高杉良のレビュー一覧

  • 勁草の人 中山素平

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    財界鞍馬天狗といわれ、戦後日本の政官財界に大きな影響力を発揮した中山素平の物語。
    中山氏が日本開発銀行の経営の第一線を退いてから手掛けた案件は、NTT分割、国鉄分割、ディズニーランド開園、国際大学設立と、戦後日本の大きな案件ばかり。まさにフィクサーというところでカッコいいのだが、あまりにも一般サラリーマンの世界とは異なりすぎて、その生き方に共感するというところまではいかなかった。
    多くの国民が中流意識を持ち、終身雇用のもと、大いに会社、経済を発展させたのが日本の強さであり、それをベースに社会設計をすべきだった。しかし、途中で日本は間違えてしまったという中山氏の意見には、今となってみればなるほど

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    2019年08月03日
  • 落日の轍 小説日産自動車

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    ゴーンによる会社の私物化がどうして起きるのか。
    理解に苦しむヘンな会社の日産が、30年以上前にも労働組合トップによる私物化がなされていた。
    原題「労働貴族」。

    銀座で飲み、子会社名義のフェアレディZに乗り、佐島マリーナでヨットに乗る組合委員長による横やりで、日産の英国工場進出計画がすったもんだする経緯が書かれている。

    基本的に面白くない本なので、塩路氏の主張部分は読み飛ばし。

    学生時代、土曜のランチを何度も奢ってくださったNHK解説委員時代の大山さんが軽く登場。懐かしかった。

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    2019年05月14日
  • 新装版 虚構の城

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    労組のない企業の社員が、労組のことで左遷され
    技術職から遠ざかるが腐らず、そして・・・
    ある社員の出来事、社員の思いと行動
    読んでいてそんな流れかぁと思いながら読みました

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    2019年04月17日
  • 男の貌―私の出会った経営者たち―

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    『金融腐蝕列島』などで有名な高杉良が、政財界の一流の人たちについて綴った一冊。

    彼らのことを知ってればより楽しめたかと思う。

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    2019年03月23日
  • 辞令

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    人事なんてものは案外いまだにこんなものなのかもしれない。非論理的で、理不尽なもの。
    主人公の脇の甘さがなんとも気になったが、それもまた人間的なのかもしれない。
    まあ、しかし、なんて暇な企業なんだろうか…。最後まで読んでよくよくそんなことを思った。

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    2019年02月07日
  • 最強の経営者 アサヒビールを再生させた男

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    アサヒビール1桁シェアから
    トップシェアに持っていった凄腕経営者
    松下幸之助とも比較された人物

    現場で社員の士気を上げ、
    叩き上げのプロパー社員を後継者として社長に起用、
    元銀行マン住友副頭取からアサヒビール社長
    前例がないからやる
    掴めばチャンス、逃げればピンチ

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    2019年01月12日
  • 呪縛(下) 金融腐蝕列島II

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    不祥事 → 役員刷新 → 総会突入、読むには時期的にピッタリ。(ま、もう総会担当じゃないんだけどね...)

    DKB がモデルとは初めて知ったけど、こないだの M のシステム障害とその後を思うと、また、違った味わいが。

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    2019年01月04日
  • 最強の経営者 アサヒビールを再生させた男

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    アサヒビール中興の祖、樋口廣太郎氏の業績を称える本。

    昭和60年頃、アサヒビールはシェア下落が止まらず「夕日ビール」と蔑まれていた。
    住友銀行から送り込まれたバンカーの樋口氏。強力なリーダーシップを武器に社員を鼓舞しながら、新商品のスーパードライの発売と、古くなったビールの回収・廃棄を推し進め、業績回復を果たす。

    昭和一ケタどころか、明治生まれの人が経営のトップで力を奮っていた時代の訳だけど、本から伝わる彼らのエネルギーがすごい。

    昼も夜もなく、公私混同で動き回ってる感じ。

    戦後の日本を立て直してバブルを巻き起こした原動力と言うのは伊達ではない。

    彼らトップだけでなくその部下たちも総

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    2018年10月27日
  • 乱気流 上 小説・巨大経済新聞

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    恐らく日経新聞のことを題材にしているのではないかと思われる小説の上巻。リクルート事件っぽいエピソードや他にも実際にあった事件などをテーマにしていると思われる話があり面白い。新聞記者の夜回りや取材の大変さや、大企業の重要ポストにつく人間とも若いうちから会える等、強い立場にいることなども少し垣間見えるので参考になる小説。

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    2018年09月24日
  • 辞令

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    大手メーカー宣伝部に勤める、サラリーマンが主人公の小説。

    舞台は約30年前のため、今読むと細かな箇所は違和感はあるが、人事の本質的なところは今と変わらず描かれている様に感じます。

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    2018年07月29日
  • 青年社長(上)

