高杉良のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
実話ベースの物語ということで、大変興味深く読ませていただいた。
大学の学費を払うために、花屋のアルバイトから始まり、そこからの出会いによって、さまざまな試練を乗り越えてのストーリーだが、低い立場からコツコツと仕事をこなし、独立することの大変さが読み取れるが、まわりの人の協力は大きいのだなと、つくづく思う。
印象に残ったところ
お金は信頼の積み重ねで増えていく。
ウインウインのビジネスでないと仕事をしている意味がない。
ゼロからイチを生む能力とイチを10にする能力は別であるということ。
主人公になりきるために
宮沢賢治のアメニモマケズの詩を、理解することも面白い。
-
Posted by ブクログ
経済小説の雄 高杉良が描くノンフィクション小説。
日系二世のアメリカ人 フレッド・和田勇は幼き頃の苦労を乗り越え、青果店を営んでいたが太平洋戦争が始まり肩身の狭い思いをしていた。
戦争が終わり、敗戦に打ちひしがれる日本だが、国際水泳連盟に復帰した日本水泳連盟は全米水泳選手権大会に日本選手を派遣することとなった。その選手たちの宿舎を求める新聞記事を見て、和田は私費ですべての選手を大会期間中、自宅に滞在させた。フジヤマのトビウオと呼ばれることとなる古橋、橋爪ら選手たちは、世界新記録を出すなどアメリカ人を驚かせた。古橋たちの活躍により「ジャップ」と蔑まれていた日系人たちは「ジャパニーズ」と呼ばれるようになる。
これが和田とスポーツの初めのつながりであった。
そして、ついに日本はオリンピック開催に名乗りを挙げることになった。
和田は、持ち前の面倒見の良さを発揮し、中南米のオリンピック委員の得票を目指し、各国を行脚した。その甲斐あって東京は断トツの得票数でオリンピック開催地に決まった。
和田は、東京オリンピックを実現させただけではなく、実業家として、祖国 日本を愛する一人として、アメリカと日本の懸け橋となって日米の交流を発展させた。
今の日米関係の礎を築いた偉大な人物としてこれからも語り継がれたい。 -
Posted by ブクログ
財界鞍馬天狗といわれ、戦後日本の政官財界に大きな影響力を発揮した中山素平の物語。
中山氏が日本開発銀行の経営の第一線を退いてから手掛けた案件は、NTT分割、国鉄分割、ディズニーランド開園、国際大学設立と、戦後日本の大きな案件ばかり。まさにフィクサーというところでカッコいいのだが、あまりにも一般サラリーマンの世界とは異なりすぎて、その生き方に共感するというところまではいかなかった。
多くの国民が中流意識を持ち、終身雇用のもと、大いに会社、経済を発展させたのが日本の強さであり、それをベースに社会設計をすべきだった。しかし、途中で日本は間違えてしまったという中山氏の意見には、今となってみればなるほどなと、思うところはあり。