アサヒビール中興の祖、樋口廣太郎氏の業績を称える本。
昭和60年頃、アサヒビールはシェア下落が止まらず「夕日ビール」と蔑まれていた。
住友銀行から送り込まれたバンカーの樋口氏。強力なリーダーシップを武器に社員を鼓舞しながら、新商品のスーパードライの発売と、古くなったビールの回収・廃棄を推し進め、業
...続きを読む績回復を果たす。
昭和一ケタどころか、明治生まれの人が経営のトップで力を奮っていた時代の訳だけど、本から伝わる彼らのエネルギーがすごい。
昼も夜もなく、公私混同で動き回ってる感じ。
戦後の日本を立て直してバブルを巻き起こした原動力と言うのは伊達ではない。
彼らトップだけでなくその部下たちも総じてエネルギッシュで熱い。
社長のスピーチに涙して、握手してもらったら膝がわななき、褒め言葉が一生の宝になる。
社長の鼓舞の仕方も過激で、今ならパワハラで一発アウトな言葉がバシバシ出てくる。
人種が違うんじゃないか、という気がする。
境界は戦前〜復興期を体感したかどうか、だろうか。
現代の人たちは省エネで大人しくなっているのかな?
宇宙がビックバンのあとに冷えたように。
僕は冷えてるほうが好きだから良かった。
本自体は面白いけど、エピソードごと年代が行ったり来たりするのが少し読みにくい。
時系列が好きなのです。