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    幼い日、母の死と父の会社の倒産という悲しみを体験した渡辺美樹は、小学校の卒業アルバムに「社長になる」という夢を記した。大学卒業後、経理会社で経理を覚えた渡辺は、「大卒」と罵倒されながらも佐川急便のセールスドライバーとして働き、起業資金を稼いだ。学生時代に創業の夢を誓った仲間たちと、居酒屋「つぼ八」のフランチャイズとして遂に会社設立にまでこぎつける。お好み焼きチェーンの立ち上げ、サントリー、日本製粉との提携というチャンスも訪れるが。急成長を遂げたベンチャー、ワタミフードサービスの成功を実名で描くビジネス小説の傑作。

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    2018年06月11日
  • 虚構の城 完全版

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    ネタバレ

    海賊と呼ばれた男で描かれた出光興産を全く逆の視点から描写した作品。
    一番の驚きは銀座のクラブで一目惚れした女性がまさかの父親の愛人。

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    2018年05月04日
  • 東京にオリンピックを呼んだ男~強制収容所入りを拒絶した日系二世の物語~

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    オリンピックをその土地で開催すると、競技場だけでなく幅広いインフラが整備され新技術が取り込まれたり、人々の心がまとまるので、良いと思っている。最近では以前のような効果は見込まれないのかも知れないが、少なくとも以前の東京オリンピックは経済に勢いをつかせ、人々の心を一つにしたイベントだと思っている。
    次のオリンピック、知人では準備に携わっている人もおり、普段はあまりスポーツ競技見ないが東京でやるとなると応援したい。

    そんな前回のオリンピックを東京に誘致することに多大なる功績を残した和田勇氏の話。日系2世で戦前、戦中、戦後とアメリカで農業をやっていた和田氏、時代の背景とともに志し大きく時代を生き抜

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    2018年05月04日
  • 辞令

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    出世競争,足の引っ張り合い,本来の仕事より同僚の減点探し.それに加えて浮気と会社勤めの嫌なところ満載.今は昔の接待や裏金作り,それほど悪いことではなかった時代だけど,形を変えて今でもありそう.

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    2018年05月03日
  • 辞令

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    前島みたいなのがいるから、三田や広岡が役割を果たす。組織とは面白い。全てをひっくるめた生き物だ。
    ビジネスにも通じる熟語や言い回しの勉強になりました。

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    2018年04月24日
  • 辞令

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    古い本だつたのかな。
    バブルが弾ける前の贅沢な話。
    ケータイがない時代なんだけれど、面倒な手順を思い出した。

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    2018年04月11日
  • 辞令

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    ネタバレ

    会社の維持・発展のために欠かせないものって何かを考えたとき、会社の組織体制とそれを支える人材だと自分は思っているし、上司からもそう教わったことがあります。
    この本では、そうした組織の在り方を公平適正に評価されずに苦闘する役職職員の葛藤が描かれていた。
    官民問わず、人事評価に伴う人事異動の時期。
    今、まさしく密室会議で人事異動(辞令交付)の打ち合わせが行われていることと思います。
    人事を評価し、辞令を発する担当も御苦労なことだけど、私は個人的に、「人事」ほど公平適正なものではないと硬くなに疑ってやまない(これはあくまで私見です)。
    ともかく、この本を読んで、苛立ち反面、適正公正な評価を職業人全て

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    2018年02月27日
  • 辞令

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    会社幹部との対話会で女子社員から『上司は部下を選べるのに、なんで上司を選べないのか』との質問が出たときはビックリしました。

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    2018年01月10日
  • 小説 創業社長死す

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    なんだろうこの新聞小説みたいな唐突さ、適当さ。創業社長の死まですごく丁寧に主人公との交流を描いていると思いきや、創業社長はいきなり死ぬし、徐々にというのでなく唐突に先見の明がなくなるし、さっぱり展開についていけない。小説というものが自然と人物の内面に分け入りがちであることを思えば、革命的とさえ思えるほど事実の列挙に徹する文体、ある意味クール。
    主人公が公認会計士だと最後の最後にはんめいするあたり、ちょっと手を抜きすぎだと思う。

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    2018年01月03日
  • 勁草の人 中山素平

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    もし興銀が、バブルに踊らず、3行統合という選択をせず今も生き残っていたとしたら、どういう銀行であろうか。
    バブル崩壊後、興銀の優秀な人材は外資に引き抜かれた。もちろん、興銀→みずほで今も活躍する優秀な行員は多いが、人材流出が興銀の凋落に拍車をかけ、3行統合に追い込まれたのではないか。

    著作としては、色々な話が織り込まれすぎている感があり、すこし読みづらかった。

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    2017年12月18日