範の営業力、行動力等でシェア回復に多大なる貢献をした稀代の経営者、樋口廣太郎像を描く。オペラや絵画など文化事業への造詣も深く、その支援も惜しまなかった経営姿勢に惹きつけられる。

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    2019年12月28日
  • 新装版 会社蘇生

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    大沢商会の倒産劇の復活までを記した話である。 その弁護士管財人である宮内はブランドを固守して復活の際の切り札として取っておく。 それから優秀な従業員の引き留め工作をする、また有名なブランドを武器にしっかりと庶民からは
    ブランドイメージをキープしていく。最終管財人はきちんと仕事をして、済北グループ、今の西武グループの保証の元に再建をしていくところで終わり。 
    何か、成功物語のようで波乱もなく、ハッピーエンドで終わるだけではちょっと物足らんなーと言う感じでちょっと残念。

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    2019年11月16日
  • 虚構の城 完全版

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    社労士の勉強をしてた時に専門学校の講師の方が紹介してた作品。不利益取り扱いとはどういうことかが肌感覚で理解できて良かった。

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    2019年08月18日