高杉良のレビュー一覧

  • 銀行大統合 小説みずほFG

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    3行統合という空前スケールの再編劇で誕生したみずほファイナンシャルグループ。統合当初に発生したシステム障害は当時テレビや新聞のニュース等で観て覚えていますが、本書では3行統合という大再編劇の舞台で繰り広げられた当事者たちの苦闘や苦悩がノンフィクションということでリアルに描かれています。当時駆け出しの20代社会人だった私は改革に対して気概あふれる小泉政権やその政策を応援していました。本書ではみずほFG国有化の危機が日本の国益を損ねるという立場で作者の思いや視点も加味しつつ描かれていますが、大統合の頃から15年経った2014年現在で考えてみると当時の竹中・木村金融チームが日本の金融機関が外資に喰い

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    2015年09月18日
  • 小説 ザ・ゼネコン

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    高杉良の「ザ ○○」シリーズ。
    「ザ 外資」に続いて読んでみました。

    日本語チックに言うなら、「まさにゼネコン」とも
    言えるほどまるでノンフィクションかのような描写。
    (まぁ、話のモデルは存在していますが…)

    高杉良の特長でもある情報量と独特のストーリー展開を
    付け加え、面白い小説になっている。

    政治、談合、人事、出向、バブルなど
    この一冊で一通りのゼネコンのイメージを
    抱くことができる。そのへんの構成は流石。

    まさに「ザ・ゼネコン」であると納得できる作品。

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    2015年06月28日
  • 濁流(上) 企業社会・悪の連鎖

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    今回の作品も実在の人物をモデルに書いた経済小説。
    その当事者が誰かかをどことなく匂わせつつ
    様々な実在する登場人物や人間関係をリアルに
    描写させるのも高杉小説の特長かと。

    経済新聞社ののワンマン社長の秘書役が主人公で
    日々振り回されつつも、野心を持って娘婿になり
    若手とボードだけでなく、義父と妻との板ばさみという
    さながらメロドラマのような展開に。

    本作の特徴は、女性が非常にパワーを持っていること。
    作品舞台が1990年代初頭であることを考慮すると
    高杉の先見の明を如実に表している作品とも
    15年以上経った今だからこそ言える。

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    2015年06月28日
  • 指名解雇

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    今回の舞台はパイオニア。
    やはり高杉良の取材力を活かしたリアルな実名小説。
    見えにくい人事部の内部の動き、考え方、そして
    対立などサラリーマンとしての苦悩と葛藤を
    如実に描いているのは感服です。
    先も気になる内容で読みやすい作品でもあるし
    時代を感じることができるのも特長です。

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    2015年06月28日
  • 新装版 懲戒解雇

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    約4年振りに読んだ高杉良。

    今回の舞台は三菱化学。
    社長賞を取ったこともある技術系のエリートが常務と馬が合わないがために
    劣悪な対応や濡れ衣を着させられていく。

    結果、懲戒解雇処分を突き出されるが、そこからエリートの反乱が始まる。

    1997年TBSドラマ「辞めてたまるか!」の原作でもあったことは後で知った。

    高杉良らしい文体と心情表現、そしてシンプルな構成で読みやすい。
    鉄板の作品ではあると思う。

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    2015年06月28日
  • 金融腐蝕列島(上)

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    T部長に勧められて読んだ本。バブル期の銀行の悪行と、総会屋や暴力団との関わり、政府と銀行の関係、などが描かれている。難しい表現もよく出てきて読むのに時間がかかったけれど、今の仕事にも形を変えてでてきそうなお話でした。
    サラリーマンとして上司とどう対峙するのか、面白いお話でした。

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    2015年06月27日
  • 虚構の城 完全版

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    海賊と呼ばれた男を読んで、出光興産に興味を持ったことから、この作品も読んでみました。

    書かれている事実に大きな違いはないものの、捉え方によってこうも違うか!というくらい、両極端な作品でした。

    例えば、「海賊と~」では、店員が自ら望んでタンクの底に潜り、どぶさらいの仕事をし、それがどんな辛いことでも乗り越えられるための根幹となっている、的な書かれ方してたけど、「虚構」では嫌々ながらにも崇められる存在である店主の言うことには逆らえず、どぶさらいをさせられたと書かれてていた。

    個人的な見解を述べると、「海賊」に書かれていることは経営層の妄想、思い込み、理想であり、「虚構」に描かれていることが、

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    2015年03月31日
  • 燃ゆるとき

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     仕事をしていて何となく不完全燃焼になる時がある。仕事が行き詰っている訳でもなく、やるべきことや課題は明確になっている。それでも燃えない。いや、燃えているつもりなんだけれども、まさに不完全燃焼な感じがいなめない。

     そんな時に読んで、気持ちをググッと持ち上げてくれた一冊がある。

    ■東洋水産社長の熱い想いを感じる一冊

     「マルちゃん」マークでお馴染みの総合食品会社が舞台の物語だが、激動の時代を生き抜いた誠実な創業者の姿が熱く描かれている。

    内容(「BOOK」データベースより)
    わずか四パーセントの生存率といわれるノモンハンの激戦を生き抜いた森和夫は、「どんな苦労も苦労のうちに入らない」

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    2014年08月30日
  • 人事権!

