高杉良のレビュー一覧
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歴史は繰り返すのか韻を踏むのか
戦後の日本経済を一時期まで支えた日本興行銀行。一方に家計を支える郵便貯金制度があり、もう一つ日本経済、日本企業に対しての金融システムをつくったこと。
それは都銀(メガバンク)中心の現在も続くメインバンク制度。そして長期で融資をする興銀。日本企業はメインバンク、興銀、この2段階の長期資金で成長した側面が大きい。
米国と違ってベンチャーキャピタルなど直接金融の慣行がないゆえに、大いに頼みになったことは間違いない。
しかしそれがのちの不良債権問題へとつながることにもなる。
この制度も現在は段々と米国式に変化させようとしているようだ。
例えば、護送船団方式と言われたメインバンク、政策保有株。このう -
Posted by ブクログ
ネタバレ社会人として青二才の自分にとって、身分に関わらず多くの人のために実直にかつ、丁寧に奔走する主人公(先輩)の姿には感銘を受けた。
本作全体として、現代の仕事では利他的な部分が重視される、ということが強調されているように感じた。個人的にブルーボトルコーヒーの話は、利他という考えが同社社内全体に浸透していて、これまでの主人公の経験・価値観が全て集結しているところに快感を覚えた。
主人公の学生時代に構築された、素直で正義感のある性格が本作中の一貫した生き方の原点となっていて、そこには主人公を支える家族の影響が大きいと記されている。
やはり子供の時に刷り込まれる価値観が後の人生に与える影響は大きい。