高杉良のレビュー一覧
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3行統合という空前スケールの再編劇で誕生したみずほファイナンシャルグループ。統合当初に発生したシステム障害は当時テレビや新聞のニュース等で観て覚えていますが、本書では3行統合という大再編劇の舞台で繰り広げられた当事者たちの苦闘や苦悩がノンフィクションということでリアルに描かれています。当時駆け出しの20代社会人だった私は改革に対して気概あふれる小泉政権やその政策を応援していました。本書ではみずほFG国有化の危機が日本の国益を損ねるという立場で作者の思いや視点も加味しつつ描かれていますが、大統合の頃から15年経った2014年現在で考えてみると当時の竹中・木村金融チームが日本の金融機関が外資に喰い
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海賊と呼ばれた男を読んで、出光興産に興味を持ったことから、この作品も読んでみました。
書かれている事実に大きな違いはないものの、捉え方によってこうも違うか!というくらい、両極端な作品でした。
例えば、「海賊と~」では、店員が自ら望んでタンクの底に潜り、どぶさらいの仕事をし、それがどんな辛いことでも乗り越えられるための根幹となっている、的な書かれ方してたけど、「虚構」では嫌々ながらにも崇められる存在である店主の言うことには逆らえず、どぶさらいをさせられたと書かれてていた。
個人的な見解を述べると、「海賊」に書かれていることは経営層の妄想、思い込み、理想であり、「虚構」に描かれていることが、 -
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仕事をしていて何となく不完全燃焼になる時がある。仕事が行き詰っている訳でもなく、やるべきことや課題は明確になっている。それでも燃えない。いや、燃えているつもりなんだけれども、まさに不完全燃焼な感じがいなめない。
そんな時に読んで、気持ちをググッと持ち上げてくれた一冊がある。
■東洋水産社長の熱い想いを感じる一冊
「マルちゃん」マークでお馴染みの総合食品会社が舞台の物語だが、激動の時代を生き抜いた誠実な創業者の姿が熱く描かれている。
内容(「BOOK」データベースより)
わずか四パーセントの生存率といわれるノモンハンの激戦を生き抜いた森和夫は、「どんな苦労も苦労のうちに入らない」 -
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金融腐食列島完結編。銀行の広報部から役付けで、関西の中之島支店の支店長として異動となる。そこで、不良債権処理に取り組むことになる。そして、家庭では、妻との離婚に向けて動きが。。
UFJ銀行がモデルと言うことなので、その先の展開も想像できますが、竹中がどこまで出世するかが楽しみです。銀行員というと半沢直樹が、新しいモデルとしてもてはやされていますが、ある意味、竹中の方が弱味や人間味ありと親近感を感じます。合併行での立ち振舞いの難しさも現実味があります。でも、竹中の家族が一番変化ありです。
エリートミドルと言う立場ですが、部下の信頼も篤く、仕事もできる。当然、女性にももてる。ないない尽くしの私に