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    タイトルから、会社内の人間関係が複雑に絡み合う話だと想像して購入。

    想像とは少し違い、中間管理職の主人公が多方面に奮闘する話、という印象でした。一般企業で働いていない自分としては、これはこれで面白かったです。

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    2014年08月11日
  • 新装版 バンダルの塔

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    石油コンビナートをイランに建設する事を目指して働いていた男たちの物語。
    オイルショック、イランの宗教革命、いろんな要素が絡んでいて、読みごたえはあった。

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    2014年06月07日
  • 消失(下) 金融腐蝕列島・完結編

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    金融腐食列島もこれにて完結。

    杉本には最後、同情してしまいました。パワーが有りすぎると、上から嫌われると言うことか。鈴木相談役やカミソリ佐藤と言った、人間味のある登場人物ばかりで読んでいて楽しかった。金融庁や竹井との貸し倒れ引当金を巡るやりとりなどは、リアルな感じでした。

    これで、完結と言うのが勿体ない。

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    2013年10月26日
  • 消失(中) 金融腐蝕列島・完結編

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    合併後のJFG銀行で、旧東亜銀行の不合理な人事を解消しようとする竹中常務執行役。銀行の増資を巡るやりとりなど見所が沢山。

    竹中の母親が登場し、竹中家の複雑な家庭事情を知ることができました。半沢直樹の様な敵味方が分かりやすい世界でない所が良いところです。増資問題では、杉本と意見が合うけど、人事の問題では、衝突したり。鈴木最高顧問に利用価値があるか見極めたり。人の世を渡っていくにはグレーな部分をどのように考えるかが大切だと思いました。

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    2013年10月20日
  • 消失(上) 金融腐蝕列島・完結編

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    金融腐食列島完結編。銀行の広報部から役付けで、関西の中之島支店の支店長として異動となる。そこで、不良債権処理に取り組むことになる。そして、家庭では、妻との離婚に向けて動きが。。

    UFJ銀行がモデルと言うことなので、その先の展開も想像できますが、竹中がどこまで出世するかが楽しみです。銀行員というと半沢直樹が、新しいモデルとしてもてはやされていますが、ある意味、竹中の方が弱味や人間味ありと親近感を感じます。合併行での立ち振舞いの難しさも現実味があります。でも、竹中の家族が一番変化ありです。
    エリートミドルと言う立場ですが、部下の信頼も篤く、仕事もできる。当然、女性にももてる。ないない尽くしの私に

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    2013年10月13日
  • 銀行大統合 小説みずほFG

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    ネタバレ

    よくぞここまで言うような徹底的な取材力に圧倒された。銀行の歴史を知らない自分にとって教科書ともいえる本当にためになる内容だった。経済小説というのはあまり読まないジャンルだがとにかくその当時に情景がリアルに描かれていて、当時の苦労を考えるだけで興奮した。

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    2013年08月18日
  • 首魁の宴 政官財 腐敗の構図

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    「濁流」のその後
    スギリョウから復職を迫られる大二郎
    綾との再会、大腸ガンの手術、叙勲プロジェクト、資金集めのために
    「ウォ-クンギ」誌の創刊
    最後はスギリョウと綾の再婚
    「杉野良治・綾夫妻に感謝する会」を開催
    集まった元総理をはじめそうそうたるメンバ-
    人数にあらためてスギリョウパワ-に驚き。

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    2013年02月11日
  • 挑戦 巨大外資(下)

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    こういう生き方をしたい。邦銀にいると「ここ」でしか生きていけない気がする。放り出されても生きていける、そんな力をつけていきたいと思えた。自分に大きく影響を与えてくれた本。

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    2013年02月04日
  • 濁流(下) 組織悪に抗した男たち

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    産業経済社主幹杉野良治、常務田宮大二郎、主幹の娘治子、主幹の愛人で秘書の古村綾、インチキ宗教教祖山本はな・・・登場人物の人間模様
    雑誌「帝都経済」で取り屋の本領発揮のスギリョウ。
    最後の吉田の行動には拍手。吉田側に立ち会社を辞めていく大二郎もすばらしい。最後にわらうのは綾。治子と結婚した大二郎が辞めていくことになり後自分の息子を入社させる魂胆。
    物語は今から20年位前の時代、この会社今どうなってるんだろう。

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    2013年01月26日
  • 人事権!

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    損保会社の実力会長に疎まれた宮本専務相沢副部長
    好き嫌い人事はどこでもある
    サラリ-マンの悲哀。

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    2013年01月10日
  • 青年社長(上)

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    まだ上巻を読み終わったのみ

    小説なのでフィクションも含まれ、相当美化もされているだろうが、頑張らなきゃ、という気持ちにさせられた。

    ブラック企業の代名詞のようにいわれているが、自分にできたことや自分の考えが正しいという信念の現れだろうから改善はされないのだろう。

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    2013年01月03日
  • 銀行大統合 小説みずほFG

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    実話に基づく話はいつもある種の迫力を持つ。三銀行の統合がいかに困難であるか、そんなことは考えたことも無かったが、この本を読んで統合に必要な作業・調整が良くイメージでき、非常に引き込まれた、というか、自分だったらと考えながら読むと、仕事をした気分になり非常に疲れた。一般社員から見ると雲の上の社長達がどういうことをしているのかが良く分かった。

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    2012年10月21日